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私に萌える女たち 単行本(ソフトカバー) – 2010/9/30

4.0 5つ星のうち4.0 6個の評価

私が主役、という生き方
大人カワイイ、キャリア妊婦、自分婚……。女性ファッション誌が誕生して40年。女性たちの「私探し」は、今や「私萌え」に激変した。

20世紀の女の一生は相も変わらず、何かをあきらめること、つまり、どちらかを取捨選択することの連続だった。結婚すれば仕事をあきらめ、仕事を取れば結婚をあきらめ、子供を産めば美しさをあきらめてきたのだ。それは、よき妻、よき母として生きること、すなわち結婚で夫の人生の脇役になること、出産で子供の人生の脇役になることを求められてきたからである。しかし、結婚しても出産しても、私は決して一生、主役を降りない。妻と呼ばれようが母と呼ばれようが、私の人生の主役は私。むしろ、夫や子供を脇役に従えて、貪欲に、姫として生きていく。欲張り女が美しい――女性ファッション誌は、40年かかってようやくそこにたどり着いた。――<本文179ページ>
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 講談社 (2010/9/30)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2010/9/30
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本(ソフトカバー) ‏ : ‎ 242ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 406216518X
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4062165181
  • カスタマーレビュー:
    4.0 5つ星のうち4.0 6個の評価

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米澤 泉
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カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2011年6月5日に日本でレビュー済み
女性ファッション誌の変遷を紹介してくれる書籍なのかと思って読み始めましたが
そこから、時代時代の女性ファッション誌をたどりながら、
その時々の女性の置かれている状況や、女性の心理をひも解いてゆく所がとても面白い。

例えば、他のレビューアの方も書かれているが、
これまで母に頼っていた「私萌え」から、草食男子に頼る「私萌え」。
草食男子だって、ある日突然湧いたわけではないのだ。
求める人たちがいたのだ。因果応報。

女性に限らず、我々の価値観は、その時の時代の雰囲気だけでなく
親の影響や、政治的な要素に多分に影響を受ける。

「いつか、女性は男性など必要とせずに、自分たちの子孫を増やしはじめるのではないか」
とは、ほんとにセンセーショナルで、的を射ている。

そんな進化を遂げている女性に対して、はたして男性はどう変わっていくべきなのか?
そして社会は?

分析の先に、我々がどのようにしていこうかを考える良い機会を提供してくる。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年2月21日に日本でレビュー済み
 「ファッション誌が大好きだ(p212)」と記す著者による、ファッション誌(+そこから派生
したコスメ誌も少し触れる)の40年を振り返った一冊。

 ファッション誌の概要をざっくり述べた後は、「結婚」「仕事」「出産」「美容」以上4つの
キーワードから、それぞれの女性誌の栄枯盛衰、内容の変遷を辿っていきます。
そしてそこで出た結論が書名です。

 人にどう見られるか/どう見せるか、で始まったファッション誌は、その性格を少しずつ変えて
いき、今では自分可愛いが第一義(これを著者は「姫で生きて行く」と述べています)。
女を捨てないのはあたりまえ。それどころか(「女子」という言葉が指す年頃は−少し大袈裟な
感も有りますが−日々拡大されています)歳問わず、目指すものは「カワイイ」なのです。

 だから昔はJJ、Cancam、Viviその他もろもろ…は、住み分けがされていました。あれもこれもと
浮気(笑)はしなかったのです。しかし、現在は「カワイイ」を目指しているので、ジャンルに
問われること無く女性は、あらゆるファッション雑誌の中を泳ぎまくるのです。

 書店に並ぶ女性誌の違いを知りたい男性陣、女性誌がどう変遷していったのか、自身のファッ
ション変遷と併せて振り返りたい&その時々のファッション誌が女性にどう影響を与えて得て
いたのか(そして読者が雑誌に影響を与えるようになったか)等を知りたい方には非常に面白く
読めるのでは?と思う次第です。

 門外漢にとっては巻末の用語集も重宝致しました。多くの人に読んでもらおうと、配慮を行った
著者に感謝。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2016年12月17日に日本でレビュー済み
ファッション誌分析を通して、女性意識の変遷を描いた好著。ファッション誌オタク、コスメフリークであるという著者がファッション誌の現在を自己卑下にも似た滑稽さでおかしく描いている。

かつてファッション誌とは、女性がどのように生きていくかの指針であり「雑誌の選択が人生の選択でもあった」(p.32)。自立したキャリア志向なら「アンアン」、裕福な専業主婦なら「JJ」。またそれを卒業すると「クロワッサン」、「クラッシィ」があるように、その世代ごとに雑誌も変遷し、人生の目指すべき物語の「教養小説」として機能していた。

しかしそれは現在機能していない。なぜならいまの女性たちは、男とか他の女性の視線のためでなく、「自分が自分に満足し」「自分に萌え、私というキャラクターに萌える」(p.18)ために、その美を磨いているからだ。それはファッション誌がそういう生を肯定してきた成果でもある。そして、すべての世代において「カワイイ」が求められる時代=私萌えの時代となったのだ。

