ザ・娯楽小説といった感じの内容で、テンポ良く読めて楽しかったです。
次々起こる展開、軽快な中にも色気を感じる文書は作者の想像力の凄さを感じさせました。
他の短編などに見られる性的な描写も目立つほどではなく(多少はありますが)、冒険活劇感が強い雰囲気です。
文も簡潔で読みやすいので長さを感じさせません。
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魔界転生 上 (KODANSHA NOVELS SPECIAL ヤK- 4 山田風太郎) 新書 – 1994/5/1
山田 風太郎
(著)
死者をいま一度甦らせる、妖異凄絶の忍法「魔界転生」――宮本武蔵、柳生兵庫、柳生但馬守、荒木又右衛門ら七剣鬼が次々と再誕する。操るは森宗意軒と由比正雪。魔人と化した「転生七人衆」は一路紀州に。集眼の剣豪・柳生十兵衛と夢の対決へ!
- 本の長さ370ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日1994/5/1
- ISBN-10406181740X
- ISBN-13978-4061817401
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
死者をいま一度甦らせる、妖異凄絶の忍法「魔界転生」によって、宮本武蔵、柳生兵庫、荒木又右衛門ら七剣鬼が再誕する。操るのは森宗意軒と由比正雪。魔人と化した「転生七人衆」は一路紀州に。隻眼の剣豪・柳生十兵衛と夢の対決へ!
登録情報
- 出版社 : 講談社 (1994/5/1)
- 発売日 : 1994/5/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 370ページ
- ISBN-10 : 406181740X
- ISBN-13 : 978-4061817401
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,599,780位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1922年、兵庫県生まれ。東京医科大学卒業。47年、「宝石」新人募集に応募した「達磨峠の事件」がデビュー作。48年「眼中の悪魔」で第2回探偵作家 クラブ賞短編賞を受賞。その後「甲賀忍法帖」を始めとした忍法帖シリーズなどを精力的に発表した。2000年、日本ミステリー文学大賞受賞。01年7月死 去(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 八犬傳 下(新装版) (ISBN-13: 978-4331614044)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年12月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2017年10月31日に日本でレビュー済み
みんな大好き『魔界転生』コミカライズの少年漫画?編。数ある○○版の中でもこれはいまなおオンリーワンの地位が揺るがない、石川賢バージョンであります。
「原作とぜんぜん違うじゃないか!」という改変行為は他のものでもやっているので本書ばかりがとやかくいわれるいわれはないはずですが、それでも「原作とはベツモノ!!」との評判がついてまわるのはやっぱりその改変っぷりが突き抜けているから。
小説・漫画・映像・ゲーム等々、そうしたメディアの違いがある以上は多少の改変は避けられず、改変が避けられないならオリジナルよりも面白くなってもらわないと困るというのが原作モノの難しいところ。本書の場合「魔界転生」という秘術の基本設定と「柳生十兵衛対魔界衆」の構図だけを拝借させてもらい、「同じ設定でお話を作るにしてもオレは原作でやっていなかったことをやってやるからな!」という試みの極北のようなことをやっています。
他作品では生前の人格や感情が色濃く残っていたり、異常な言動で人間をやめた魔性らしさを表現していたりで、二度目の命を得た魔界衆の描写もさまざまながら、本書での魔界衆はまったくのバケモノ扱い。吸血鬼やゾンビどころではございません。ビジュアルの上でも人間をやめてしめって、まるで物体ⅹみたいな、ぐちょぐちょなことになってしまっています。剣豪ばかりを集める必要があるのか? と思っていたら、紀伊大納言があっさり魔界衆に加わっていてびっくり。原作の無念をコミカライズで晴らしたといえるでしょうか。これも石川センセイ流の山風センセイに対するリスペクト?
