著者の畑村氏は「失敗学」を確立した人です。
今回は「危険」をテーマにして体系化を行い、
社会、あるいは企業や個人として、
危険というものとどのようにつき合っていけばいいか、
を示しています。
本書の考え方のベースは「危険学プロジェクト」の活動を通じて
つくられたとのこと。
2007年4月にスタートした私的プロジェクトで、
活動はすべてボランティアで行われているということですが、
ダミー人形を使って、エレベータやエスカレータ、
機械式駐車場などにおける事故の再現事故を行ったりで、
中身の濃さを感じさせます。
本書で扱っている危険は、身近にある機械に関するものから、
人間自身が凶器になる例、危険インフラである原発、
あるいは地震や水害などの天災ありで、じつに様々。
すべての話に、著者が実際に現場を訪れたり、
関係者から直接話を聞いたり、というベースがあるので、
非常に説得力がありました。
安全さ、便利さゆえに生じる新たな危険とか、
メーカーと使用者の認識のちがいが生む危険など、
事故やトラブルを回避するために知っておきたいことが
いろいろと書かれています。
読み物として楽しませてもらいましたが、
仕事で社会の中の様々な危険と向き合っている人、
危険を扱っている人には、必読の本ではないでしょうか。
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危険不可視社会 単行本 – 2010/4/2
畑村 洋太郎
(著)
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購入オプションとあわせ買い
危険抑止には、細部の技術よりもまず、俯瞰する力を!
クルマのリコール、航空機のトラブル、鉄道事故・・・。いまや何かトラブルがあれば官民を問わず頼りにするのが、ものづくり界の良きアドバイザーであり18万部のロングセラー『失敗学のすすめ』の著者、畑村洋太郎氏です。
おそらく現代の日本ほど、安全面(治安もそうでしょうが本書で扱うのは事故です)がしっかりしている社会はないでしょう。しかしその一方で、安全社会だからこその事故も徐々に出始めています。その背景には近年急速に進む人間と機械との関係の変化、そして安全至上主義ならではの盲点があります。
日本中で増えている新種の事故を調査・研究するために畑村氏が私的に立ち上げた「危険学プロジェクト」には、多くの個人のほかに森ビル・日産自動車・東京エレクトロン・JR東日本・JR西日本・松井製作所・新川電機・新川センサテクノロジー、日本キスラー・東芝エレベーター・三和ホールディングス・トクヤマ・森精機・産業技術総合研究所など、さまざまな企業が参加しました。
同プロジェクトでは3年間にわたりエレベータやエスカレータからソフトウェア・地震・原発・航空機にいたるまで、現代日本社会に潜む危険について業界横断的にさまざまな分野の専門家と実験、実見、議論を通じて知見を深めてきました。その成果を社会の共有財産とするために氏が新たに書き下ろした本書は、いまの安全社会の問題点を指摘します。具体的事実に基づいた指摘は、現代社会で私たちが生きていくうえで大きなヒントを与えてくれるものになるでしょう。相次ぐリコールを発表しているトヨタを始め、ものづくりに携わる業界人必読の書です。
また、近年日本全国で起きている事故の背景を、豊富な事例と平易な文章でリズミカルに綴っており、日本社会論としても大変面白い内容となっております。
■著者プロフィール:東京大学工学部機械工学科修士課程修了。東京大学大学院工学系研究科教授を経て工学院大学機械創造工学科教授。東大名誉教授。工学博士。専門は失敗学、創造的設計論、知能化加工学。02年に「失敗学会」を立ち上げる。著書に『失敗学のすすめ』『創造学のすすめ』『危険学のすすめ』『直観でわかる数学』『技術の創造と設計』『畑村式「わかる」技術』『組織を強くする技術の伝え方』など他多数。
クルマのリコール、航空機のトラブル、鉄道事故・・・。いまや何かトラブルがあれば官民を問わず頼りにするのが、ものづくり界の良きアドバイザーであり18万部のロングセラー『失敗学のすすめ』の著者、畑村洋太郎氏です。
おそらく現代の日本ほど、安全面(治安もそうでしょうが本書で扱うのは事故です)がしっかりしている社会はないでしょう。しかしその一方で、安全社会だからこその事故も徐々に出始めています。その背景には近年急速に進む人間と機械との関係の変化、そして安全至上主義ならではの盲点があります。
日本中で増えている新種の事故を調査・研究するために畑村氏が私的に立ち上げた「危険学プロジェクト」には、多くの個人のほかに森ビル・日産自動車・東京エレクトロン・JR東日本・JR西日本・松井製作所・新川電機・新川センサテクノロジー、日本キスラー・東芝エレベーター・三和ホールディングス・トクヤマ・森精機・産業技術総合研究所など、さまざまな企業が参加しました。
同プロジェクトでは3年間にわたりエレベータやエスカレータからソフトウェア・地震・原発・航空機にいたるまで、現代日本社会に潜む危険について業界横断的にさまざまな分野の専門家と実験、実見、議論を通じて知見を深めてきました。その成果を社会の共有財産とするために氏が新たに書き下ろした本書は、いまの安全社会の問題点を指摘します。具体的事実に基づいた指摘は、現代社会で私たちが生きていくうえで大きなヒントを与えてくれるものになるでしょう。相次ぐリコールを発表しているトヨタを始め、ものづくりに携わる業界人必読の書です。
