序章の次の文言に強く共感。「自主的というのは、自立的という意味でも自力的という意味でもない。心から自然に、人間および人間以外の生物や環境とともに生き、本来われわれに備わっているバランス感覚によって、助けたい時に助け、助けられたい時に助けてもらえる社会である。助けを必要としている自分の弱さをあずけられる社会である。」
なにげなく使っている「ボランティア」の真の意味が、前近代江戸時代における「村の民主主義」やさまざまな文化の「連」を手がかりに、ひどくアクチュアリティをもって迫ってくる。
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大江戸ボランティア事情 単行本 – 1996/11/1
- 本の長さ334ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日1996/11/1
- ISBN-104062083426
- ISBN-13978-4062083423
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
江戸庶民の暮らしは無償の行為で成り立っていた。長屋暮らし、町火消し、手習師匠、旅など、江戸時代の社会構造の一端を図版多数でビジュアルに紹介。江戸時代の真実の姿を追い、現代失われたものを探る。
著者について
【石川英輔】
1933年、京都生まれ。国際基督教大学と東京都立大学理学部中退。ミカ製版株式会社取締役、武蔵野美術大学講師。著書に『大江戸神仙伝』『大江戸仙境録』『大江戸遊仙記』『大江戸仙界記』『いな吉江戸暦』『大江戸えねるぎー事情』『大江戸テクノロジー事情』『大江戸リサイクル事情』『泉光院江戸旅日記』などがある。
【田中優子】
1952年、横浜生まれ。法政大学大学院(日本文学専攻)修了。現在、法政大学第一教養部教授。著書に『江戸の想像力』『江戸はネットワーク』などがある。
1933年、京都生まれ。国際基督教大学と東京都立大学理学部中退。ミカ製版株式会社取締役、武蔵野美術大学講師。著書に『大江戸神仙伝』『大江戸仙境録』『大江戸遊仙記』『大江戸仙界記』『いな吉江戸暦』『大江戸えねるぎー事情』『大江戸テクノロジー事情』『大江戸リサイクル事情』『泉光院江戸旅日記』などがある。
【田中優子】
1952年、横浜生まれ。法政大学大学院(日本文学専攻)修了。現在、法政大学第一教養部教授。著書に『江戸の想像力』『江戸はネットワーク』などがある。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (1996/11/1)
- 発売日 : 1996/11/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 334ページ
- ISBN-10 : 4062083426
- ISBN-13 : 978-4062083423
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,062,662位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年7月11日に日本でレビュー済み
どなたかもレビューで書かれていましたが、事あるごとに「欧米を持ち上げる人々に対する反感」が滲み出ていました。
本筋はそこじゃないでしょうに…というのと、自分たち以外が皆欧米至上主義かのような文章に、単純な議論反論を通り越して強いコンプレックスのようなものを感じました。
相手を攻撃することで自分たちの主張も貶めてしまっていることを想像できなかったのかな?と
内容自体はよく調べられていて興味深いのに、非常にもったいない…
本筋はそこじゃないでしょうに…というのと、自分たち以外が皆欧米至上主義かのような文章に、単純な議論反論を通り越して強いコンプレックスのようなものを感じました。
相手を攻撃することで自分たちの主張も貶めてしまっていることを想像できなかったのかな?と
内容自体はよく調べられていて興味深いのに、非常にもったいない…
2003年4月19日に日本でレビュー済み
