久しぶりの「超」シリーズ最新作。
本書は、説得をテーマとしている。
そして、長々と懇切丁寧、真心こめて説得するのではなく、然るべきタイミングで一撃で説得する方法を提唱している。
具体的な例の中には、シェイクスピアや聖書など、私には馴染みが殆ど無いものもある。
そのため、2章と3章は読むのに“修行”を要するものの、1章と4章以降はスラスラと読むことができる。
以下に、本書で印象に残った箇所を箇条書きする。
●魔女の「超」説得法 4つのルール【2章】
(1)注意を引く。
(2)関心を持たせる。興味を抱かせる。
(3)信頼を獲得する。
(4)最初は現実的な目標を具体的、簡明に示す。
そして、徐々に最終目標に誘導する。
●映画と演説は最後、文章は最初が肝心【6章】
●説得が成功する4つの条件【9章】
(1)事態が変化する臨界状態の一歩手前まで来ている場合
(2)撃力が用いられる場合
(3)説得が自己実現する場合
(4)説得者が信頼を獲得している場合
他にも、痒い所に手が届くほど、細部に関する記述や注意事項が書かれている。
そのため、知らず知らずの内に本書の内容を身に付けることができるようになる。
物事を一言で説明できなかった私にとって、本書は説得に対する考え方と方法を一変させた。
そして、本書を読み進めながら「超」説得法をマスターすることで、無意識のうちに実際の会話で実践できたことに驚いた。
あと、「超」シリーズは便利に構成されている。
章末に「まとめ」があるため、章や本を一度読了した後で、再度、内容を確認することができる。
逆に、目次、まとめ、図表を拾い読みすることで、“パラシュート読書法(?)”が容易にできる。
本書を読むことで、日常生活でも実践できる“説得”の技術を身につけることができるだろう。
P.S.
なお、本書を購入するか否か迷っている方は、以下の記事の一読を勧める。
●「超」整理手帳の野口悠紀雄氏に聞く:誰でも実践できる―野口悠紀雄に聞いた「超」説得法
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¥1,650¥1,650 税込
ポイント: 17pt
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発送元: 現在発送にお時間を頂戴しております。創業15年の信頼と実績。采文堂書店 販売者: 現在発送にお時間を頂戴しております。創業15年の信頼と実績。采文堂書店
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「超」説得法 一撃で仕留めよ 単行本(ソフトカバー) – 2013/4/12
野口 悠紀雄
(著)
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購入オプションとあわせ買い
出版界の最前線で、100万部突破をはじめ数々のヒット作品で多くの読者の心をつかんできた野口悠紀雄が、成功する説得の要諦を大公開。
「沢山投げるは人の常。一撃突破は神の業」「ドラッカーを読むより聖書を読もう」「必要なのは、正しさでなく、正しいと思われること」「うまく命名できれば千人力」「悪魔の方法から盗めないか?」など、全11章で説得までの筋道を、順を追ってわかりやすく解説。
説得の理論、相手の心のつかみ方とそのタイミング、ネーミングや比喩の使い方、やってはいけない説得法まで、具体的事例を交えながらビジネスシーンで活用できるノウハウを伝授する。
「社会生活をしている限り、説得から逃れることはできない。その説得に必要なのは多くの言葉や長い時間ではなく、短い言葉と短い時間である」と著者は言う。
一撃で説得する能力を高め、相手の心をつかむ。そして、決定を変えさせ、行動をとるように決心させる――この説得法は必ずビジネスで役立つはずだ。
田中角栄が日本経済を救うために放った、銀行頭取たちを決心させた一喝。
ロナルド・レーガンが劣勢を覆して大統領選挙再選をはたした、ジョークを交えた演説。ウイリアム・シェイクスピアが『マクベス』で魔女に言わせた、相手の心をつかんだメッセージ。
歴史上もっとも多くの人を説得したイエス・キリスト(聖書)が多用している、巧みな喩え。
知的好奇心を刺激する、珠玉の事例を読むだけでもたのしい。
「沢山投げるは人の常。一撃突破は神の業」「ドラッカーを読むより聖書を読もう」「必要なのは、正しさでなく、正しいと思われること」「うまく命名できれば千人力」「悪魔の方法から盗めないか?」など、全11章で説得までの筋道を、順を追ってわかりやすく解説。
説得の理論、相手の心のつかみ方とそのタイミング、ネーミングや比喩の使い方、やってはいけない説得法まで、具体的事例を交えながらビジネスシーンで活用できるノウハウを伝授する。
「社会生活をしている限り、説得から逃れることはできない。その説得に必要なのは多くの言葉や長い時間ではなく、短い言葉と短い時間である」と著者は言う。
一撃で説得する能力を高め、相手の心をつかむ。そして、決定を変えさせ、行動をとるように決心させる――この説得法は必ずビジネスで役立つはずだ。
田中角栄が日本経済を救うために放った、銀行頭取たちを決心させた一喝。
