黒井千次は、この後2019年まで、3冊の老いについての著作がある。それぞれ、その年齢での感じ方を述べたものであるが、その年齢での実感を述べており、その年齢に達している自分としては、とても同感するものであるし、参考にもなるものである。
これらを読む前提として読んでおくと、これらを実感を持って読めるし、老いるということについての自分の指針としても、とても役立つと考えている。
是非、ご一読をお勧めしたい。若い方々にも、お勧めしたい著書である。
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老いるということ (講談社現代新書) 新書 – 2006/11/17
黒井 千次
(著)
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これまでにない長い老後を生きる時代が到来した現代、人は老いとどのように向き合えばいいのか。さりげない表現の中に現代日本人の老いを描く幸田文。島崎藤村が綴る老後の豊富さと老いることの難しさ。伊藤整が光を当てた老いの欲望と快楽。伊藤信吉が記す90代の老年詩集……。文学作品・映画・演劇に描かれたさまざまな老いの形をとおして、現代に生きる者にとっての<老い>の意味と可能性を追究する。
老いとは生き続けること それは若い人の宿題でもある
これまでにない長い老後を生きる時代が到来した現代、人は老いとどのように向き合えばいいのか。さりげない表現の中に現代日本人の老いを描く幸田文。老いの悲惨な側面から目を逸らさず生きた耕治人。島崎藤村が綴る老後の豊富さと老いることの難しさ。伊藤整が光を当てた老いの欲望と快楽。伊藤信吉が記す90代の老年詩集……。文学作品・映画・演劇に描かれたさまざまな老いの形をとおして、現代に生きる者にとっての<老い>の意味と可能性を追究する。
老いとは生き続けること それは若い人の宿題でもある
これまでにない長い老後を生きる時代が到来した現代、人は老いとどのように向き合えばいいのか。さりげない表現の中に現代日本人の老いを描く幸田文。老いの悲惨な側面から目を逸らさず生きた耕治人。島崎藤村が綴る老後の豊富さと老いることの難しさ。伊藤整が光を当てた老いの欲望と快楽。伊藤信吉が記す90代の老年詩集……。文学作品・映画・演劇に描かれたさまざまな老いの形をとおして、現代に生きる者にとっての<老い>の意味と可能性を追究する。
- 本の長さ240ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2006/11/17
- 寸法10.6 x 1.2 x 17.4 cm
- ISBN-104061498657
- ISBN-13978-4061498655
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (2006/11/17)
- 発売日 : 2006/11/17
- 言語 : 日本語
- 新書 : 240ページ
- ISBN-10 : 4061498657
- ISBN-13 : 978-4061498655
- 寸法 : 10.6 x 1.2 x 17.4 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 601,599位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 324位高齢化社会
- - 608位論文集・講演集・対談集
- - 2,132位講談社現代新書
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著者について
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1932・5・28~。小説家。東京生まれ。学童疎開を経験。新制三期生として都立西高を卒業。高校時代から創作を始め野間宏に手紙を出して文学への志を 述べる。東大在学中メーデー事件に遭遇。1955年、東大経済学部卒業。富士重工に入社して15年間サラリーマン生活を送り70年退社。同年「時間」で芸 術選奨文学部門新人賞受賞。84年、『群棲』で谷崎潤一郎賞、94年、『カーテンコール』で読売文学賞、2001年、『羽根と翼』で毎日芸術賞、06年、 『一日・夢の柵』で野間文芸賞を受賞するなど旺盛な作家活動を続ける(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『一日 夢の柵』(ISBN-10:4062901005)が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
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2020年1月29日に日本でレビュー済み
