大変わかりやすい。西洋哲学の流れがよくわかる。
哲学とは知を愛すること。知性を感情や意思の上に置くこと。ヒューマニズムでは、言語を用いることが人間的だから過去の文献を尊重する。日本の一般常識とは、少し言葉の意味合いが異なるようだ。
西洋哲学が古代ギリシャで大略完成し、中世の神の扱いに関する一種の混乱を経て、ルネサンスにおけるプラトンの復活、経験論・合理論のカントによる統合を機会とし、神学と哲学が分離され、現代に至る。
ポイントはイデア、そして分析と総合か。イデアはモデル化であり、自然科学や社会科学では当然のように使われている。まずはプラトン、次いでカントの著作を読む意欲がわいた。身の回りや仕事における意思決定の根拠をこれらの角度から改めて見直すこともできよう。
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西洋哲学史 (講談社学術文庫 787) 文庫 – 1987/4/28
今道 友信
(著)
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哲学の勉強に、なぜ西洋哲学史全般の知識が必要なのでしょうか。哲学も学問である以上、勉強の仕方というものがあり、少なくとも哲学で使う概念がどのようなものかを、哲学者たちに教わる必要があります。本書は、一冊で完結する西洋哲学通史として、重要な哲学者の、それも必要不可欠と思われる考えに絞り、古代・中世・近世・近代・現代の区分に従って問題の展開が論理的に理解できるよう書かれています。(著書「まえがき」より)
- 本の長さ349ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日1987/4/28
- 寸法10.8 x 1.5 x 14.8 cm
- ISBN-104061587870
- ISBN-13978-4061587878
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商品の説明
著者について
1922年、東京生まれ。東京大学文学部卒業。東京大学教授を経て、現在、東京大学名誉教授、パリ国際哲学研究所教授、国際哲学会常任委員、国際形而上学会副会長、哲学美学比較研究国際センター所長、清泉女子大学教授。主著は『Betrachtungen uber das Eine』『同一性の自己塑性』『美の位相と芸術』『愛について』『美について』『東西の哲学』など。学術文庫に『エコエティカ』『自然哲学序説』がある。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (1987/4/28)
- 発売日 : 1987/4/28
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 349ページ
- ISBN-10 : 4061587870
- ISBN-13 : 978-4061587878
- 寸法 : 10.8 x 1.5 x 14.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 139,406位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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2022年11月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読書・哲学が好きな、40代のサラリーマンです。海外在住です。
今回、西洋の哲学史をおさらいするつもりで、再読しました。前回読んだ時とは違い、今回は、各哲学者に関して、ポイントを押さえた丁寧な解説に、惹きつけられました。
神がかりの狂気、ストア哲学、大学、そしてカントに関しての記述が印象に残りましたが、その中でも特に印象に残ったのが、ストア哲学に関する下記の記述です。
「ストアはたんにストイックに生きるというその克己心に満ちた哲学で有名でありますけれども、その克己心というのは、神のロゴスに従うという考えであり、その神のロゴスというのが自然を唯物的に支配している法則のようなものであるということ、つまり唯物論的な神学説によってへーラクレイトスの火の哲学を自然的に構成していって、それを基にして、全ての人がこういうロゴスを共通にして愛し合う存在であるということから、世界市民を考え、・・・」
多少月並みな考え方とも言えるかもしれませんが、ソクラテス以前の哲学者から始まり、ストア哲学を経て、最後には世界市民(世界平和)につながるという、つまり、個人ひとりひとりが自己を見つめ、また自然の法則を感じとり、最後にはそれに至るという考えなのだ思います。
本書の趣旨である、西洋哲学史の大まかな流れを勉強でき、とても有意義な時間を過ごせました。
