"とにかく、いにしえの哲学とは『頭が良い人』のペダンティックな道楽などではなく、世の中に不満を持った『喪男』が『どうすればいいんだろう』と解決策を考え抜く作業だったということがご理解いただけたのではないかと思います"抱腹絶倒な本書はしかし哲学の本質を鋭く指摘している。
個人的には、率直に言って昔から【哲学それ自体】というより、その周辺の【難しいことを難しく押し付けてくる人】たち"(例 哲学を教えてほしい?なら原著を自分で翻訳するくらいしなきゃ!)に苦手意識を持ちつつも、ここ数年、文化に関わる様になってからの必要性から仕方なく泣きながら【独学で学んだ】立場なのですが。
そんな私にとって、本書は一見【哲学史】を著者の自虐も含めたオタク文化ネタ的に紹介しているように見せつつも(表紙のソクラテスの手袋にも注目。闇の炎か?)内容に関しては驚くくらいに【明瞭にわかりやすく】確かに哲学を【言語化】していて、著者の『喪男』"モテることを拒否する男'"としての【闇の深さ】もとい、ストレートな知性の自由さに驚かされました。
もっとも【最初の一冊】としては初心者にとって自由過ぎて危険かもしれませんが(褒め言葉です)"堅苦しく良心的な"哲学史と並行しながら読めば、素晴らしく理解が進む良著になり得ると個人的には思いました。
高名な哲学者に、頭の良さより【闇の深さ】(中二病さ)を薄々感じている哲学を学ぶ誰かに。現代の魔術師さまが【なぜ魔術師なのか?】を知りたい貴方にオススメ。(=リア充にはススメません。むしろ、その辺で爆発しといて下さい)
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喪男の哲学史 (現代新書ピース) 単行本 – 2006/12/20
本田 透
(著)
偉大な思想はもてない男たちが作り出した!ブッダ、イエス、ソクラテス、プラトン、デカルト、カント、ヘーゲル、キルケゴール、ニーチェ・・・・・・。思想史に輝く巨人たち、彼らもみんな喪男だった!
- 本の長さ320ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2006/12/20
- ISBN-104062137763
- ISBN-13978-4062137768
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (2006/12/20)
- 発売日 : 2006/12/20
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 320ページ
- ISBN-10 : 4062137763
- ISBN-13 : 978-4062137768
- Amazon 売れ筋ランキング: - 328,288位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2019年5月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2015年2月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
僕は趣味で本を読む程度の素人で、哲学についてもその程度なんですが、この本は面白いですね。
読んでいて、笑い転げてしまいました。
おおよそ、この本で取り上げられている有名な哲学者は、自分にとってこの世界が居心地が悪かったので、
自分で自分のセーフティネットを作ろうとしたのですね。
今の世の中でも、自分が居づらくて苦しんで、四方八方に道を探そうとしている人はいっぱいいるでしょう。
僕だってそうです。だから、すごく身につまされるとともに、歴史上の偉大な哲学者が等身大の存在に見えて、
その考え方も、なるほどと思いました。
僕は大学というところは知りませんが、80年代頃にポストモダンなんていう世界の本を多少読んで、
直感的ですが、今は哲学が行き詰っている時代なのかなと思いましたが(つまり自分にはピンと来ませんでしたが)、
本田氏は古典的な哲学を自分なりに振り返って評価していて、ずっと中身があるような気がします。
アカデミズムはこの本を無視するでしょうが、インパクトは隠せないんじゃないかな。
裸の王様だと指摘するのとは違いますね。露悪的に書いていても、生産的なところがあると思います。
レビューを見ても、好意的な内容が多いですね。
これからの哲学は、こういう姿勢から生まれるのかな・・・などと思ったので、読んでからかなりたちますが、
(後出し的になりますが)レビューを書く次第です。
読んでいて、笑い転げてしまいました。
おおよそ、この本で取り上げられている有名な哲学者は、自分にとってこの世界が居心地が悪かったので、
自分で自分のセーフティネットを作ろうとしたのですね。
今の世の中でも、自分が居づらくて苦しんで、四方八方に道を探そうとしている人はいっぱいいるでしょう。
僕だってそうです。だから、すごく身につまされるとともに、歴史上の偉大な哲学者が等身大の存在に見えて、
その考え方も、なるほどと思いました。
僕は大学というところは知りませんが、80年代頃にポストモダンなんていう世界の本を多少読んで、
直感的ですが、今は哲学が行き詰っている時代なのかなと思いましたが(つまり自分にはピンと来ませんでしたが)、
本田氏は古典的な哲学を自分なりに振り返って評価していて、ずっと中身があるような気がします。
アカデミズムはこの本を無視するでしょうが、インパクトは隠せないんじゃないかな。
裸の王様だと指摘するのとは違いますね。露悪的に書いていても、生産的なところがあると思います。
レビューを見ても、好意的な内容が多いですね。
これからの哲学は、こういう姿勢から生まれるのかな・・・などと思ったので、読んでからかなりたちますが、
(後出し的になりますが)レビューを書く次第です。
