恥ずかしながら,ストラウスとストロースが同じ綴りとは知りませんでした。
アルザス地方で生まれた音楽家を祖父に持ち,祖父はパリで活躍したとのこと。
レヴィは,地質学,フロイト,マルクスの3つの師がいるとのこと。
「マルクスは事実から説明を引き出そうとはしない。事実の解釈からひとつのモデルをつくりあげる。かれはフロイトが個人に適用したことを社会に適用する。事実の外見と混乱の裏にある「論理的視点の整合的根拠にたどりつこう」とする」
なるほど。わかったようなわからないような説明。
法学と哲学の学士を習得したとのこと。
ブラジルに行き,それからニューヨークへ行った話は特に興味があります。世界をまたにかけたという表現がふさわしいかも。
伝記なのだから,理論の深いところへ入らないのがよい。
レヴィストロースの専門家なら理論の深いところはいらないし,
レヴィストロースの初心者なら書いてあっても読飛ばすだけだから。
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レヴィ=ストロース伝 単行本 – 2011/12/21
レヴィ=ストロースが生前認めた最後の評伝がついに日本語訳! 世紀を駆け抜けた知の巨人、100年11ヵ月の生涯のすべて。
『親族の基本構造』、『悲しき熱帯』、『構造人類学』、『野生の思考』、『神話論理』……二十世紀後半の思想界に巨大な足跡をのこした人類学者の軌跡と人間クロード・レヴィ=ストロースとしての知られざる素顔に迫る。
『親族の基本構造』、『悲しき熱帯』、『構造人類学』、『野生の思考』、『神話論理』……二十世紀後半の思想界に巨大な足跡をのこした人類学者の軌跡と人間クロード・レヴィ=ストロースとしての知られざる素顔に迫る。
- 本の長さ482ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2011/12/21
- ISBN-104062150050
- ISBN-13978-4062150057
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商品の説明
著者について
ドニ・ベルトレ
(Denis BERTHOLET) 1952年、スイスに生まれる。ローザンヌ大学で政治学を学ぶ。ジュネーヴ大学で文学博士号を取得したあと、同大学のヨーロッパ学院の教授を勤めた。ゲオルグ社やバコニエール社でエディターとしても活動。著書に『あらゆる状態で見たブルジョワ -ベルエポック期の家族のロマン』(1987)、『フランス人自身によるフランス人 1815-1885』(1991)、『ポール・ヴァレリー 1871-1945』(1995)、『サルトル』(2000)、『サルトル 自己の意に反した作家』(2005)などがある。政治学者、歴史学者。
藤野 邦夫
(ふじの・くにお) 1935年、石川県に生まれる。早稲田大学フランス文学科卒業、同大学院中退。東京大学、女子栄養大学の講師を勤めた。著書に『現代日本の陶芸家と作品』『がん難民コーディネーター』『前立腺ガン治療革命』(以上、小学館)、『幸せ暮らしの歳時記』(講談社)、『うろたえないガン治療』(潮出版社)、訳書に、ロワイヨーモン人間科学研究センター編『ことばの理論 学習の理論』(思索社)、J・ピアジェ、R・ガルシア『精神発生と科学史』、G・リシャール『移民の一万年史』、F・ウィルソン『手の五〇〇万年史』(以上、新評論)、C・ブーロー『構図法』(小学館)、E・ルディネスコ『ジャック・ラカン伝』(河出書房新社)、F・ラファルグ『ブラッド・オイル』(講談社)、B・ルシュヴァリエ『モーツァルトの脳』(作品社)など
(Denis BERTHOLET) 1952年、スイスに生まれる。ローザンヌ大学で政治学を学ぶ。ジュネーヴ大学で文学博士号を取得したあと、同大学のヨーロッパ学院の教授を勤めた。ゲオルグ社やバコニエール社でエディターとしても活動。著書に『あらゆる状態で見たブルジョワ -ベルエポック期の家族のロマン』(1987)、『フランス人自身によるフランス人 1815-1885』(1991)、『ポール・ヴァレリー 1871-1945』(1995)、『サルトル』(2000)、『サルトル 自己の意に反した作家』(2005)などがある。政治学者、歴史学者。
藤野 邦夫
(ふじの・くにお) 1935年、石川県に生まれる。早稲田大学フランス文学科卒業、同大学院中退。東京大学、女子栄養大学の講師を勤めた。著書に『現代日本の陶芸家と作品』『がん難民コーディネーター』『前立腺ガン治療革命』(以上、小学館)、『幸せ暮らしの歳時記』(講談社)、『うろたえないガン治療』(潮出版社)、訳書に、ロワイヨーモン人間科学研究センター編『ことばの理論 学習の理論』(思索社)、J・ピアジェ、R・ガルシア『精神発生と科学史』、G・リシャール『移民の一万年史』、F・ウィルソン『手の五〇〇万年史』(以上、新評論)、C・ブーロー『構図法』(小学館)、E・ルディネスコ『ジャック・ラカン伝』(河出書房新社)、F・ラファルグ『ブラッド・オイル』(講談社)、B・ルシュヴァリエ『モーツァルトの脳』(作品社)など
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2011/12/21)
- 発売日 : 2011/12/21
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 482ページ
