無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
ウロボロスの純正音律 単行本 – 2006/9/22
竹本 健治
(著)
連続殺人事件にミステリ界の巨匠たちが挑むミステリ作家が集う館で連続殺人発生、作家達による渾身の推理が始まる。ミステリ界を知り尽くした奇才・竹本健治が作家を実名で登場させ展開させる名シリーズ!
- 本の長さ550ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2006/9/22
- ISBN-104062136260
- ISBN-13978-4062136266
この著者の人気タイトル
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2006/9/22)
- 発売日 : 2006/9/22
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 550ページ
- ISBN-10 : 4062136260
- ISBN-13 : 978-4062136266
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,726,738位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 415,073位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2007年1月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今までのウロボロスシリーズの中では最も正統な本格推理になっている。不可能興味、論理的な推理合戦、豊富な薀蓄等、ミステリーの醍醐味が盛りだくさんである。しかしラストの謎解きがなあ・・・。ちょっと無理があるよなあ。それでも久々に竹本健治らしいミステリーを楽しませてもらいました。
2016年7月3日に日本でレビュー済み
あの謎解きはどうなんだろうと(笑
流石にあれに気がつかないとはないでしょうね。ドッキリでも芸人は皆気がついてますし
まぁ京極夏彦など、有名な作家や著名人が好きなら一読の価値はあるかと。
流石にあれに気がつかないとはないでしょうね。ドッキリでも芸人は皆気がついてますし
まぁ京極夏彦など、有名な作家や著名人が好きなら一読の価値はあるかと。
2008年8月26日に日本でレビュー済み
作者は現在隆盛を極める変則ミステリの祖と言ってよいだろう。思春期に『匣の中の失楽』の影響を受けたミステリファン(現ミステリ作家も含む)は数知れない(かくいう私もそのひとりである)。『匣の中の失楽』は、反ミステリの金字塔である先行作・中井英夫『虚無への供物』へのオマージュであるが、後者は道徳的・人間論的な形で(いわば神学的に)ミステリの不可能性を開示したのに対して、前者は語りの構造を通してその不可能性を示した。穿っていえば、『匣の中の失楽』はゲーデルの不完全性定理のような衝撃をミステリ界に引き起こしたのである。
アナロジカルに見て面白いのは、(一部で誤解されているように)ゲーデルの定理によって通常の数学が崩壊したわけではなくむしろ発展したように、ミステリは『匣―』式の変則ミステリを含みこむことで、以前の時代に比して驚くほど多様になっていったということだ。例えば綾辻行人はごりごりの正統派に見えるが、かつての古典をモデル(イデア)として立てたミステリ観から書かれてはいない。あくまで平行線公理の否定も成り立つことを認めた上での平行線公理の使用である。今では「正統ミステリ」とは、いつでも変更可能で廃棄可能な、一定の「公理」を採用したミステリの意にほかならない。
竹本健治は『匣の中の失楽』の神話性を自ら破壊するかのごとく、その構築的脱ミステリ性自体をパロディ化して、現実のミステリ作家やミステリ関係者を多数登場させた、現実と虚構の決定不可能性を試行する『ウロボロスの偽書』を上梓した。当初は賛否両論あったかと思うが、続編『ウロボロスの基礎論』あたりでは、その作法はおおむね好意的に受け入れられ、さらなる続編の期待が高まっていった。そのウロボロスシリーズの三作目にして最終作として満を持して出版されたのが、この『ウロボロスの純正音律』である。
前作では二つの系、前々作では三つの系と、複数の系が絡み合ってストーリーが進行した(つまり多重世界的であった)のに対して、今作はストーリーが一本化している。それに呼応するかのように、シリーズ中もっとも正統ミステリ感が濃い。定番の薀蓄も残っている(純正律についてのそれには感心した)が、はっきりストーリーの伏線になっている。そもそも謎の洋館の中で生じる「見立て」連続殺人という時点で、ばりばりの正統派である(もちろん上記の通り、今日のミステリファンはそれを文字通り取るわけではない)。探偵役もいつもの綾辻行人に、作品中の京極堂さながらの京極夏彦、意外な伏兵北村薫と揃っている。
竹本健治のストーリーテーラーぶりが遺憾なく発揮されており、ミステリファンはもちろんそうでないひとにも、躊躇なくお勧めできる、娯楽小説になっている。
アナロジカルに見て面白いのは、(一部で誤解されているように)ゲーデルの定理によって通常の数学が崩壊したわけではなくむしろ発展したように、ミステリは『匣―』式の変則ミステリを含みこむことで、以前の時代に比して驚くほど多様になっていったということだ。例えば綾辻行人はごりごりの正統派に見えるが、かつての古典をモデル(イデア)として立てたミステリ観から書かれてはいない。あくまで平行線公理の否定も成り立つことを認めた上での平行線公理の使用である。今では「正統ミステリ」とは、いつでも変更可能で廃棄可能な、一定の「公理」を採用したミステリの意にほかならない。
竹本健治は『匣の中の失楽』の神話性を自ら破壊するかのごとく、その構築的脱ミステリ性自体をパロディ化して、現実のミステリ作家やミステリ関係者を多数登場させた、現実と虚構の決定不可能性を試行する『ウロボロスの偽書』を上梓した。当初は賛否両論あったかと思うが、続編『ウロボロスの基礎論』あたりでは、その作法はおおむね好意的に受け入れられ、さらなる続編の期待が高まっていった。そのウロボロスシリーズの三作目にして最終作として満を持して出版されたのが、この『ウロボロスの純正音律』である。
前作では二つの系、前々作では三つの系と、複数の系が絡み合ってストーリーが進行した(つまり多重世界的であった)のに対して、今作はストーリーが一本化している。それに呼応するかのように、シリーズ中もっとも正統ミステリ感が濃い。定番の薀蓄も残っている(純正律についてのそれには感心した)が、はっきりストーリーの伏線になっている。そもそも謎の洋館の中で生じる「見立て」連続殺人という時点で、ばりばりの正統派である(もちろん上記の通り、今日のミステリファンはそれを文字通り取るわけではない)。探偵役もいつもの綾辻行人に、作品中の京極堂さながらの京極夏彦、意外な伏兵北村薫と揃っている。
竹本健治のストーリーテーラーぶりが遺憾なく発揮されており、ミステリファンはもちろんそうでないひとにも、躊躇なくお勧めできる、娯楽小説になっている。
2007年2月25日に日本でレビュー済み
たいへんおもしろく読ませていただきました。特に解決は爆笑して
しまいました。これってパロディですか? って私の読みは間違って
るでしょうか。
それはともかく、このラストに向かってここまで大量の知識をよど
みなく書き込めるなんて、やはり竹本健治さんはプロ中のプロだと思
いました。
しまいました。これってパロディですか? って私の読みは間違って
るでしょうか。
それはともかく、このラストに向かってここまで大量の知識をよど
みなく書き込めるなんて、やはり竹本健治さんはプロ中のプロだと思
いました。