また、1年ほど前に本書を読んだときには、自分がいかに哲学を理解していなかったか、そして、その間に哲学書を読み漁ったことで、自分なりの成長も感じられたことも、良かったです。ただ、近代哲学の辺りは、あまり理解できなかったため、本書を再読すると共に、機会があれば様々な哲学書を読んでみたいです。
(2023年3月26日追記)
最近自分の中で気になっている、近世・近代の哲学について、おさらいしてみようという気持ちで、斜め読みをしました。
それぞれの哲学者の思想に関してわかりやすく説明されていますが、それ以外に、以前本書を読んだ際に印をつけておいた、307ページのカント関しての記述が非常に心を打つものなので、備忘録としての意味も込めて書いておきます。
「道徳法則がそのような命令として意識されてくるのは、われわれがそういうものを知るところの理性的な人格であると同時に、自分を大事にしようとする自己愛を持つところのもの、すなわち現象的な自己を愛するという感性的な存在であるということをも意味しております。したがって、ここにわれわれが自分を道徳法則に一致させて義務を完全に果たすためには、感性的な存在としての自己が理性的な存在としての自己から分離しないための無限の努力が必要になってまいります。」
今回、西洋の哲学史をおさらいするつもりで、再読しました。前回読んだ時とは違い、今回は、各哲学者に関して、ポイントを押さえた丁寧な解説に、惹きつけられました。
神がかりの狂気、ストア哲学、大学、そしてカントに関しての記述が印象に残りましたが、その中でも特に印象に残ったのが、ストア哲学に関する下記の記述です。
「ストアはたんにストイックに生きるというその克己心に満ちた哲学で有名でありますけれども、その克己心というのは、神のロゴスに従うという考えであり、その神のロゴスというのが自然を唯物的に支配している法則のようなものであるということ、つまり唯物論的な神学説によってへーラクレイトスの火の哲学を自然的に構成していって、それを基にして、全ての人がこういうロゴスを共通にして愛し合う存在であるということから、世界市民を考え、・・・」
多少月並みな考え方とも言えるかもしれませんが、ソクラテス以前の哲学者から始まり、ストア哲学を経て、最後には世界市民(世界平和)につながるという、つまり、個人ひとりひとりが自己を見つめ、また自然の法則を感じとり、最後にはそれに至るという考えなのだ思います。
本書の趣旨である、西洋哲学史の大まかな流れを勉強でき、とても有意義な時間を過ごせました。
また、1年ほど前に本書を読んだときには、自分がいかに哲学を理解していなかったか、そして、その間に哲学書を読み漁ったことで、自分なりの成長も感じられたことも、良かったです。ただ、近代哲学の辺りは、あまり理解できなかったため、本書を再読すると共に、機会があれば様々な哲学書を読んでみたいです。
(2023年3月26日追記)
最近自分の中で気になっている、近世・近代の哲学について、おさらいしてみようという気持ちで、斜め読みをしました。
それぞれの哲学者の思想に関してわかりやすく説明されていますが、それ以外に、以前本書を読んだ際に印をつけておいた、307ページのカント関しての記述が非常に心を打つものなので、備忘録としての意味も込めて書いておきます。
「道徳法則がそのような命令として意識されてくるのは、われわれがそういうものを知るところの理性的な人格であると同時に、自分を大事にしようとする自己愛を持つところのもの、すなわち現象的な自己を愛するという感性的な存在であるということをも意味しております。したがって、ここにわれわれが自分を道徳法則に一致させて義務を完全に果たすためには、感性的な存在としての自己が理性的な存在としての自己から分離しないための無限の努力が必要になってまいります。」
2004年11月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ん~、わりと哲学系の本を読むのが好きなので、包括的な知識でも抑えときたいなぁって気持ちで手にしたんですが、ボクのような初学者―といっても勉強なんて高尚なものでなく、「独学でやってます!」とさえ言えないような超初学者―には、まだまだ太刀打ちできない難解な言葉の(特に近代以降は…)連続でした。この本を読むには、ボクにはまだ早かったみたいです。
やたらと丁寧な言葉遣いが為されていて最初は読みづらかったりしたのですが、読み進めるうちに気にならなくなりましたし、不思議なことに妥協せず最後まで読みきったのは、ボクの分からない、今道氏の力が働いていたからでしょうか???
やたらと丁寧な言葉遣いが為されていて最初は読みづらかったりしたのですが、読み進めるうちに気にならなくなりましたし、不思議なことに妥協せず最後まで読みきったのは、ボクの分からない、今道氏の力が働いていたからでしょうか???
