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砦なき者 単行本 – 2002/1/20
野沢 尚
(著)
テレビを信じてはならない。
“4年後の『破線のマリス』”と呼ぶべき傑作サスペンス!
映像という手段を知り尽くし、若者のカリスマとなった邪悪な男。彼を生み出してしまったテレビ業界の男たちが挑んだ戦いとは――?
視聴率というものが表現する大衆が、不気味でならない時がある。
「閉じた社会」には、行き場を失った暗いエネルギーが満ち満ちている。1千万人が1人のカリスマの登場によって「絶対的な総意」としてひとつにまとまったらと想像すると、背筋が凍る。
だが、本物の恐怖はその先にあるように思えてならない。――野沢尚
“4年後の『破線のマリス』”と呼ぶべき傑作サスペンス!
映像という手段を知り尽くし、若者のカリスマとなった邪悪な男。彼を生み出してしまったテレビ業界の男たちが挑んだ戦いとは――?
視聴率というものが表現する大衆が、不気味でならない時がある。
「閉じた社会」には、行き場を失った暗いエネルギーが満ち満ちている。1千万人が1人のカリスマの登場によって「絶対的な総意」としてひとつにまとまったらと想像すると、背筋が凍る。
だが、本物の恐怖はその先にあるように思えてならない。――野沢尚
- 本の長さ306ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2002/1/20
- ISBN-104062111365
- ISBN-13978-4062111362
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
映像という手段を知り尽くし、若者のカリスマとなった邪悪な男。彼を生み出してしまったテレビ業界の男たちが挑んだ戦いとは…? TV社会の闇を衝くサスペンス。
著者について
■野沢尚(のざわひさし)
1960年、愛知県生まれ。日本大学芸術学部卒。97年、『破線のマリス』で第43回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。01年『深紅』で吉川英治文学新人賞を受賞。他の著書に『リミット』『呼人』『反乱のボヤージュ』『眠れぬ夜を抱いて』などがある。
1960年、愛知県生まれ。日本大学芸術学部卒。97年、『破線のマリス』で第43回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。01年『深紅』で吉川英治文学新人賞を受賞。他の著書に『リミット』『呼人』『反乱のボヤージュ』『眠れぬ夜を抱いて』などがある。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2002/1/20)
- 発売日 : 2002/1/20
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 306ページ
- ISBN-10 : 4062111365
- ISBN-13 : 978-4062111362
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,416,446位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 363,916位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2004年5月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ドラマ化をきっかけに手に取りました。
スリリングな内容、展開に一気に読み進みました。
パソコン、携帯メールなど若者の間で必需品のツールを巧みに使う手腕には、さすがという感じです。
が、そのツールが、ここまで若者を先導するものだろうかと疑問も持ちました。マスコミ、特にテレビから伝わるものには、すぐに頷く傾向は確かにあります。鵜呑みにしてはいけないということを伝えたかったと思うのですが、一方で、メールという目に見えない手段で繋がることの恐ろしさも感じました。
スリリングな内容、展開に一気に読み進みました。
パソコン、携帯メールなど若者の間で必需品のツールを巧みに使う手腕には、さすがという感じです。
が、そのツールが、ここまで若者を先導するものだろうかと疑問も持ちました。マスコミ、特にテレビから伝わるものには、すぐに頷く傾向は確かにあります。鵜呑みにしてはいけないということを伝えたかったと思うのですが、一方で、メールという目に見えない手段で繋がることの恐ろしさも感じました。
