長谷川四郎は函館に生まれ、作家の牧逸馬や洋画家の長谷川潾次郎を兄とする家庭で育ち、ドイツ文学を学び、兵隊としてシベリア抑留を経験した人でした。ソ連政権が奉じる正統マルクス主義と距離を置いている点でブレヒトに親和性があり、その作品を翻訳紹介してもいます。
シベリアでの体験をもとにした小説集としては、『鶴』が代表的ですが本書はそれよりも先(1952年)に単行本になりました。全11篇。私小説的な、つまり告白的な部分は全くないが、彼が作中でロシア人に対して発するさまざまな質問は日本人捕虜にしかできないものです。長谷川四郎の小説に出てくるロシア人は、みな無名の庶民で、そして彼ら、彼女らは人間としてプラス面もマイナス面も備えたロシアの民衆(ナロード)としてあらわれ、チェーホフかソルジェニーツィンでも読んでいるかのような気分になるのです。これは日本人の手になるロシア文学なのではないでしょうか。
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シベリヤ物語 講談社文芸文庫 (講談社文芸文庫 はC 2) 文庫 – 1991/4/1
長谷川 四郎
(著)
- 本の長さ353ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日1991/4/1
- ISBN-10406196125X
- ISBN-13978-4061961258
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (1991/4/1)
- 発売日 : 1991/4/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 353ページ
- ISBN-10 : 406196125X
- ISBN-13 : 978-4061961258
- Amazon 売れ筋ランキング: - 808,516位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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