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バイオレンス・ジャック(1) (マガジンKC) コミック – 1974/4/20

5.0 5つ星のうち5.0 1個の評価

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 講談社 (1974/4/20)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1974/4/20
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 406109243X
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4061092433
  • カスタマーレビュー:
    5.0 5つ星のうち5.0 1個の評価

著者について

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永井 豪
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カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2014年1月15日に日本でレビュー済み
世間一般では、後年漫画ゴラクで連載された 「新バイレンスジャック」の方が有名かも
しれませんが、昔年からの永井豪のファンとしては、この 「旧バイレンスジャック」
こそが、名作中の名作です!!

例えてみれば、旧と新の違いは、ウルトラマンシリーズのセブンまでと、
それ以降のウルトラシリーズに似てます。

ウルトラシリーズも、初代のウルトラマンは、円谷プロが怪奇大作戦やウルトラQなどの流れを次いで、
大人でも楽しめる作品としてつくったもの。
娯楽性に加え、格調高く、昭和のノスタルジックも感じさせ、実相寺昭雄のような
鬼才といわれる監督も数多く手がけた作品。

さらにウルトラセブンは、「地球人だって地球の支配者なのでは?」
「軍備競争は、血を吐くまで走り続けるマラソンだ」 などのセリフが象徴するように、
単純な勧善懲悪ものではなく、深いテーマを描いた大人向けの作品であり、決して子供向けではない。

それに対して「帰ってきたウルトラマン」以降のシリーズは、
ウルトラの父、母、さらにはキングが登場したり、M78星雲が出てきたり、
もはやなんでもありありの、完全な子供むけの娯楽作品になっていく。
(それがいいかどうかは個人の趣味の問題として)

このバイレンスジャックも、旧作は格調高く、深い思想性を追求した作品であるのに対し、
新作は、旧キャラクター登場のオンパレード。
マジンガーZ、キューティハニー、おいら女蛮、ズバ蛮、ドロロンえん魔くん、などなど、
永井豪が過去に描いたキャラクターがそろい踏みで、もはやなんでもありありの超娯楽作品となってる。
それはそれで面白いかもしれないが、一本ピン!と緊張感の漂った旧作を知ってる人間には
ちょっとなあ・・という感じです。
ラストも「なんだ、そりゃ?」って感じでガッカリしたし・・・

この旧作の良いところは

ひとつは画風が圧倒的に素晴らしい!!
氏の長い漫画家生活の中で、このバイレンスジャックとデビルマン、手天童子は
最も独創的で、かつ実験的なタッチにあふれた頃の作品です。

炭で描いてるのか?鉛筆も使用してるのか?
荒々しく、原始的で、魅力たっぷりの筆致を最も見事に体現してる作品は、
このバイオレンスジャックの1〜3巻とデビルマンといえるでしょう。
(4巻以降や、手天童子の時には、もう少し洗練されたタッチに変わっていきますが)

表紙ひとつとっても素晴らしいので、購入するなら完全復刻版をお勧めします

私も絵を描く人間なので、わかりますが、この頃の氏の作品は、
意欲的に楽しみながら描いているのがよくわかります。
近年の作品はほとんど惰性で描いてるようなタッチで、ファンとしてはもうやめて欲しいなあ(笑)
という感じ。
キューティーハニーだって、旧作の方が圧倒的に絵柄が魅力的で、新作はとても見る気になれない。

ふたつめに、格調高いストーリーの流れと、深い思想性
バイオレンスジャックという人物の謎めいた魅力

そして旧作の大きな特徴は、「主人公が子供」ということ(6・7巻は別として)
旧作は、関東という荒野に生き残った、少年たちの成長を描いているのが、最も大きな特徴だ。

バイオレンスジャックのおおまかなストーリーは、大地震で日本から独立を余儀なくされ、
「暴力だけが頼り・力こそが正義」という無法地帯に活きる人々を描いたものだが

1〜3巻は 逞馬 竜
4巻は 海堂 猛志
5巻は 天馬 三郎という少年が、それぞれの話の主人公として登場する。

大地震の後、法も正義も無くなった荒れすさむ関東の中で、悪を憎み、小さな力で立ち向かおうとする
子供たちが主人公であり、バイオレンスジャックは、彼らを助ける役目にすぎない。
大人たちに踏みつけられ、蹂躙されながら、必死で抵抗しようとする小さな子供たちが主役なのだ。

なおかつ、悪を憎む人間を主人公にしながらも、戦闘シーンにおけるバイオレンスの表現が
圧倒的な迫力であるのが、氏の漫画の魅力的なところ。
バイオレンスジャックが暴れまわるシーンの描写は素晴らしく、特に2〜3巻の、
ヤクザやスラムキングとの戦闘シーンは圧巻です。

ただし、この1巻では主人公のバイオレンスジャックは、全く登場しません(笑)
主人公は少年 逞馬 竜。
優しい姉たちに可愛がられ、甘えん坊で、なにひとつ自分のことが出来ない少年・竜。
そんな平々凡々な少年・竜を、ある日突然、関東大地震という大惨事が襲った
大地震で両親を失い、焼け野原になった関東で、泣きながら姉を探す竜。
そして姉との出会い。
強く、優しく、美しい姉は、竜を守って、地獄と化した関東から避難するため、懸命に
逃げ延びようとする。

しかし襲い来る地震の余波、火山灰・・・
絶体絶命の窮地に陥った時、姉は自分の身を捨てて、竜を守ろうとする・・・
「負けないで竜・・・
自分の幸福も、自分の平和も、自分の力で勝ち取っていくのよ!!」
姉さん!!姉さん!!必死で叫ぶ竜・・・

旧バイオレンスジャックの1〜3巻は、少年・逞馬 竜が、震災の中で、
強くたくましく育っていく様子が感動的に描かれています。
それでいて、ジャックとスラムキングとの死闘、子供たちとヤクザ軍団との死闘など、
娯楽作品としても一級品です。
個人的にはバイオレンスジャックという作品は、旧作の1〜3巻が全てといってもいいのでは、
とさえ思います。

永井豪の情熱あふれるバイオレンス描写・独特のヒューマニズムが見事に描かれた傑作です。
この旧作を見てない人には、ぜひ一読をお勧めします。
往年のファンとしては、この旧作こそがバイオレンスジャックであり、永井豪の世界なのです。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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