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戦後短篇小説再発見2 性の根源へ (講談社文芸文庫) 文庫 – 2001/6/8

4.7 5つ星のうち4.7 8個の評価
すべての形式と版を表示
全10巻117篇の秀作ここに!!
人間の内奥に潜む性の魔力――戦時下の性から現代の突端の光景まで、エロスとしての人間に肉迫する11篇
・坂口安吾「戦争と1人の女〔無削除版〕」
・田村泰次郎「鳩の街草話」
・武田泰淳「もの喰う女」
・吉行淳之介「寝台の舟」
・河野多恵子「明くる日」
・野坂昭如「マッチ売りの少女」
・田久保英夫「蜜の味」
・中上健次「赫髪」
・富岡多恵子「遠い空」
・村上龍「OFF」
・古山高麗雄「セミの追憶」
●編纂委員=井口時男/川村湊/清水良典/富岡幸一郎
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  1. 本の長さ
    296ページ
  2. 言語
    日本語
  3. 出版社
    講談社
  4. 発売日
    2001/6/8
  5. ISBN-10
    4061982621
  6. ISBN-13
    978-4061982628
  7. すべての詳細を表示
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 講談社 (2001/6/8)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2001/6/8
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 296ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4061982621
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4061982628
  • カスタマーレビュー:
    4.7 5つ星のうち4.7 8個の評価

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上位レビュー、対象国： 日本

お気に召すまま
5つ星のうち5.0 坂口安吾、野坂昭如、中上健次など傑作が多い
2022年8月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私には坂口安吾「戦争と一人の女(無削除版)」1946、野坂昭如「マッチ売りの少女」1966、中上健次「赫髪」1978の三篇がとりわけ傑作に感じられた。坂口作品は、戦争が男女の性愛に与える大きな圧力(＝死と隣り合わせのタナトス)と、それへの反動としての戦後のエロスの解放を表裏一体のものとして描いている。『イリアス』の主題は、トロイ戦争と性愛の密接な関係であったが、現代文学において戦争と性愛の密接な関連を描いたという点で、本作は傑出している。野坂作品は、最底辺の娼婦というものがどのような経過で誕生するのかを、きわめてリアルに描いていて、貴重な作品だ。それがアンデルセンの童話「マッチ売りの少女」と同じタイトルになっているのが、とても悲しい。中上作品は、文学が性を正面から描くとはこういうことなのかと、あらためて感嘆した。セックスの細部を、絡み合う身体の拡大映像のように、ただ即物的に淡々と記述するだけなのだが、そこにはポルノ的な印象がまったくない。読み終わった後には、性に「崇高」とすら言える感慨を覚える。そこがおそらく中上作品の傑出した文学性なのだろう。
役に立った
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ケーイ （東京都）
5つ星のうち4.0 有名著者の文章に触れる
2013年6月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本のタイトルに対応した１１名の有名著者の読み切り短編小説が読みやすく参考になった。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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ぼっけいらもん
5つ星のうち4.0 野坂昭如と富岡多恵子
2012年2月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
野坂昭如と言えば今まで、「エロ事師たち」、「ほたるの墓」、「ひとでなし」くらいしか読んでいませんでしたが、あ、でもエッセイはかなり面白いです。この短編集の「マッチ売りの少女」も野坂さんらしく、スパッ、と潔いオチに「ほぉ〜」となりました。富岡多恵子の「遠い空」は自分が半ば半強制的なレイプ、もしくは売春婦のような立場にありながらも、最後犯人が逮捕された時、その男の犯行動機に共感してしまう中年女性の心の中を見事に書ききっていて、読み手の私もこの女性の心理状態が新鮮にうつりました。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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kazzchｃｈ
5つ星のうち4.0 性の根源へ
2002年4月30日に日本でレビュー済み
性をテーマにまとめらた短編集で、いくつかの短編は性（セックス）の描写が赤裸々すぎてびっくりしてしまった。性は、個々によってその感じ方が違っている。現在なんかもっと複雑で男性女性の境界線も危うい。そんな中で理性を止めることなく体を求める様は、ぎょっともするし、本来の動物の悲しい性なのかとも納得してしまう。この中の河野多恵子さんの「明くる日」は、子供を産めるのはなんとしても女性で、不具ならそれは望めないという事実を女性（妻）の立場から描かれたちょっと違う性がもの悲しい。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
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