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犬と鬼-知られざる日本の肖像- 単行本 – 2002/4/25
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それがありながら、なぜ日本は道を踏み外すのか?
『美しき日本の残像』(新潮学芸賞)の著者による衝撃的日本論!
肌で感じる痛切さがあり、率直で熱烈、有益で強烈だ。
――(ファイナンシャル・タイムズ)
『ジャパン・アズ・ナンバーワン』(1979年、エズラ・ヴォーゲル)、
『日本/権力構造の謎』(1989年、カレル・ヴァン・ウォルフレン)、
そして本書。
過去10年で最も重要な日本論。
――(バロンズ)
『犬と鬼』は、日本に対する愛のムチとでもいうべき本だ。日本人はこの本を不愉快な批判として片づけるのではなく、耳を傾け新しい道を切り開く指針とすべきだろう。
――(ニューズウィーク)
この重要で意外とロマンチックな本には、明快で鋭い観察があふれている。
――(ニューヨーク・タイムズ)
『犬と鬼』は戦後日本の成長と失墜に少しでも興味がある人にとって必要不可欠だ。
――(ウォールストリート・ジャーナル)
日本の政治指導者は国家と国民に恐ろしい犠牲を払わせた。その大きな代償をきちんとした筆致で率直に明らかにしている。
――(ドナルド・リッチー)
日本人、そして我々のためにも、この本が「常識に還る」動きに貢献することを望んでいる。
――(カレル・ヴァン・ウォルフレン)
- 本の長さ392ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2002/4/25
- 寸法13.7 x 2.8 x 19.5 cm
- ISBN-104062081016
- ISBN-13978-4062081016
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商品の説明
商品説明
コンクリートで固められダムになる美しい山河や、全長の55%もがブロックやテトラポッドで覆われている海岸。不法投棄の産業廃棄物の山と、そこから流れ出すダイオキシン。電線が空中を走り、けばけばしい広告看板をつけたビルがごちゃごちゃと建ち並ぶ街なみ。そして、全国に増え続ける多目的ホール、テーマパーク、人工島、高速道路などの無意味なモニュメント。こんな光景を美しいと思っている日本人はひとりもいないだろう。なぜこんなものを作ったのか、なぜこんな国になってしまったのかと著者に問われるのは、まったくお恥ずかしい限りである。
著者がその原因として指摘するのは、責任が不明瞭なまま機能してしまう行政システムと、その根本にある日本独特の官僚制度である。外国人の視点で見ると、日本の官僚制度の奇異さがよくわかる。天下りで個人的な利益を得る、特殊法人の運営で省庁が潤う、族議員とパイプを作り政界とも通じる。この馴れあいシステムによって、多額の公金が本当に必要なところには施されず、官僚にメリットを与えるところに注がれる。
自分たちに従順におとなしく従う国民を、都合よく作りだす教育システムまで官僚は作ったのだと著者は言う。子どもたちは足並みそろえて行動することを強要される。がんばることは美徳と教えられるが、これはひどい環境でも耐え忍べということだ。教育制度不信から子どもの塾通いが増え、子どもはいつも忙しくてがんじがらめになる。そしてその後の大学生活で、成績など問われず無為に遊んで過ごせば、分析的な思考法や独創的な発想能力、自然環境に対する愛情などを持たない骨抜きの腑抜けができあがるのは当然だ。
韓非子の故事から取ったというタイトルは、抜本的な解決が難しい日本の諸問題を「上手に本物らしく描くのが難しい犬」にたとえ、日本で行われている数々の無意味な施策を「どうとでも描ける想像物である鬼」にたとえて付けられている。
外国人が日本に対して何かを要求するのはおかしいという信念から、本書には「日本はこうすべきである」という表現はいっさいない。が、1900年代前半の、大日本帝国の拡大とその後の悲劇的結末へのプロセスと同じ道筋を、今また日本はたどっているという著者の警告を、われわれは真摯に受けとめるべきだろう。(篠田なぎさ)
内容(「MARC」データベースより)
著者について
1952年米国メリーランド生まれ。1964年に初来日し、1966年まで父の関係で横浜の米海軍基地に住む。1974年エール大学日本学部卒業。日本学を専攻、学士号(最優秀等)取得。1972年から1973年まで慶応義塾大学国際センターでロータリー国際奨学生として日本語研修。1974年から1977年まで英国オックスフォード大学ベイリオル・カレッジでローズ奨学生として中国学を専攻。学士号、修士号取得。
日本、アメリカ、ヨーロッパ各地で日本と東アジア美術に関する通訳、文化コンサルタント、執筆、講演を行う。
1998年、「ちいおりプロジェクト」(非営利ボランティア組織)を発足。祖谷を中心にした「日本の田舎の保存、文化と自然の活性化」が目的。
著書『美しき日本の残像』(新潮社)で1994年の新潮学芸賞(外国人初)。本書のオリジナル“Dogs and Demons”は2001年にアメリカで刊行、韓国でも出版された。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2002/4/25)
- 発売日 : 2002/4/25
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 392ページ
- ISBN-10 : 4062081016
- ISBN-13 : 978-4062081016
- 寸法 : 13.7 x 2.8 x 19.5 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 241,933位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 231位日本論
- - 2,736位社会一般関連書籍
- - 3,726位その他の思想・社会の本
