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こんにゃくの中の日本史 (講談社現代新書) 新書 – 2006/3/17
武内 孝夫
(著)
地味な「蒟蒻」には派手な物語が溢れていたそれまで季節商品で、芭焦も詠んだ季語であったこんにゃくが、江戸後期に普及したのはなぜか?幕末の資金源となり、爆弾にも転用された食物を豊富な逸話で綴る。
- 本の長さ208ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2006/3/17
- ISBN-104061498339
- ISBN-13978-4061498334
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2006/3/17)
- 発売日 : 2006/3/17
- 言語 : 日本語
- 新書 : 208ページ
- ISBN-10 : 4061498339
- ISBN-13 : 978-4061498334
- Amazon 売れ筋ランキング: - 823,511位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 2,444位講談社現代新書
- - 11,727位日本史一般の本
- - 71,836位科学・テクノロジー (本)
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年10月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
自虐的に語られる日本の食材にも歴史文化がありますね。読んでいたら次々と新鮮な話が出てきて楽しかったです。
2013年7月2日に日本でレビュー済み
江戸初期まで、コンニャクは蒟蒻芋をすりつぶして
作っていた。しかし、芋は痛み易く、長期保存が
できず、山海の珍味の地位に甘んじていた。
ところが、水戸藩内の山里で蒟蒻の製粉に成功した
人物が現れる。インスタントコーヒーによって、
コーヒーの販売量が激増したのと同じく、
蒟蒻の製粉によって、流通量は飛躍的に伸び、
その製粉法を藩外不出とした水戸藩と藩内の商人に
莫大な利益をもたらし、桜田門外の変を
起こした水戸藩出身の浪人たちの資金源の
一部になったという、冒頭の帯の話に始まり、
コンニャクに関する様々な薀蓄を語った本です。
絶版になっているようですが、古本屋さんの店頭で
見かけたら、購入して損は無い本です
作っていた。しかし、芋は痛み易く、長期保存が
できず、山海の珍味の地位に甘んじていた。
ところが、水戸藩内の山里で蒟蒻の製粉に成功した
人物が現れる。インスタントコーヒーによって、
コーヒーの販売量が激増したのと同じく、
蒟蒻の製粉によって、流通量は飛躍的に伸び、
その製粉法を藩外不出とした水戸藩と藩内の商人に
莫大な利益をもたらし、桜田門外の変を
起こした水戸藩出身の浪人たちの資金源の
一部になったという、冒頭の帯の話に始まり、
コンニャクに関する様々な薀蓄を語った本です。
絶版になっているようですが、古本屋さんの店頭で
見かけたら、購入して損は無い本です
2015年1月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
なかなか見つからなかった書籍が見つかり、喜んでいます。
書籍の状態も良く、大満足です。
書籍の状態も良く、大満足です。
2008年9月21日に日本でレビュー済み
普段なにげなく食べている「こんにゃく」。その裏にある知られざる歴史をまとめたもの。
栽培量を増やすために先人が見つけた知恵、明治維新や戦争との関わり、主要産地の変遷等興味深いエピソードを盛り込んでおり、楽しく読めた。
地味な「こんにゃく」だが、その裏には意外なほどドラマチックなエピソードが満ちている。近代産業の歴史にスポットライトを当てた著作は増えているが、素材の面白さで読ませる好著。
栽培量を増やすために先人が見つけた知恵、明治維新や戦争との関わり、主要産地の変遷等興味深いエピソードを盛り込んでおり、楽しく読めた。
地味な「こんにゃく」だが、その裏には意外なほどドラマチックなエピソードが満ちている。近代産業の歴史にスポットライトを当てた著作は増えているが、素材の面白さで読ませる好著。
2006年4月28日に日本でレビュー済み
こんにゃくのことを英語でdeviltongue(悪魔の舌)といってたいていの外国人は気持ち悪がるそうだ。主成分である多糖類マンナンをヒトは消化できないので栄養価はない。こんにゃくで作った糊は強く気密性があるので和紙に塗布して風船爆弾をつくりこれを偏西風に乗せて米本土の攻撃をした。ゴムの代用品としてタイヤに使われたこともある。また、ペニシリンを作るのにカビの培地にこんにゃくを使ったら有効成分の産出量が10倍になった。
こんにゃくは江戸中期以降多くの人の努力が実を結び有力な換金作物になり、そして水戸藩改革派の財源のひとつになった。
昭和後半に機械化が進み効率的な生産・流通体制となるにつれ多段階のストックポイントが無くなって供給者サイドとしては利幅が薄くなっていき、投機性は薄れてきた。
とにかく日本人はいろんな人が工夫をこらし試行錯誤の末、改良を積み重ね頑張ってきたのだと敬服しました。
地図が付いていればもっと分かりやすいのにと思いました。
こんにゃくは江戸中期以降多くの人の努力が実を結び有力な換金作物になり、そして水戸藩改革派の財源のひとつになった。
昭和後半に機械化が進み効率的な生産・流通体制となるにつれ多段階のストックポイントが無くなって供給者サイドとしては利幅が薄くなっていき、投機性は薄れてきた。
とにかく日本人はいろんな人が工夫をこらし試行錯誤の末、改良を積み重ね頑張ってきたのだと敬服しました。
地図が付いていればもっと分かりやすいのにと思いました。
2007年2月11日に日本でレビュー済み
こんにゃくは1年に1枚しか葉を出さない。それも気味悪い茶色の大きな斑点がいくつもついた大きな葉だ。イモができるのに3年もかかるうえ、そのままでは煮ても焼いても食えない。こんな植物でも食べるしかないところで、こんにゃくは作物となった。この本は、イネやムギ類はもちろんまともな畑作物がなにひとつ育たない痩せ地の寒村で、生活を支えるために苦しみながら開発された「粉こんにゃく」の話である。
「桜田門外の変」で襲撃した水戸藩士の資金源が大子町(茨城県北部)の粉こんにゃくだったという話には驚いた。戦時中の風船爆弾も噂には聞いていたが、米軍のゴム引き気球より機密性が高く、太平洋を越すための高度安定の装置までついていて、日本よりもむしろ対戦国の米国で兵器として’評価’されたという話も皮肉である。こんにゃくは消化されないので食べても栄養にはならないという通説は誤りだという。
イネ、コムギ、ジャガイモ、トウモロコシのような主要作物については、歴史をたどった本がいくつかあるが、こんにゃくのようなマイナーな作物をめぐって、こんなにも面白い歴史があったのかと気づかされる本である。
「桜田門外の変」で襲撃した水戸藩士の資金源が大子町(茨城県北部)の粉こんにゃくだったという話には驚いた。戦時中の風船爆弾も噂には聞いていたが、米軍のゴム引き気球より機密性が高く、太平洋を越すための高度安定の装置までついていて、日本よりもむしろ対戦国の米国で兵器として’評価’されたという話も皮肉である。こんにゃくは消化されないので食べても栄養にはならないという通説は誤りだという。
イネ、コムギ、ジャガイモ、トウモロコシのような主要作物については、歴史をたどった本がいくつかあるが、こんにゃくのようなマイナーな作物をめぐって、こんなにも面白い歴史があったのかと気づかされる本である。