昭和期に活躍した探偵小説作家・江戸川乱歩による海外作家論集。昭和28年からハヤカワ・ポケット・ミステリが出版され、乱歩はその毎巻に解説を書いて4年間で91名の推理小説作家を紹介しました。それらの解説文を集めて作家別・50音順に編纂し昭和32年4月に早川書房から刊行されたのが本書のもとになった単行本です。編輯にあたったのは当時20代だった、後のミステリ評論家・田中潤司。文庫版の本書は乱歩自筆ではない17篇を削って、単行本のあとに書かれたテイラーとヒューズの項を加えています。
1950年代までの古典に限られるとはいえ、本格推理小説の海外物を作家論・書誌もふくめてこれほどまで克明に解説した本は見たことがありません。本邦初訳の作品も多く読んで比較検討し、アメリカやイギリスのミステリ評論家や伝記作者、海外の新聞記事まで参照しています。日本では高級な文学作品と評価されていなかった推理小説を、ジャンルとして認めさせようとした乱歩の情熱が伝わってきました。評論や翻訳で知られる春山行夫、植草甚一などのことが文章の中に出てくるのも愉しい。
本巻に掲載されているのはアタイヤ、アリンガム、アンブラー、イネス、ヴァン・ダイン、ウォーリス、ウォーレス、ウールリッチ、カー、ガードナー、ガボリオ-、キッチン、ギルバート、クイーン、クリスティー、グレアム・グリーン他2名のグリーン、クロフツ、コリンズ、コール、ザングウィル、シムノンの23名。解題は翻訳家・中島河太郎、巻末エッセイは作家の荒巻義雄が書いています。
個人的には、読んだことがないコリンズやウールリッチに興味を持ちました。
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江戸川乱歩推理文庫 45 文庫 – 1988/12/1
海外探偵小説作家と作品 1
- 本の長さ252ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日1988/12/1
- ISBN-104061952455
- ISBN-13978-4061952454
登録情報
- 出版社 : 講談社 (1988/12/1)
- 発売日 : 1988/12/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 252ページ
- ISBN-10 : 4061952455
- ISBN-13 : 978-4061952454
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,558,046位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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著者について
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1894年三重県生まれ。早稲田大学卒業。雑誌編集、新聞記者などを経て、1923年「二銭銅貨」でデビュー。以後、「D坂の殺人事件」などの探偵小説を 次々発表。怪奇小説、幻想小説にも優れた作品が多い。代表的なシリーズに、「怪人二十面相」「少年探偵団」などがある。日本の小説界に多大なる業績を残 す。65年没(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 大槻ケンヂが語る江戸川乱歩 私のこだわり人物伝 (ISBN-13:978-4041847213)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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