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富の未来 下巻 単行本 – 2006/6/8

4.2 5つ星のうち4.2 31個の評価
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２１世紀の富はどこから生み出されるのか？その規模とスピードで産業革命をはるかに上回る劇的な変革が世界全体で始まっている。『第三の波』『パワーシフト』に続くトフラー１５年ぶりの大作！
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  1. 本の長さ
    422ページ
  2. 言語
    日本語
  3. 出版社
    講談社
  4. 発売日
    2006/6/8
  5. ISBN-10
    4062134535
  6. ISBN-13
    978-4062134538
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商品の説明

著者について

アルビン・トフラー
未来学者。1928年10月3日、ニューヨーク生まれ。1949年、ニューヨーク大学卒業。フォーチュン誌副編集長、コーネル大学客員教授、ロックフェラー財団顧問等を経て、現在多くの企業や政府のアドバイザーとして活躍。主な著書に、『未来の衝撃』(1970年)『第三の波』(80年)『パワーシフト』(90年)など。いずれも日本を含め世界各国でベストセラーとなった。

ハイジ・トフラー
アルビン・トフラーの妻。未来学者。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 講談社 (2006/6/8)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2006/6/8
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 422ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4062134535
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4062134538
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    4.2 5つ星のうち4.2 31個の評価

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上位レビュー、対象国： 日本

HappyNorie777
5つ星のうち5.0 第三の波の富の体制
2012年8月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
第一の波は農耕社会の到来であった。第二の波は
産業革命による工業化社会の到来であった。そして、
第三の波はエレクトロニクス革命による知識社会の
到来である。

これは著者が著した第三の波の主張であるが、本書の
主張は基本的に第三の波での主張の延長戦上にあると
言える。パワーシフトは第三の波の社会で起こる権力
の移行について書かれたものだった。そして本書では
第三の波の社会で起こる富の体制の変化について書かれて
いる。従って、第三の波と合わせて読んだ方がより理解が
深まるだろう。

二十一世紀の幕開けに生きるわれわれの世代は、革命的な
富の体制を中核とする新たな文明の設計に直接、間接に
参加している、と著者はいう。その中で中国、日本、韓国、
ＥＵ、アメリカ、がどのように富の波の変化に関わって
いるかに特に言及している。

とりわけ第三の波の変化の最先端を行くアメリカを最重要視
している。これからの変化はアメリカがリードする形で進んで
いくものと思われるが、そのアメリカですら現在のリードを
保てるかどうかはわからないのである。

未来社会はそれ程変化に富んだ世の中であるため、著者は
あらゆる変化の兆しを見逃さずに多角的に論じようと試みて
いる。２１世紀は知識集約型の社会であるため、富の形態や
体制そのものが変化する。

このような未来を科学する立場で研究する人の数は限られて
いる。著者はその中でも群を抜いた存在である。本書はその
ような未知の試みをする稀有な書物である。そして、未来の
鳥瞰図として確実にナビゲートしてくれる。

