「恋文」淡い少年の恋(性欲)が・・・あるある!と共感。
「机」社長の奇妙な行動に・・・ドキドキ!
「十月の葉」大濠公園の様子が。友情が。会話が楽しい。
文体が読みやすくスイスイ読めます。
読み終えてしばらくすると,ふとそのシーンを思い出したり,その後どうなったかな?なんて思ったり。
人生って不思議だなーと思います。
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愛撫・静物 庄野潤三初期作品集 (講談社文芸文庫) 文庫 – 2007/7/11
庄野 潤三
(著)
日常という画布(カンバス)を一閃する人生の真実
妻の小さな過去の秘密を執拗に問い質す夫と、夫の影の如き存在になってしまった自分を心許なく思う妻。結婚3年目の若い夫婦の心理の翳りを瑞々しく鮮烈に描いた「愛撫」。幼い子供達との牧歌的な生活のディテールを繊細な手付きで切り取りつつ、人生の光陰を一幅の絵に定着させた「静物」。実質的な文壇へのデビュー作「愛撫」から、出世作「静物」まで、庄野文学の静かなる成熟の道程を明かす秀作7篇。
高橋英夫
それら短篇群のあとに、中篇とも見なしうる大きな作品「静物」が来る。それがこの1冊の要であり、あらゆる初期作品はそこへと収斂してゆくことになったのだと観じ、感嘆するほかはない名作「静物」である。遠い山中に発した水源が、少しずつ水量を増しながら長い水の旅を続けて、ついに河口に達し、海に流れ入ったような感銘がこの作品にはある。そしてそのとき読者は、あきらかにそれまでの熱い感触の人間図絵とは異る、不思議に鎮静されたトーンがくまなくこの作品に行き亘っていることに気付かされるだろう。――<「解説」より>
妻の小さな過去の秘密を執拗に問い質す夫と、夫の影の如き存在になってしまった自分を心許なく思う妻。結婚3年目の若い夫婦の心理の翳りを瑞々しく鮮烈に描いた「愛撫」。幼い子供達との牧歌的な生活のディテールを繊細な手付きで切り取りつつ、人生の光陰を一幅の絵に定着させた「静物」。実質的な文壇へのデビュー作「愛撫」から、出世作「静物」まで、庄野文学の静かなる成熟の道程を明かす秀作7篇。
高橋英夫
それら短篇群のあとに、中篇とも見なしうる大きな作品「静物」が来る。それがこの1冊の要であり、あらゆる初期作品はそこへと収斂してゆくことになったのだと観じ、感嘆するほかはない名作「静物」である。遠い山中に発した水源が、少しずつ水量を増しながら長い水の旅を続けて、ついに河口に達し、海に流れ入ったような感銘がこの作品にはある。そしてそのとき読者は、あきらかにそれまでの熱い感触の人間図絵とは異る、不思議に鎮静されたトーンがくまなくこの作品に行き亘っていることに気付かされるだろう。――<「解説」より>
- 本の長さ288ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2007/7/11
- ISBN-104061984837
- ISBN-13978-4061984837
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (2007/7/11)
- 発売日 : 2007/7/11
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 288ページ
- ISBN-10 : 4061984837
- ISBN-13 : 978-4061984837
- Amazon 売れ筋ランキング: - 826,981位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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(1921-2009)1921(大正10)年、大阪府生れ。
九州帝大を2年で終え、海軍に入る。戦後、教職を経て朝日放送に勤め、小説を書き始める。1954(昭和29)年、「プールサイド小景」で芥川賞受賞。平穏な日常の危うさを描き、「第三の新人」の一人として活躍する。1960年の「静物」で新潮社文学賞、1965年の「夕べの雲」で読売文学賞、1972年の「明夫と良二」で赤い鳥文学賞、毎日出版文化賞を受賞。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年4月7日に日本でレビュー済み
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庄野潤三 芥川賞作品『静物』をはじめ短編がおさめられている。
彼と小島信夫が漱石論の対談をしたのが「新潮」に掲載されていた。
何十年も前だ。何処に再編集されているのか知りたいくらいだ。
漱石作品の「家族」や「肉親」への無意識下のすれ違いや、
心が読めないもどかしさ等が、庄野や小島の作品にみられる。
平凡な「家族」の日常のなかの非日常性が、それとなく表現
されている。奥さんのヴァイオリン教師への嫉妬を独特に
描いている『愛撫』もじっくり楽しめる。
彼と小島信夫が漱石論の対談をしたのが「新潮」に掲載されていた。
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心が読めないもどかしさ等が、庄野や小島の作品にみられる。
平凡な「家族」の日常のなかの非日常性が、それとなく表現
されている。奥さんのヴァイオリン教師への嫉妬を独特に
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