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落語娘 単行本 – 2005/12/1

4.0 5つ星のうち4.0 6個の評価

呪われた噺に挑む異端の師匠と女前座。落語を愛する人々の物語
『ええから加減』(オール読物新人賞受賞作品を併録)
「たかが前座が、わかったふうなことを言うんじゃないよ」柿紅の声が裏返った。骨の張った頬が憤りで小さく震えている。辺りにたむろしていた真打ちたちは、今では皆、鳴りを静めてこちらを注視していた。だが、香須美は目をそらさなかった。「おっしゃる通りの、たかが前座です。ですが、落語を愛する気持ちなら誰にも負けないつもりです」??<本文より>

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 講談社 (2005/12/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2005/12/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 262ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4062132206
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4062132206
  • カスタマーレビュー:
    4.0 5つ星のうち4.0 6個の評価

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永田 俊也
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上位レビュー、対象国: 日本

2008年8月21日に日本でレビュー済み
 さあさあ、寄ってらっしゃい、読んで下さいまし、にわか落語ファンのお兄さん、お姉さん。『落語娘』の紹介だい! 主人公の香須美は、修行中の前座。彼女は幼い頃、死別した叔父との約束を果たすべく落語家を志した。学生時代は、素人向けの落語コンクールの賞を総ナメした腕前だったが、人生至るところに不幸ありに、マジで気づかされる。第一志望の噺家からはすげなく断られる。

 たまたま居合わせた三々亭平佐に入門したことが、香須美の苦労の始まりだ。平佐は超がつくドスケベで女遊びも半端ではない。まだ前座の香須美からも、金を巻き上げての道楽三昧。あげくに、テレビ番組で共演した総理大臣候補の代議士に、なんとオンエア中に、コキ降ろす無礼を働き、無期限謹慎中とあいなった。楽屋でも肩身が狭く、香須美は五代目古今亭志ん生の『びんぼう自慢』にも負けぬ、『師匠苦労自慢』という本が書けるじゃないかと、あっしは思ってしまいました。

 かつては落語界の重鎮で“新作の平佐”との異名をとった男だが、人間、堕ちる時はとことんですな。まるで“死神”に取りつかれたみたいだ。いや、それが死神よりもイヤらしいテレビ局のヤリ手プロデューサーに狙われたのだ。のどかち手どころか、チンコが出るくらいに欲しい大金をチラつかされたら、生命なんざいらねえと来たもんだ。なんとなんと、作者や演者の怪死が相次いだ禁断の怪談『緋扇長屋』を、実況ライブ放送するプロジエクトが立ち上がってしまったのだ。このプロデューサーの悪徳は、心配する弟子の香須美まで、視聴率の食い物にしようと企むのだ。悪霊よりも一枚も二枚も上手だね〜。

 物語は、ここからがおもしろい! 御用とお急ぎのない御仁は買って読むなり、映画館へ行くなりしてくだせい。おっと、ちょいと言い忘れた! この作品は、なかなか落語界の実像を比喩しておりますな。前座を取り巻くいじめ社会。時の総理大臣を「佐藤栄作の正体」という新作落語にしてデレビで放映したら、逆鱗にふれ弾圧された五代目柳家つばめを思い出しました。落語界の若きリーダーの三松家柿紅なんざ、その憎たらしさ、傲慢さが春風亭小朝にそっくりなんて言っちゃったりして・・・・・・。シャレですよ! シャレ!!

 主役を演じたミムラは、柳家喬太郎に稽古を1か月半もつけてもらっただけあって、御立派な演技でした。三々亭平佐役の津川雅彦さんは、さすが名優だけあって、『タイガー&ドラゴン』の西田敏行より、扇一本下三寸の芸の腕前も絶品でござんす。最後に落語の『夢の酒』や『夢金』、あるいは、『鼠穴』や『芝浜』を聴いてから、本書を読むとエンディングの醍醐味が堪能できるってもんですぜ!!
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2008年7月11日に日本でレビュー済み
タイトルと映画化の話から、てっきり女性落語家を目指す主人公が、年功序列、男尊女卑の古色蒼然たる落語界で、いかに頑張って生き抜くかと言う作品だろうと思っていました。
実際、そうした要素が前提としてある小説ですが、それが決してメインではありません。
又、彼女の師匠とその兄弟弟子との強い対抗意識がメインでもありません。

実は、この小説は「緋扇長屋」と言う曰く因縁付きの演目を40年振りに日の目を見させようというサスペンス中心の小説です。
この演目は、最後まで演じきれず「死」を迎えると言うもので、未だ最後まで演じた噺家はいないというものです。
これに挑戦する主人公の師匠はどうなるかと言う話です。
この小説のポイントは、この小説をどう終わらせるかです。
そこまでの伏線を読み解くのが楽しい小説です。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2008年9月19日に日本でレビュー済み
正統ではない、しかもちょっとダメダメな師匠。いわくつきの噺。まっすぐな弟子。そして対峙するのは王道を行く名手。どれもこれもどこかで聞いたことがあるような感じなんだけど、それが気持ちいい…。なんかこれって落語っぽい?ろくに落語を知らないくせに、そう思えてしまいました。落ちも意表をつかれましたし…。

後半の短編は、最近の流行と笑いのツボがずれている私には、言い得て妙でした…。不覚にもラストでほろっとさせられました。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2006年4月7日に日本でレビュー済み
逆に言えば、落語を知らないと楽しみは半減してしまうかも。

別世界の話のような大倉崇裕さんの落語ミステリーと現実的で身近に感じた佐藤多佳子さんの落語小説のちょうど中間くらいに位置するような気がします。

落語的な終り方に好感を覚えました。三々亭平佐師匠の破天荒な生活ぶりもこれまた落語的。主人公香須美の青春時代に笑えます。

オール読物新人賞を受賞した「ええから加減」の方が誰にでも楽しめる作品だと思います。
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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