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反米の世界史 (講談社現代新書) 新書 – 2005/6/17

4.9 5つ星のうち4.9 9個の評価

注目の郵便学者が挑む、異色の世界近現代史切手という資料から国際関係を鮮やかに読みとく気鋭の力作。フィリピンに始まり、キューバ、朝鮮半島、イラン、イラクなど、アメリカと世界のねじれた関係を描く

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 講談社 (2005/6/17)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2005/6/17
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 290ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4061497901
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4061497900
  • カスタマーレビュー:
    4.9 5つ星のうち4.9 9個の評価

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上位レビュー、対象国: 日本

2016年8月18日に日本でレビュー済み
まずは郵便学とは何かから。
著者の内藤陽介先生によると郵便学とは郵便を単なる通信手段としてだけではなく、不特定多数の目に留まることから「メディア」として機能してきた、あるいは機能させてきた事実から、「切手」というフィルターを通じて、その国や社会、時代や地域のあり方を分析し再構築することだそうです。
 
本書はタイトルのとおり、「反米」をキーワードにアメリカと激しく対立してきた過去をもつ国や地域の切手を取り上げることでアメリカが世界の覇者となっていく過程を振り返ることに主眼を置いた内容となっています。
まず「切手」という媒体をプロパガンダの一つとしてとらえた見たときの分析、時代背景考察の分析が非常に面白いです。

そもそも「切手」を発行するという行為自体、その国・地域の実効支配者である証明であり、その「切手」の絵柄にその実効支配者の何らかの政治的メッセージが組み込まれているということは当然と言えば当然なのですが、目から鱗の思いです。
 
たった数センチ角の切手に様々な思惑のエッセンスが凝縮されていること、その凝縮されたエッセンスの中から、発行主体である実効支配者がいったい「何」を対外的に発信しようとしたのかを読み取るという作業は非常に知的好奇心をくすぐられます。
 
本書を通じて、“メディア”としての切手が果たしてきた役割を知ることができたと同時に、アメリカは「味方を敵にする名人」、「国益に適わなければ同盟すら見捨てる」ということは別段いまに始まったことではなく、昔からそうだったということが良く分かります。
まあ、アメリカに限らず“大国”はみなすべからくそうであるとも言えますが。
 
日本の外務省幹部に是非読んでいただきたい一冊です。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2012年3月28日に日本でレビュー済み
幼少の頃,世界の切手を収集していた。それゆえ,切手にはこだわりがある。とっておけばよかったと悔やまれるが,あるときから興味を失って収集を止めてしまった。いま手許にない。
切手,スタンプ,カバーには,国家のメッセージが込められていることをこの本を通じて知った。日本の戦前の切手に乃木希典や東条英樹の顔があったり,外国の切手にも国家元首の肖像が多く,子ども心に何か不思議な感じを抱いていたが,この本で溜飲が下がった。
くわえて,本書は「反米」の観点から歴史が総括され,一本筋が入っている。「日米修好百年」記念切手にまつわる話,ベトナムで発行されたベトナム・ソ連・中国「三国友好月間」記念切手の話は,面白い。
それにしても,どの国も切手を政治的プロパガンダの重要なメディアとみなしてきたのだ。
視点が斬新である。ベトナム,イランなどの複雑な歴史が簡明にまとめられている。反米の観点が入っているからだろうか?
 著者は目白にある切手博物館の副館長(当時)。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2007年10月22日に日本でレビュー済み
世界大戦後に生まれ育った庶民な僕が、国際世論の波を身近に感じる場面は、
たいてい映画館だ。だけどマスメディアが未発達な頃の人達は、切手を通じて、
それを感じてたんだなあ。

たとえば僕は
97年『
セブン・イヤーズ・イン・チベット 』を観て、
ダライ・ラマの89年ノーベル平和賞受賞を思い出す。
85年『
ホワイトナイツ白夜 』を観て、反共プロパガンダを感じる。
李小龍かっこいいと思うが、少し複雑な気分になる。
松井秀喜を『ゴジラ』54年と呼ぶ人達は、その由来に自覚あるのか?
93年『シンドラーズリスト』を観て、戦争にウンザリする。
クロサワ映画でリチャードギアを観て、溜飲を下げたりもするが。
硫黄島からの手紙 』『 ヒロシマナガサキ 』をなぜ
われわれ日本人が自作できなかったか?と思ったりもする。