これはおもしろい。著者の説得力のある言葉に,そうだ、そうだと納得してしまう。ボランティアやリサイクルという言葉がなかった江戸時代の日本では、人々の日々の生き方そのものがボランティアであり、リサイクルだったのだ。働く母親に代わって育児をすること、病人や老人のケアをすること、そして教育さえも、コミュニティの有志が担っていた。教科書は何年にもわたって何人もの子どもたちに使われた。習字の紙は、白いところがなくなるまで何度も繰り返し練習に使われた。無報酬の助けあいや品物の再利用が,私たち自身のそう遠くない先祖の日常の一部だったと知ることは、私たちを勇気づけ、希望をもたせてくれる。
2008年6月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書を読み通して不快感を禁じ得なかった。
やたらと攻撃的なのである。
共著と言うことで著者は二人いるが、いずれも進歩史観に異常なまでの敵意というか反感を持っていることである。
特にアメリカや欧米への異常な反感には「なにがあったの?」と邪推してしまうくらいだ。
現代は昔の日本の良さを捨ててアメリカや欧米の猿まねに走ったから日本はダメになったと言いたげだが、江戸時代以前の日本の歴史を見れば、外来の文化を必要以上にありがたがって同化したがることは珍しいことでもなんでもない。
江戸時代の日本は同時代の欧米に比べて遙かに文化的であったと言いたげだが、そういった一面的な尺度は著者たちが嫌う進歩主義者と何ら変わるところがないのではないか?欧米が近代世界において優位を占めたのは文化的であったからではない。
素直に江戸時代についての著述に専念すればいいものの、必要以上の敵意を持っているので不快感が先に立ってしまった。イデオロギーが前面に出る著述は歴史業界ではとっくの昔に死に絶えている。未だに20年・30年前の意識を引きずるのはやめてほしい。客観的に見ればボランティアという軸から江戸時代を捉え直すという試みは興味深いだけに勿体ない。
やたらと攻撃的なのである。
共著と言うことで著者は二人いるが、いずれも進歩史観に異常なまでの敵意というか反感を持っていることである。
特にアメリカや欧米への異常な反感には「なにがあったの?」と邪推してしまうくらいだ。
現代は昔の日本の良さを捨ててアメリカや欧米の猿まねに走ったから日本はダメになったと言いたげだが、江戸時代以前の日本の歴史を見れば、外来の文化を必要以上にありがたがって同化したがることは珍しいことでもなんでもない。
江戸時代の日本は同時代の欧米に比べて遙かに文化的であったと言いたげだが、そういった一面的な尺度は著者たちが嫌う進歩主義者と何ら変わるところがないのではないか?欧米が近代世界において優位を占めたのは文化的であったからではない。
素直に江戸時代についての著述に専念すればいいものの、必要以上の敵意を持っているので不快感が先に立ってしまった。イデオロギーが前面に出る著述は歴史業界ではとっくの昔に死に絶えている。未だに20年・30年前の意識を引きずるのはやめてほしい。客観的に見ればボランティアという軸から江戸時代を捉え直すという試みは興味深いだけに勿体ない。
2003年8月9日に日本でレビュー済み
本重量約460グラム。第1刷発行96年。石川の『大江戸○○事情』4冊目。ボランティアを横文字の輸入物ではなく金銭を伴わない人間関係と捉え、江戸時代に日本式のボランティアを見つけだしている。文章は石川と田中が交互に担当。田中の現代官僚社会批判は切れ味がスルドイ。列車の中で隣同士になった官僚について「知性に欠けている」。取り上げられている人間関係は長屋、寺子屋、火消、旅、村の生活、連、隠居など。特に興味深く読んだのは火消と隠居。火消が粗暴な人を社会に引き留める装置をかねていた点や広重・伊能忠敬が隠居してから力を発揮したとは知らなかった。終章に二人の対談が付く。地方自治がお題目のように叫ばれていることに疑問を感じる人は必読。
2002年2月20日に日本でレビュー済み
本書は、江戸の生活風景を現代社会と比較しつつ二人の論者が交互に話をすすめる。江戸時代の将軍の名前をおぼえていく勉強等ではみえてこない、江戸の生活風景を、様々な登場人物と共に描いた本書を読むことで、読者は江戸の生活風景の中へとひきこまれていく。そんな本だ。
各章の枕では、その章で取り上げられるテーマに即した現代社会の話が展開され、その後に江戸の生活風景の話が展開されるため、読者は無理なく江戸話へと入っていける。
各章の枕では、その章で取り上げられるテーマに即した現代社会の話が展開され、その後に江戸の生活風景の話が展開されるため、読者は無理なく江戸話へと入っていける。