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昔話のコスモロジー: ひとと動物との婚姻譚 (講談社学術文庫 1146) 文庫 – 1994/10/1

4.2 5つ星のうち4.2 15個の評価

商品の説明

著者について

1930年中国・長春生まれ。東北大学ドイツ文学科卒業。現在、筑波大学名誉教授、白百合女子大学教授。国際口承文芸学会副会長、日本口承文芸学会会長を歴任。全国で「昔ばなし大学」を主宰。著書に『現代に生きるグリム』『昔ばなしとは何か』『グリム童話の誕生』等、訳書にハイネ『流刑の神々・精霊物語』、マックス・リュティ『昔話 その美学と人間像』等多数。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 講談社 (1994/10/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1994/10/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 263ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4061591460
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4061591462
  • カスタマーレビュー:
    4.2 5つ星のうち4.2 15個の評価

著者について

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小澤俊夫
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カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2020年1月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
異類婚姻譚について、世界の例とともに、日本の例について解説されていて、勉強になりました。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年6月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書では「日本昔話集成」からいくつかの異類婚姻話を取り上げて外国の異類婚姻話と比較する。前半では日本の「猿婿入り」と、諸外国の動物や人間以外の怪物が人間の娘を嫁にもらう話とを比較する。「婿入り」と言うと今では嫁の家に動物が婿に入る話のようだが、だいたいは娘は動物と共に家を出て行く。この「猿婿入り」型の話は、海外の昔話研究者から「日本は動物に対して残酷だ」と言われるそうだ。現代の、ヨーロッパ型異類婚姻話をはじめグリム童話やイソップ童話なども日本の昔話同様に聞いて育った人間の一人としては、やはり「猿婿入り」は少々残酷なようにも見える。実の所私は「猿婿入り」をこの本で初めて知った。特に現代では残酷な話や短すぎる話は結末が改変されたり他の話と繋げられたりと、一般的にそのままでは出回らない。今だに書店に子供向けとして並んでいるのさえ不思議な「赤い靴」なども、私の子供の頃は農夫に斬られた足が躍りながら去って行くシーンで完結していた気がするが、最近何気なく見たら足を斬られた少女がその後義足を作ってもらったという結末になっていた。昔話の改変は現在も行われていると言えるのだろう。本書で扱う各国の昔話の中にも、語り手による多少の改変や他の話と繋げたと思われるものもある。

動物が人語を話すことに理由はいらない。
日本の昔話を聞き慣れている日本人にとって、その動物が西洋のように「魔法にかけられて動物の姿になった人間」でなくとも、聴き手は動物が喋ったり嫁を欲しがったり人間に変身したりても疑問には感じないし、婚姻譚ではない「おむすびころりん」「舌切りすずめ」などでも、ネズミやスズメが喋ることに登場人物たちはいちいち驚きはしない。私は「動物は人の言葉がわからない」と言われると違和感を覚える。我が家には猫が複数いるが、彼らとコミュニケーションする際に我々家族はよく話しかけている。猫は鳴き声やボディランゲージで我々に訴えるが、もし猫の舌がペラペラではなく人間の舌のような筋肉の塊で、口が人間の唇のようだったら普通に喋っていたと思う。ただ、去勢避妊済みの飼い猫の精神年齢はせいぜい小学校中学年くらいまでだと思うので、うちのように複数いると要求が煩くて堪らなかっただろう。彼らはニャーしか言えないからこそ人間と程よい距離感が保てるのだ。

日本人はなぜ動物との結婚を拒否するのか?
著者は日本人の動物との結婚からの別れに対して「ごく日常的な動物と結婚するなんていやらしいという感覚」と言っているが、ニューギニアやエスキモーの昔話では動物との結婚を拒否していないので、その国ごとの「ごく日常的な」動物の捉え方の違いそのものがどこから来るのか?気になった。古い話ほど動物への嫌悪感が少ないという指摘もある。が、日本の昔話では嫌悪感を語らない「鶴女房」などでも動物は人間の元を去ってゆく。この、人間の婿・嫁と動物ないし怪物の婿・嫁との関係性については、前に読んだ小松和彦著「鬼と日本人」の「片側人間」について書かれた部分を読むと少し理解が進むかもしれない。異類婚姻話は「婿入り」や「○女房」など異類の立場による名称で分類されているが、人間の嫁は異界に嫁ぐ立場であり、異類の婿(夫)は異界に連れて行く立場、人間の婿(夫)は人間界に嫁を迎える立場、異類の嫁は人間界に嫁ぐ立場と考えれば、異類の婿(夫)にやたらと厳しい理由も想像できる。人間でも異類でも嫁は夫の世界に所属し、夫は嫁を自分の世界に引き込む立場であり、出て行った嫁を夫が追って連れ戻さなければ嫁は帰ってくることはないが、夫は嫁を取り返しに来ることができる。異類の夫を殺さなければ嫁は人間界に完全に帰ることが不可能なのだろう。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2016年11月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
とにかく、昔ばなし、というのは、幼児のものでなく、根源的なものがあります。その、矛盾こそが、必然、というスタイルです。まず図書館なりで借りてみて、それから手元に置くのがいいと思います。たぶん、一回読んでも足りないと思います。そして、なにか自分の好きな子供の頃の話に、あてはめてみると面白いと思います
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年11月29日に日本でレビュー済み
『世界の民話 ひとと動物との婚姻譚』(中公新書,1979年)をもとにした『昔話のコスモロジー-ひとと動物との婚姻譚』(講談社学術文庫,1994年)を、小澤昔ばなし研究所で復刊したものだ。
 西洋と日本の異類婚を対比させつつ、文化や心性の違いにまで考察を広げている。日本の「鶴の恩返し」が妻が去るシーンで終わるに対して、西洋の昔話では夫が連れ戻しにいくパターンが多いことなど、話のスタイルがまったく異なるのがよくわかる。動物が人間に化けていたのがばれたときの反応の差といった切り口もおもしろい。
 語り口にユーモアがあり、とても楽しい一冊であった。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2019年9月22日に日本でレビュー済み
きれいでした。ありがとうございました。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2022年11月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
学問的研究としても、各民族の意識の違いを学ぶ上でも、重要な内容がとても分かりやすく書かれている。ただ私は正直、とにかくここで紹介される各民族の昔話がすべて面白くて、特にエスキモーの話が興味深く読んだ。(大カニと結婚して幸福に暮らす娘、カモと結婚し「鴨同士の戦争」に参戦する男など)これは昔話を紹介する際、適度にストーリーをまとめつつ、肝心な面白い語り口は決して外さない著者の文章のうまさだと思う。人間と動物が簡単に入れ替わり、かつ動物と結婚したことが分かっても「鶴女房」のように簡単に分かれるわけではないエスキモーの民話は、もしかしたら最も人間と自然が一体だった時代の意識を残しているのかも。とにかく面白い世界中の昔話いっぱい出てくるので、昔話が好きな人にぜひおすすめ。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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