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貧農史観を見直す (講談社現代新書 1259 新書・江戸時代 3) 新書 – 1995/8/1
農民困窮史観を覆す江戸時代農民の実像。 ムシロ旗を立てて一揆を繰り返す“貧しき貧民たち”は事実か? 実質一割の年貢率、驚異的に高い単位面積当り生産力などのデ-タから江戸時代農民の実像に迫る。
- 本の長さ177ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日1995/8/1
- ISBN-104061492594
- ISBN-13978-4061492592
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商品の説明
著者について
【斉藤常雄】
1948年、秋田県に生まれる。1972年、東京教育大学農学部卒業。1974年、東京教育大学大学院修士課程修了。現在、筑波大学農林学系教授。専攻は日本農業史。主な著書に、『日本稲作の展開と構造』―吉川弘文館、共著に、『江戸時代と近代化』―筑摩書房―がある。
1948年、秋田県に生まれる。1972年、東京教育大学農学部卒業。1974年、東京教育大学大学院修士課程修了。現在、筑波大学農林学系教授。専攻は日本農業史。主な著書に、『日本稲作の展開と構造』―吉川弘文館、共著に、『江戸時代と近代化』―筑摩書房―がある。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (1995/8/1)
- 発売日 : 1995/8/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 177ページ
- ISBN-10 : 4061492594
- ISBN-13 : 978-4061492592
- Amazon 売れ筋ランキング: - 81,373位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年3月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
図書館から借りて読んでショックを受けました。手元において再度読みたいと思い購入しました。もっと他にもこのような本がないか探して読みたいです。
2009年8月30日に日本でレビュー済み
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江戸時代の農村・農業を考察している一冊。
佐藤常雄先生独特の構成で、考察の羅列が続いており、起承転結や話の流れがあいまいであるが、それぞれが興味深い内容であり、決して裕福ではないが生活向上のために努力していた当時の農民の姿がおぼろげながら見えてくる。
他者のレビューにある通り、「貧農史観を見直す」というタイトルが中身と呼応していないが、農村社会学、農業史などの分野へ興味を持つための切り口としてこのようなタイトルにしたのではないだろうか。あるいは先生の講義で聞いたような内容が散りばめられており、講義用の資料を書き下ろした感もある。
退屈で眠気を誘う故人の語り口が思い出され、今となってはもう少し興味を持って先生の話を聞いておくべきだったなぁと思う感慨深い一冊。
佐藤常雄先生独特の構成で、考察の羅列が続いており、起承転結や話の流れがあいまいであるが、それぞれが興味深い内容であり、決して裕福ではないが生活向上のために努力していた当時の農民の姿がおぼろげながら見えてくる。
他者のレビューにある通り、「貧農史観を見直す」というタイトルが中身と呼応していないが、農村社会学、農業史などの分野へ興味を持つための切り口としてこのようなタイトルにしたのではないだろうか。あるいは先生の講義で聞いたような内容が散りばめられており、講義用の資料を書き下ろした感もある。
退屈で眠気を誘う故人の語り口が思い出され、今となってはもう少し興味を持って先生の話を聞いておくべきだったなぁと思う感慨深い一冊。
2004年9月18日に日本でレビュー済み
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「江戸時代の農民は、朝から晩まで身を粉にして働いたにもかかわらず、収穫物のほとんどを年貢として持って行かれてしまい、代官に盾突くことも許されず、常に貧しく暮らしていた」などと言う思い込みは、本書を読めば払拭出来るだろう。しかし、農政や農民生活、農業技術など、江戸時代の農業一般を述べている感が強く、「貧農史観を見直す」を言う観点が忘れられているように思う。例えば、18世紀後半以降、農民の休日が年80日に増加したケースもあるとのことだが、農村以外でどうだったのかは示されていない。また、神社仏閣への参詣や物見遊山の旅行なども活発に行ったらしいが、武士や商人と比べた場合、恵まれていたのかそうでなかったのかもわからない。つまり、その時代の中でどういう位置にいたか、他の職種の人たち比べどうだったのかが示されていないのである。よって評価は☆3つとする。豊かか貧しいかは相対的に評価すべきことだと思う。
2005年9月9日に日本でレビュー済み
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「貧農史観」の打破…それはこの本の主題である。
だがそれ以上に大きいのは、この国は「農」という文化を基層になりたっているということである。それは都市生活者とてかわりがない。都市生活者も塵芥や屎尿を還元することで、新たな開墾が難しいこの国の農業に大切な「地力」を維持して…「連環」を形成していたのだ、ということを示唆していることが、本書が現代に突きつけるもっとも大きなテーマだとおもう。
それを断ち切ってしまったのはGHQの政策であり、そしていま新自由主義者がいう「市場の開放」だったり「自由化」だったりしている。その末路は…ここでは書かない。冷静に考えてみて欲しい。
…供給先だったはずの国が、人口増加で需要増大した場合、はたしてどうなるか、を。日本の売る余裕が本当にあるのか、を。金があれば売ってくれるのか、を。…そして、その金が生み出せるほど、日本がこのまま成長を維持できるのか、を。
