新興国は単なる低コストの国ではない。
小さな国の小さな企業が、グローバル企業とどのように闘っていくかが
豊富な実例とともに記されている。BCGの分析なので、話も整理されて読みやすい。
先進国で行われる企業競争のようにゴリゴリ・ジリジリといった闘いでなく、
先進国のチャレンジャーはピンポイントで市場を切り開いていく。
紹介されている企業は既存の市場を打破しようという野心を持って行動しているため、
非常に方針は明確で、スピード感がある。
欲を言えば企業の説明だけでなく、政策や経済状況を鑑みた
新興国のトレンドなどと合わせて書いていると尚よかったか。
先進国の企業が新興国でどのように動くかについては、
「コークの味は国ごとに違うべきか」も一緒に読むとよい。
どちらも新興国を単なるコストダウンの拠点とみなすのではなく、
世界全体を観て、それぞれの地域差を有効に扱うためにどうすべきかがわかりやすく書かれている。
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