- ISBN-10 : 4062150050
- ISBN-13 : 978-4062150057
- Amazon 売れ筋ランキング: - 760,551位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 115,518位ノンフィクション (本)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2012年2月18日に日本でレビュー済み
2012年1月29日に日本でレビュー済み
相対性理論や量子力学、はたまた二重らせん、プレートテクトニクスなど、20世紀自然科学の発展がもたらした世界観の革命はとてつもないものがあったと思いますが、人文・思想系の学問もけっして負けてはいません。人文系学問における20世紀最大の思想的イノベーションは、レヴィ=ストロースの創案になる「構造主義」であった、そう言って過言ではないでしょう。世界中の諸民族の多様な、一見すると恣意的に思える婚姻規則から、世界中の神話の、これまた恣意的に見える物語構成まで、人類文化の根底に潜む精妙な構成原理の存在を明らかにしたレヴィ=ストロースは、その発見の衝撃度という点で、人文系の学問の中では群を抜いた存在であったかと思います。
レヴィ=ストロースのアイデアの源泉は、直接的には、ソシュールに端を発し、ヤコブソンに大成された構造主義言語学にあったわけですが、さらに遡ると、フロイトの精神分析とマルクス=エンゲルスの史的唯物論に感じたレヴィ=ストロースの深い共感にまでたどり着くのだそうです。社会の深層にあって歴史を突き動かす原動力の存在を明らかにしてみせた史的唯物論、そして、一見すると非合理な人間行動の根底に潜む合理性の存在を示してみせた精神分析、これら19世紀最大の思想的イノベーションが合流するところに20世紀最大の思想的イノベーションが現れたわけですね。
ブラジルから持ち帰った民族誌データの活用法がわからずにいたレヴィ=ストロースに道を示したのが、偶然読んだマルセルグラネの古代中国の親族体系論であったというのは興味深い。グラネの議論が陥った失敗を目の当りにしたことによって何をすべきかを悟ったのだという。世界的に高名なフランス東洋学の伝統もまたレヴィ=ストロースにインスピレーションを与えたとすれば、レヴィ=ストロースがフランス学術界に現れたのにはやはりそれなりの理由があるという思いを強くします。
ちなみに、本書によると、レヴィ=ストロースはフーコーをあまり評価していなかったようです。ともにフランス構造主義を主導したはずのフーコーの議論は、レヴィ=ストロースには、自分の主張に都合のいいデータだけを引っ張ってきているだけの議論に思えたようです。だから、フーコーのコレージュドフランス着任の際には反対票を投じたのだそうです。レヴィ=ストロースのフーコー評はけっこう当たっている気がする。
実に読ませる本ですが、しかし、レヴィ=ストロースのアイデアの詳細への言及が省かれてしまっているため、構造分析の具体的な例を知るには、他の本に頼らざるをえず。レヴィ=ストロースについて重要な情報を与えてくれる本ですが、肝心のアイデアの中身は詳しくわからない構成というのは、本の出来としては不満の残るところです。その人の業績についてある程度の知識を前提にした伝記本というのは好きではありません。☆三つなのはそのためです。
レヴィ=ストロースのアイデアの源泉は、直接的には、ソシュールに端を発し、ヤコブソンに大成された構造主義言語学にあったわけですが、さらに遡ると、フロイトの精神分析とマルクス=エンゲルスの史的唯物論に感じたレヴィ=ストロースの深い共感にまでたどり着くのだそうです。社会の深層にあって歴史を突き動かす原動力の存在を明らかにしてみせた史的唯物論、そして、一見すると非合理な人間行動の根底に潜む合理性の存在を示してみせた精神分析、これら19世紀最大の思想的イノベーションが合流するところに20世紀最大の思想的イノベーションが現れたわけですね。
ブラジルから持ち帰った民族誌データの活用法がわからずにいたレヴィ=ストロースに道を示したのが、偶然読んだマルセルグラネの古代中国の親族体系論であったというのは興味深い。グラネの議論が陥った失敗を目の当りにしたことによって何をすべきかを悟ったのだという。世界的に高名なフランス東洋学の伝統もまたレヴィ=ストロースにインスピレーションを与えたとすれば、レヴィ=ストロースがフランス学術界に現れたのにはやはりそれなりの理由があるという思いを強くします。
ちなみに、本書によると、レヴィ=ストロースはフーコーをあまり評価していなかったようです。ともにフランス構造主義を主導したはずのフーコーの議論は、レヴィ=ストロースには、自分の主張に都合のいいデータだけを引っ張ってきているだけの議論に思えたようです。だから、フーコーのコレージュドフランス着任の際には反対票を投じたのだそうです。レヴィ=ストロースのフーコー評はけっこう当たっている気がする。
実に読ませる本ですが、しかし、レヴィ=ストロースのアイデアの詳細への言及が省かれてしまっているため、構造分析の具体的な例を知るには、他の本に頼らざるをえず。レヴィ=ストロースについて重要な情報を与えてくれる本ですが、肝心のアイデアの中身は詳しくわからない構成というのは、本の出来としては不満の残るところです。その人の業績についてある程度の知識を前提にした伝記本というのは好きではありません。☆三つなのはそのためです。