主人公の柳生十兵衛もバケモノ相手に普通に戦ったのでは勝ち目がないということを早々に悟ってしまい、オーバーテクノロジーぽいプロテクターを装着し、バケモノ相手に殴り合ってみせるという素敵なファイトスタイル。剣豪(生者)対剣豪(死者)ではなく、ここでは超人対魔物の戦いが展開されるのです。
もっとも、ただやりたい放題の展開で押し切るだけではなく、最初に倒すことなる魔界衆に父親の但馬守を持ってくることで十兵衛の戦いに必然性を持たせたるなど、原作小説を踏まえた上で原作小説を乗り越えてやろうとする石川センセイの心意気と周到な計算はまことに御立派。決して本書はただのイロモノではないのであります。
天草四郎と荒木又右衛門が柳生の里に襲いかかり、九鬼谷を訪れた十兵衛が「魔界転生」の核心に迫ったところで物語は下巻に続く。
「原作とぜんぜん違うじゃないか!」という改変行為は他のものでもやっているので本書ばかりがとやかくいわれるいわれはないはずですが、それでも「原作とはベツモノ!!」との評判がついてまわるのはやっぱりその改変っぷりが突き抜けているから。
小説・漫画・映像・ゲーム等々、そうしたメディアの違いがある以上は多少の改変は避けられず、改変が避けられないならオリジナルよりも面白くなってもらわないと困るというのが原作モノの難しいところ。本書の場合「魔界転生」という秘術の基本設定と「柳生十兵衛対魔界衆」の構図だけを拝借させてもらい、「同じ設定でお話を作るにしてもオレは原作でやっていなかったことをやってやるからな!」という試みの極北のようなことをやっています。
他作品では生前の人格や感情が色濃く残っていたり、異常な言動で人間をやめた魔性らしさを表現していたりで、二度目の命を得た魔界衆の描写もさまざまながら、本書での魔界衆はまったくのバケモノ扱い。吸血鬼やゾンビどころではございません。ビジュアルの上でも人間をやめてしめって、まるで物体ⅹみたいな、ぐちょぐちょなことになってしまっています。剣豪ばかりを集める必要があるのか? と思っていたら、紀伊大納言があっさり魔界衆に加わっていてびっくり。原作の無念をコミカライズで晴らしたといえるでしょうか。これも石川センセイ流の山風センセイに対するリスペクト?
主人公の柳生十兵衛もバケモノ相手に普通に戦ったのでは勝ち目がないということを早々に悟ってしまい、オーバーテクノロジーぽいプロテクターを装着し、バケモノ相手に殴り合ってみせるという素敵なファイトスタイル。剣豪(生者)対剣豪(死者)ではなく、ここでは超人対魔物の戦いが展開されるのです。
もっとも、ただやりたい放題の展開で押し切るだけではなく、最初に倒すことなる魔界衆に父親の但馬守を持ってくることで十兵衛の戦いに必然性を持たせたるなど、原作小説を踏まえた上で原作小説を乗り越えてやろうとする石川センセイの心意気と周到な計算はまことに御立派。決して本書はただのイロモノではないのであります。
天草四郎と荒木又右衛門が柳生の里に襲いかかり、九鬼谷を訪れた十兵衛が「魔界転生」の核心に迫ったところで物語は下巻に続く。
2011年12月20日に日本でレビュー済み
この世に強烈な未練・執着を残して死が迫っている者には魔界転生の資質がある。
これは私にはかなり衝撃的でした。
確かにこれまでに不老不死を追い求めた話や、死してなおこの世をさ迷う、といったような話はよく耳にしてきましたが、何故そうまでさせるのか、という部分が非常に薄いものでした。
単に私が理解できなかっただけかもしれませんが。
他方、本作は、この世で何かを成すために自己を抑圧してきた者達が、死を目前にして、本当の欲望を現実化するために転生を渇望する、と非常に分かりやすいものでした。多くの人がそう思うことでしょう。
皆川博子が、突拍子もない面白さの底に人間洞察の奥深い目がある、と評価しているのは納得できます。
非常に面白い作品です。
お勧めです。
これは私にはかなり衝撃的でした。
確かにこれまでに不老不死を追い求めた話や、死してなおこの世をさ迷う、といったような話はよく耳にしてきましたが、何故そうまでさせるのか、という部分が非常に薄いものでした。
単に私が理解できなかっただけかもしれませんが。
他方、本作は、この世で何かを成すために自己を抑圧してきた者達が、死を目前にして、本当の欲望を現実化するために転生を渇望する、と非常に分かりやすいものでした。多くの人がそう思うことでしょう。
皆川博子が、突拍子もない面白さの底に人間洞察の奥深い目がある、と評価しているのは納得できます。
非常に面白い作品です。
お勧めです。
2014年1月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ずっと以前、子供の頃、映画で観て面白かった
のを思い出して原作をと...
思った通り、面白いです。
きっと下巻はもっと面白くなると思う。
楽しみだ。
のを思い出して原作をと...
