■内容
小学生の主人公、栞は「ち」と「き」の発音が上手く出来ず、学校で開講している、ことばの教室に通っていた。その教室の佐山先生は、全校生徒からとても愛されていて、栞は大好きだった。ある日、学校のシンボルとなっていた木が伐採される事になり、栞とその同級生達は一生懸命に反対するものの、結局木は伐採されてしまう。そして栞が5年生になると、佐山先生も退職してしまう。
■感想
学校生活での様々な経験(言葉が上手く発音出来ない、木が伐採される、大好きな先生との別れ)と、佐山先生という、素晴らしい大人との出会いにより、主人公が健やかに、穏やかに成長していく物語です。全てが汚れていない美しい物語でした。自分も主人公の感覚があったような、なかったような、ピュアな気分になれます。ボクシングデイという単語も初めて知りました(最後の方にボクシングデイというフレーズがちょこっと出てきます)。
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ボクシング・デイ 単行本 – 2007/12/13
樫崎 茜
(著)
講談社 児童文学新人賞
注目の佳作受賞者
クリスマスに一日遅れてプレゼントを開ける日、それがボクシング・デイ。「ことばの教室」に通う10歳の少女がもらったものは、「発音」そして「言葉」という贈り物だった。
講談社児童文学新人賞の最終選考会で、「瑕疵はあるものの類まれな才能を感じる。オリジナリティーという意味では、この作家がいちばん」と評された、注目の新人作家・書き下ろし作品。
第18回椋鳩十児童文学賞受賞
注目の佳作受賞者
クリスマスに一日遅れてプレゼントを開ける日、それがボクシング・デイ。「ことばの教室」に通う10歳の少女がもらったものは、「発音」そして「言葉」という贈り物だった。
講談社児童文学新人賞の最終選考会で、「瑕疵はあるものの類まれな才能を感じる。オリジナリティーという意味では、この作家がいちばん」と評された、注目の新人作家・書き下ろし作品。
第18回椋鳩十児童文学賞受賞
- 本の長さ246ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2007/12/13
- ISBN-104062144239
- ISBN-13978-4062144230
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2007/12/13)
- 発売日 : 2007/12/13
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 246ページ
- ISBN-10 : 4062144239
- ISBN-13 : 978-4062144230
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,189,336位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2011年3月15日に日本でレビュー済み
『ボクシング・デイ』です。
長所
・佐山先生の、しあわせについての語りは良かった。佐山先生は、理想的といってよいほどの教師でした。
・タイトルのボクシング・デイを活用したラストシーンはきれいで、印象的で、読後感は良かったです。
・栞の周囲の友人たちがよく描けている。特に敦志くんがノートの件を通じて成長する場面が良かった。
・巻末解説が的確で、どういう具合に栞が成長しているのか分かりやすい。
短所
・冒頭とラストが、成長した栞の回想という形だが、冒頭の文章が児童文学にしてはかたい。しかも佐山先生に関する説明に終始していて引き込まれない。
・第一章で栞の発音不安が書かれている割には、第二章の台詞では問題なく「ち」も「き」も発音しているのが矛盾に感じた。それでいて第三章のことばの学校での具体的な練習シーンでは、「ち」「き」の発音に苦労しているだけでなく、他の音にも不安があることが後出し設定。
・拾ってきたマグネットがたまたま「ち」「き」というのはご都合主義すぎます。
・運動会の競技に棒たおしがある。少数ではあっても実際行っているところもあり、あっていけないわけではないですが、危険が多いためほとんどの小学校で実施されていないはずの競技をあえてやっているという設定が不必要に感じる。
・敦志くんのノートが見つかるのが、ちょっとご都合主義を感じます。
・いくら小学生視点とはいえ、工事作業員を汚いもの扱いしているのはひどすぎ。
総合としては、さほど大きな事件も起きず、日常描写の中で、主人公栞の成長を上手く描いていたと思います。児童文学というにはその成長ぶりは分かりにくく、巻末解説を見たらなるほどと思えるものでしたが。敦志くんの方が分かりやすかった。
