あとがきから読むのは適切ではないが、
ついついあとがきを呼んでしまった。
本書を楽しむのには2つの方法があることがわかった。
1つは、素直に、この本を読むこと。
登場人物について、過去に知っていたことがあろうとなかろうと、
伊集院大介のように、無頓着に、透明に読むこと。
本書を読んで、栗本薫が期待している読者像が、伊集院大介であることがわかった。
過去の読書好きで徹夜してしまう話があったが、
今回はジャズを聴いて徹夜してしまう。
栗本薫の望む読者なら、本書も楽しめるはずだ。
2つめは、あとがきにかかれている
関連書籍を先に読むこと。
キャバレー で登場する 八代俊一
たそがれのローレライ
死はやさしく奪う
水曜日のジゴロ で登場する 藤島樹
ヴァンパイア、ゾディアック で登場する 竜崎晶
その他 滝沢稔 通称 アトムくんが登場するさまざまな既刊書
これらを読んでいると楽しめることもある。
こちらも、よく考えたら、伊集院大介の読み方だ。
関連する文献をすべて読んでしまう習性があるらしい。
どちらにしても、栗本薫が期待している読者は、伊集院大介だと分かった作品でした。
伊集院大介が好きでない人は、本書を読んでもつまらないかもしれません。
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身も心も 伊集院大介のアドリブ 単行本 – 2004/8/6
栗本 薫
(著)
名探偵の即興(アドリブ)
『ボディ&ソウル』を演奏するな——天才サックス奏者・矢代のもとに、不可解な脅迫状が届いた。犯人の指示を無視し、その曲を吹き始めたとき…。
『ボディ&ソウル』を演(や)るな——最初はたった1行の脅迫状だった。『イージー・リヴィング』『バイバイ・ブラックバード』…天才と巡り合った名探偵に届いた最後の“禁止曲”とは?
『ボディ&ソウル』を演奏するな——天才サックス奏者・矢代のもとに、不可解な脅迫状が届いた。犯人の指示を無視し、その曲を吹き始めたとき…。
『ボディ&ソウル』を演(や)るな——最初はたった1行の脅迫状だった。『イージー・リヴィング』『バイバイ・ブラックバード』…天才と巡り合った名探偵に届いた最後の“禁止曲”とは?
- 本の長さ347ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2004/8/6
- ISBN-104062125129
- ISBN-13978-4062125123
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (2004/8/6)
- 発売日 : 2004/8/6
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 347ページ
- ISBN-10 : 4062125129
- ISBN-13 : 978-4062125123
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,346,540位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 355,453位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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別名に中島梓。東京生まれ。
早稲田大学文学部卒。1977年中島梓名義の「文学の輪郭」で群像新人賞評論部門を受賞。
1978年『ぼくらの時代』で江戸川乱歩賞受賞。以後、作家・栗本薫、評論家・中島梓を使い分けて多彩な文筆活動を展開する。
小説作品は、ミステリ、SF、時代小説、耽美小説と多岐にわたる。1979年よりスタートした、ライフワークともいうべき一大長篇ロマン「グイン・サーガ」は、2005年に100巻を達成したが、2009年著者病没により130巻が最終巻となった。著書は『弦の聖域』、『魔界水滸伝』、『真夜中の天使』など、400冊を超える。
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2007年9月26日に日本でレビュー済み
天才肌のジャズ・ミュージシャンが、前の結婚で歌手だった
夫人のクスリにまつわる災禍で自身も巻き込まれ、大怪我
を負ってしまった。アーチストとしての孤独、音楽への
限りない愛、自分なんか音楽を取ったらただのおじさんだよ…
というつぶやき。
その昔、75年12月に書かれた芸能長編の主要人物、『翼ある
もの』の今西良が、ずっと経ってからの続編、88年の『朝日の
当たる家』だったと思うが、それでこのジャズ・アーチストにコン
プレックスを感じてしまう程なのだ。
良程の、生まれながらのスターだと芸能プロデューサー、古株の業界
人にそう言わせてしまう人は、そうはいないというのに。
マスコミの作ったのではない、真の天才、才能の輝きが堪能出来る小説