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イメージ付きのレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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この根本は、明治から国是となった「富国強兵」であり、戦後は外貨を稼げる製造業に低金利で投資が進むよう株の持ち合い、金利政策を国が指導してきたことにある。この本の英語版によく出てくる「poor people strong state policy」は臥薪嘗胆、欲しがりません勝つまでは、など戦前から続くこの国のポリシーである。
題名となっている「犬と鬼」について著者は説明しているが、評者から見ると、犬が一般の人々、鬼がいわゆる上級国民と捉えるとわかりやすい。
しかしながら、この本が書かれた2000年ごろに比べ、今は失われた30年を経験しており、一人当たりGDPで韓国に抜かれる有様。poor people poor state になってしまった。
今更舵を切り直すのは困難ではあるものの、今後進むべき道を考えるならば、製造業に頼ることなく内需拡大を促すような政策に切り替えることが大切で、安倍政権の観光立国はその意味では正しかったと思われる。金融でも個人の投資が活発化するような制度の変更が望ましい。テトラポッドを取り除き、海岸、湖岸の住宅建設を解禁し、戸建の土地面積が最低100坪となるよう、都市計画を立てていくべきであろう。住環境の悪いタワマンをいたずらに建てて消費をあおるべきではない。
余談ながら、URや公的住宅では低層5階までのアパートはエレベーター無しと決まっており、高齢者が増えてきた昨今、駅前一等地の住宅が荒れ放題になっているところもある。UR高層住宅はせっかくエレベーターがあるにも関わらず、低層住宅に合わせてスキップフロアなどという不便を背負い込んでいる。「みんなで仲良く我慢しましょう♪」が国是では発展のしようもない。
「犬と鬼」というタイトルを見た瞬間、何か呪術的な民俗学の本かなと思いましたが、読んでみると、これでもかと言うほどの徹底した日本批判の本でした。中心にあるのは、日本の美しい自然や文化遺産を容赦なく破壊してコンクリートの醜悪な姿に変えていく官僚たちへの批判ですが、それだけでなく、財政、教育、ファッション、映画まで全方位的なダメ出しです。データと共に具体的事例をベースに批判されているので嘘はないのですが、例えば教育だと、教師が生徒に暴力を振るうのは普通だ、とか、いじめについては集団から外れたいじめられっ子が悪いと考えられている、など、まとめの結論がかなり強引です。
本書は2002年の本なので状況が変わっているものもあります。顕著なのが観光で、本書の時点では京都を訪ねる外国人は少なかったのが、今は世界一の人気観光地で、日本の外国人観光客はタイを抜いています。日本人の伝統文化に対する意識も変わってきていて、祖谷の古民家のように、京都の町屋をベースにしたゲストハウスも多く外国人観光客を楽しませています。場違いな祇園の城外馬券売り場、京都タワー、見た目も悪ければ使い勝手も悪い京都駅舎、カーさんが憤慨していた頃までの半世紀が最悪だったと思います。
ただ、カーさんが一番強烈に批判している官僚、特に土木建築に関する実態は、頑固として変わりませんねー。身近なところは新名神高速道路。一本の橋脚が高層ビルくらいの高さがあります。本来神様であるはずの山々の土手っ腹を豆腐のように軽くぶち抜いて集落の景観もあったものじゃありません。大阪で言えば、万博、そしてカジノ。土建屋と癒着した維新の会が、建てることに意義がある、とのばかりで強引に進めています。そして全国的に言えばリニア新幹線。一体国民の誰が作ってくれと頼んでいるのでしょうか。
本書を読んで改めて納得したのが、各省庁の国家予算の割り当てが戦後から変わっていないということ。戦後、まともな道路も線路も無かった時代の土木建築の金の使い方をそのまま続けているわけです。
私も含めた日本人はみんなこういう日本を受け入れてしまっているので不思議に思いませんが、本書を読むと考えてみれば、なぜアメリカでは中産階級の家族が庭付きの広い家に住んでいるのに、日本は35年ローンで70平米のマンションにしか住めないのだろうと不思議に思います。首都圏に人口集中して住宅価格はうなぎ登り。通勤、住環境は悪化。おまけに円安によるインフレで生活は苦しい。なのに一方で、地下にどデカいトンネルを掘って不必要なリニアを走らせようとしている。これらは同じ国家、国民のお金なのに、日本人は、何故かどこか別のお金のように思ってしまっている。
私自身、相当日本は危ないところまで来ているなとは感じているし、国民一般も多かれ少なかれ、日本の将来に暗雲立ち込めていることに不安を感じています。一部の才能ある人たちは海外へ出て行きます。だけども、日本人で海外がうらやましいと思っている人はほとんどいないんじゃないでしょうか。なんだかんだ言って、日本人は日本人にとってのユートピアをこの列島の上に構築してきているのかも知れません。大多数の日本人がそのように感じている限り、このヒビが入っているガラス張りの「鏡の国のアリス」は存在を続けるのでしょう。
日本の知識人がこれを書けば、多分、完全にメディアから干されてしまうことは確実だと思います。幸い、著者はシンガポールに住んでいるらしいので、少しは安全かもしれませんが、下手をすると、ゴーンやホリエモンのようにメディアや検察の格好の餌食になるでしょう。
特に印象的なのは、公共事業についての箇所ですが、これだけはっきりと、日本の官僚と政治家と建設業者の関係を解説したものをはじめて読みました。もちろん、断片的には何度も聞いたことのあることですが、これだけわかりやすく表現したものは初めてです。ウォルフレンの本の書き方がが、まわりくどく感じるほどです。
いずれにせよ、素晴らしい本です。これほど率直に日本の問題を解説した本はもう2度と出ないかもしれません。
場合によっては、発売禁止になる可能性もあり得ます。
現在の時点でも、在庫があまり多くないようですので、興味のある方は、早めに読んでみたほうがいいかもしれません。
自然の脅威から徹底的に身を守るため、経済復興のため、失ったものや未解決なものは多い。 メディアが統制されて、また一般人は関心も薄いので現状を知らなさすぎ。
ぜひ読みたい。