その一方で気になる短所も多かったです。
そういった短所をスルーして読めばそれなりに面白いと思います。
★3
長所
・佐山先生の、しあわせについての語りは良かった。佐山先生は、理想的といってよいほどの教師でした。
・タイトルのボクシング・デイを活用したラストシーンはきれいで、印象的で、読後感は良かったです。
・栞の周囲の友人たちがよく描けている。特に敦志くんがノートの件を通じて成長する場面が良かった。
・巻末解説が的確で、どういう具合に栞が成長しているのか分かりやすい。
短所
・冒頭とラストが、成長した栞の回想という形だが、冒頭の文章が児童文学にしてはかたい。しかも佐山先生に関する説明に終始していて引き込まれない。
・第一章で栞の発音不安が書かれている割には、第二章の台詞では問題なく「ち」も「き」も発音しているのが矛盾に感じた。それでいて第三章のことばの学校での具体的な練習シーンでは、「ち」「き」の発音に苦労しているだけでなく、他の音にも不安があることが後出し設定。
・拾ってきたマグネットがたまたま「ち」「き」というのはご都合主義すぎます。
・運動会の競技に棒たおしがある。少数ではあっても実際行っているところもあり、あっていけないわけではないですが、危険が多いためほとんどの小学校で実施されていないはずの競技をあえてやっているという設定が不必要に感じる。
・敦志くんのノートが見つかるのが、ちょっとご都合主義を感じます。
・いくら小学生視点とはいえ、工事作業員を汚いもの扱いしているのはひどすぎ。
総合としては、さほど大きな事件も起きず、日常描写の中で、主人公栞の成長を上手く描いていたと思います。児童文学というにはその成長ぶりは分かりにくく、巻末解説を見たらなるほどと思えるものでしたが。敦志くんの方が分かりやすかった。
その一方で気になる短所も多かったです。
そういった短所をスルーして読めばそれなりに面白いと思います。
★3
2011年1月14日に日本でレビュー済み
「ボクシング・デイ」とは元来、クリスマスの翌日12月26日、キリスト教の教会が貧しい人たちのために寄付を募ったクリスマスプレゼントの箱(BOX)を開ける日だったとか。
下諏訪の緑丘小学校4年生の夏目栞は「ち」と「き」をちゃんと発音できず、週2回、校内の「ことばの教室」に通っていました。「みんなできることをわたしだけできない」とコンプレックスを感じていた栞は、おじいちゃん先生の佐山先生に発音練習だけでなく、いろんなことを相談しながら、やさしく教えてもらってすこしずつ成長していくのでした。
校庭のセコイヤの大木が伐り倒されることが大事件として持ち上がるくらい、平穏な日々が淡々と描かれています。ただ、一見平穏に見えても10歳の少女にとってはそうでもなかったりするわけで、心穏やかに読むことができた、さわやかな読後感の小説です。
下諏訪の緑丘小学校4年生の夏目栞は「ち」と「き」をちゃんと発音できず、週2回、校内の「ことばの教室」に通っていました。「みんなできることをわたしだけできない」とコンプレックスを感じていた栞は、おじいちゃん先生の佐山先生に発音練習だけでなく、いろんなことを相談しながら、やさしく教えてもらってすこしずつ成長していくのでした。
校庭のセコイヤの大木が伐り倒されることが大事件として持ち上がるくらい、平穏な日々が淡々と描かれています。ただ、一見平穏に見えても10歳の少女にとってはそうでもなかったりするわけで、心穏やかに読むことができた、さわやかな読後感の小説です。
2017年5月26日に日本でレビュー済み
ボクシングといってもスポーツのボクシングとは無関係だよ。
ボクシング・デイというのは私は知らなんだ。
人にはみんなプレゼントをもらう権利があるというメッセージはいいと思うけど、ちょっと物語が平坦な印象だった。
ボクシング・デイというのは私は知らなんだ。
人にはみんなプレゼントをもらう権利があるというメッセージはいいと思うけど、ちょっと物語が平坦な印象だった。
2012年7月8日に日本でレビュー済み
童話作家のヒトが書いた大人向けの初小説。
童話作家らしく、小学校を舞台にした暖かい感じのいいハナシなんだが、そのピュアさ加減がやや鼻についてに感情移入できず。
「マイ・ライフ・アズ・ア・ドック」(映画)は好きなんだけどなぁ。
なんでだろう。
日経新聞の書評では褒められていたので、読むヒトによってはストライクだと思います。
童話作家らしく、小学校を舞台にした暖かい感じのいいハナシなんだが、そのピュアさ加減がやや鼻についてに感情移入できず。
「マイ・ライフ・アズ・ア・ドック」(映画)は好きなんだけどなぁ。
なんでだろう。
日経新聞の書評では褒められていたので、読むヒトによってはストライクだと思います。