山のツアーガイドさんから河口慧海氏の名前を初めて聞き、彼の事を調べたところこの旅行記があることを知りました。
明治の時代に、僧侶としての探究心からとはいえ、次々と襲ってくる過酷な出来事に打ち勝ちよく目的を達成できたものと感動の連続。過酷な旅をした様子が克明に描かれていて、一緒に旅している気持ちのなります。
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チベット旅行記(1) (講談社学術文庫 263) 文庫 – 1978/6/10
河口 慧海
(著)
仏教の原典を求めたいという求道者の一心から、厳重な鎖国をしくチベットに、あらゆる困難にうちかって単身入国を果たした河口慧海師の旅行記。抜群の面白さをもっているだけでなく、チベットの風俗・習慣等についての的確な記述は、本書をチベット研究のための第一級の基本的文献としている。この第一巻では、チベット行を決心して海路カルカッタへ着き、万全の準備の後、ヒマラヤに入り、チベット国境を越えるまでが述べられる。
- ISBN-104061582631
- ISBN-13978-4061582637
- 出版社講談社
- 発売日1978/6/10
- 言語日本語
- 本の長さ182ページ
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商品の説明
著者について
1866年大阪堺生まれ。哲学館などに学び、東京本所の五百羅漢寺の住職となる。のち僧籍を離れ、仏教の原典を求めて1900年チベットに入る。わが国最初のヒマラヤ踏破者。日本チベット学の始祖。その後も中国、インド、ネパール、チベットを訪れ、「在家仏教」を起す。晩年は「チベット語辞典」の編纂にあたる。1945年没。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (1978/6/10)
- 発売日 : 1978/6/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 182ページ
- ISBN-10 : 4061582631
- ISBN-13 : 978-4061582637
- Amazon 売れ筋ランキング: - 448,081位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2005年9月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
河口慧海の傑出した高い志にまずは感服。このシリーズの出だしは、旅の準備やらなんやらで、なかなか話が進まないし、河口慧海の几帳面というか堅い性格がかったるく思えて、「冒険無いの?」って読んでました。
しかし、2巻以降を読破して後もう一度この第1巻から読み返すと慧海の性格のバックグラウンドや彼の日本での生活がどのようだったのかがよく現れており、大変面白く読むことができました。
この本に興味をもたれるのは、チベットに関心のある人、ヘディンの失われた湖などに関心のある人などが多いかと思いますが、1だけ読んで判断しちゃー大損ですよ。この本は。全巻読破あるのみ。
しかし、2巻以降を読破して後もう一度この第1巻から読み返すと慧海の性格のバックグラウンドや彼の日本での生活がどのようだったのかがよく現れており、大変面白く読むことができました。
この本に興味をもたれるのは、チベットに関心のある人、ヘディンの失われた湖などに関心のある人などが多いかと思いますが、1だけ読んで判断しちゃー大損ですよ。この本は。全巻読破あるのみ。
2019年1月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ずいぶん昔に読んで面白くてたまらなかったので 人に勧めようと思って購入しました。とにかく面白い。一気に読んでしまいます。知らない世界を見せてもらえる興味が広がる。そんな本です。
2013年4月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本人最初のチベット旅行。数々の困難を克服して,初志を貫徹した記録は極めて貴重です。第2巻以降も入手して読みたいと思います。
2002年2月27日に日本でレビュー済み
たぶんみんなも忘れちゃったんじゃないかな。あの猿岩石が世界中を苦労して旅して回ったのを、日本中の視聴者が嘲(あざ)笑いながら+同情しながら、毎週のように手に汗握り見守っていたのを。あのときテレビの画面を見つめていた熱狂とは何だったのか。さらには猿岩石のもたらしてくれた「感動」の賞味期限はどれくらいだったのか(おそらく1年もなかったでしょう:涙)。
きょう紹介する河口慧海さんも猿岩石みたいに、なんの頼る術(すべ)もないのに旅した人である。かれが目指した先は鎖国状態にあったチベットで、なんとこの国に潜入するためにインドで、チベット語をマスターし(外国語の教員として興味津々)、あげくのはてにチベット人になりすまし!、当地の王宮に入るのにまんまと成功し、国王の主治医として何年も平気な顔で仕えていた。おもしろいのは河口慧海さん、なにか困ったことがあると、かならず念仏を唱えるということ。たとえば目の前にどうしても渡れそうにない急流があると、座禅を組むこと数時間して「えいやっ」てな感じで飛び込むと、これが不思議だけれど渡れちゃうんですよねー。なぜ河口慧海さんはこれほどチベットに行きたかったかというと、かれが求めていた仏典がそこにあったからだ。かれは一面で神国日本を背負っていたと言えよう。
かくも大きな目的があると人はたぶん何でも出来てしまう。だから若い人には大きな目的を持ちなさいよ、なんて口が裂けても絶対に言えないけど、そういう目的を持つことが可能な、仕合わせな時代がかつてあった、ということを知るだけでも貴重な本かもしれない。ぎゃくに言えば現代とは可哀想な猿岩石がすぐに忘れられちゃうような可哀想な時代なのかも。きっとテレビで視聴者が猿岩石を見て笑ったり泣いたりしたのは、そこに等身大の自分の姿を見ていたからではないだろうか。
きょう紹介する河口慧海さんも猿岩石みたいに、なんの頼る術(すべ)もないのに旅した人である。かれが目指した先は鎖国状態にあったチベットで、なんとこの国に潜入するためにインドで、チベット語をマスターし(外国語の教員として興味津々)、あげくのはてにチベット人になりすまし!、当地の王宮に入るのにまんまと成功し、国王の主治医として何年も平気な顔で仕えていた。おもしろいのは河口慧海さん、なにか困ったことがあると、かならず念仏を唱えるということ。たとえば目の前にどうしても渡れそうにない急流があると、座禅を組むこと数時間して「えいやっ」てな感じで飛び込むと、これが不思議だけれど渡れちゃうんですよねー。なぜ河口慧海さんはこれほどチベットに行きたかったかというと、かれが求めていた仏典がそこにあったからだ。かれは一面で神国日本を背負っていたと言えよう。
かくも大きな目的があると人はたぶん何でも出来てしまう。だから若い人には大きな目的を持ちなさいよ、なんて口が裂けても絶対に言えないけど、そういう目的を持つことが可能な、仕合わせな時代がかつてあった、ということを知るだけでも貴重な本かもしれない。ぎゃくに言えば現代とは可哀想な猿岩石がすぐに忘れられちゃうような可哀想な時代なのかも。きっとテレビで視聴者が猿岩石を見て笑ったり泣いたりしたのは、そこに等身大の自分の姿を見ていたからではないだろうか。