ロナルド・レーガンが劣勢を覆して大統領選挙再選をはたした、ジョークを交えた演説。ウイリアム・シェイクスピアが『マクベス』で魔女に言わせた、相手の心をつかんだメッセージ。
歴史上もっとも多くの人を説得したイエス・キリスト(聖書)が多用している、巧みな喩え。
知的好奇心を刺激する、珠玉の事例を読むだけでもたのしい。
- 本の長さ306ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2013/4/12
- ISBN-104062182955
- ISBN-13978-4062182959
商品の説明
著者について
野口 悠紀雄
野口/悠紀雄 ノグチ/ユキオ
1940年生まれ。東京大学工学部卒、エール大学Ph.D.(.経済学博士号)取得。大蔵省、一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て、現在早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問。一橋大学名誉教授。専門はファイナンス理論。『「超」整理法』『「超」勉強法』などミリオンセラーの他、著書多数。
公式ホームページ 『野口悠紀雄Online』http://www.noguchi.co.jp/
野口/悠紀雄 ノグチ/ユキオ
1940年生まれ。東京大学工学部卒、エール大学Ph.D.(.経済学博士号)取得。大蔵省、一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て、現在早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問。一橋大学名誉教授。専門はファイナンス理論。『「超」整理法』『「超」勉強法』などミリオンセラーの他、著書多数。
公式ホームページ 『野口悠紀雄Online』http://www.noguchi.co.jp/
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2013/4/12)
- 発売日 : 2013/4/12
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 306ページ
- ISBN-10 : 4062182955
- ISBN-13 : 978-4062182959
- Amazon 売れ筋ランキング: - 928,719位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 113,515位社会・政治 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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野口悠紀雄(のぐち・ゆきお)
1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省入省、72年エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。
一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授などを経て、2005年4月より早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授。専攻はファイナンス理論、日本経済論。
〈主要著書〉
『情報の経済理論』(東洋経済新報社、1974年、日経経済図書文化賞)、『財政危機の構造』(東洋経済新報社、1980年、サントリー学芸賞)、『土地の経済学』(日本経済新聞社、1989年、東京海上各務財団優秀図書賞、不動産学会賞)、『バブルの経済学』(日本経済新聞社、1992年、吉野作造賞)、『1940年体制(新版)』(東洋経済新報社、2002年)、『資本開国論』(ダイヤモンド社、2007年)、『世界経済危機 日本の罪と罰』(ダイヤモンド社、2008年)、『未曾有の経済危機 克服の処方箋』(ダイヤモンド社、2009年)、『経済危機のルーツ』(東洋経済新報社、2010年)、『世界経済が回復するなか、なぜ日本だけが取り残されるのか』(ダイヤモンド社、2010年)等多数。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年5月3日に日本でレビュー済み
2015年7月20日に日本でレビュー済み
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本は古本とはいえ、この価格ですから新品同様といかないまでに
も、十分満足できるほどきれいでしたし、梱包も丁寧でした。
も、十分満足できるほどきれいでしたし、梱包も丁寧でした。
2013年7月5日に日本でレビュー済み
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野口教授の「超○○法」はよく読んでいるシリーズでありますが、役に立つとと思いますが、感動したりこれは役に立つという内容が年々減ってきているように思えます。
