上遠野浩平の事件シリーズの中では一番のお気に入り。
とくに衝撃を受けたのが、あとがき。
そこに書いてあるのは、(ニュアンスは違うかもしれませんが)
現在の勝因は未来の敗因である
という趣旨の警句です。
ラノベでこんな言葉に出会うだなんて!
しかも上遠野浩平の「失敗」信仰(「ペパーミントの魔術師」のあとがき)とも上手くリンクしてます。
。
本作の主人公ムガンドゥ3世と、彼が支配するソキマ・ジェスタルスは、勝者です。
そしてそこには勝因があります。
それが敗因に転じるまでに、手を打たないわけにはいかないのです。
彼は一体どんな策を講じたのか。。。あとがきを読んでからじっくり考えてみると面白いですよ。
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海賊島事件: the man in pirate’s island (講談社ノベルス カO- 3) 新書 – 2002/12/1
海賊。――それは常に奪う側に立ち、奪われる側には決して立たぬ者。魔法が文明を支配する世界で、海賊ムガンドゥ一族に危機が訪れる。全面戦争も辞さぬ強大な魔導艦隊が彼らに要求するもの、それは完全密室の中で起きた殺人事件の容疑者だった――全世界が緊張する中で海賊は一人の女を呼ぶ。この世で最も美しい死体と、三代に亘る一族の歴史をめぐる因果の先に待つものは、勝利か敗北か、それとも――。
- 本の長さ296ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2002/12/1
- ISBN-104061822829
- ISBN-13978-4061822825
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
海賊王、ムガンドゥ三世の統べる島-海賊島。絶対封鎖状況にあるこの島に前代未聞の密室殺人事件の容疑者が逃亡した…。各国の思惑が渦巻く謎に戦地調停士EDが挑む。「事件」シリーズ第3弾。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2002/12/1)
- 発売日 : 2002/12/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 296ページ
- ISBN-10 : 4061822829
- ISBN-13 : 978-4061822825
- Amazon 売れ筋ランキング: - 349,538位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1968年生まれ。98年『ブギーポップは笑わない』で第4回電撃ゲーム小説大賞を受賞しデビュー(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 クリプトマスクの擬死工作 (ISBN-13: 978-4396208721 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2005年4月25日に日本でレビュー済み
殺竜事件で、脇役として出てきた、かのお方が、メインとして登場!しかも、前作とのリンクが細かい!一つ一つのエピソードに無駄がありません。必ず何かにつながっていると言う・・。油断も隙も無い文面です。
2007年1月5日に日本でレビュー済み
前作『紫骸城』の帯に近日発売とばかりに宣伝文がうたれてから1年余り。
『殺竜』でちらりと登場したムガンドゥ三世が主役なのでは、と心待ちにしていただけに
期待ばかりが膨らみすぎてしまったかもしれない。
確かにムガンドゥ三世は主役だったが、前2作における作者の贔屓っぷりを考えると
拍子抜けなくらいに普通のキャラクターに。もう少し裏があっても、というか
掘り下げられる人物にもできたと思うのだけど、いまひとつ、浅い。
例えば「お前には"夢"が無い」とか、「うまく負ける」とか
前フリが活かされずに、どうも中途半端な気がしてしまう。
ネタが丸分かりだったりノーヒントだったりで、読者に推理する余地が無いのは
今作も同じ。そこは期待してはいけないと思います。
ただ、ETMに関しては今回も素晴らしい。おそろしいぐらいによく喋り、語り、
人の感情をよく理解しながらも感傷に流されず、そして何者も許さない。
この信念が彼を世界から孤立させている。まるで神さまみたいに。
何も許さないということは、初めからすべてを許しているのと同じではないか。
期待しすぎたのであまり評価は出来ませんが、『禁涙境』よりは良作、かも。
『殺竜』でちらりと登場したムガンドゥ三世が主役なのでは、と心待ちにしていただけに
期待ばかりが膨らみすぎてしまったかもしれない。
確かにムガンドゥ三世は主役だったが、前2作における作者の贔屓っぷりを考えると
拍子抜けなくらいに普通のキャラクターに。もう少し裏があっても、というか
掘り下げられる人物にもできたと思うのだけど、いまひとつ、浅い。
例えば「お前には"夢"が無い」とか、「うまく負ける」とか
前フリが活かされずに、どうも中途半端な気がしてしまう。
ネタが丸分かりだったりノーヒントだったりで、読者に推理する余地が無いのは
今作も同じ。そこは期待してはいけないと思います。
ただ、ETMに関しては今回も素晴らしい。おそろしいぐらいによく喋り、語り、
人の感情をよく理解しながらも感傷に流されず、そして何者も許さない。
この信念が彼を世界から孤立させている。まるで神さまみたいに。
何も許さないということは、初めからすべてを許しているのと同じではないか。
期待しすぎたのであまり評価は出来ませんが、『禁涙境』よりは良作、かも。
2003年1月9日に日本でレビュー済み
ED、ヒース、リスカッセの三人が再登場!
あの魔法や竜の居る不思議な世界で、三度目の不思議な事件がおきた。
被害者は世界一美しい死体。舞台は完全密室。ミステリファンなら興味を引かれる事請け合いである。トリックに関しては斬新だが、犯人に関して意外性が低いのは残念である。
今回は海賊島が舞台なだけ、あの謎の海賊一族の秘密も明らかになる。
1作目を読んで、面白いと思ったヒトは当然買うべし。
一見様お断りな内容ではないが、1巻を読んでいた方がより楽しめるのは確かである。
あの魔法や竜の居る不思議な世界で、三度目の不思議な事件がおきた。
被害者は世界一美しい死体。舞台は完全密室。ミステリファンなら興味を引かれる事請け合いである。トリックに関しては斬新だが、犯人に関して意外性が低いのは残念である。
今回は海賊島が舞台なだけ、あの謎の海賊一族の秘密も明らかになる。
1作目を読んで、面白いと思ったヒトは当然買うべし。
一見様お断りな内容ではないが、1巻を読んでいた方がより楽しめるのは確かである。
2006年2月26日に日本でレビュー済み
今まで出ている事件シリーズでは一番好きな作品です。何といっても、ムガンドゥ三世!奴が出てきます!!物語の最後に持ってくる絶対的な強さって言うのは本を読み終わっても印象に残るものですね。
2003年1月26日に日本でレビュー済み
作者本人がシュールな物語で世の人々にあてつけたい、自分自身を含めた人類への愛憎と呆れと倦怠と投げやりと憧れとその他もろもろを、ごく短いペースで刊行しまくる数種のシリーズを通してついに語りつくしたのか、上遠野作品の底が見えた、といった作品。次が悪ければ上遠野作品はもう買う価値はないのかもしれにゃい( ゚Д゚)y─┛~~