2000年イスラーム教徒は13億人、世界人口の21パーセントですが、2025年には20億人、25パーセントになると推定されています。人口の4分の1がイスラーム教徒で、4分の1が中国人、4分の1がインド人で、残りは僅かと言う事になります。
そのイスラーム教についてはアメリカ側からなされた「邪悪な」イメージ・キャンペーンに踊らされている人が多いのではないでしょうか?
実は現在の中東体制が築かれたのは1920年のことです。イギリスとフランスによって人為的に分断された国家体制が築かれたのです。
もとをただせば、ナポレオンの侵攻から西欧の侵略が始まります。もちろん十字軍も蛮行でしたが、武力で制圧したのはナポレオンです。敬虔な文明国であったアラブ世界に、武力制圧したのがナポレオンでした。そして、1969年、明治維新と同じ頃スエズ運河が築かれ、西欧による侵略は固定化されます。抵抗運動も起こり、1980年代に独立するのですが名ばかりで、植民地体制に組み込まれるのです。
イスラームはギリシア・ローマ文明の継承者です。そして、アダム、ノア、アブラハム、モーゼ、イエスと言った預言者の継承者である、ムハンマドによってイスラーム教が形成されました。ユダヤ教と異なるのはユダヤ教がユダヤ民族だけすくわれるとした点です。キリスト教と異なるのは、キリスト教が預言者であるイエスを神にまで祭り上げてしまったことです。これに対しイスラーム教はムハンマドを最後の預言者として、絶対神を信じ続けている敬虔な教えです。ですから偶像崇拝を禁止するのです。
絵画や彫刻などの芸術は確かに進歩を妨げられましたが、文明は受け継ごうとしたのです。それを西欧が野蛮な武力で制圧したのが歴史の真実です。
私たちは中東問題を見るときキリスト的な見方やヨーロッパ的な見方ではなく、そうした利害から超越した極東の島国の視点から捉え直さなければなりません。
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「イスラムvs.西欧」の近代 (講談社現代新書 1832) 新書 – 2006/3/1
加藤 博
(著)
イスラムはなぜ近代文明に反発するのか!?近代エジプトの知識人の著作から、非西欧圏の知が近代と出会い、相克し、相対化してゆく過程を読み解き、イスラムの思想と真に対立するものは何かを掬い上げる。
- 本の長さ205ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2006/3/1
- ISBN-104061498320
- ISBN-13978-4061498327
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商品の説明
著者について
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2006/3/1)
- 発売日 : 2006/3/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 205ページ
- ISBN-10 : 4061498320
- ISBN-13 : 978-4061498327
- Amazon 売れ筋ランキング: - 310,105位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 104位イスラム教(一般)関連書籍
- - 1,181位宗教入門 (本)
- - 1,305位国際政治情勢
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2008年1月17日に日本でレビュー済み
理解に苦しむイスラム諸国を少しでもわかりたいと思っています。最初に岩波新書の「イスラム主義とは何か」を読んだののですが全く頭に入りませんでした。この本で少しだけわかったような気がします。
・イスラム経の本質の1つは一神教であること。ユダヤ経、キリスト経は似た宗教。似ているがゆえにその違いは許しがたく理解し合えない。
・イスラムは真の一神教でありイスラムと政治は切り離せないものだ。
・アラブ諸国はヨーロッパ殖民地時代にうけた屈辱がトラウマとなっている。特にナポレオンのエジプト遠征は許しがたい蛮行であった。今アメリカによる侵略はこれに重なるものがありイスラエルはその手先である。
・イスラム世界のリーダーだったエジプトには19世紀に植民地から脱却し近代化しようとする運動があったが失敗した。これは明治維新のようなもので、当時の日本にエジプトのようになってはいけないという危機感を与えている。
読んだ2つの本ともにエジプトを中心に書かれていることが以外でした。確かに小学校のころの社会科で勉強したのはエジプトがアラブのリーダーだった。でも、今アラブ、イスラムといえばイラク、イラン、サウジのことが知りたいのです。中公新書にもイスラム、アラブの本があるので読んでみようと思います。
・イスラム経の本質の1つは一神教であること。ユダヤ経、キリスト経は似た宗教。似ているがゆえにその違いは許しがたく理解し合えない。
・イスラムは真の一神教でありイスラムと政治は切り離せないものだ。
・アラブ諸国はヨーロッパ殖民地時代にうけた屈辱がトラウマとなっている。特にナポレオンのエジプト遠征は許しがたい蛮行であった。今アメリカによる侵略はこれに重なるものがありイスラエルはその手先である。
・イスラム世界のリーダーだったエジプトには19世紀に植民地から脱却し近代化しようとする運動があったが失敗した。これは明治維新のようなもので、当時の日本にエジプトのようになってはいけないという危機感を与えている。
読んだ2つの本ともにエジプトを中心に書かれていることが以外でした。確かに小学校のころの社会科で勉強したのはエジプトがアラブのリーダーだった。でも、今アラブ、イスラムといえばイラク、イラン、サウジのことが知りたいのです。中公新書にもイスラム、アラブの本があるので読んでみようと思います。