2015年2月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
哲学という小難しそうなものを、オタク文化を交えてわかりやすく書いている。
過去から遡っているのでどういう感じに哲学が変わっていったかもわかる。へんな教科書を読むよりもこれを読んだほうがいい気がしてきた。
ちょっと「二次元・三次元」という言葉に縛られすぎかなとは思ったが、そこら辺が自分がわかりやすい言葉(「現実・理想」とか)に置き換えて読めば問題ない
過去から遡っているのでどういう感じに哲学が変わっていったかもわかる。へんな教科書を読むよりもこれを読んだほうがいい気がしてきた。
ちょっと「二次元・三次元」という言葉に縛られすぎかなとは思ったが、そこら辺が自分がわかりやすい言葉(「現実・理想」とか)に置き換えて読めば問題ない
2014年4月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ぶっちゃけ「哲学」って大抵の場合敗者が自己の価値観を整理するためにあるもんだよねってことをはっきり面白く書いてある本。
オタクじゃなくてもかなり楽しく読める内容です。
オタクじゃなくてもかなり楽しく読める内容です。
2007年8月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本田透氏の著書は
たまたま本屋で買った『萌える男』を読んで、「この人の本面白いやん!」と思い
さっそく『電波男』、『本当は萌えるグリム童話』を取り寄せて読み、
「おーすごい!ますます面白い!本田透、天才かも!?」と思いながら、
今『喪男の哲学史』を読んでいます。
私はもともとオタクでもアニメファンでもなく、どちらかというと負け犬派の
人間ですが、この人の本はホント面白い。
論理の展開が斬新なのに明快で、難解な哲学用語で煙を巻いたりせず、
身近な例を用いて、噛み砕いた説明をしてくれているのでとってもわかり易い。
おしゃれだからとかかっこいいからとかで哲学を勉強した人ではなく、
本当に悩んで悩んで自分で考えて考え抜いて哲学を身に付けた人が書いた本だと思います。
こういう人が本当の天才なんだと思う。
加藤典洋、大澤真幸、大塚英志に並ぶというか超えてるかも。
次はどんな本を書きはるのかなー? 早く読みたいです。とっても楽しみです。
たまたま本屋で買った『萌える男』を読んで、「この人の本面白いやん!」と思い
さっそく『電波男』、『本当は萌えるグリム童話』を取り寄せて読み、
「おーすごい!ますます面白い!本田透、天才かも!?」と思いながら、
今『喪男の哲学史』を読んでいます。
私はもともとオタクでもアニメファンでもなく、どちらかというと負け犬派の
人間ですが、この人の本はホント面白い。
論理の展開が斬新なのに明快で、難解な哲学用語で煙を巻いたりせず、
身近な例を用いて、噛み砕いた説明をしてくれているのでとってもわかり易い。
おしゃれだからとかかっこいいからとかで哲学を勉強した人ではなく、
本当に悩んで悩んで自分で考えて考え抜いて哲学を身に付けた人が書いた本だと思います。
こういう人が本当の天才なんだと思う。
加藤典洋、大澤真幸、大塚英志に並ぶというか超えてるかも。
次はどんな本を書きはるのかなー? 早く読みたいです。とっても楽しみです。
2006年12月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
時間軸を追って、哲学の黎明期からポストモダンの哲学は死んだという所まで、歴史と哲学から考察されていた。哲学書を読んだことはないが、これは意外と正統っぽい感じがした。でも私的には2次元の熱さというか、萌えを取り囲んでいるものの凄さというものをもっと味わいたかった気がした。
2007年1月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
大学の講義ではされないような切り口で話をしているので、
なんて面白いんだろう、と目から鱗が落ちました。
ただ、「あ、そういう話か、面白そう」と哲学書に食いついても、
絶対に哲学書は読みきれないだろうな、と、ちょっと、悲しい気持ちになりました。
哲学史を三次元と二次元の攻防として、まとめきったのは著者の力でしょうか。
単純に感心しました。
なんて面白いんだろう、と目から鱗が落ちました。
ただ、「あ、そういう話か、面白そう」と哲学書に食いついても、
絶対に哲学書は読みきれないだろうな、と、ちょっと、悲しい気持ちになりました。
哲学史を三次元と二次元の攻防として、まとめきったのは著者の力でしょうか。
単純に感心しました。
2007年2月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私は大学で教養課程の哲学史を教えています。
歴代の哲学者が常識外れの持ち主だったこと、女には関心がないかあるいはモテない人が多かったことなどのエピソードを織り交ぜて解説しているのですが、それを「喪男」と「萌え」で説明するところはとても現代風です。
カントのコペ転の所とヘーゲルの絶対精神のたとえ話は、授業でも使わせてもらおうと思います。
ドイツ観念論や実存主義の説明が多く、それに反してベーコンやロックがまったく登場しないのは、経験論はモテの哲学だったからなんでしょうか。そこだけちょっと気になりました。
歴代の哲学者が常識外れの持ち主だったこと、女には関心がないかあるいはモテない人が多かったことなどのエピソードを織り交ぜて解説しているのですが、それを「喪男」と「萌え」で説明するところはとても現代風です。
カントのコペ転の所とヘーゲルの絶対精神のたとえ話は、授業でも使わせてもらおうと思います。
ドイツ観念論や実存主義の説明が多く、それに反してベーコンやロックがまったく登場しないのは、経験論はモテの哲学だったからなんでしょうか。そこだけちょっと気になりました。