「商品と金銭と人間という三位一体の血液が,絶えず体内を『循環』することにより,デパートという人体は生命の火を燃やし続けることが可能になる」――1810年,帽子屋の息子に生まれたアリスティッド・ブシコーと1816年生まれのマルグリット・ゲラン。彼ら夫婦が,凡庸なマガザン・ド・ヌヴォテ(流行品店)の一つに過ぎなかった「ボン・マルシェ」を,如何にしてデパートという革新的業態に変貌させたか。その年代記と共に,ボン・マルシェの特質を解き明かします。
オスマンによるパリ改造に伴って取得した広大な土地に建てられた,鉄とガラスのクリスタル・ホールを持つ壮麗な建築。その内部は,商業の大伽藍と言うべきファンタスティックな祝祭空間となります。その空間と空間内を往来する人波の織りなすスペクタクルによって,展示された商品には,その使用価値を超えて神聖なまでの交換価値のアウラがもたらされます。このような祝祭空間と商品の結合による消費の欲望の喚起を絶えず行うため,エクスポジシオン (定期的な目玉商品の売り出し) とバーゲンセールのサイクルにより,中産階級にふさわしいライフスタイルの提案という顧客の「教育」が行われました。
この「教育」が効果的に行われるためには,従業員もまた良く「教育」されている必要があります。その「完璧なる接客機械」たるべき従業員教育を含めた待遇,福利厚生,そのほかにも店の運営システム,経営,広告など,多面的なトピックが分析されています。
下手なライトノベルよりサクサク読める,読みやすさに驚きました。あたかも,本書自体がブシコーの生涯をスペクタクルとして読者に見せ,商品として消費されることを狙っているかのようです。それはとりもなおさず,それぞれが統計や史料に裏付けられた様々な対立的観点を提示しながら慎重に論じる歴史書としての正当性よりも,著者独特の思い切った単純化によって「読み物」としての平易さや興味喚起を優先したためでしょう。事実,引用の多くをゾラの小説「ボヌール・デ・ダム百貨店」と,社史「ボン・マルシェ小史」が占めています。
分析の妥当性や深みについては,やや批判的に読む必要があるかもしれません。その点だけは注意した方が良さそうですが,当時の消費社会の興隆を知る取っ掛かりとして有用と思います。
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デパートを発明した夫婦 (講談社現代新書) 新書 – 1991/11/18
鹿島 茂
(著)
19世紀半ば、パリに産声をあげた、世界初のデパート〈ボン・マルシェ〉。衝動買いを誘うウィンドウ・ディスプレイ。演奏会、バーゲンなど集客戦術。〈必要〉から〈欲望〉へと、消費のキイワードを一変させた天才商人、ブシコーとその夫人の足跡を追う。
「白」の展覧会――大売出しの始まり――バーゲンの終わった1月下旬のある寒い日、売上げの落ち込みを回避する方法はないものかと思案しながら窓の外の冬景色をぼんやりと見つめていたブシコーは、空から降ってくる粉雪に目をとめた。その瞬間、「白」という言葉が頭にひらめいた。業界用語では、白(ブラン)とは、リンネルや綿布などの白生地を使ったワイシャツ、ブラウス、下着、シーツ、タオル、テーブル・クロスなどのことを指す。ブシコーは、暮れの大売り出しと年頭のバーゲンのあと、春物を売り出すにはまだ寒いこの時期に、季節商品とは関係の薄いこの「白物」を集中的に売り出すことを思いついた。かくして、2月の初め「エクスポジシオン・ド・ブラン」と銘打った「白物」の大売出しが始まった。それは、エクスポジシオン(展覧会)というにふさわしい、ありとあらゆる白生地商品のオンパレードで、店内の多くの売り場がこの商品の展示のために使われ、店内はまさに白一色の銀世界と化した。――本書より