思った通り、面白いです。
きっと下巻はもっと面白くなると思う。
楽しみだ。
2005年12月15日に日本でレビュー済み
忍法帖シリーズ中、若干趣を異とする本作。
本作は、対忍術ではなく、あくまでも対する敵は死人といえども剣豪陣なのでチャンバラなのである。
十兵衛という江戸時代を代表する剣客が‘もし’かの「・・・・と対決したならば」という夢物語を小説化したのが本作で一級品のエンターテイメント小説に仕上がっています。
しかし、分量の多い本作だが、どうも一本調子。
(ストーリーは、十兵衛が名だたる剣豪を順次撃破。
そして、最後は一番十兵衛が向き合いたくない人物と立ち向かう。といった筋立て。)
着想が奇抜だっただけに残念。
また十兵衛も「柳生」に比べると人間味が薄く感じられます。
「柳生」での十兵衛が確り描かれているだけに物足りなさを感じてしまいます。
批判的コメントを連ねてしまいましたが、本作がシリーズ中Aランクに位置するとは思います。
だって、ラストの余韻はシリーズ中、白眉だと思いますので。
本作は、対忍術ではなく、あくまでも対する敵は死人といえども剣豪陣なのでチャンバラなのである。
十兵衛という江戸時代を代表する剣客が‘もし’かの「・・・・と対決したならば」という夢物語を小説化したのが本作で一級品のエンターテイメント小説に仕上がっています。
しかし、分量の多い本作だが、どうも一本調子。
(ストーリーは、十兵衛が名だたる剣豪を順次撃破。
そして、最後は一番十兵衛が向き合いたくない人物と立ち向かう。といった筋立て。)
着想が奇抜だっただけに残念。
また十兵衛も「柳生」に比べると人間味が薄く感じられます。
「柳生」での十兵衛が確り描かれているだけに物足りなさを感じてしまいます。
批判的コメントを連ねてしまいましたが、本作がシリーズ中Aランクに位置するとは思います。
だって、ラストの余韻はシリーズ中、白眉だと思いますので。
2006年11月8日に日本でレビュー済み
山田風太郎の最高傑作と言われている作品だけに面白い!
凄腕の剣豪達が、西洋の黒魔術と日本の忍法を合体させた忍法「魔界転生」で蘇る!
それに対抗するは、「天下に並ぶ者無し」の柳生十兵衛!
柳生忍法帖での十兵衛ほどの魅力はないですが、それでも充分魅力的で、格好良いです。
そして戦う敵も、十兵衛にとっても恐るべき魔人達!
柳生忍法帖での、会津七槍衆よりも恐るべき敵であり、最初からかなり苦戦していきます。
でも、この上巻では、転生衆達の方が目立っており、その転生衆と、木村助九郎、関口柔心、田宮平兵衛との勝負が凄い!
とにかく、最近でも伝奇小説が発売されると、『平成の魔界転生』『あの魔界転生を越えた』と比較されるだけ合って、面白いです!
まさしく伝奇小説の最高傑作です!
凄腕の剣豪達が、西洋の黒魔術と日本の忍法を合体させた忍法「魔界転生」で蘇る!
それに対抗するは、「天下に並ぶ者無し」の柳生十兵衛!
柳生忍法帖での十兵衛ほどの魅力はないですが、それでも充分魅力的で、格好良いです。
そして戦う敵も、十兵衛にとっても恐るべき魔人達!
柳生忍法帖での、会津七槍衆よりも恐るべき敵であり、最初からかなり苦戦していきます。
でも、この上巻では、転生衆達の方が目立っており、その転生衆と、木村助九郎、関口柔心、田宮平兵衛との勝負が凄い!
とにかく、最近でも伝奇小説が発売されると、『平成の魔界転生』『あの魔界転生を越えた』と比較されるだけ合って、面白いです!
まさしく伝奇小説の最高傑作です!
2013年5月16日に日本でレビュー済み
取り敢えず隻眼という致命的弱点を持つにも拘らず最強という十兵衛の性格が鼻につきます。女に優しいという点が特に。そして肉親を殺されたからその敵を討つなどとほざいている女三人、お縫、おひろ、お雛とこいつらよりも弱い、柳生十人衆の存在も鬱陶しいです。結局、そんな連中にいいように嬲られる『魔物』に転生した筈の武芸者達があんまりにも弱く、読んでいてムカつきます。まだ、上巻だけなのですが、その後のパターンが予想出来てしまい、げんなりしてしまいました。一体、何、この糞みたいな小説は…。良いのはプロローグだけで、十兵衛が登場してからの展開、緊迫感まるで無し。