すごくお金が細かく出てくるお話です。
ここまで買ったものの値段が詳細に
書かれている本、今までに見たことがありません。
でも、それが登場人物たちの「迷い」に
繋がっているので、必要なことなんですよね。
最後、このあとどうなったんだろうとすごく
思ってしまうのですが、フリーター・ニート、それに
ホームレスの人々など、今を象徴するような
お話だと思います。
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エコノミカル・パレス 単行本 – 2002/10/1
角田 光代
(著)
私はちゃちな恋をした。
私はちゃちな夢を見た。
どこへでも行けるはずだったのに――
バブル青春世代10年後のリアルと恋の夢。
34歳フリーター、同居の恋人は失業中。
どんづまりの私の前に、はたちの男があらわれた――。
生き迷う世代を描いて〈今〉のリアルを映す角田光代の最高傑作。
私はちゃちな夢を見た。
どこへでも行けるはずだったのに――
バブル青春世代10年後のリアルと恋の夢。
34歳フリーター、同居の恋人は失業中。
どんづまりの私の前に、はたちの男があらわれた――。
生き迷う世代を描いて〈今〉のリアルを映す角田光代の最高傑作。
- 本の長さ177ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2002/10/1
- ISBN-104062114194
- ISBN-13978-4062114196
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
バブル青春時代、10年後の現実と恋の夢。どこへでも行けるはずだったのに。34歳フリーター、同居の恋人は失業中。どんづまりの私の前に、はたちの男があらわれた…。生き迷う世代を描いて「今」のリアルを映す小説。
著者について
■角田光代(かくたみつよ)
1967年、神奈川県生まれ。早稲田大学卒。1990年、「幸福な遊戯」で海燕新人文学賞、1996年、「まどろむ夜のUFO」で野間文芸新人賞、「ぼくはきみのおにいさん」で坪田譲治文学賞、「キッドナップ・ツアー」で路傍の石文学賞、産経児童出版文化賞フジテレビ賞を受賞。
他の著書に「東京ゲスト・ハウス」「これからはあるくのだ」「恋愛旅人」「あしたはうんと遠くへいこう」「だれかのいとしいひと」など多数。
1967年、神奈川県生まれ。早稲田大学卒。1990年、「幸福な遊戯」で海燕新人文学賞、1996年、「まどろむ夜のUFO」で野間文芸新人賞、「ぼくはきみのおにいさん」で坪田譲治文学賞、「キッドナップ・ツアー」で路傍の石文学賞、産経児童出版文化賞フジテレビ賞を受賞。
他の著書に「東京ゲスト・ハウス」「これからはあるくのだ」「恋愛旅人」「あしたはうんと遠くへいこう」「だれかのいとしいひと」など多数。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2002/10/1)
- 発売日 : 2002/10/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 177ページ
- ISBN-10 : 4062114194
- ISBN-13 : 978-4062114196
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,988,660位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 47,396位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
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1967年、神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。
90年「幸福な遊戯」で海燕新人文学賞を受賞しデビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で野間文芸新人賞、98年『ぼくはきみのおにいさん』で坪田譲治文学賞、『キッドナップ・ツアー』で99年産経児童出版文化賞フジテレビ賞、2000年路傍の石文学賞、03年『空間庭園』で婦人公論文芸賞、05年『対岸の彼女』で直木賞、06年「ロック母」で川端康成文学賞、07年『八日目の蝉』で中央公論文芸賞を受賞。著者に『三月の招待状』『森に眠る魚』『くまちゃん』など多数。2010年7月には、毎日新聞の連載『ひそやかな花園』も単行本化された。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年7月17日に日本でレビュー済み
映画化された「八日目の蝉」や、「対岸の彼女」「紙の月」その他短編集等、角田光代の本はいろいろ読んだのですが、繰り返し読むのはこの本です。
ドラマティックではないけど、人間像がリアルで面白いです。ヤスオみたいに言うことだけは志高く、だけど行動は伴わない人も多そうです。
主人公が勤めるビストロの店長のように、大卒の人をやたらこき下ろす人もいそうです。
この作者の「愛がなんだ」も面白いのですが、しょうもない男性、みっともない男性を書かせたら日本一です。
吉村昭の短編集が好きな人には分かってもらえるかもしれないと思います。
写実的な絵の小説版という感じです。夢も希望もなく・・。でも好きです。
ドラマティックではないけど、人間像がリアルで面白いです。ヤスオみたいに言うことだけは志高く、だけど行動は伴わない人も多そうです。
主人公が勤めるビストロの店長のように、大卒の人をやたらこき下ろす人もいそうです。
この作者の「愛がなんだ」も面白いのですが、しょうもない男性、みっともない男性を書かせたら日本一です。
吉村昭の短編集が好きな人には分かってもらえるかもしれないと思います。
写実的な絵の小説版という感じです。夢も希望もなく・・。でも好きです。
2007年10月23日に日本でレビュー済み
初めて読んだ角田さんの本。
こんなものなの?と思ったのだけ覚えています。
最近、対岸の彼女を読んで角田さんの力を思い知らされました。
この本はお薦めではありません。