2020年12月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最近哲学に興味を持ち、どのように学べばいいか悩んでいたところ、とあるYouTubeの動画で本書を紹介していたので購入。
とても読みやすい内容で楽しく哲学史を学ぶことができた。
大学入試の内容と被っているかは知らないが、哲学に興味を持ってはいるがどこから手をつければいいか分からないという人に全力でおすすめしたい一冊。
とても読みやすい内容で楽しく哲学史を学ぶことができた。
大学入試の内容と被っているかは知らないが、哲学に興味を持ってはいるがどこから手をつければいいか分からないという人に全力でおすすめしたい一冊。
2007年10月18日に日本でレビュー済み
哲学に興味があり、学校で紹介され手に取った。
ある程度の哲学的知識を前提に(たとえばプラトーンを読んだことがあるでしょうが、というような言い回し)書かれている部分もあり、
本当にゼロから読むには辛い部分もあるだろうが、
著者の地位もさることながら、学校の教員からも「過不足無く基本的哲学史の事項が充分載っている」との言葉があり、信頼性は充分。
また、本書の特色として哲学用語をカタカナで書いたりラテン語で書いたり日本語で書いたりしているので、
これから本格的に哲学を学ぼうとする(従って語学も習得しなければならない)人には、雰囲気を掴むのに役立つ。
内容としては、なじみのない部分は難しく感じたが、
古代ギリシアや近代あたりは個人的に好きで確認と理解を深める意味で読み、
知識の幅を広げるのに役立った。
欲を言えば、全用語にラテン、ギリシャ、日本語、英語などの多国語表記をつけてほしい。
ハードルが高く感じる人でも、一度読んでみると生涯の学習の基礎になるはず。
ある程度の哲学的知識を前提に(たとえばプラトーンを読んだことがあるでしょうが、というような言い回し)書かれている部分もあり、
本当にゼロから読むには辛い部分もあるだろうが、
著者の地位もさることながら、学校の教員からも「過不足無く基本的哲学史の事項が充分載っている」との言葉があり、信頼性は充分。
また、本書の特色として哲学用語をカタカナで書いたりラテン語で書いたり日本語で書いたりしているので、
これから本格的に哲学を学ぼうとする(従って語学も習得しなければならない)人には、雰囲気を掴むのに役立つ。
内容としては、なじみのない部分は難しく感じたが、
古代ギリシアや近代あたりは個人的に好きで確認と理解を深める意味で読み、
知識の幅を広げるのに役立った。
欲を言えば、全用語にラテン、ギリシャ、日本語、英語などの多国語表記をつけてほしい。
ハードルが高く感じる人でも、一度読んでみると生涯の学習の基礎になるはず。
2011年2月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私は「西洋哲学史」と銘打つ書籍を何十冊と所有しているが、初めて買った「西洋哲学史」本はこの今道友信『西洋哲学史』である。次に買ったのが岩波文庫に収められているシュヴェーグラーの『西洋哲学史』上下巻でその次がみすずから出ているラッセルの『西洋哲学史』1〜3である。今道氏も本書を執筆するにあたり、シュヴェーグラーとラッセルの哲学史を参照していたらしい。最近だと岩田靖夫のものや熊野純彦のものが秀抜であった。
本書は「です」「ます」調で書かれている。説明はきわめて平明でいて、かなり噛み砕いた感じがする。この本で理解できない場合は、シュヴェーグラーやラッセルの「哲学史」には進まずに、岩波ジュニア新書の岩田靖夫『ヨーロッパ思想入門』を読了することをお奨めする。内容は以下の通り。
第一章・古代前期:タレスからアリストテレスまで。万物の始原=アルケーを問うところから始まる。ソクラテス、プラトンについて詳述。
第二章・古代後期:アリストテレスからヘレニズム後期まで。主にアリストテレスに焦点が当てられている。ストア哲学、エピクロス学派、新プラトン主義のプロティヌスあたりまで。プロティヌスについてはかなり詳細に説明されている。
第三章・中世:教父哲学からピコ・デラ・ミランドラまで。アウグスティヌス、トマス・アクィナスについてかなりていねいな記述がなされている。おそらくこの本の目玉はここかもしれない。キリスト教とギリシア哲学の邂逅点として、熟読が望まれるパート。「暗闇」と表象されることが多い中世だが、この本を読むことで少し見方が変わってくる。軽くではあるが、ドゥンス・スコトゥス、ウィリアム・オッカムなどに触れることができる。
