デビュー作で感銘を受け、しかし2作目で失望させられた著者の3作目。名誉挽回となるか? と、別に一読者の評価など著者自身には関係ないだろうが、ついついそんなことを考えながら読み始めた。
結果、失望は更なる失望へと変わる。はっきりいって、どうにも薄っぺらな物語である。そもそも、パラレルの世界では、実はいまだ戦争は続いていた、という設定での物語であるにもかかわらず、登場人物たちが現代を生きているようには思えない。結果、別に過去の戦中日本を描いた物語であっても、なんら問題はないのでは、と思ってしまう。そして2作目でも鼻についた、妙に押し付けがましい道徳観念の羅列、正直いらいらする。言いたいことは判るが、別に物語にする必要もない。
どうしたものだろう、あれほど素晴らしいデビュー作を残しながら、2作目3作目と、このような駄作が続くとは。かなり残念である。
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べろなし 単行本 – 2007/6/12
渡辺 球
(著)
自由に物が言える世の中のために戦え! まだ第二次大戦は終わっていない2006年。政府は徹底した情報管理をした。幽閉された舌のない老人が、書き綴るのは真実か。少年たちの抑圧との戦いが始まった
- 本の長さ250ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2007/6/12
- ISBN-104062140217
- ISBN-13978-4062140218
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2007/6/12)
- 発売日 : 2007/6/12
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 250ページ
- ISBN-10 : 4062140217
- ISBN-13 : 978-4062140218
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年1月17日に日本でレビュー済み
私が日本国憲法で最も好きな条文、19条(思想・良心の自由)について考えさせられる本。
60年前から第二次世界大戦が「停戦」した日本という設定。
思想統制は一層厳しくなり、情報統制もしかれている。
思想犯として、主人公の祖父は舌を抜かれて幽閉されてしまう。
そんな中でも、日本の正しい姿を少しでも伝えようとするのだが・・・
★感想★
うーん、重たい本。
でもラストなど、けして悪くない。
重苦しいけど、希望が持てる終わり方。
戦後生まれの私にとって「思想・良心の自由」は当たり前に保障されていると思ってしまう。
んだけど、これも当たり前ではなくて、過去の悲惨な出来事から保障された権利なんだよねぇ。
もし人々が自由に意見を表明できなかったら、国自体が滅んでしまうだろうな。
作中にもあったように、本と人の思考は、相互に触れ合って進化すると思うし、学問は自分のためだけじゃなくて他人も助けるっていうのは強く同意するな。
悲惨な世界の中でも、はっとさせられる言葉が多い。
「選ぶのに困るくらいに、本があるといいね」みたいな台詞があったけど、本当に現在はなんて素敵な世界なんだろう。
「ペンは剣よりも強し」いいね。
憲法19条(思想・良心の自由)がますます好きになった(笑
知識を得て、じっくり考えることが何より大好きな私にとって、本当にありがたい。
60年前から第二次世界大戦が「停戦」した日本という設定。
思想統制は一層厳しくなり、情報統制もしかれている。
思想犯として、主人公の祖父は舌を抜かれて幽閉されてしまう。
そんな中でも、日本の正しい姿を少しでも伝えようとするのだが・・・
★感想★
うーん、重たい本。
でもラストなど、けして悪くない。
重苦しいけど、希望が持てる終わり方。
戦後生まれの私にとって「思想・良心の自由」は当たり前に保障されていると思ってしまう。
んだけど、これも当たり前ではなくて、過去の悲惨な出来事から保障された権利なんだよねぇ。
もし人々が自由に意見を表明できなかったら、国自体が滅んでしまうだろうな。
作中にもあったように、本と人の思考は、相互に触れ合って進化すると思うし、学問は自分のためだけじゃなくて他人も助けるっていうのは強く同意するな。
悲惨な世界の中でも、はっとさせられる言葉が多い。
「選ぶのに困るくらいに、本があるといいね」みたいな台詞があったけど、本当に現在はなんて素敵な世界なんだろう。
「ペンは剣よりも強し」いいね。
憲法19条(思想・良心の自由)がますます好きになった(笑
知識を得て、じっくり考えることが何より大好きな私にとって、本当にありがたい。