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震災列島 単行本 – 2004/10/20

3.7 5つ星のうち3.7 74個の評価

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『死都日本』の石黒耀が東海地震を描き切る“近い将来に必ず来る”東海地震を、『死都日本』の石黒耀が俎上に載せ、名古屋市内を舞台に、自殺に追い込まれた娘の仇を、地震と津波を利用して討つ姿を描く。
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商品の説明

著者からのコメント

浅間山噴火、連続する台風、そして新潟県中越地震と天災続きの秋ですが、AMAZONユーザーの皆さんの所は大丈夫でしたでしょうか? 
こんにちは、石黒耀です。
 世界の1パーセントの国土に、21パーセントの地震(マグニチュード6以上)。東京の自然災害危険度はニューヨークの17倍。日本で暮らすということは、実はそれだけで相当リスキィな行為だということを、著者コメント欄に書こうと考えていたら、初版発行翌日に新潟県中越地震が発生。初の新幹線脱線とか、既存の断層の前後に延びる未知の伏在断層、震度6強など、作中で想定したある地震そっくりの状況が展開して、唖然としました。地震規模もほぼ同じです。
 私に予知能力があったわけではありません。この規模の地震は、日本のどこでいつ発生してもおかしくないのです。恐ろしいことですが、私達が暮らすのはそんな国なのです。
 まして政治は三流、行政は傲慢、公的借金は年間税収の約20倍となると、大災害時に国が被災者をどこまで支援してくれるか怪しいですね。
 せっせと保険に入って、自分で身を守るしかない?
 しかし、法律上、大規模災害時には保険会社の免責が認められていますから、それもあてになりません。この世は、スリルとホラーでいっぱいなんです。

 さて、前作の『死都日本』は火山の話でしたが、『震災列島』は地震の話です。もっとも、難しい地震理論の話ではありません。地震を使った逆密室犯罪に挑んだ親子の痛快クライシスノベルです。いつ起こるか分からない地震を、どうやって利用するのか? 白昼堂々、人口密集地で、しかも警察官の目前で行われる犯罪は成功するのか? 愛知県は日本の首府になれるのか? 700兆円強奪は成功するのか? 地学に詳しくない人でもサラサラ読める名古屋情報満載の人情クライシス活劇ミステリー。そして、読み終わると、ちょっぴり地震に詳しくなっている。そんな小説を目指しました。
 日本中どこにでもいる市井の人達が、どこでも起こり得る災難に遭遇して、どう行動し、何を見出だすか。このお話は、日本で暮らしている限り、貴方もやがて体験する物語かもしれません。日本列島で暮らすというのはどういうことなのか、主人公達の悪戦苦闘を、彼らと同じ目線で見守ってやって頂ければ幸いです。ぜひ、御一読下さい。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 講談社 (2004/10/20)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2004/10/20
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 500ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4062126087
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4062126083
  • カスタマーレビュー:
    3.7 5つ星のうち3.7 74個の評価

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石黒 耀
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カスタマーレビュー

星5つ中3.7つ
5つのうち3.7つ
74グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2024年4月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まさしくは今の日本だと思います。 
是非、大勢の人に読んで欲しい。
2019年6月24日に日本でレビュー済み
災害について勉強しようと思い、読んでみました。東海地震(未だに正式名称がよくわかりませんが)の怖さがよく分かりました。そして小説としてとても楽しめました。悲しいところもありましたが、後味がよくて、最後の刑事とのやりとりが特によかったです。
2011年10月23日に日本でレビュー済み
 多くのレビュアーと同様、『死都日本』に感心し、さて第2作という期待をもって読み始め、いささかがっかりして読み終えた。

 地震をテーマとし、その地学上のウンチクはそれなりに興味深かったものの、ストーリー展開に無理があり、父子の宗教・科学談議はTPO面で不自然さが残り、ヤクザの描き方は類型的。いろんな意味で前作よりレベルが落ちたように思う。名古屋を襲った地震の描写は、それなりにリアルな感じがしたが。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2019年12月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
3.11後に読み返すと、津波と原発の破壊の描写は胸に迫ります。ああ、起こるべくして起きたんだな、ここまで予測可能だったんだな、ということがよくわかります(冷却用電源喪失の件なども - 現実はもっとひどかったわけですが)。また、警戒宣言数十分で巨額の経済損失、というのも、今の予測値はほんとに正しいのか?という問題提起になっていると思います。そして、その経済危機の解決法は十分リアリティのあるものだと思います。表向きは震災を利用したやくざへの復讐劇となっていますが、やくざまたはそれに準ずる団体がいまだに残っていて政治と癒着している(つい最近もそれを示唆するできごとが!)のは日本の自然災害の多さ・甚大さとも大いに関係がある、という指摘は誠に正鵠を得ていると思います。

つまり、ここに書かれていることの多くはこれから現実化するものでもある、と考えたほうがいいと思います。そしてそれが善にしろ、悪にしろ、震災や自然災害を利用してこそ、この国に生きていく意味がある、というメッセージなのかと思いました。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2024年2月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
死都日本が非常に面白かったので購入したら、タイトルからイメージするものとはとんでもなくかけ離れてて、心底ガッカリし、途中で読むのをやめました。
主人公の娘が酷い目にあったその様は、読んでいて吐き気がしました。
物語の流れのスケール上そこまで酷い目に遭わなきゃ、主人公がやる事の引き金にならないのでしょうが、内容に嫌気がさして本を読む事を断念したのは初めてです…
2004年10月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まさかここまで。胸がしめつけられる思いの連続。人として許せないものは許せない。共感できた。そうか東海地震は静岡だけの問題ではなかったんだ。日本に生きる者としてどうしても避けて通れない地震災害。この災害を正面から見据えて心の準備をするには十分すぎる内容だ。折りしも新潟県中越地震でぐちゃぐちゃになった道路を見せられているだけに、あまりにもリアルだ。あくまでも小説だから、これを読んで静岡県の人口が減ったりしないか心配だけど、ことは静岡県民だけの問題ではないのがわかってもらえれば、立ち向かう力が湧いてくるはず・・・。まずは、ご一読ください。東海地震の豆知識がいっぱい。あわれ浜岡原発もみごとにぶっこわれる。おそろしや・・・。
14人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2004年11月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
前作『死都日本』の強烈なイメージが強く残っていて、おまけに時期が時期だけに、すごく期待して読みました。確かに面白いし、ぐいぐいと引きつけてはくれるのですが、災害部分の描写が全作と比べて、トーンダウンしているような気がするのは私だけでしょうか・・・
しかしながら、海岸部分(?)に住んでいる身としては、山手に引っ越したいと思ってしまいました。
災害被害予想地区にお住みの方はぜひ一度お読み下さい。
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2004年10月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読み終えて最初に思うことは、期待を裏切らない出来だということですね。少しづつ読んでいこうと思っていたのに、ついつい読むことに没頭してしまいました。読み終えた後テレビをつけたら、新潟の地震のことをやっていたのには驚きました。読んだばかりなだけにリアルすぎます。もしかしたら、この地震が引き金となって、東海地震が発生してしまうのでは…などと心配です。ただ、主人公の暴力団に対する復讐が話のメインになっているようで、その部分に話の大半が割いてあるので、その分だけ星ひとつマイナスです。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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