だがそれ以上に大きいのは、この国は「農」という文化を基層になりたっているということである。それは都市生活者とてかわりがない。都市生活者も塵芥や屎尿を還元することで、新たな開墾が難しいこの国の農業に大切な「地力」を維持して…「連環」を形成していたのだ、ということを示唆していることが、本書が現代に突きつけるもっとも大きなテーマだとおもう。
それを断ち切ってしまったのはGHQの政策であり、そしていま新自由主義者がいう「市場の開放」だったり「自由化」だったりしている。その末路は…ここでは書かない。冷静に考えてみて欲しい。
…供給先だったはずの国が、人口増加で需要増大した場合、はたしてどうなるか、を。日本の売る余裕が本当にあるのか、を。金があれば売ってくれるのか、を。…そして、その金が生み出せるほど、日本がこのまま成長を維持できるのか、を。
2003年12月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
近世の農民は、貧しかったはずだ、貧しくなくてはならない、
そんな思い込みが歴史学界には存在していた。
それが、既存の歴史の発達段階理論から演繹される結論であった。
中学・高校でも、余剰生産物の全収奪が幕府・藩によって行われ、
農民たちは食うや食わずの生活をしていたと習った記憶がある。
もちろん、農民の生活がバラ色だったわけではない。
しかし、貧農史観という色眼鏡がかかっていたという反省が現在ではなされている。
そんな、近世農民の生活は厳然と過去に存在していたものであるが、
その過去の歴史が、現在の発見によって変化しているのである。
そんなパラダイムシフトとあわせて、近世農民の姿を知ることのできる良い入門書となるだろう。
そんな思い込みが歴史学界には存在していた。
それが、既存の歴史の発達段階理論から演繹される結論であった。
中学・高校でも、余剰生産物の全収奪が幕府・藩によって行われ、
農民たちは食うや食わずの生活をしていたと習った記憶がある。
もちろん、農民の生活がバラ色だったわけではない。
しかし、貧農史観という色眼鏡がかかっていたという反省が現在ではなされている。
そんな、近世農民の生活は厳然と過去に存在していたものであるが、
その過去の歴史が、現在の発見によって変化しているのである。
そんなパラダイムシフトとあわせて、近世農民の姿を知ることのできる良い入門書となるだろう。
2009年6月8日に日本でレビュー済み
二人の日本史研究者が1995年に刊行した、江戸時代の農民の実像を検討する本。戦国時代から江戸時代への移行と共に、日本社会には平和が到来し、領主と農民は耕地開発に力を入れ(御普請、普請)、小農自立の基盤をつくった。一般庶民もイエを持つようになったのは、この頃からである。乱開発の弊害が明らかになった1650年頃以降には、単位面積からの産出量を増やすことに全精力を傾ける、家庭菜園的な農耕主義が始まり、18世紀には適地適作や作付方式の高度化なども進展し、近代農法にひけをとらぬ農業生産力が創出され(飢饉は生産ではなく流通の問題に起因する)、相互扶助や資源のリサイクルも有効に行われた。また年貢村請制、17世紀までに領主の検地が原則として終了したこと、四木三草などの商品作物の栽培などを背景に、農民負担は徐々に軽減され、米価安の諸色高現象が生じた。このように、江戸時代の農民は比較的豊かで自律的な生活を送っており、農書、農耕図、歌農書などの著者も輩出している。こうした農村の姿が崩れるのは、高度成長の頃である、と本書は述べている。以上のように、本書は従来の貧農史観を批判し、具体的な事例を挙げながら、近代日本社会へとつながる、農民の豊かさ、自律性やたくましさ、知性を強調している。本書の論旨は非常にすっきりしており、平易であり、長期的な趨勢がうかがわれる点も魅力である。現代社会の在り方を見直す意味でも、現代社会の成り立ちを知る上でも、読むべき本である。
2007年12月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
各地のいろいろなお祭りの記録を見たり民俗の本を読むと、江戸時代の日本の農村って本当に貧しかったの??という疑問をずっともっていました。この本では数値や資料を使ってやはり同じ疑問を投げかけていると思います。でも、できればもっと具体的な事例が欲しかったです。この本では「農書」の説明のところにちょこっとあるだけ、私としては衣食住や生活に関しての具体的なお話を期待していたのですが‥‥。残念です。
もしかして、そういう具体的な例は民俗学の分野なんでしょうか?歴史学の分野だと農書の研究をしている人が本を書くと具体例があがるんでしょうか?
そういう本があるとおもしろいかも。
もしかして、そういう具体的な例は民俗学の分野なんでしょうか?歴史学の分野だと農書の研究をしている人が本を書くと具体例があがるんでしょうか?
そういう本があるとおもしろいかも。
2011年11月17日に日本でレビュー済み
江戸時代の農民というと「年貢取り立てによって貧窮しており、一揆を繰り返す」というイメージが強いだろう。
しかし、それは農民の実態に反している。
・・・ということは確かに説得的に書かれているのだが、その主張の長さは実は本書全体の半分以下だったりする。
残りは、というと江戸時代の農村や農業の実態をつぶさにデータ等に基づいて紹介してくれている。
それはそれでいいのだが、全体としては単調で、タイトルから想像される「思い込みをスパッとひっくり返してくれる本」のインパクトは思ったより弱かった。
ちなみに貧農史観の誤りのポイントは
・年貢の分母となる村高は検地によって決まっているのだが、それは長い間変更されないので、実際の収穫が増加しているのに年貢の量は増えない
・米以外の作物が多い
・武士は支配しておらず、村ごとの縛りが中心
といったところであろう。
しかし、それは農民の実態に反している。
・・・ということは確かに説得的に書かれているのだが、その主張の長さは実は本書全体の半分以下だったりする。
残りは、というと江戸時代の農村や農業の実態をつぶさにデータ等に基づいて紹介してくれている。
それはそれでいいのだが、全体としては単調で、タイトルから想像される「思い込みをスパッとひっくり返してくれる本」のインパクトは思ったより弱かった。
ちなみに貧農史観の誤りのポイントは
・年貢の分母となる村高は検地によって決まっているのだが、それは長い間変更されないので、実際の収穫が増加しているのに年貢の量は増えない
・米以外の作物が多い
・武士は支配しておらず、村ごとの縛りが中心
といったところであろう。