法では裁けない精神病を患った犯罪者。
わずか4年で社会復帰できてしまうこと、遺族はもちろん、本人にも辛いことだと思う。
親として、夫として、どう向き合うのか…。
何度読んでも答えは出ません。
でも、考えること、向き合うことが大切だと教えてくれる本です。
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虚夢 単行本 – 2008/5/23
薬丸 岳
(著)
「精神鑑定」に真っ向から挑む感動作!
「心神喪失」の通り魔犯に娘を殺された夫婦。運命を大きく狂わされた二人はついに離婚するが、事件から4年後、元妻が街ですれ違ったのは“あの男”だった……。
「心神喪失」の通り魔犯に娘を殺された夫婦。運命を大きく狂わされた二人はついに離婚するが、事件から4年後、元妻が街ですれ違ったのは“あの男”だった……。
- 本の長さ330ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2008/5/23
- ISBN-104062147416
- ISBN-13978-4062147415
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (2008/5/23)
- 発売日 : 2008/5/23
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 330ページ
- ISBN-10 : 4062147416
- ISBN-13 : 978-4062147415
- Amazon 売れ筋ランキング: - 752,442位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年1月30日に日本でレビュー済み
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精神病について、考えさせられました。殺人をしたのに、罪にならないのは、やはりおかしいと思う。被害者が浮かばれない。そして、再犯の可能性が非常に高い。罪を犯させないために、精神病者にどのような対応をしていくべきか、社会全体で考えていくべき問題だと思います。現在の刑法について、考えさせられる作品です。また、母親の子供への愛も強く感じました。
2019年7月14日に日本でレビュー済み
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作者は巻末の引用文献の多さからしてもわかるように、精神疾患についてよく調べ、勉強してから執筆したことが伺える。
精神科医を主人公の親友という立場で登場させ、統合失調症の患者の犯罪率の低さにも言及させている。
しかし、小説全篇を流れるムードを堰き止める役割は果たしていない。これでは、統合失調症への偏見を助長しかねない。
身近にいる精神疾患を持つ人がカミングアウトしたとき、「怖い」と内心思ってしまう人が増えてしまうのではないか?
薬丸作品は好きだし、これからも読み続けると思うが、この作品については少し疑問が残る。
精神科医を主人公の親友という立場で登場させ、統合失調症の患者の犯罪率の低さにも言及させている。
しかし、小説全篇を流れるムードを堰き止める役割は果たしていない。これでは、統合失調症への偏見を助長しかねない。
身近にいる精神疾患を持つ人がカミングアウトしたとき、「怖い」と内心思ってしまう人が増えてしまうのではないか?
薬丸作品は好きだし、これからも読み続けると思うが、この作品については少し疑問が残る。
2022年2月4日に日本でレビュー済み
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精神科医だからといって本当にその人が心神喪失状態かどうか分かるのか?―という疑問について。私自身も鬱等で長く精神科にかかっていますが、患者の病状について本当に理解している医者なんて、まずいないと思います。それを自分の人生を賭ける程の覚悟で確認しようとする被害者の母親も凄いけど(そんな人は現実にはいませんよね)、本当に病気で自分で自分が罪を繰り返してしまう事を心の奥底では怖れていたのであろう加害者と、加害者にそうとは知らず惹かれ、庇い乍らもその2度目の罪を彼を刺す事で阻止した訳あり女性も、言いようのない苦しさを抱えて生きているのがひしひしと伝わってきました。ものの哀れを感じさせる秀逸な作品。
2019年4月2日に日本でレビュー済み
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犯行時の責任能力がテーマです。刑法では心神耗弱、心神喪失で刑が減刑若しくは無罪となるのですが、ミステリーにすると面白く展開しなければならないので、刑法39条の是非だけを問うことはできません。しかし、登場人物それぞれの視点で物語が進められており、隠された事実もあって、興味を損なわない良作だと思います。
2021年1月29日に日本でレビュー済み
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読み終わって精神障害の人が同じ時間、場所に複数人居ること違和感があったが、そうではなく振り返るとそこに至る経緯が緻密に計算されていた様に思う。
精神障害の方は間違いなく社会的弱者ではあるが、犯罪者になった時点で健常者と同じ裁きを受けるべきだと自分は思う。償いつつ再犯を防ぐ意味でも。
他の作品も読みたくなった一冊でした。
精神障害の方は間違いなく社会的弱者ではあるが、犯罪者になった時点で健常者と同じ裁きを受けるべきだと自分は思う。償いつつ再犯を防ぐ意味でも。
他の作品も読みたくなった一冊でした。
2018年7月2日に日本でレビュー済み
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物語にグイグイ引き込まれ一気読みでしたが、犯人像が、「友罪」と同じようなタイプで描かれていたので 犯人の背景とか今一つ物足りない気がしました。でも、面白かったです。
2018年9月4日に日本でレビュー済み
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この本のおかげで、刑法39条の存在意義を考えるきっかけを得ました。佐和子にもゆきにも幸せになってほしい…社会と司法と人の心にある邪悪のせいでひどい過去を持ってしまい、もともと天使のような心を持っていた人たちの人生も命も狂わせてしまう。
でも、これは一方通行だけではなくて、回り回ってくる場合もある…。いま目の前にある邪悪の奥に、その邪悪の邪悪があって、目の前の加害者はそもそも被害者だったら…そのときは、やはり、主観が入ってしまい、この人はOKこの人はNGと区切れるのか。区切るのは不可能なのかと。司法だけで区切る方法がこの39条なのかと、考えながら読み進めていました。
最後まで読んで、個人的な意見としては、39条には懐疑的です。
続編で、三上と佐和子のその後を見たいと思いました。
でも、これは一方通行だけではなくて、回り回ってくる場合もある…。いま目の前にある邪悪の奥に、その邪悪の邪悪があって、目の前の加害者はそもそも被害者だったら…そのときは、やはり、主観が入ってしまい、この人はOKこの人はNGと区切れるのか。区切るのは不可能なのかと。司法だけで区切る方法がこの39条なのかと、考えながら読み進めていました。
最後まで読んで、個人的な意見としては、39条には懐疑的です。
続編で、三上と佐和子のその後を見たいと思いました。