「白」の展覧会――大売出しの始まり――バーゲンの終わった1月下旬のある寒い日、売上げの落ち込みを回避する方法はないものかと思案しながら窓の外の冬景色をぼんやりと見つめていたブシコーは、空から降ってくる粉雪に目をとめた。その瞬間、「白」という言葉が頭にひらめいた。業界用語では、白(ブラン)とは、リンネルや綿布などの白生地を使ったワイシャツ、ブラウス、下着、シーツ、タオル、テーブル・クロスなどのことを指す。ブシコーは、暮れの大売り出しと年頭のバーゲンのあと、春物を売り出すにはまだ寒いこの時期に、季節商品とは関係の薄いこの「白物」を集中的に売り出すことを思いついた。かくして、2月の初め「エクスポジシオン・ド・ブラン」と銘打った「白物」の大売出しが始まった。それは、エクスポジシオン(展覧会)というにふさわしい、ありとあらゆる白生地商品のオンパレードで、店内の多くの売り場がこの商品の展示のために使われ、店内はまさに白一色の銀世界と化した。――本書より
- ISBN-104061490761
- ISBN-13978-4061490765
- 出版社講談社
- 発売日1991/11/18
- 言語日本語
- 寸法10.6 x 1.1 x 17.4 cm
- 本の長さ238ページ
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商品の説明
著者について
1949年、横浜市生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。現在、共立女子大学文芸学部助教授。専門は19世紀の社会と小説。著書に『「レ・ミゼラブル」百六景』――文藝春秋、『新聞王伝説』――筑摩書房、『馬車が買いたい!』――白水社――で1991年度サントリー学芸賞受賞。訳書に、バルザック『ジャーナリズム博物誌』『役人の生理学』――ともに新評論――など。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (1991/11/18)
- 発売日 : 1991/11/18
- 言語 : 日本語
- 新書 : 238ページ
- ISBN-10 : 4061490761
- ISBN-13 : 978-4061490765
- 寸法 : 10.6 x 1.1 x 17.4 cm
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- - 91位小売
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上位レビュー、対象国: 日本
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2019年8月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
19世紀半ばにできた世界初の百貨店といわれるパリの百貨店「ボン・マルシェ」の創業者であるブシコー夫妻と、ボン・マルシェの販売戦略について解説した作品です。
デパートの経営不振や地位の凋落が言われて久しい今日とはいえ、やはり庶民にとってデパートが高級な雰囲気を身近に味わえる場所であるという意識は若い世代の人々にもまだ根強く残っており、都心部のデパートは休日はもちろんのこと平日であっても夕方を過ぎれば会社帰りのOL達がデパ地下やレストランに行列を作り、手の届く値段ではあるけれども近所のスーパーでは売っていない高級スイーツやコース料理にお金を投じたり、会社のボーナスと重なるバーゲンの時期にはここぞとばかりに高級ブランドショップの紙袋を下げた女性達がひしめくことになります。
節約志向、将来のために貯蓄や投資が必要といわれてもやはり贅沢なものを求める欲望を完全に断ち切ることは欲望資本主義社会の中で生まれた女性たちにとっては至難の業なのです。そしてそのような消費社会の基礎を作り上げたのが、ボン・マルシェとブシコー夫妻のとった店舗戦略、販売戦略でした。
ボン・マルシェのとった戦略は、当時のフランス社会では当然とされた「店舗は暗くて入りにくい」「買い手は本当に買う気のある時以外に店に行かない(店員が買わないと悪態をつくだめ)」「売り手は買い手の無知に付け込み高い値段をふっかける」という店舗販売の常識を覆し、誰でも出入り自由な贅を尽くした高級感と開放感のある広大なスペースの店舗と、商品を見るだけでもよいという販売方式、そしてよい品を安く売るための仕入オペレーションの改善、流行商品のプロモーション、定期的なバーゲンセールといった戦略を打ち出し、当時のパリで増えつつあった中産階級の女性たちに消費の楽しさを教えるとともに彩りのある文化的生活の向上にとって欠かせない存在となっていきボン・マルシェは急成長していくのです。