だから現在のファッション誌の機能とは「モデルや女優をお手本に、どんなキャラクターになるかを選ぶ手助けをする『キャラクター小説』」(p.16)へと変化してしまった。
「『つけま、ウィッグ、カラコン、眉ブリーチ』―「美ストーリィ」2010年7月号誌上で対談している48歳の山咲千里と24歳の益若つばさはどちらがどちらか見分けがつかない。いまどきの20代と50代は完全に同じ方向を向いているのである。」(p.170)

著者は章ごとに結婚、仕事、子供、美貌という「女たちの欲望」を追い、その結果女性たちは「(ファッション誌誕生から)40年間で着実に四つを掌中におさめてきた」と結論づける(p.176)。「誰かの妻、誰かの母として生きる脇役人生ではなく、どこまでも私自身が主人公として、主役人生を送る」(p.179)女性たち。

ここで描かれる女性たちの、なんと自分本位で、他者性のないことか。しかし、この自己本位こそが今「女が強い」と言われる要因のような気がする。自己の欲望に忠実であることは資本主義に適合的であり、またその自己肯定は強さである。「私萌え」はフェミニズムのひとつの到達点とも言えるのかもしれない。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2010年12月26日に日本でレビュー済み
著者とは、同世代なので、注意書きを見なくても、大抵の事が理解出来ました。
女性ファッション誌の過去、現在がよくまとめられていて、興味深いです。

日本の女性は強くたくましくなった。。。と、よく言われますが、
自分自身含む、『いつまでも現役でいたい』『いくつになっても姫(=主役)は私』
な生き方を望む女性が、増えているのだなと、この本を読み終えて、感じました。

いつまでも主役を張りたい、自分の欲望(=仕事も、結婚も、出産も、美貌も)に
忠実なアラフォー女性が、増え続ける背景にあるのは、
自分自身が果たせなかった夢を、せめて娘にはかなえさせたいという、
戦後生まれの母親たちの献身あってこそ。。。そんな事も認識させられました。

対して、現在の20代女性のことを支えているのは、
草食系男子であるという結びも、興味深い。
50才になっても、姫であり続ける元祖JJ世代の親たちは、
もはや、孫の世話やおさんどんにあけくれる暇は、ないのだから。。。

私萌えの女性たちは、これからもどんどん活躍し続けると思います。
その反面、息子を育ててる者としては、非常に複雑な心境です。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年2月8日に日本でレビュー済み
女性のあり方によってどんどん変貌を遂げてきた、ファッション雑誌たち。
ananの日本初ファッション誌から歴史や雑誌の傾向がわかる。

「私萌え」の最初の世代は男女雇用機会均等法の
第一次世代である50代ということのようだ。
当時の娘には、必ず献身的な主婦の母が世話をしてくれた。
いつも支えてくれる献身的な母のおかげ&男女雇用機会均等法の流れのため
「一生、主役!」という価値観が出来上がってきたそうだ。

「私萌え」がすべての女性に当てはまるわけではないが、
女性の傾向を見る一つの指針となる、きわめて興味深い本。
鷲田清一のモード論が好きな人は、こちらの本も、面白く読めるだろう。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年11月8日に日本でレビュー済み
結論から言うと、いい本です。今日の女性問題、雑誌文化、欲望の変換の歴史などに興味のある読者には最適です。個人的には、従来の「美貌」の解釈の上を行こうとするところ(195ページ)が興味深かったです。美貌への投資は、もはや外向きではなく、内向きであるという指摘は、「自分婚」という言葉の発達を説明してくれると思いました。

ただ、話題が身近すぎるせいか、雑誌を読み込んでいる人なら、専門家でなくとも「なんとなくわかっていた」ということが多いです。「もうひとひねり」というのは、表面的なモデル採用やテーマの移り変わりだけでなく、もう少し踏み込んだ分析や、もっと広範囲に渡る社会現象、社会問題へのつながりの指摘があったらいいなあと思ったからです。たとえば、これらの雑誌の中には実は永遠に「姫」でいることへの反対意見や警鐘とみられるコラムや読者のつぶやきが入っています(たとえば、手元にあるMarisol 2011年11月号の「40代でするべきこと」という特集の冒頭には「40代も若々しくてきれいでいるのが常識のようなことになりつつありますが、そこまで美容にかけるお金や時間が無いのですが... 38歳 会社員」という声が含まれています)。これは震災後に出てきた価値観、と言えばそれまでなのかもしれませんが、実は以前からこういう目立たないものの決してただの少数派ではない意見はあったのではないでしょうか。女性雑誌40年の中で、そういう「消費社会と相容れない価値観」が女性誌という空間でどう処理されてきたかもわかったら、もっといろいろな力のせめぎあいみたいなのが分かったかもしれません。

批判ばかり書いてしまいましたが、参考になる情報も満載です。女性ファッション誌のガイドとしておすすめします。
13人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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