著者は「世間」という概念をつとめて学問的に明確に定義する。
- 著書によれば「世間」とは、第1次集団のような狭い範囲ではなく、匿名の他者をも含むようなある程度の広がりをもった人々のネットワークを指す。なおかつ、そこで交わされる判断や評価が、個人にとって無視できないような集合体--それが世間である。
- 唯一絶対神を持たない日本人にとって、世間が一種の準拠集団 (reference group)として機能している。
- 準拠集団としての世間の範囲は、時代とともに変動する。「狭い世間」と「広い世間」とがあり、今の世の中ではマスコミが「広い世間」をさすものと見なされている。
マスコミ全盛時代の1970年代後半に書かれた著作であるが、ソーシャルメディアが普及した21世紀初頭の「世間体」の構造を考えるうえでも、今なお示唆に富む名著である。
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「世間体」の構造 社会心理史への試み (講談社学術文庫 1852) 文庫 – 2007/12/10
井上 忠司
(著)
世間の目を意識する日本人特有の行動原理とは? 世間に対して体面・体裁をつくろい、恥ずかしくない行動をとろうとする規範意識――それが世間体である。唯一絶対神をもたない日本人は、それを価値規準とし、世間なみを保つことに心を砕いてきた。世間の原義と変遷、また日本人特有の羞恥、微笑が生まれる構造を分析し、世間体を重んじる意味を再考する。世間論の嚆矢となった出色の日本文化論。(講談社学術文庫)
- ISBN-10406159852X
- ISBN-13978-4061598522
- 出版社講談社
- 発売日2007/12/10
- 言語日本語
- 本の長さ280ページ
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (2007/12/10)
- 発売日 : 2007/12/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 280ページ
- ISBN-10 : 406159852X
- ISBN-13 : 978-4061598522
- Amazon 売れ筋ランキング: - 720,913位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2014年7月17日に日本でレビュー済み
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大学の「心理学基礎論」という授業のレポート(ブックレビュー)の図書として読みました。日本人にとっての世間・世間体の概念を、肯定的な立場で捉えた著者の立場で書かれています。読みにくくはありませんし、「世間」とは決して固定的なものではなくダイナミックに変容するものであるという筆者の考え方に触れることにより、自分と世間との付き合い方を冷静に捉えることができるような気になりました。勉強素材としては悪くないと思います。
2010年9月12日に日本でレビュー済み
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タイトルがとてもいいので、買いました。思っているような内容はありませんでした。