第四章・近世:フィッチーノ、ピコ、クザーヌスあたりから十七世紀の哲学、すなわち大陸合理論&英国経験論まで語られている。デカルト、ホッブス、パスカル、スピノザ、ライプニッツ、ロック、バークリー、ヒューム等等綺羅星の如く有名な哲学者が取り上げられている。
第五章・近代:ここで大陸合理論と英国経験論が統合されカント登場。カントの三大批判、すなわち『純粋理性批判』『実践理性批判』『判断力批判』についてわかりやすく書かれている。そしてカントに続くドイツ観念論の項でフィヒテ、シェリング、ヘーゲルまで淡々と語られ、ヘーゲルの反動により生まれたキルケゴールとかニーチェといった実存哲学まで巡る。
第六章・現代:十数ページ分。分析哲学、現象学等等。じつ淡白。新しい倫理学としてレヴィナスが紹介されている。
古代・中世に偏重しているきらいがあるが、哲学の本を読むためにはやはり西洋思想の根源たる古代・中世の哲学を知り足腰を鍛えておきたいものである。
今道氏の師匠はギリシア哲学の碩学・出隆であり、東京大学哲学科の後輩に讀賣グループ総帥の「ナベツネ」こと渡邉恒雄がいる。今道氏は渡邉氏の兄弟子にあたる。ちなみに子息はBARBEE BOYSの「イマサ」こといまみちともたかである。
お奨め。
本書は「です」「ます」調で書かれている。説明はきわめて平明でいて、かなり噛み砕いた感じがする。この本で理解できない場合は、シュヴェーグラーやラッセルの「哲学史」には進まずに、岩波ジュニア新書の岩田靖夫『ヨーロッパ思想入門』を読了することをお奨めする。内容は以下の通り。
第一章・古代前期:タレスからアリストテレスまで。万物の始原=アルケーを問うところから始まる。ソクラテス、プラトンについて詳述。
第二章・古代後期:アリストテレスからヘレニズム後期まで。主にアリストテレスに焦点が当てられている。ストア哲学、エピクロス学派、新プラトン主義のプロティヌスあたりまで。プロティヌスについてはかなり詳細に説明されている。
第三章・中世:教父哲学からピコ・デラ・ミランドラまで。アウグスティヌス、トマス・アクィナスについてかなりていねいな記述がなされている。おそらくこの本の目玉はここかもしれない。キリスト教とギリシア哲学の邂逅点として、熟読が望まれるパート。「暗闇」と表象されることが多い中世だが、この本を読むことで少し見方が変わってくる。軽くではあるが、ドゥンス・スコトゥス、ウィリアム・オッカムなどに触れることができる。
第四章・近世:フィッチーノ、ピコ、クザーヌスあたりから十七世紀の哲学、すなわち大陸合理論&英国経験論まで語られている。デカルト、ホッブス、パスカル、スピノザ、ライプニッツ、ロック、バークリー、ヒューム等等綺羅星の如く有名な哲学者が取り上げられている。
第五章・近代:ここで大陸合理論と英国経験論が統合されカント登場。カントの三大批判、すなわち『純粋理性批判』『実践理性批判』『判断力批判』についてわかりやすく書かれている。そしてカントに続くドイツ観念論の項でフィヒテ、シェリング、ヘーゲルまで淡々と語られ、ヘーゲルの反動により生まれたキルケゴールとかニーチェといった実存哲学まで巡る。
第六章・現代:十数ページ分。分析哲学、現象学等等。じつ淡白。新しい倫理学としてレヴィナスが紹介されている。
古代・中世に偏重しているきらいがあるが、哲学の本を読むためにはやはり西洋思想の根源たる古代・中世の哲学を知り足腰を鍛えておきたいものである。
今道氏の師匠はギリシア哲学の碩学・出隆であり、東京大学哲学科の後輩に讀賣グループ総帥の「ナベツネ」こと渡邉恒雄がいる。今道氏は渡邉氏の兄弟子にあたる。ちなみに子息はBARBEE BOYSの「イマサ」こといまみちともたかである。
お奨め。
2011年8月23日に日本でレビュー済み
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最近ショーペンハウアー、ニーチェ、キルケゴール、プラトン、アリストテレス等ちょこちょこ哲学の本を読んでいるのですが、それらを読んでいる内に西洋哲学全体の流れとそれぞれの哲学者の位置を一応でも把握しないと本に読まれてしまう、という危険を強く感じたので、概説書として本書を読んでみました。
本書は講演を文章化したものなので、難解な哲学が丁寧な話し言葉で非常に噛み砕いて解説されており、とにかく読みやすいです。浅学にして著者の方を今回初めて知りましたが、数ヶ国語を操る恐るべき学識の持ち主であり原著にもよく当たられているのが読んでいて分かり信頼できましたし、ギリシャ語・ラテン語の哲学用語の起源や意味等の基礎部分を明快にまた丁寧に説明してくださる姿勢も、初学者には有難いです。
