中古品:
¥23 税込
配送料 ¥240 5月29日-31日にお届け(22 時間 33 分以内にご注文の場合)
詳細を見る
コンディション: 中古商品: 非常に良い
コメント: ◆◆◆非常にきれいな状態です。中古商品のため使用感等ある場合がございますが、品質には十分注意して発送いたします。 【毎日発送】
Kindleアプリのロゴ画像

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません

ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。

携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。

KindleアプリをダウンロードするためのQRコード

何か問題が発生しました。後で再度リクエストしてください。

ランドマーク 単行本 – 2004/7/16

3.4 5つ星のうち3.4 55個の評価

芥川賞作家吉田修一が新境地を拓く傑作長篇大宮の再開発地区に建設される地上35階建てのスパイラルビルをめぐり交差する二人の男の運命と照らし出される現代日本の光景。圧倒的迫力で現代を衝く意欲作!
続きを読む もっと少なく読む

商品の説明

著者からのコメント

恐ろしい速度で変化してゆく街の風景を、二人の男たちの視点で見つめ、描いた作品です。舞台は埼玉県「大宮」、そこに建設中の螺旋の高層ビルを、設計士と現場作業員がそれぞれの角度から見上げながら物語が動いていきます。ある風景の中に二人の男が立っているのではなく、二人の男が見ている別々の風景が、読後、重なり、たった一つの風景になっていればと思います。  この「ランドマーク」で、これまでの作品から一歩前に出られたような気がします。一人でも多くの方に読んでもらえれば幸いです。 吉田修一

内容(「MARC」データベースより)

大宮の再開発地区に建設される地上35階建てのスパイラルビルをめぐり交差する2人の男の運命と、照らし出される現代日本の光景。芥川賞作家が圧倒的迫力で現代を衝く傑作長編。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 講談社 (2004/7/16)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2004/7/16
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 210ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4062124823
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4062124829
  • カスタマーレビュー:
    3.4 5つ星のうち3.4 55個の評価

著者について

著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
吉田 修一
Brief content visible, double tap to read full content.
Full content visible, double tap to read brief content.

1968年9月14日、長崎県生まれ。法政大学経営学部卒。

1997年「最後の息子」で第84回文學界新人賞を受賞。同作が第117回芥川賞候補となる。2002年『パレード』で第15回山本周五郎賞、「パーク・ライフ」で第127回芥川賞を立て続けに受賞し、文壇の話題をさらう。2007年『悪人』で大佛次郎賞と毎日出版文化賞を受賞した。

他に『東京湾景』『長崎乱楽坂』『静かな爆弾』『元職員』『横道世之介』など著書多数。

カスタマーレビュー

星5つ中3.4つ
5つのうち3.4つ
55グローバルレーティング

この商品をレビュー

他のお客様にも意見を伝えましょう

上位レビュー、対象国: 日本

2021年5月18日に日本でレビュー済み
 兎も角、文章で読む者を引っ張っていきます。それがわからない人には愚作に思えるかもしれません。確かに内容は何が何だかわからない顛末ですから、ある意味で現代のカミユ作「異邦人」と言えるかもしれません。どの登場人物も不可解で、展開も不条理と言えば誠に不条理です。各人物が一体何をよりどころに生きているのか、その行為の一つ一つが理解できませんし、最後の自殺者の死ぬ理由もわからない。読者はホッタラカシにされてしまいます。しかし、引き付けられ読まされる、最後まで読まずにはいられないでしょう。これが、本格的小説、言い方を変えれば、純文学の恐ろしさと言えるのではないでしょうか?投げ出された様な、優れた作品の持つ、考えずにはいられない余韻が残ります。もっとも、建築学の知識を晒した蘊蓄は余計ですが・・・。
2006年12月26日に日本でレビュー済み
「大宮スパイラル」は各フロアがねじれながら、

巨大な螺旋を描いて天を衝くような構造のビル。

このビルに投影されて描かれるのは、都市生活の秩序と整合性、そしてその中にある個という、

相反する要素が内包する矛盾と歪み、そして今にも崩壊してしまいそうな危うさである。

ただ、対象が巨大ビルというものであったために、

ある程度 建築工学的な説明を展開せざるを得なかった面が見られ、それがやや鬱陶しい。

勿論人物の叙述を使うなどしてそれを読者に意識させないようにはしているものの、

作者としても「これが伝わるのか?」という迷いがあったように感じてならない。

最終局面におけるくどいまでの反復は、そのあたりが表面化しているのではないだろうか。

そういった作為的な面を読者に感じさせてしまう面、完成度の高い作品とは思えなかった。

ここ最近の吉田作品を見ていてどうしても気になるのが、

映画、曲、ブランド、などといった固有名詞から人物の横顔や空気を

描こうとする点である。

共感を呼ぶにはリアルだとは思うものの、これが「同時代性」を失った時には、

あっという間に陳腐化してしまう危惧がある。

リアルな現代を描き出すということに対する拘りであるならば、

それも良いのだが、普遍的な表現でもそれは達成できるはずである。

吉田修一の筆力をもってすれば。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2007年8月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
大宮と東京の距離感ってどのくらいなのでしょうか。