こうした急成長を支えたのは経済発展に伴う中産階級の増加という外部要因もさることながら、「よい商品をより安く販売する」という極めて良心的な販売戦略であったといえます。
いくら金銭的に余裕のある人々といえども、中産階級は自分たちの働きによってお金を得る人々であるという点で領民からの上りで生活していた貴族階級とは異なり、支出に関しては非常にシビアな面を持っていますし、限られた収入の中でやりくりをしていかなければならない立場にあります。そのような人々に対して従来の店舗のように高級品だからと高い値段を吹っかけていては、最初のうちは仕方なく買っていても必要最低限度の分しか買わなくなりますし、浪費の限度を超えればやがて破綻し最低限度のものも買えなくなってしまいます。「よい商品をより安く」変える店舗だからこそ客は何度も店に足を運び、満足するまで商品を吟味し、高い満足感を感じてまた利用したいと感じるようになるのです。
もちろん、「よい商品をより安く」販売する戦略の実現のためには、仕入れの回転を速くするための努力や仕入れ方式の改善、優秀なバイヤーの育成といったたゆまぬ営業努力が必要不可欠になっていきますが、ブシコー夫妻はそれらを世界の小売業に先駆けて実践していくことになります。またこのような思想は日本においても20世紀初頭に小林一三の阪急百貨店の誕生によって浸透していくことになります。
しかしながら、昨今の小売業界では日本ばかりでなく先進国全体において「高付加価値戦略」「ブランディング戦略」といった名のもとに普通の品物が少しばかりの奇抜なデザインや、有名デザイナーの名前によって必要以上に高い値段で販売されることが正当化されるようになっています。特に日本においては「粗悪なものでも高い値段をつければ消費者は高級なものと勘違いしてありがたがって買ってくれる」というバブル期の成金族によって得たうま味に味を占めてしまったのが災いしてその戦略を疑わずに支持するコンサルタントやマーケッター、経営層も少なくありません。
しかし消費者、特に自ら稼いだお金で買い物をする中産階級の目は小売業者が思っている以上に冷静であり、一部のお金にルーズな人々はだますことができても大多数の人々からの信頼を失うことにつながります。
競争力を失ったなどと言われてもまだまだ豊かで勤勉な労働者の多い今の時期こそ、もう一度かつてのボン・マルシェや阪急百貨店のような「良い商品をより安く」販売し、庶民の生活に彩りを与える百貨店を作り上げることが今の百貨店には求められているのではないかと思います。
デパートの経営不振や地位の凋落が言われて久しい今日とはいえ、やはり庶民にとってデパートが高級な雰囲気を身近に味わえる場所であるという意識は若い世代の人々にもまだ根強く残っており、都心部のデパートは休日はもちろんのこと平日であっても夕方を過ぎれば会社帰りのOL達がデパ地下やレストランに行列を作り、手の届く値段ではあるけれども近所のスーパーでは売っていない高級スイーツやコース料理にお金を投じたり、会社のボーナスと重なるバーゲンの時期にはここぞとばかりに高級ブランドショップの紙袋を下げた女性達がひしめくことになります。
節約志向、将来のために貯蓄や投資が必要といわれてもやはり贅沢なものを求める欲望を完全に断ち切ることは欲望資本主義社会の中で生まれた女性たちにとっては至難の業なのです。そしてそのような消費社会の基礎を作り上げたのが、ボン・マルシェとブシコー夫妻のとった店舗戦略、販売戦略でした。
ボン・マルシェのとった戦略は、当時のフランス社会では当然とされた「店舗は暗くて入りにくい」「買い手は本当に買う気のある時以外に店に行かない(店員が買わないと悪態をつくだめ)」「売り手は買い手の無知に付け込み高い値段をふっかける」という店舗販売の常識を覆し、誰でも出入り自由な贅を尽くした高級感と開放感のある広大なスペースの店舗と、商品を見るだけでもよいという販売方式、そしてよい品を安く売るための仕入オペレーションの改善、流行商品のプロモーション、定期的なバーゲンセールといった戦略を打ち出し、当時のパリで増えつつあった中産階級の女性たちに消費の楽しさを教えるとともに彩りのある文化的生活の向上にとって欠かせない存在となっていきボン・マルシェは急成長していくのです。