限られた時間内で話をまとめなくてはいけない都合上、本当に要点のみ語られる素人にとってはややマイナーな哲学者もいますが、初学者には簡単な説明で十分だと感じましたし、おそらく読者の関心の高いであろうプラトンやアリストテレス、カント等の哲学者には相応に紙幅が割かれています(カントに関してはそれでも端折ったらしいですが)。
他のレヴュアーさんも書かれていますが、本書は<中世は暗黒であったか>や<ヒューマニズムの時代>という風に時代時代の全体的な哲学の背景・雰囲気についても著者独自の見解を交えながら解説されています。中世の<大学>の起源については大学時代に習いましたが、御用学者としてではなく、どんな権威にも縛られずに「命を懸けてもいい、ただ真理に到達したい」という熱い探究心を持って集まった学者達がお金を出し合い経済的に自立した<大学>を作った、という歴史に感動しましたが、本書で改めてそのくだりを読みやはり感銘を受けました。
途中聞き慣れない哲学者の名前や難しい専門用語はやはり出てきますし、一度読んで完全に西洋哲学史の流れを把握するとはなかなかいきませんが、頑張って何回か読んでいけば基礎的な知識はかなり頭に入ると思います。
ただ、流れを重視した体系的な哲学史だからか、ショーペンハウアーは扱われません。また、アメリカの超越哲学者エマソンやソローは扱われず、実践哲学者ジョン・デューイは名前のみ記述があります。
本を読むのにある程度慣れている&気になる哲学者の本を数冊読んでいるという位のレベルで、読みやすい概説書を探しているという方には本当にお勧めの本です。
本書は講演を文章化したものなので、難解な哲学が丁寧な話し言葉で非常に噛み砕いて解説されており、とにかく読みやすいです。浅学にして著者の方を今回初めて知りましたが、数ヶ国語を操る恐るべき学識の持ち主であり原著にもよく当たられているのが読んでいて分かり信頼できましたし、ギリシャ語・ラテン語の哲学用語の起源や意味等の基礎部分を明快にまた丁寧に説明してくださる姿勢も、初学者には有難いです。
限られた時間内で話をまとめなくてはいけない都合上、本当に要点のみ語られる素人にとってはややマイナーな哲学者もいますが、初学者には簡単な説明で十分だと感じましたし、おそらく読者の関心の高いであろうプラトンやアリストテレス、カント等の哲学者には相応に紙幅が割かれています(カントに関してはそれでも端折ったらしいですが)。
他のレヴュアーさんも書かれていますが、本書は<中世は暗黒であったか>や<ヒューマニズムの時代>という風に時代時代の全体的な哲学の背景・雰囲気についても著者独自の見解を交えながら解説されています。中世の<大学>の起源については大学時代に習いましたが、御用学者としてではなく、どんな権威にも縛られずに「命を懸けてもいい、ただ真理に到達したい」という熱い探究心を持って集まった学者達がお金を出し合い経済的に自立した<大学>を作った、という歴史に感動しましたが、本書で改めてそのくだりを読みやはり感銘を受けました。
途中聞き慣れない哲学者の名前や難しい専門用語はやはり出てきますし、一度読んで完全に西洋哲学史の流れを把握するとはなかなかいきませんが、頑張って何回か読んでいけば基礎的な知識はかなり頭に入ると思います。
ただ、流れを重視した体系的な哲学史だからか、ショーペンハウアーは扱われません。また、アメリカの超越哲学者エマソンやソローは扱われず、実践哲学者ジョン・デューイは名前のみ記述があります。
本を読むのにある程度慣れている&気になる哲学者の本を数冊読んでいるという位のレベルで、読みやすい概説書を探しているという方には本当にお勧めの本です。
2013年5月2日に日本でレビュー済み
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この西洋哲学史の本では古代から近代までを扱っています。
自分が西洋哲学史の本を色々と読んだ中でもこの本が一番わかりやすかったです。
細かい解説も載っていて、哲学史の流れを一通りつかむことができました。
ただ、キリスト教の知識は別の本で仕入れないと分からないようになっています。
古代ギリシアのソフィストたちの時代から、ニーチェまで扱っています。
現代思想に入るためには別の書物を読む必要があります。
自分が西洋哲学史の本を色々と読んだ中でもこの本が一番わかりやすかったです。
細かい解説も載っていて、哲学史の流れを一通りつかむことができました。
ただ、キリスト教の知識は別の本で仕入れないと分からないようになっています。
古代ギリシアのソフィストたちの時代から、ニーチェまで扱っています。
現代思想に入るためには別の書物を読む必要があります。