読んで一番に感じたのは「整った文章の中から著者吉村昭さんが浮かび上がってくる」こと。
本の内容は、生まれ育った東京の下町生活に始まり、長く続いた闘病生活と手術による回復、そして作家への道。
自ら求めて出合う編集者、作家達との暖かく熱い付き合い(指導)と吉村さんの努力・成長、本格的なデビュー。
作家として著述に取組む姿勢、現地現物の確認、その地で研究を続ける郷土史家、図書館員(長)との出会い。
気候風土の体感。勿論、調べごとが一段落すれば、肌合いのしっくりくる小料理屋を探して傾ける旅先での一献と料理。
最後が自分と同じ病で若く世を去った尾崎放哉を小豆島で語った講演録で終わる。
新聞や雑誌に掲載された短い文章が集められたものだが、うまく纏められていて書き下ろしの「私の履歴書」の印象だ。
表題の不思議な響きで手に取ったが、作者の上質な文章を楽しめる好エッセイ集。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
私の好きな悪い癖 単行本 – 2000/10/27
吉村 昭
(著)
吉村氏の端然とした人柄を伝えるエッセイ集下町日暮里商家の生まれ、九男一女の八男坊。史実を究める旅に出て、一献を傾け、時に苦笑し、時に故人を偲ぶ。「エッセイは人間を書くことで、それ以外にない」
- 本の長さ248ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2000/10/27
- ISBN-104062103338
- ISBN-13978-4062103336
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
少年時代のこと、小説作法、歴史小説の取材の苦労、旅の話、心に残る人々のこと…。歴史小説第一人者の、端然たる人柄を伝えるエッセイ集。小豆島で俳人尾崎放哉について語った講演を併録。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2000/10/27)
- 発売日 : 2000/10/27
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 248ページ
- ISBN-10 : 4062103338
- ISBN-13 : 978-4062103336
- Amazon 売れ筋ランキング: - 632,089位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 10,126位近現代日本のエッセー・随筆
- - 60,294位ビジネス・経済 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう