日本で読んだときは大した印象を受けなかったが、ヨーロッパ圏で何年も生活してみて『ああ、こういうことだったのか!』と思わされる事が本の中に詰まっている。
ビジネスや修学でヨーロッパに長期滞在するなら是非、渡航前に熟読されることをお勧めする。
何となく現地人と一緒に生活しているだけでは見えて来ない、根本的な思考原理の違い(テーゼ・ジンテーゼの存在、戦士の文化)など、予備知識としてこの本を読んでおいて本当に良かったと思う。この本のおかげで相手の言動の原理が理解でき、自分が抱えた日本文化のせいで「空回り」する量が軽減出来たように思う。
この本は西洋文化と日本人の行動様式を照らし合わせて説明しているので、実際そのような状況に置かれたときに「あ、これか」と状況に合わせて、自分の考え方を意図的に補正する際に大いに役に立った。
文体がやや取っつきにくいかも知れないが、『学術文庫』と謳っている以上それは当然かも知れない。『ヨーロッパ人を日本人の目線から研究した学者』によって『日本人のために』書かれた秀作だと思う。
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西欧文明の原像 (講談社学術文庫 815) 文庫 – 1988/1/1
木村 尚三郎
(著)
西ヨーロッパは、ほぼ一千年に及ぶ各地、各国の争いを克服して、今その大陸主義の姿をあらわしつつある。本書は、12、13世紀と現代を絶えず往復しながら、ヨーロッパ文化圏に内在する根源的な要素を探り、西欧文明の原像を再構成するため、象徴的な森の意味をはじめ、農村、城(貴族)、都市の4つに視点を捉えてその歴史的な意義を明らかにした。国民国家から大陸型国家への変貌を追求する斬新な史眼が捉えた野心的な文明論。
- 本の長さ418ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日1988/1/1
- ISBN-10406158815X
- ISBN-13978-4061588158
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商品の説明
著者について
1930年東京に生まれる。東京大学西洋史学科卒業。日本女子大学、東京都立大学助教授、東京大学教授を歴任。現在、東京大学名誉教授。専攻はフランス法社会史、ヨーロッパ文明論。主著に『歴史の発見』『ヨーロッパとの対話』『家族の時代』『新しい対話の時代』など。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (1988/1/1)
- 発売日 : 1988/1/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 418ページ
- ISBN-10 : 406158815X
- ISBN-13 : 978-4061588158
- Amazon 売れ筋ランキング: - 752,031位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,929位講談社学術文庫
- - 1,984位ヨーロッパ史一般の本
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