舞台は大宮に建設されるランドマーク。
斬新とも取れるデザインは空に向かってねじれている建物。

そのランドマークに携わる人間たちの関係。直接的、間接的を問わずに影響しあう。
その舞台を読者に上手に提示しながら、物語は進んでいく。

最後まで止まりません。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2012年5月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 鉄骨作業員と設計士のダブルキャストで進むお話だが、どう読んでも失敗作。最後の首吊りは殺人に思えなくもないが…… 建築デザインや設計そのもの、それに建設作業の様子の描写はしっかりしているので残念だ。男の貞操帯はディッシュ「歌の翼に」に出てきたものより進化している模様。
2016年9月5日に日本でレビュー済み
大宮にそびえ立つ、ねじれた独特のフォルムの35階建て超高層ビル。建築に関わった鉄筋工と建築士、二人の男性の暗澹とした日常が描かれている。

鉄筋工は貞操帯を装着するという奇矯な行動を続け、建築士は愛人との倦怠感に活路を見出そうともがいている。まるで接点のない二人が、巨大建造物を挟んでやじろべいの如く、ふらふらと不安定な状態を演じる。

現状にさしたる不満がないものの、それでも得体の知れない何かを渇望してしまう。本作品のテーマをそのように受け止めた。

ええ、もちろん、共感してしまったよ。 
2004年8月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
吉田修一ファンの人、これはやばいです。
パークライフを読んでから、吉田修一の手の内の鮮やかさに本当にしてやられてしまい、全ての作品を読みましたが、中でもこの作品はもう一度芥川賞を与えられてもいいんじゃないかと思うぐらいの力作だと思います。
物語はさいたま新都心に建設されるランドマーク的ビル、「スパイラルビル」に関わる人間模様を通して描かれています。
内容は敢えて詳しく書きません。その方がきっといいから。
ただ最後の20ページで、バラバラの方向性であったベクトルは一定方向を指し始めます。ページを繰る手の早まること早まること。まるで無作為に書かれているかのような言葉一つ一つが、作者の確固たる意志を伝える為に、実は計算し尽くされていることに気付き興奮してしまいます。それが吉田作品の醍醐味だと私は思っていますが。
読み終えた後、作者が何故この題名を付けたのか、深く心に余韻として残る事でしょう。
すばらしい。ただただ、ブラボー!!
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2008年2月22日に日本でレビュー済み
なんというか・・・話は薄っぺらい感じがしないでもないのに
そう感じさせないのが、この人の筆力だなって思う。

最後に自殺しちゃうひとがいるんだけど
「あ、あの人でしょ」って思ってる人とは、まったく違うひとで
え?なんで??
自殺しちゃう人って、実はこうなのかしら。

この人の持つ、文章の情緒とかは、相変わらずで美しいなって思うし
スラスラ読めるけど

村上龍氏が、この本に寄せた
「倒壊の陰にある希望、裏切りと同意語の救済。閉塞と共存する解放、虚構に身を隠す現実。」

はああ。まったく意味わかりません。外国語のようです。
そんな大袈裟なものなのか。

薄っぺらいと感じたわたしが、まだまだなのか。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2012年11月18日に日本でレビュー済み
二人の男性の違った視点から交互に描いて行くという作品で、じつに吉田修一らしい、若干、「ゲイ」テイストもある小説だった。
敢えて、文句をつけるとしたら、数日に渡って貞操帯を装着していた主役がいきなり、それをはずし、女性と性交を持つと言うシーンだ。
肉体労働に従事し、そうでなくても汗臭い若者が、それまで押さえつけていた貞操帯をはずした瞬間の性器を想像して欲しい。
どんな状態になっている事か。
恥垢にまみれ異臭を放つ性器を見て、すぐさま、性交を持つ女性がいるだろうか?
『なんなのこの匂い?』とか『汚い』と言った場面を挿入する事がよりリアルな情景を醸し出して行くのではないか。
これは、作品そのものの質とは関係ない重箱の隅をつつくような寸評だか、やけにそこが気になったので、良い作品ゆえに、あえて文句をつけて、星は四つにした。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート