この作品を最初に読んだのは、文庫版ででした。
文庫版を何度も何度も読み返して、自分が年をとり、この小説に対する感じ方が年々変わっていくのがとても面白いです。
そんな中、今年は、文庫ではなく全集で読んでみました。本の重さや肌触りが変わり、手で持っているときのこの重厚さが、なんとなく読んでいる時の印象を大きく変えているような気がします。文庫や単行本で呼んでしまったという方も、ぜひぜひ全集でも読んでみてください。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
村上春樹全作品 1979~1989〈2〉 羊をめぐる冒険 ハードカバー – 1990/7/17
村上 春樹
(著)
野間文芸新人賞受賞の青春三部作の長篇。僕と鼠のラスト・アドベンチャー。鼠から来た北海道消印の葉書から、僕は、すべてをすてて鼠を探す旅に出る。羊博士、ドルフィンホテル、羊男の哀しい青春の終り。
- 本の長さ378ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日1990/7/17
- 寸法15.3 x 3.2 x 21.4 cm
- ISBN-104061879324
- ISBN-13978-4061879324
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 講談社 (1990/7/17)
- 発売日 : 1990/7/17
- 言語 : 日本語
- ハードカバー : 378ページ
- ISBN-10 : 4061879324
- ISBN-13 : 978-4061879324
- 寸法 : 15.3 x 3.2 x 21.4 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 757,902位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 17,295位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
1949(昭和24)年、京都府生れ。早稲田大学文学部卒業。
1979年、『風の歌を聴け』でデビュー、群像新人文学賞受賞。主著に『羊をめぐる冒険』(野間文芸新人賞)、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(谷崎潤一郎賞受賞)、『ねじまき鳥クロニクル』(読売文学賞)、『ノルウェイの森』、『アンダーグラウンド』、『スプートニクの恋人』、『神の子どもたちはみな踊る』、『海辺のカフカ』、『アフターダーク』など。『レイモンド・カーヴァー全集』、『心臓を貫かれて』、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』、『ロング・グッドバイ』など訳書も多数。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2003年7月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
10年ぶりの再読である。今回は順を追って読んでいった。北海道の十二滝町の情景がありありと目に浮かんだ。ぼくたちが知っている村上春樹のエッセンスもそこかそこに見受けられ、いわゆる村上春樹ワールドを堪能することができた。10年前は途方に暮れてしまった形而上的な部分が、それはそれとして形而上的に楽しむことができた。村上春樹自身が解題でいみじくも述べているように、村上春樹の小説のひとつの文学的到達点がここにはある。次作のダンスダンスダンスを読むのが大変楽しみだ。
2014年12月8日に日本でレビュー済み
彼のつるっとした、陰影のない文体は苦手だったけれど、最近読みなおすとそれほど気にならない。この小説も現実感がなく、人物は名前がなく顔も見えない。あまり共感できない。できるとすれば、運転手とフロント係くらいかな。右翼の大物は児玉誉士夫がモデルか。前半は前作の延長で後半はサスペンス調。耳という表情のない器官、名前のない登場人物、ほとんど意味不明な比喩。共感や理解、認識といったものは、幻想だろう。この小説を読むと仏教的な思想を感じる。その辺が海外で受けてる理由じゃないかな。サリンジャーが幼いゾーイーか誰かに同じ家や家具、家を間違えたり家族を間違えたりするような生活のほうがずっと楽しい(良い?)とか、言わせてたのを思い出す。持っていたものを失くす、ではなく、持たないことを求める。余計なもの、表情や名前?、がないこと。拒否するのは、肩書き、組織、大金、同情、啓蒙とかかな。個人主義。ドストエフスキー的社会に「僕」が迷い込んだら、ますます影が薄くなり、見失うかもしれない。良いとか悪いとかの道徳は置いといて、目的があまりない。家庭、労働、冒険など(冒険が失敗したとして、何が失われるのか誰もわからない)。帰省しても、ホテルに泊まり、「このためにわざわざ来たの?」と言われる。自由意志や固有名詞への疑問は、現代的な気がする。羊をとらえることは、まだまだ先のようだ。
2011年3月8日に日本でレビュー済み
本書は『
村上春樹全作品 1979〜1989〈1〉 風の歌を聴け;1973年のピンボール
』の続編である。
私は先行作品を先に読んだので、本書単独で楽しめるかどうかは分からない。たぶん、面白さが半減すると思われる。
文章は相変わらず読み易く、筋書きは起伏に富んで面白い。
前作および前々作が青年らの日常描写に近いのに対し、本作は冒険もののファンタジーとなっている。
あらすじは、とある羊の群れの写真に一頭だけ写り込んだ謎の羊を探して、
前作と前々作の主人公『僕』と彼のガール・フレンドが北海道を旅する、というもの。
推理要素はないものの、主人公らのしていることは探偵さながらである。
冒頭出てきてすぐに死ぬ『誰とでも寝る女』の存在意義のみピンと来なかったが、
あとは寸分の隙もないガッチリした構成が見られた。
私は先行作品を先に読んだので、本書単独で楽しめるかどうかは分からない。たぶん、面白さが半減すると思われる。
文章は相変わらず読み易く、筋書きは起伏に富んで面白い。
前作および前々作が青年らの日常描写に近いのに対し、本作は冒険もののファンタジーとなっている。
あらすじは、とある羊の群れの写真に一頭だけ写り込んだ謎の羊を探して、
前作と前々作の主人公『僕』と彼のガール・フレンドが北海道を旅する、というもの。
推理要素はないものの、主人公らのしていることは探偵さながらである。
冒頭出てきてすぐに死ぬ『誰とでも寝る女』の存在意義のみピンと来なかったが、
あとは寸分の隙もないガッチリした構成が見られた。