また、近年日本全国で起きている事故の背景を、豊富な事例と平易な文章でリズミカルに綴っており、日本社会論としても大変面白い内容となっております。
■著者プロフィール:東京大学工学部機械工学科修士課程修了。東京大学大学院工学系研究科教授を経て工学院大学機械創造工学科教授。東大名誉教授。工学博士。専門は失敗学、創造的設計論、知能化加工学。02年に「失敗学会」を立ち上げる。著書に『失敗学のすすめ』『創造学のすすめ』『危険学のすすめ』『直観でわかる数学』『技術の創造と設計』『畑村式「わかる」技術』『組織を強くする技術の伝え方』など他多数。
- 本の長さ226ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2010/4/2
- 寸法13.8 x 2.9 x 19.5 cm
- ISBN-104062161532
- ISBN-13978-4062161534
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (2010/4/2)
- 発売日 : 2010/4/2
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 226ページ
- ISBN-10 : 4062161532
- ISBN-13 : 978-4062161534
- 寸法 : 13.8 x 2.9 x 19.5 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,031,100位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1941年東京生まれ。東京大学工学部機械工学科修士課程修了。東京大学大学院工学系研究科教授、工学院大学グローバルエンジニアリング学部特別専任教授 を歴任。東京大学名誉教授。工学博士。専門は失敗学、創造的設計論、知能化加工学、ナノ・マイクロ加工学。2001年より畑村創造工学研究所を主 宰。’02年にNPO法人「失敗学会」を、’07年に「危険学プロジェクト」を立ち上げる(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『失敗学実践講義 文庫増補版』(ISBN-10:4062766132)が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2010年6月5日に日本でレビュー済み
本書は、あの六本木ヒルズの回転ドア事故を「ドアプロジェクト」を立ち上げ、検証した畑村氏による最新作である。
本書を通じ、今のこの国の行き過ぎた危険を排除しようとするあり方への警鐘を鳴らしている。
典型的なのが、多くの遊び場から、遊具が撤去されていくという事態である。
また、30年以上前の古い扇風機を原因とした火事やパナソニックのFFファンヒータの回収など、過度にメーカーに責任追及させる社会への懸念を表明し、地震や事故の後、設備のダメージは大きなものではなかったのに、再稼働までに多額の費用と時間のかかる原発もこの国の特徴的な事例としてあげている。
原発への対策として、ボイラーの例を挙げ、一つの技術分野で十分な経験を積むには200年はかかると言い、原発の安全率を高めて社会の拒否反応を鎮めてはどうかと提案する。
さらに、機械式駐車場や工場の運搬用エレベータ、エスカレータなどの報道されない使用者の不注意を原因とする事故。急増している自転車の対歩行者の事故とその危険性など、マスコミには取り上げられない事故の未然防止策にも触れている。
危険を排除するというのではなく、その危険をいかに低減していくかの視点を持たなければ、この国の未来も危うい。
どこかおかしな方向へ向かっているこの国の軌道修正を図るためにも、必要な著作である。
それにしても、著者の「危険学プロジェクト」の基本姿勢には敬服する。「ベキ論ハズ論は言わない。」、「社会の健全さを当てにする。」、「国のお金は使わない。」、「強いコントロールはしない。」
だからこそ、説得力と実現性のある結果が出ているのだと感じる。
本書を通じ、今のこの国の行き過ぎた危険を排除しようとするあり方への警鐘を鳴らしている。
典型的なのが、多くの遊び場から、遊具が撤去されていくという事態である。
また、30年以上前の古い扇風機を原因とした火事やパナソニックのFFファンヒータの回収など、過度にメーカーに責任追及させる社会への懸念を表明し、地震や事故の後、設備のダメージは大きなものではなかったのに、再稼働までに多額の費用と時間のかかる原発もこの国の特徴的な事例としてあげている。
原発への対策として、ボイラーの例を挙げ、一つの技術分野で十分な経験を積むには200年はかかると言い、原発の安全率を高めて社会の拒否反応を鎮めてはどうかと提案する。
さらに、機械式駐車場や工場の運搬用エレベータ、エスカレータなどの報道されない使用者の不注意を原因とする事故。急増している自転車の対歩行者の事故とその危険性など、マスコミには取り上げられない事故の未然防止策にも触れている。
危険を排除するというのではなく、その危険をいかに低減していくかの視点を持たなければ、この国の未来も危うい。
どこかおかしな方向へ向かっているこの国の軌道修正を図るためにも、必要な著作である。
それにしても、著者の「危険学プロジェクト」の基本姿勢には敬服する。「ベキ論ハズ論は言わない。」、「社会の健全さを当てにする。」、「国のお金は使わない。」、「強いコントロールはしない。」
だからこそ、説得力と実現性のある結果が出ているのだと感じる。