2019年2月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
Very nice
2009年11月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ドラマを観て原作が読みたくなり購入しました。
ドラマとは内容がやや違いますが、ドラマで演じられた俳優が台詞を言っているように感じ、違う意味で怖さが倍増しました。
1人の青年がある事件報道をきっかけにメディアのカリスマとなり最後には神となる…。
丁寧な心理描写で素人の私でもわかりやすく著者の他の作品も是非読んでみたいと思います。
ドラマとは内容がやや違いますが、ドラマで演じられた俳優が台詞を言っているように感じ、違う意味で怖さが倍増しました。
1人の青年がある事件報道をきっかけにメディアのカリスマとなり最後には神となる…。
丁寧な心理描写で素人の私でもわかりやすく著者の他の作品も是非読んでみたいと思います。
2010年2月22日に日本でレビュー済み
テレビの世界、報道の裏側を描いた『破線のマリス』の事件から3カ月後という設定で、
同じく首都テレビの看板ニュース番組「ナイン・トゥ・テン」の制作現場が舞台になっています。
「ナイン・トゥ・テン」が報じた女子高生の売春についての特集が元で、
一人の女子高生が自殺に追いこまれた。
バッシングを受け番組を降板したキャスターの長坂は、自殺した女子高生の彼氏と名乗り、
世間の同情からカリスマ的な人気を集め始めた八尋樹一郎という人物に疑惑を持ち、
「ナイン・トゥ・テン」のスタッフ・赤松と共に、八尋の身辺を探り始める。
若者を煽動し、メディアを席巻する八尋の目的と、隠された過去とは。
といったストーリーなのですが、伝わってくる緊迫感がすごい。
ただ、八尋樹一郎はメディアから生まれた若者のカリスマという設定なのですが、
そこに至るまでの描かれ方が薄い気がするのと、
彼のメール1つの命令で、殺人まで犯すような狂信者が出てくる背景もあまり詳しく書かれてないので、
なんかリアリティに欠けるかなという印象。
野沢さんが亡くなる2年ほど前の作品なのですが、縊死のシーンが頻繁に出てくるのが痛々しい。
邪推だと思いつつも、過剰に悲哀を感じてしまいます。
同じく首都テレビの看板ニュース番組「ナイン・トゥ・テン」の制作現場が舞台になっています。
「ナイン・トゥ・テン」が報じた女子高生の売春についての特集が元で、
一人の女子高生が自殺に追いこまれた。
バッシングを受け番組を降板したキャスターの長坂は、自殺した女子高生の彼氏と名乗り、
世間の同情からカリスマ的な人気を集め始めた八尋樹一郎という人物に疑惑を持ち、
「ナイン・トゥ・テン」のスタッフ・赤松と共に、八尋の身辺を探り始める。
若者を煽動し、メディアを席巻する八尋の目的と、隠された過去とは。
といったストーリーなのですが、伝わってくる緊迫感がすごい。
ただ、八尋樹一郎はメディアから生まれた若者のカリスマという設定なのですが、
そこに至るまでの描かれ方が薄い気がするのと、
彼のメール1つの命令で、殺人まで犯すような狂信者が出てくる背景もあまり詳しく書かれてないので、
なんかリアリティに欠けるかなという印象。
野沢さんが亡くなる2年ほど前の作品なのですが、縊死のシーンが頻繁に出てくるのが痛々しい。
邪推だと思いつつも、過剰に悲哀を感じてしまいます。
2015年11月1日に日本でレビュー済み
最初に短編風の短い話が2つあり、
次に中編の話が乗っているという珍しい構成の小説です。
最初の短編2つは面白かったんですが、
他のレビュワーさんも書いている通り、3つ目の中編はイマイチという感じでした。
八尋という若者がカリスマ性を利用して若者たちを自分の都合が良いように操っていくストーリーですが、
若者が八尋に心酔していく過程の描写がかなり浅はかで、納得いきません。
八尋が恋人が殺されたといってテレビの前で涙を見せるだけで、
若者たちが八尋の命令で人殺しでも何でもする八尋の傀儡になっていくという流れは、無理矢理すぎです。
その後も、八尋は事ある度にテレビの前で泣きますが、
そんなにテレビの前で頻繁に泣いたら、かえって反感買いそうなものですが・・・(どこぞの県議みたいに)
若者たちがカルト教団の狂信者みたいになっていく過程が、この小説で一番大事なところだと思うのですが、
根拠が不十分なので、中盤~終盤にかけて「若者たちがこんな風になるかな~?」とずっと疑問を感じっぱなしです。
あと、警察を何もしない無能として描きすぎです。
八尋を中心に関係者が死にまくってるのに、まったく捜査しないのは不自然です。
とある人物が森で殺されたときも、胸に打撲傷があったというのに警察は自殺と認定するのはおかしい。
