大学生である昌平は、墓参りにいった霊園で瀕死の男に遭遇する。男は、「これを大統領に渡して欲しい」との片言の日本語と、鍵を渡して絶命する。昌平は、日韓を超えた陰謀の渦へと巻き込まれて行く。
第33回メフィスト賞受賞作。
これまた、他のメフィスト章作品と比べると随分と毛色の違う作品だなぁ…。ジャンルで言うと、社会派サスペンスとでも言うんだろうか?
テーマは日韓関係。というか、主に、韓国における日本、日本人というべきか。韓国人にとって、日本という国、日本人という民族がどのような意味を持ち、どのような感情で見られているのか。そこに、韓国の政権をめぐるやりとりが加わって物語が作られて行く。なんか、韓国の政治史の勉強してるようなところもあったけど(笑)
ただ、正直に言うと、物語としてかなり無理している部分が感じられた。まず、最初に昌平がここへと入っていくきっかけが弱い。いくら瀕死の男に頼まれたからと言って、ただの大学生が「大統領に」と言われて、本気で大統領に会おうと考えるか? と言えば疑問。さらに、昌平が韓国語が多少也とも理解できる、というのは物語の必要上仕方が無いにせよ、テコンドーをやってますだとか、やたらと韓国文化に詳しいのは作り過ぎでは? 別に、テコンドーじゃなくて、空手とかでも不都合は無かったはず。というか、韓国について殆ど無知な存在にした方が、却って日韓の違いをあざやかに出来たのでは? くらいに思うんだが…。あと、これは私個人の問題かもしれないが、やはり、漢字表記で韓国人の名が次々に出てくると、ちょっと混乱してしまうところがある。
テーマ、言いたい事はわかるんだけど、もう少し改善できそうなところも目に付いた。
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黙過の代償 (講談社ノベルス モH- 1) 新書 – 2005/12/1
森山 赳志
(著)
- 本の長さ354ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2005/12/1
- ISBN-104061824627
- ISBN-13978-4061824621
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (2005/12/1)
- 発売日 : 2005/12/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 354ページ
- ISBN-10 : 4061824627
- ISBN-13 : 978-4061824621
- Amazon 売れ筋ランキング: - 888,438位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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