聖女はユーゴスラビアのスコピエ（現在はマケドニアの首都）で生まれました。出生時の名前はアグネス・ゴジャ・ベジャンヒュー。後にノーベル平和賞授章することになる彼女の活動がどういうものだったかが分かります。
青い目でキリスト教徒の白人女性テレサは、有色人種のインドで奉仕活動をしました。インドはヒンズー教徒が多数を占め、イスラム教徒もかなりの割合でいました。インド国民からすれば彼女は異教徒の外国人でした。それでも彼女の活動が受け入れられたのは、それだけ彼女の慈善活動が純真でひたむきだったからです。違いの枠を乗り越えて、交流しあい感謝しあうことになった。そしていつしか、ヒンズー教徒やイスラム教徒の富豪らまでもが寄付をするようになりました。シスター・アグネスのようにヒンズー教の両親のもとで生まれたインド人でキリスト教尼僧になる者まで現れるようになりました。
本書は、それらの概略がサラリと分かるように書かれています。もともとの活動自体が高潔なので、サラリと理解しただけでも胸を打つものがこみあげてきます。
彼女はほんとうに気高い。
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