普通なら検視官が打撲傷を見つけ、殺人事件として捜査を始めると思うんですが・・・。
登場人物についても、警察にはまったく連絡しないのに、テレビの人間にだけ連絡するのは変です。
登場人物が一人でも警察に連絡すればすぐ事件は終わってしまうので、
ストーリーを引き延ばすために、誰も警察に連絡しないという展開をにしているのでしょうけど、さすがに不自然過ぎです。
その理由として、警察は信用できない的なことを言ってたような気がしますが、
一般人である私からすれば、テレビよりも警察のほうが信頼度は高いです。
著者は、テレビの力によって一人のカリスマが若者を悪へ扇動する恐怖を描きたかったのだと思いますが、
それを描くために無理矢理なストーリー展開が多いという印象でした。
著者がテレビ関係者だっただけに、テレビの力を持ち上げたいのは分かりますが、
別にテレビはそこまで影響力はないと思います。
次に中編の話が乗っているという珍しい構成の小説です。
最初の短編2つは面白かったんですが、
他のレビュワーさんも書いている通り、3つ目の中編はイマイチという感じでした。
八尋という若者がカリスマ性を利用して若者たちを自分の都合が良いように操っていくストーリーですが、
若者が八尋に心酔していく過程の描写がかなり浅はかで、納得いきません。
八尋が恋人が殺されたといってテレビの前で涙を見せるだけで、
若者たちが八尋の命令で人殺しでも何でもする八尋の傀儡になっていくという流れは、無理矢理すぎです。
その後も、八尋は事ある度にテレビの前で泣きますが、
そんなにテレビの前で頻繁に泣いたら、かえって反感買いそうなものですが・・・(どこぞの県議みたいに)
若者たちがカルト教団の狂信者みたいになっていく過程が、この小説で一番大事なところだと思うのですが、
根拠が不十分なので、中盤~終盤にかけて「若者たちがこんな風になるかな~?」とずっと疑問を感じっぱなしです。
あと、警察を何もしない無能として描きすぎです。
八尋を中心に関係者が死にまくってるのに、まったく捜査しないのは不自然です。
とある人物が森で殺されたときも、胸に打撲傷があったというのに警察は自殺と認定するのはおかしい。
普通なら検視官が打撲傷を見つけ、殺人事件として捜査を始めると思うんですが・・・。
登場人物についても、警察にはまったく連絡しないのに、テレビの人間にだけ連絡するのは変です。
登場人物が一人でも警察に連絡すればすぐ事件は終わってしまうので、
ストーリーを引き延ばすために、誰も警察に連絡しないという展開をにしているのでしょうけど、さすがに不自然過ぎです。
その理由として、警察は信用できない的なことを言ってたような気がしますが、
一般人である私からすれば、テレビよりも警察のほうが信頼度は高いです。
著者は、テレビの力によって一人のカリスマが若者を悪へ扇動する恐怖を描きたかったのだと思いますが、
それを描くために無理矢理なストーリー展開が多いという印象でした。
著者がテレビ関係者だっただけに、テレビの力を持ち上げたいのは分かりますが、
別にテレビはそこまで影響力はないと思います。
2012年10月5日に日本でレビュー済み
悪意を持った人間でも外面すらよくしていればまるで教祖のように祭り上げてもらえるという
メディアを皮肉ったような内容は素晴らしいのだが、終盤の展開はいまいち
メディアクルーが彼に手も足も出せず、そのうえ流れで事件が解決してしまうというのはさすがにないだろうといいたい
何の為に破線のマリスのキャラを引っ張ってきたのか
ある程度は楽しめるが、傑作とはいえない程度の作品
メディアを皮肉ったような内容は素晴らしいのだが、終盤の展開はいまいち
メディアクルーが彼に手も足も出せず、そのうえ流れで事件が解決してしまうというのはさすがにないだろうといいたい
何の為に破線のマリスのキャラを引っ張ってきたのか
ある程度は楽しめるが、傑作とはいえない程度の作品
2006年9月19日に日本でレビュー済み
テレビドラマの脚本家、野沢尚ならではの作品。
報道や取材に関する描写が丁寧で細かい。
そしてそこで起こる人間関係の力学に始まり、
報道被害、そしてテレビが作り出す「カリスマ」の姿が、
克明に描き出される。
「破線のマリス」の延長線上にあるこの作品は、
テレビを含むメディアの恐ろしさを自覚した
一人のテレビマンからの警鐘と言えるだろう。
つくづく、惜しい作家を亡くしたものである。
報道や取材に関する描写が丁寧で細かい。
そしてそこで起こる人間関係の力学に始まり、
報道被害、そしてテレビが作り出す「カリスマ」の姿が、
克明に描き出される。
「破線のマリス」の延長線上にあるこの作品は、
テレビを含むメディアの恐ろしさを自覚した
一人のテレビマンからの警鐘と言えるだろう。
つくづく、惜しい作家を亡くしたものである。