その意味で一度は読んでおかなければならない名著と言えよう。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
 レポート
カーマイン
5つ星のうち4.0 西ヨーロッパの問題のひとつは、技術に対する根深い不信感と敵意である
2018年7月19日に日本でレビュー済み
　原著は2006年。原題は「Revolutionary Wealth」である。二人の著者は、有名な未来学者であり、夫婦である。
　曰く・・・
　マスコミ、大量販売、大量流通の方法がアメリカによる大衆文化と価値観の輸出を支えているが、これは第二の波の工業時代に特有のものである。実際には、第三の波の発展によって多様性が生まれ、各国は将来に向けて、経済、社会、政治でそれぞれ違った道筋をたどることになるだろう。アメリカのようになるわけではない。
　どのようなシステムでも、相互作用のある構成要素の数が多いほど、多様なほど、変化が速いほど、複雑さが増していく。
　1950年代に比べてアメリカ人の生活ははるかに良くなっている。当時は、アメリカの家族は平均して可処分所得の５分の１近くを飲食費に支出していた。2002年は１０分の１。持ち家率も住宅の広さもアップした。それでもアメリカ人が不幸なのは「物質」という言葉にある。金銭経済と非金銭経済がともに肉体労働による物質的な富の創出から知識に基づく無形の富の創出へと移行している。価値観の復興が中心的なテーマになる。
　どれほど物、有形性という性格が強い資産でも、かならず無形性という側面をもつ。家もカメラも法律や社会規範に守られていなければ「資産」ではない。資本が大量にある国では法的な権利と所有権の原則に加えて、資産を投資可能な資本に変換するための膨大なシステムがあり、これが経済の開発と創出を刺激する。このシステムは、膨大で常に更新されている知識基盤で構成される。物理的な側面だけではなく、無形の側面があるからこそ、資産が明確になり、価値が生まれる。
　いまのアメリカ経済は、資産はほとんどの人が想像する以上に、有形の部分が少ない。
　社会運動団体が「ボイコット・カード」を大量に発行し、ボイコット対象企業の製品を買うのには使えない仕組みにするかもしれない。
　アメリカの技術者が世界ではじめて工業用ロボットを出荷したとき、アメリカ企業はほとんど関心を示さなかったが、日本企業はすぐに飛びついたという。1970年代には日本は産業用組み立てロボットで世界のリーダーとなった。
　遺伝子組み換え食品の全面禁止を求める運動は無責任である。グリーンピースの創設者のひとり、パトリック・ムーアすら、遺伝子組み換え食品の反対運動は夢想に基づいていて、科学と論理に対する敬意がまったく欠けていると非難したほど。世界は環境面で安全な遺伝子組み換え食品などのバイオ製品を生産し使用する方向に動いている。
　バイオ技術によって、薬効をもつ食品が増え、貧しい国に蔓延している病気の予防と治療に役立つ食品も増えるだろう。アメリカでは肝炎ワクチンは３回の注射で２００ドルかかる。肝炎ワクチンをバナナに組み入れてこのコストを１０セントに引き下げる研究もある。
　個々人の遺伝子とタンパク質の全体像の研究が進めば、医療だけではなく、美容や能力向上のために高付加価値の食品が設計されるかもしれない。
　先端技術では貧困の問題を解決できないという見方が強いが、この決まり文句は３つの疑わしい前提に基づく。一つ目は情報技術だけに焦点を絞っており、現代の広範囲な技術の変化すべてを対象にしているわけではない、二つ目は見方が短絡的すぎる、三つ目は体系的な技術の利用者がその利点を最大限に活かすために組織構造を変更していくというもっとゆっくりとしたペースで起こる動きを無視している。蒸気機関によって農産物の市場が拡大したように。
　法輪功は政治運動を行う意思はないと主張している。中国指導部が恐れたのはそれが一地方に限られた運動ではないという単純な事実だろう。法輪功の活動範囲は中国全土に及び、支持者の多くは警察官や将兵であることが厄介。中国政府は、中国共産党以外に大規模な組織が作られるのを阻止してきた。
　日本が輸出に頼って「奇跡」を起こしたとき、韓国、台湾、マレーシアなどのアジア諸国は世界市場での競争にほとんど参加していなかった。中国は無関係だった。いまでは輸出市場での競争は熾烈である。したがって、輸出は日本の将来にとっては重要ではあるが、戦略の柱にはなりえない。
　速さに敏感なことが現代の韓国が体得した感覚のなかで決定的に重要。北朝鮮では生活のペースがきわめて遅い。脱北者が韓国に到着するとまずは定住支援施設に入り、生活のペースに慣れるようにする。
　ヨーロッパではアメリカと比べて特許権の取得に時間がかかる。動きの速いハイテク事業ではこれは深刻な問題。
　ＥＵは規模と地理的境界の拡大に懸命になっているが、加盟国のうち知識経済の方向にもっとも進んでいるのは周辺に位置する中小国である。
　西ヨーロッパの問題のひとつは、技術に対する根深い不信感と敵意である。労働組合は職の喪失を恐れている。東の旧共産圏の小国では技術恐怖症はそれほど目立たない。
　先進的な経済は知識に基づくものであり、工場の意味は低下している。重要なのは工場ではなく、工場が依存している知識である。
　アメリカはイスラム教過激派からは「信仰心がない」と非難され、ヨーロッパ人からは「宗教的すぎる」と評される。
　悲観論で勝てる戦いはない（アイゼンハワー）。いまの悲観論の多くは流行にすぎない。
　豊かな国でも貧しい国でも、いま生まれる子どもたちが長生きできる可能性が高いのは、ひとつには飲み水が安全になっているから。
　みたいな話。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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coolsunnyday
5つ星のうち5.0 問題は多い。しかし決して悲観的になる必要はない
2011年8月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
第一の波。農業時代　第二の波。工業化時代　第三の波。情報・知識化時代

かって、第二の波である、産業革命が始まってから、工業化社会の完成まで、
およそ300年を要したように、第三の波。情報・知識化時代の到来も、すんなり
行くものではなく、旧勢力と言うべき工業化時代の遺物とのせめぎあいの中で
変化して行くものである。