でした。キャストと脚本でいい人がいれば、映像化して欲しいです。
夫人のクスリにまつわる災禍で自身も巻き込まれ、大怪我
を負ってしまった。アーチストとしての孤独、音楽への
限りない愛、自分なんか音楽を取ったらただのおじさんだよ…
というつぶやき。
その昔、75年12月に書かれた芸能長編の主要人物、『翼ある
もの』の今西良が、ずっと経ってからの続編、88年の『朝日の
当たる家』だったと思うが、それでこのジャズ・アーチストにコン
プレックスを感じてしまう程なのだ。
良程の、生まれながらのスターだと芸能プロデューサー、古株の業界
人にそう言わせてしまう人は、そうはいないというのに。
マスコミの作ったのではない、真の天才、才能の輝きが堪能出来る小説
でした。キャストと脚本でいい人がいれば、映像化して欲しいです。
2008年2月6日に日本でレビュー済み
このシリーズが昔から大好きで、生涯で一番読み返したのが『伊集院大介の私生活』だ、と言ったらそのマニアぶりも分かるかしらん。しかし、この作品は余り感心しなかった。どうもゲストが、他のシリーズから持って来た人物のようだけど(あたしは知りませんが…)、大介が一目も二目も置く、天才型キャラとの共演はもう十分です。そもそも、こういう共演は、作者が楽しんでいる程、成功していないパターンの方が多い。どちらかが割をくってしまうからなのでしょうね。事件すら起こらない時がある伊集院大介シリーズにおいて、彼の存在が霞んでしまう位、ガッカリな時はありません。…それでも、この後に怒涛のように続く「大駄作」のオンパレードに比べると、まだマシなのかも知れませんが…。
2004年8月18日に日本でレビュー済み
伊集院シリーズの伊集院大介先生とキャバレーの矢代俊一氏の
共演です。こういう共演が出来るのも栗本さんならでは。
ジャズがこの本の柱になっていますので、ジャズファンならかなり
楽しめるはず。ジャズファンでなくても、伊集院大介ファンなら
さらに楽しめる一冊です。
謎解きとして読むのではなく、このまたとない共演を堪能して
下さい。
共演です。こういう共演が出来るのも栗本さんならでは。
ジャズがこの本の柱になっていますので、ジャズファンならかなり
楽しめるはず。ジャズファンでなくても、伊集院大介ファンなら
さらに楽しめる一冊です。
謎解きとして読むのではなく、このまたとない共演を堪能して
下さい。
2004年9月29日に日本でレビュー済み
ラスト1ページでそれまで感じていた違和感が噴出。
一気呵成に主人公が大ッ嫌いになってしまいました。
やっぱ殺人事件が起こっているのに、みんなが後始末にかかろうとしたら
「じゃボクはおうちに帰ってオンガクするね~」つったのはどうよ?
人ひとり死んどるっちゅーねん!(相当はしょってますスミマセン)
主人公が天才ですごくてエラくてご立派で藝術の神に偏愛されていると
いう設定じたいは問題ないんですけど、いくら何でもここまでエゴイストだと
魅力を感じなくなっちまって。栗本作品には珍しく読むのが辛かった。
同じエゴイストでも「アンティック・ドールは歌わない―カルメン登場 」の
ヒロインには強烈な魅力を感じたし励起されるものがあったのに。
しみじみと嫌いだわ~。
読んだ私が小市民だっつーことの証明でもあるのでしょうが、こんなイヤな
やつのオンガクなんか聞きたくないし、きっと聞いても「・・・で?」と思って
しまうに違いないと確信・・・そんな決心したくないのに!
なんか、今回は伊集院先生とからむってことで相当に期待していたので
落胆も大きかったです。読み返す気にならず古本屋に(以下自粛)。
栗本さんの作品で「真夜中のユニコーン」もちょっとこの作品みたいなニオイ
を感じはっきりと「嫌い」な小説なんですけど。
一気呵成に主人公が大ッ嫌いになってしまいました。
やっぱ殺人事件が起こっているのに、みんなが後始末にかかろうとしたら
「じゃボクはおうちに帰ってオンガクするね~」つったのはどうよ?
人ひとり死んどるっちゅーねん!(相当はしょってますスミマセン)
主人公が天才ですごくてエラくてご立派で藝術の神に偏愛されていると
いう設定じたいは問題ないんですけど、いくら何でもここまでエゴイストだと
魅力を感じなくなっちまって。栗本作品には珍しく読むのが辛かった。
同じエゴイストでも「アンティック・ドールは歌わない―カルメン登場 」の
ヒロインには強烈な魅力を感じたし励起されるものがあったのに。
しみじみと嫌いだわ~。
読んだ私が小市民だっつーことの証明でもあるのでしょうが、こんなイヤな
やつのオンガクなんか聞きたくないし、きっと聞いても「・・・で?」と思って
しまうに違いないと確信・・・そんな決心したくないのに!
なんか、今回は伊集院先生とからむってことで相当に期待していたので
落胆も大きかったです。読み返す気にならず古本屋に(以下自粛)。
栗本さんの作品で「真夜中のユニコーン」もちょっとこの作品みたいなニオイ
を感じはっきりと「嫌い」な小説なんですけど。