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2020年7月20日に日本でレビュー済み
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己の限界を知り、他者に迷惑をかけないように最後まで生きていく姿勢を黒井さんのエッセイを通じて感じた。
2020年2月28日に日本でレビュー済み
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介護福祉士をしていますが、自分も40を過ぎて、老いに対し気づかされたことが多かったです。
2015年2月19日に日本でレビュー済み
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黒井千次さんの本は好きですが、別に出された老いに関する本とほぼ同じ内容でした。こういうことは最近多いので(題名だけ替えて再版する)、あたりまえかもしれませんが・・・。
2022年10月19日に日本でレビュー済み
黒井千次(1932年~)氏は、東大経済学部卒、富士重工業に入社し、会社員生活のかたわら執筆活動を行い、1968年に芥川賞候補、1970年に芸術選奨新人賞受賞。その後、富士重工業を辞めて作家活動に専念するようになり、谷崎潤一郎賞、野間文芸賞等を受賞。日本文芸家協会理事長、日本芸術院長も務めた。文化功労者。旭日中綬章。
本書は、NHKラジオ第二放送で2006年4~6月に放送された「老いるということ」の13回分をベースに、一冊の本にまとめたものである。著者は現在90歳であるが、本書の後も、中公新書、河出書房新社から、『老いのかたち』、『老いのつぶやき』、『老いの味わい』、『老いへの歩み』、『老いのゆくえ』等を数年おきに発表している。
私はアラ還になり、近年、五木寛之、斎藤孝、佐藤優、出口治明等による、人生後半の指南書的な本を読むようになったが、上記の通り、著者は「老い」について多数の本を書いており、一冊読んでみようと思って本書を手に取った。(一冊目の本書を選んだのは、続篇は前に書かれたものの焼き直しが多く、結局一冊目が最も優れていた、ということがしばしばあるためである)
内容は、キケロー『老年について』、E・M・フォースター『老年について』、深沢七郎『楢山節考』、映画/戯曲『ドライビング・ミス・デイジー』、マルコム・カウリー『八十路から眺めれば』、幸田文の随筆、映画『八月の鯨』、耕治人の小説、芥川龍之介『老年』と太宰治『晩年』、島崎藤村の短文、伊藤整『変容』、萩原朔太郎のエッセイと伊藤信吉の老年詩集、を材料に、老いるとはどういうことか、その中にいかなる意味が隠されているか、を探ったものである。そういう意味では、ノウハウが中心の一般の指南書的な本とは一線を画する。
印象に残った記述をいくつか挙げると以下である。
◆老いるとは生き続けることであり、現在進行形の時間である。老いはその人にとって精神の最後の運動場であり、日の傾いたグラウンドに何もせずにぽつんと立っているのではなく、その精神のフィールドを可能な限り駆け廻らなくてはならない。
◆老年期だけを取り上げて老いを考えることはできない。老いとは過去と切断された時間ではなく、そこまで生きてきた結果として出現するのであり、突然訪れるものではない。よって、老年に達してから慌てて老年のことを考えようとしても間に合わない。
◆老いは過去と深く繋がっているが故に、老いの一般論は容易に成り立たない。一般論などないと断念するところから、自分自身の固有の老いへの模索が始まる。
◆現代は、かつては存在した、老年とはこのようなものであり、このように年をとっていけばいいのだという規範のようなものがなくなってしまった。しかし、老いの理想としては、元気な老人や生涯青春ではなく、「まことの老年」や「きれいな年寄り」が目指されるべき。
◆老人が持つ力は、長く生きて来た経験を糧とする質の力。人の経験は単なる時間そのものではなく、その中で自分が何をどのようにしたかによって篩にかけられ、蓄積されていくもの。その意味で、老いの力は量よりも質に依拠する。
◆季節は常に先へ先へと変わって行き、新しいものへと姿を変える。季節は老いを見せることがない。季節と共に生きていれば自分も自然に前向きになり、過去に沈没せずに生きていられる。(幸田文)
老年期をどう生きるかというハウツー本とは異なる、「老い」のそもそもの意味を考えさせてくれるエッセイ集である。
(2022年10月了)
本書は、NHKラジオ第二放送で2006年4~6月に放送された「老いるということ」の13回分をベースに、一冊の本にまとめたものである。著者は現在90歳であるが、本書の後も、中公新書、河出書房新社から、『老いのかたち』、『老いのつぶやき』、『老いの味わい』、『老いへの歩み』、『老いのゆくえ』等を数年おきに発表している。
私はアラ還になり、近年、五木寛之、斎藤孝、佐藤優、出口治明等による、人生後半の指南書的な本を読むようになったが、上記の通り、著者は「老い」について多数の本を書いており、一冊読んでみようと思って本書を手に取った。(一冊目の本書を選んだのは、続篇は前に書かれたものの焼き直しが多く、結局一冊目が最も優れていた、ということがしばしばあるためである)
内容は、キケロー『老年について』、E・M・フォースター『老年について』、深沢七郎『楢山節考』、映画/戯曲『ドライビング・ミス・デイジー』、マルコム・カウリー『八十路から眺めれば』、幸田文の随筆、映画『八月の鯨』、耕治人の小説、芥川龍之介『老年』と太宰治『晩年』、島崎藤村の短文、伊藤整『変容』、萩原朔太郎のエッセイと伊藤信吉の老年詩集、を材料に、老いるとはどういうことか、その中にいかなる意味が隠されているか、を探ったものである。そういう意味では、ノウハウが中心の一般の指南書的な本とは一線を画する。
印象に残った記述をいくつか挙げると以下である。
◆老いるとは生き続けることであり、現在進行形の時間である。老いはその人にとって精神の最後の運動場であり、日の傾いたグラウンドに何もせずにぽつんと立っているのではなく、その精神のフィールドを可能な限り駆け廻らなくてはならない。
◆老年期だけを取り上げて老いを考えることはできない。老いとは過去と切断された時間ではなく、そこまで生きてきた結果として出現するのであり、突然訪れるものではない。よって、老年に達してから慌てて老年のことを考えようとしても間に合わない。
◆老いは過去と深く繋がっているが故に、老いの一般論は容易に成り立たない。一般論などないと断念するところから、自分自身の固有の老いへの模索が始まる。
◆現代は、かつては存在した、老年とはこのようなものであり、このように年をとっていけばいいのだという規範のようなものがなくなってしまった。しかし、老いの理想としては、元気な老人や生涯青春ではなく、「まことの老年」や「きれいな年寄り」が目指されるべき。
◆老人が持つ力は、長く生きて来た経験を糧とする質の力。人の経験は単なる時間そのものではなく、その中で自分が何をどのようにしたかによって篩にかけられ、蓄積されていくもの。その意味で、老いの力は量よりも質に依拠する。
◆季節は常に先へ先へと変わって行き、新しいものへと姿を変える。季節は老いを見せることがない。季節と共に生きていれば自分も自然に前向きになり、過去に沈没せずに生きていられる。(幸田文)
老年期をどう生きるかというハウツー本とは異なる、「老い」のそもそもの意味を考えさせてくれるエッセイ集である。
(2022年10月了)
2008年7月10日に日本でレビュー済み
急速かつ確実に高齢化社会に向かっているせいか、老後の過ごし方やアンチエイジング、はては老人の性やお金の増やし方まで、老人・老後をテーマとする本は数多く出版されており玉石混淆の態をなす。そんな中で、本書は小著で平易な語り口(元はNHKラジオ講座テキスト)ながら、じっくりと読ませ考えさせられる本である。
本書は70代半ばの著者が、古今東西の文芸作品や映画、演劇を素材に「老いるとはどういうことか」について考察したもので、素材として選ばれた14作品はそれぞれに興味深い(中でもキケロ「老人について」、戯曲「ドライビング・ミス・デイジー」、耕治人の晩年の作品は、原著に当たりたくなる)。医学・医療の進歩で長く生かされ、美しく老いることが難しい時代に、これらの作品から、夫婦で年齢を重ねることや老いてこそ見えてくるもの、老人間の友情、近づく死の不安等について、著者自身の人生経験や小説家としての洞察力を踏まえて、静かに丁寧に説いている。
著者によれば、「老いは突然に訪れるものではなく、そこまで生きてきた結果として徐々に姿を現す(過去からの連続)」「老いることは生き続けること(死ぬまでの現在進行形)」であり、老いの一般論は成り立ち難いとある。前期高齢者突入目前の評者にとって、自分の老いを肯定し受け入れ、気負わず自然体で老いて行こうと心安らぐ思いを得た。
本書は70代半ばの著者が、古今東西の文芸作品や映画、演劇を素材に「老いるとはどういうことか」について考察したもので、素材として選ばれた14作品はそれぞれに興味深い(中でもキケロ「老人について」、戯曲「ドライビング・ミス・デイジー」、耕治人の晩年の作品は、原著に当たりたくなる)。医学・医療の進歩で長く生かされ、美しく老いることが難しい時代に、これらの作品から、夫婦で年齢を重ねることや老いてこそ見えてくるもの、老人間の友情、近づく死の不安等について、著者自身の人生経験や小説家としての洞察力を踏まえて、静かに丁寧に説いている。
著者によれば、「老いは突然に訪れるものではなく、そこまで生きてきた結果として徐々に姿を現す(過去からの連続)」「老いることは生き続けること(死ぬまでの現在進行形)」であり、老いの一般論は成り立ち難いとある。前期高齢者突入目前の評者にとって、自分の老いを肯定し受け入れ、気負わず自然体で老いて行こうと心安らぐ思いを得た。