こうした急成長を支えたのは経済発展に伴う中産階級の増加という外部要因もさることながら、「よい商品をより安く販売する」という極めて良心的な販売戦略であったといえます。
いくら金銭的に余裕のある人々といえども、中産階級は自分たちの働きによってお金を得る人々であるという点で領民からの上りで生活していた貴族階級とは異なり、支出に関しては非常にシビアな面を持っていますし、限られた収入の中でやりくりをしていかなければならない立場にあります。そのような人々に対して従来の店舗のように高級品だからと高い値段を吹っかけていては、最初のうちは仕方なく買っていても必要最低限度の分しか買わなくなりますし、浪費の限度を超えればやがて破綻し最低限度のものも買えなくなってしまいます。「よい商品をより安く」変える店舗だからこそ客は何度も店に足を運び、満足するまで商品を吟味し、高い満足感を感じてまた利用したいと感じるようになるのです。
もちろん、「よい商品をより安く」販売する戦略の実現のためには、仕入れの回転を速くするための努力や仕入れ方式の改善、優秀なバイヤーの育成といったたゆまぬ営業努力が必要不可欠になっていきますが、ブシコー夫妻はそれらを世界の小売業に先駆けて実践していくことになります。またこのような思想は日本においても20世紀初頭に小林一三の阪急百貨店の誕生によって浸透していくことになります。
しかしながら、昨今の小売業界では日本ばかりでなく先進国全体において「高付加価値戦略」「ブランディング戦略」といった名のもとに普通の品物が少しばかりの奇抜なデザインや、有名デザイナーの名前によって必要以上に高い値段で販売されることが正当化されるようになっています。特に日本においては「粗悪なものでも高い値段をつければ消費者は高級なものと勘違いしてありがたがって買ってくれる」というバブル期の成金族によって得たうま味に味を占めてしまったのが災いしてその戦略を疑わずに支持するコンサルタントやマーケッター、経営層も少なくありません。
しかし消費者、特に自ら稼いだお金で買い物をする中産階級の目は小売業者が思っている以上に冷静であり、一部のお金にルーズな人々はだますことができても大多数の人々からの信頼を失うことにつながります。
競争力を失ったなどと言われてもまだまだ豊かで勤勉な労働者の多い今の時期こそ、もう一度かつてのボン・マルシェや阪急百貨店のような「良い商品をより安く」販売し、庶民の生活に彩りを与える百貨店を作り上げることが今の百貨店には求められているのではないかと思います。
2016年1月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
百貨店の果たした社会史・ライフスタイル史的な役割が明快に記述されている。さまざまなエビデンスを積み上げて論が形成されているが、どういう資料をどう料理すれば根拠として使えるのかなど、研究をするうえでも参考になる内容となっている。ここ何年かの雑誌特集号レベルの薄っぺらい内容の新書とは歴然とした違いがある。人文系研究者の分析力の凄さを知ることができる一冊でもある。
2023年12月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「非常に良い」という表示をしながら、届いてみたらマーカーで塗られた箇所があり。この程度の検品がされてないことにがっかり。
2023年2月21日に日本でレビュー済み
プシコー夫妻の経営者と従業員と消費者の利益を考え入れたさまざまな策が書いてある。
その考えは現代にも通用するもので、すでに19世紀半ばに書かれたものであることに驚く。
現代では百貨店が減り、それに代わって多くの店舗をテナントに入れた「ショッピングモール」が増えてきているが、その経営者にとっても参考になるだろうし、この本を参考にして成長した大手小売業者は多いのではないかと思う。
特に、利益循環システムとしての福利厚生に感銘を覚えた。中でも、社内預金は1980年代に自分も体験しており、従業員にとっても経営者にとってもメリットが大きい。
その考えは現代にも通用するもので、すでに19世紀半ばに書かれたものであることに驚く。