米国の凄さは、世界で最も変化に柔軟に対応し、世界の実験場としての役割を
担って来たこと。
また、中国は、第二の波。工業化にのみ力を入れているのではなく、第三の波
への対応をしっかり準備していることに驚かされる。

対して、我が国は、かっての第二の波の成功体験からなかなか抜け切れないこ
とが、じれったく感じた。

同時に、問題解決のヒントが、第二の波以前にあることを知った。
すなわち、第二の波。工業化時代　では当たり前であった制度やシステム、考
え方を疑い、それ以前の時代の制度やシステム、考え方を第三の波。情報・知
識を用いて実現すること。である。

現在の山積みされる問題を考えたとき悲観的になるが、それでも、確実に富は
増えている（現に多くの人間が餓死しないで生きることができるようになった）
ことを著者は語っており、未来に希望を抱かせてくれます。
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Bleu5
5つ星のうち5.0 下巻まで読んで自分なりのまとめをしてみるべき
2013年9月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
仕事柄，本書を読むことになった．上巻よりも主張が明瞭ではない印象，すなわち主張のベクトルの向きがアチラコチラへ向かっている印象を受けたが，キーワードを拾いだす作業をしてみると，なかなか含蓄のある言葉が見いだせた．上巻はトフラー氏と同様な思考を持つためのトレーニングであるとすれば，下巻は言葉に昇華するまとめであるといえる．
なので，上巻から通しで，さらに何度か読み返すことが望ましいし，できればキーワードまたは「一言」を拾いだしてみると良いだろう．
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coco
5つ星のうち4.0 波の向こうには？
2006年8月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
基礎的深部の時間、空間、知識や有形、無形の富などの言葉を巧みに使い、いわゆる第三の波の向こうへの道標をトフラーは築こうとしている。

人間社会の生活はこれからもどんどん向上して行くであろう。現在問題となっているエネルギーにしても知識の向上により解決して行くであろう。

果たして、波の向こうにはどんな世界があるのか？

と考えさせられる書籍であった。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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ボサノバ巨匠の隣人
5つ星のうち5.0 すばらしい
2009年2月23日に日本でレビュー済み
これは素晴らしい一冊であり、
この本に出会えたことを感謝している。

私が最も感銘を受けたのは、
経済（書籍の言葉を使えば“富の流れ”）の普遍的要素を
余すところなく記述している点である。

ゆえに上・下巻と若干長くなるのは仕方がなかろう。

しかし読みやすい。
理由は２つだ。

１．コンテンツはMECEそのものであり、
外国作品特有の、“同じことの繰り返し感”を
私は覚えなかった。

２．翻訳がすばらしい。読みやすい。
私も翻訳者を称えたい。

経済に対して私のような初心者から、
上級者まで、幅広く楽しめるのではないだろうか。
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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親カッパ
5つ星のうち3.0 次の節目を予兆させるような下巻
2008年1月6日に日本でレビュー済み
富の未来の上下巻の下巻．　上巻では今まで起こってきたことをまとめて
いるが，下巻では未来への予兆を扱っている．

まずは，上巻での結論のひとつである「富」が知識に基づくものへと
変遷しているとの結論を受けて，「富」自身も変わってきていること．
つまり，富は文明により左右されるし，文面をも左右することが
下巻の主題のように思える．
　上巻に引き続き，資本主義と貧困をふたたび取り上げ，最後に各国の
変化の予兆をまとめている．

最後に環境問題をはじめとして，色々な問題が世紀末を迎えている現在，
悲観論だけでは何も生み出さないことを述べて終わっている．
次の波は来ていることはわかるものの，何がパラダイムチェンジしているかわからない．
上巻のわかりやすさに比べて，読み手の私自身が息切れをしてしまった下巻でした．
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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emanon
5つ星のうち4.0 文化の変遷、貧困問題と産業の波、先進国の動き
2020年3月9日に日本でレビュー済み
大まかに言うと上巻は歴史の整理、下巻はこれからの動きという感じに分かれていた。
実際に今現在の問題がうまく指摘されていると思う。
現在GAFAはEUの人権規制と闘っている。
企業の時間と政府の時間軸は大きくずれている。
また国連がSDGｓの提唱などをしており、国も企業もその流れに従っている部分がある。
宗教組織やNGOなどいろいろな組織がいろいろなペースで主義主張を述べ活動している。
物事をうまく進めるにはこれらの非同時性をうまく調整すべきなのだろうが、その難しさはますます上がっていると思う。
知識経済の進展によって、時間の問題は解決すべき課題の一つである。
日本だけで見ても、既得権益など知識経済の進展を阻む存在は多くあるように思う。
こういったものを乗り越えることが、富の未来には必要である。
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