こんなものなの?と思ったのだけ覚えています。
最近、対岸の彼女を読んで角田さんの力を思い知らされました。
この本はお薦めではありません。
2006年10月2日に日本でレビュー済み
金と精神状態にまつわる青春小説と言えばいいのだろうか。
お金があっても幸せになれない、でもお金がなくちゃ生きていけないという現実を、女性の視点から見事に描き出している佳作。
角田光代の小説は、作者自身の旅行体験に根ざしているせいか、実に異国情緒にあふれているのにリアルな生活にも根ざしているという、不思議にパラレルなトーンを帯びている。
佳作と言っていいだろう。
お金があっても幸せになれない、でもお金がなくちゃ生きていけないという現実を、女性の視点から見事に描き出している佳作。
角田光代の小説は、作者自身の旅行体験に根ざしているせいか、実に異国情緒にあふれているのにリアルな生活にも根ざしているという、不思議にパラレルなトーンを帯びている。
佳作と言っていいだろう。
2004年7月30日に日本でレビュー済み
25歳の時知り合い、タイを放浪したこともある二人は今も同棲している
この始まりだけで実はやばっと思いながら読みました
34歳で独身で同棲中で彼氏は無職
そこにタイ旅行で知り合った友人が彼女を連れて泊まりにくる
2人でも困窮している暮らしに2人追加
この2人お金を入れる様子まるで無し
もうここいらであまりにもありうる設定にやめたくなりもしました
主人公は消費者金融や水商売、更にメル友と進んでゆきます
なんでなんだろう、海外旅行で知り合う人って日本に帰国しても
会いに自宅に来る人が多いんだろう
しかも、お金入れずに宿泊していくんだよね
私はこういう人達にうんざりした経験があるのでこの本はお腹一杯でした
本当に海外放浪まではいかなくとも、長期旅行する人って無職多いよなあ
この始まりだけで実はやばっと思いながら読みました
34歳で独身で同棲中で彼氏は無職
そこにタイ旅行で知り合った友人が彼女を連れて泊まりにくる
2人でも困窮している暮らしに2人追加
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もうここいらであまりにもありうる設定にやめたくなりもしました
主人公は消費者金融や水商売、更にメル友と進んでゆきます
なんでなんだろう、海外旅行で知り合う人って日本に帰国しても
会いに自宅に来る人が多いんだろう
しかも、お金入れずに宿泊していくんだよね
私はこういう人達にうんざりした経験があるのでこの本はお腹一杯でした
本当に海外放浪まではいかなくとも、長期旅行する人って無職多いよなあ
2006年3月19日に日本でレビュー済み
へたれほど魂を云々する。いやはや自分ことを書かれているような気分にもなるが、これって癒されているってことか? 「ニート」などというネガティブキャンペーンでレッテルを張られている若人たちの多くは、この「魂」を追求する求道者かもしれない。吉本隆明は正しくもいっていたな。「引きこもれ!」と。
というようなことを、軽々に書いていると一応正社員たる者は石もて追われることになる。勝ち組とはまず正社員なのであるという現実が厳然とある。労働組合は正社員の利益を守ることに汲々している。今年初めて連合が、パートの組織化を打ち出したが、さて成果はいかに。そういえば連合のポスト笹森体制となる会長選挙では、対抗馬にパート労組を糾合した女性候補が参戦していたな。
本書はフリーターの精神現象を実にリアルに追っている。主人公が魂と共に体まで売りそうになる精神プロセスを描いて間然としない。微温的なやさしさやになど目もくれず、時代の「リアル」に向き合う作家としての勇気にも欠けてはいない稀有な作品だ。
というようなことを、軽々に書いていると一応正社員たる者は石もて追われることになる。勝ち組とはまず正社員なのであるという現実が厳然とある。労働組合は正社員の利益を守ることに汲々している。今年初めて連合が、パートの組織化を打ち出したが、さて成果はいかに。そういえば連合のポスト笹森体制となる会長選挙では、対抗馬にパート労組を糾合した女性候補が参戦していたな。
本書はフリーターの精神現象を実にリアルに追っている。主人公が魂と共に体まで売りそうになる精神プロセスを描いて間然としない。微温的なやさしさやになど目もくれず、時代の「リアル」に向き合う作家としての勇気にも欠けてはいない稀有な作品だ。
2005年11月8日に日本でレビュー済み
著者は、平凡な日常から脱却するために葛藤する女性像を描き続けてきたが、本作もその路線を踏襲している。
エコノミカルとタイトルにあるように、経済的な困窮に苛まれる主人公は、その中で生活の目的をも見失ってしまう。そこから脱っしようともがき苦しむ姿は、いじらしさを通り越して哀れである。
読みながらも心にちいさな痛みを覚えるのは、主人公と共感する部分を持っているからだろうか。
作品としては、すっきりとした文章とストーリー構成でとても読みやすい。
エコノミカルとタイトルにあるように、経済的な困窮に苛まれる主人公は、その中で生活の目的をも見失ってしまう。そこから脱っしようともがき苦しむ姿は、いじらしさを通り越して哀れである。
読みながらも心にちいさな痛みを覚えるのは、主人公と共感する部分を持っているからだろうか。
作品としては、すっきりとした文章とストーリー構成でとても読みやすい。
2005年10月30日に日本でレビュー済み
とても身近で、だけど人間の本質をついているような。角田光代さんの言葉を借りるなら「みみっちい」ことです。フリーターをしながら、こんなみみっちいことを、とっても切実に考える。雑文書きをし、安定した収入の安価バイトをし、だけど社会保険料も払えず、同棲相手は失業でアルバイトを探してもいっこうに見つからない。なぜそうまでしてフリーターであり続けるのかは描かれていないのですが、それがあたかも「現代」を的確についているような気がしてきます。話の転がり方も、描写も、とても自然に感じました。あまりに身近なことが嫌になるくらい自然に描かれている。だからこそラストにずしんと重さを持った哀しさが迫ってくるのだと思います。(帯にある最高傑作かどうかは別にしても)「旅」「共同生活」「フリーター」などのキーワードもあり、角田光代さんの味がいかんなく発揮されている作品だと思います。