現代では百貨店が減り、それに代わって多くの店舗をテナントに入れた「ショッピングモール」が増えてきているが、その経営者にとっても参考になるだろうし、この本を参考にして成長した大手小売業者は多いのではないかと思う。
特に、利益循環システムとしての福利厚生に感銘を覚えた。中でも、社内預金は1980年代に自分も体験しており、従業員にとっても経営者にとってもメリットが大きい。
2007年3月10日に日本でレビュー済み
もともとこういう一代で大きな物事を成し遂げた人の立身出世物語はすきなのだが、この本も例にもれず素晴らしい。「デパート」という資本主義を代表する消費システムを世界に定着させたフランスの夫婦の生涯を、著者の素晴らしい筆力で飽きさせることなく書いている。もともと「入店自由、退店自由」の原則がなく、御用商人や個人商店の主と精神をすり減らす値段の駆け引きの末に、品物自体も限られた中で必需品を買わねばならなかった18世紀の買い物事情から、この本の主役であるブシコー夫妻がいかに消費と流通のシステムを変えて作り出して言ったか。また「お客様」のみを相手にした商売のシステムのみならず、自分のデパートで働く従業員の福利厚生を充実させ、従業員そのものに洗練された階級意識の片鱗を身につけさせることでさらなる「お客様」の主客をはかるところなどは、読んでいて感心する。本自体が薄くて読んで疲れるボリュームではないので、気軽に読めるところも魅力。鹿島氏の世界を味わって欲しい。
2010年1月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今、ヨーロッパでも、デパートの売り上げが思わしくないようだが、金融危機以来の不況がもたらしているのだろうと考えられる。
最近、日本の有名デパートが閉店してゆくニュースを度々見聞していたので、本書を再読しようと本棚を探しても、この本が見つからず、また購入してしまった。
プシコー夫婦が、19世紀半ばに開業した、「AU BON MARCHE」が、時代の波にも乗りながら発展していく過程が分かりやすく書かれていて面白い。
この時代に、トヨタ看板方式とも思われるシステムが取り入れられていたことには、驚かされてしまった。
読み終わって、本書の中に、デパート経営の原点のようなものを見出せるのではないかと思ってしまったのは素人の勘違いかな?
最近、日本の有名デパートが閉店してゆくニュースを度々見聞していたので、本書を再読しようと本棚を探しても、この本が見つからず、また購入してしまった。
プシコー夫婦が、19世紀半ばに開業した、「AU BON MARCHE」が、時代の波にも乗りながら発展していく過程が分かりやすく書かれていて面白い。
この時代に、トヨタ看板方式とも思われるシステムが取り入れられていたことには、驚かされてしまった。
読み終わって、本書の中に、デパート経営の原点のようなものを見出せるのではないかと思ってしまったのは素人の勘違いかな?
2003年2月24日に日本でレビュー済み
某書籍内でそれとなく紹介されたので、手にした読者は多いだろう。
商売人なら、思わずにやりとするようなことばかり。
ただ、あくまでも読み物として一歩引いて受け止めないと、思わず短絡的に自分の店で同じことをやりたくなってしまうがそれは危険。いまの時代は、それこそいろいろな要素が絡み合っているので、100年以上前とはわけが違う。その辺をうまく省略して、都合の良い部分だけをピックアップして書いているだろうことを常に念頭におくべき。
まあそれだけ商売人とって面白くかつ刺激的な内容ということになるのだろう。
一度は読むべき。
ただし、真似をするなら5回は精読!
商売人なら、思わずにやりとするようなことばかり。
ただ、あくまでも読み物として一歩引いて受け止めないと、思わず短絡的に自分の店で同じことをやりたくなってしまうがそれは危険。いまの時代は、それこそいろいろな要素が絡み合っているので、100年以上前とはわけが違う。その辺をうまく省略して、都合の良い部分だけをピックアップして書いているだろうことを常に念頭におくべき。
まあそれだけ商売人とって面白くかつ刺激的な内容ということになるのだろう。
一度は読むべき。
ただし、真似をするなら5回は精読!