PS●本書で、切手を通じた外交の駆け引きを知った。切手の発行時期で
政府の状態を分析したり、視点が面白かった。少しでもカラーページを入れて
欲しかった。僕の母親は長崎出身だ。貧乏したらしい母親の唯一の趣味は
「切手集め」だった。94年「原爆切手」が発行中止になって、ホント良かった。
あの文言はホント酷かった。96年「原爆ドーム」が世界遺産に登録された。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2008年1月2日に日本でレビュー済み
 本書は切手等の郵便関係の史料をもとに、19世紀後半から現在までのアメリカを中心にした世界の動きを語るユニークな本だ。歴史を語る切り口として、アメリカ本国と併合前のハワイからフセイン政権のイラクまで、アメリカと対立した国・政権にかかわる切手・封筒・消印などの郵便史料をうまく提示することにより、当時の政治家の意図や社会の空気までを浮かび上がらせる著者の手法はとても面白い。

 自分自身も子供のころ切手を集めていたけれども、今まで日本の切手に、政治的アピールを感じたことはなかった。だから1960年に発行された日米修好通商100年の記念切手が、実質上は日米安保条約の記念だったということは初めて教えられた。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2005年8月3日に日本でレビュー済み
昨年、日韓の領土問題が再燃するきっかけとなった韓国の「竹島切手」。ここから、筆者は切手は政治宣伝の媒体として、実効支配者の存在を内外にアピールするメディアであると論じ、郵便事情などから国際関係を読み解く「郵便学」を提唱している。郵便研究の第一人者であり、朝鮮半島や中東の専門家でもある筆者が、アメリカとの対立を郵便でどのように表現してきたかを、20世紀アメリカと対決してきた代表的な8つの地域から描いています。
北ベトナムでは、米軍の戦闘機を500機打ち落とすたびに記念切手を出していたとか、イラクで発行された劣化ウラン弾の後遺症に悩む-とされるややグロテスクな感じの子どもの写真が入った切手など、豊富な図像を手引きに、反米の系譜を解説しています。また、イラン革命以後、イラン政府の対米政策が、融和と強硬の間で微妙に揺れ動くのを切手から読み取ろうとした章はとりわけ読み応えがありました。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2005年9月13日に日本でレビュー済み
十九世紀末から今日までの百年余の年月、アメリカ合衆国は、政治・経済・文化のあらゆる領域において世界的な影響力を拡大していった。これは自明の理であろう。一方、その必然的な副作用として、アメリカという国家は、世界各地で様々なレベルの抵抗に直面する。それが先鋭化し、直接的な軍事的衝突という結果に至った例も少なくない。本書の著者は「“アメリカの世紀”と呼ばれた二十世紀を“反米の世紀”と読み替えることも可能だ」と指摘する。アメリカと激しく敵対してきた過去を持つ国や地域の視点から、アメリカが世界の覇者となっていくプロセスを、郵便切手という小さな窓を通して眺める。簡単にいうと、これが本書の概要である。
 アメリカの東海岸に上陸したヨーロッパ人たちは富を求めて西へ西へと進む。西部劇映画で広く知られるようにアメリカインディアンを征服し、フランスからミシシッピ川流域の植民地を購入し、メキシコからカリフォルニアを取得する。ここから先は太平洋だ。かくて、アメリカはハワイの王朝を倒し、スペインとの戦争でフィリピンを奪う。さらに日本に原爆を落とし、朝鮮戦争に参画し、フランスに代わりベトナム戦争の泥沼にのめりこむ。ソ連のアフガニスタン侵攻に介入し、石油の利権を求め中東地域で暗躍を続け、湾岸戦争、イラク戦争へ。なるほど、なるほど、良く分かる。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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