本書においても、一番役に立つフレーズは「あなたは実力があるのに認められていないは最強のゴマスリ」だと思います。それ以外の記載については、筆者がどちらが重要と考えているのか分からない点も見受けられたました。
例えば本書には、最初に価値のある文章である事を冒頭で示さなくてはならないが、人の印象に残るのは最後の部分であるとのでどちらも重要だとのどっちつかずの事が書いています。最初も終わりも重要であるのは分かりますが、まずはどちらから取り組むべきなのか具体的な事もあまり記載されていません。
また田中角栄元首相の一撃説得の話が冒頭に書かれていますが、真ん中の章の辺りで冒頭に書かれていた話しの説明を予告なしに書かれていたりするなど、読む側からするとかなり読みにくさを感じざるえません。
筆者もベストセラー作家になられて何年も経っている方ですので、自分なりの本の作成方法を確立されているのかもしれませんが、章毎のまとめを読んでも本書の内容を理解する事は難しいように思えた等、書として読みにくい点がある事から厳しいようですが☆二つ評価とさせてもらいます。
本書においても、一番役に立つフレーズは「あなたは実力があるのに認められていないは最強のゴマスリ」だと思います。それ以外の記載については、筆者がどちらが重要と考えているのか分からない点も見受けられたました。
例えば本書には、最初に価値のある文章である事を冒頭で示さなくてはならないが、人の印象に残るのは最後の部分であるとのでどちらも重要だとのどっちつかずの事が書いています。最初も終わりも重要であるのは分かりますが、まずはどちらから取り組むべきなのか具体的な事もあまり記載されていません。
また田中角栄元首相の一撃説得の話が冒頭に書かれていますが、真ん中の章の辺りで冒頭に書かれていた話しの説明を予告なしに書かれていたりするなど、読む側からするとかなり読みにくさを感じざるえません。
筆者もベストセラー作家になられて何年も経っている方ですので、自分なりの本の作成方法を確立されているのかもしれませんが、章毎のまとめを読んでも本書の内容を理解する事は難しいように思えた等、書として読みにくい点がある事から厳しいようですが☆二つ評価とさせてもらいます。
2015年10月11日に日本でレビュー済み
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ドフトエフスキー、シェークスピア、ゲーテはもとより、中国古典や聖書にも精通し、さらには映画、音楽、バレーにも造詣が深い野口先生の博覧強記ぶりがいかんなく発揮されています。しかし、本書ではその博覧強記がややもすれば強引な結論付のために活用されており、「ビジネス書を読むくらいなら、聖書やシェイクスピアを読むほうがずっと有用なノウハウを得ることができる」(p.42)という本書冒頭の主張と本文の内容に大きなギャップを感じます。「論語と三国志には、使える成句が多い」の「『あなたは治世の能臣、乱世の奸雄。曹操のような人ですね』と言われて、喜ばない政治家は、まずいないだろう」(p.221)などは、野口先生のお言葉とも思えない。こんな陳腐な比喩を聞かされれば、どんな政治家も喜ぶどころか鼻白むだろう。比喩の有効性は、否定しませんが、安易な比喩はかえって軽薄な印象を与えかねないので、若いビジネスパースンはその使い方に慎重でなければいけません。比喩の乱用は、しばしば思考停止の裏返しだからです。
無論、いくつかの有用なアドバイスは含まれています。とくに「御用とお急ぎの方に5つのアドバイス」(p.299)には、レビュアーも全面的に賛意を表します。また、一般読者向け啓蒙書でありながら、巻末に詳細な索引が用意されているのも野口先生の著作ならではの配慮でしょう。
無論、いくつかの有用なアドバイスは含まれています。とくに「御用とお急ぎの方に5つのアドバイス」(p.299)には、レビュアーも全面的に賛意を表します。また、一般読者向け啓蒙書でありながら、巻末に詳細な索引が用意されているのも野口先生の著作ならではの配慮でしょう。
2013年5月23日に日本でレビュー済み
本書は、説得法に関するビジネス書の体裁をとっていますが、じつは
修辞学(レトリック)の入門書なのです。ですから、ここで紹介された
様々な方法は、単なる一対一の説得の手法を越えて、演説、プレゼン、著述、
論述など、他人や聴衆にあなたの考えを伝え、さらに受け手の考えに影響を
及ぼさなければならないあらゆる表現手段に適用可能な、深みと広がりをもった
ものだと思います。
これらは、「言葉をつくして人を説得する通常の方法」の対極にあるもので、
一撃のもと、一瞬で人を説得してしまうという驚くべき特徴を持っています。
著者はそれを「超」説得法と呼びます。
本書では、さまざまな「超」説得法が、歴史上の演説や交渉、さらに古典や聖書、
文学、映画などを引用しながら紹介されていきます。
次々に紹介されるこれら引用を追うだけでも非常に面白く、気がつくとレトリック
の世界の魅力に惹きこまれてしまいます。とくに、魔女の予言に対する「マクベス」の
心の動きを追うところや、「ジュリアス・シーザー」のアンソニーの演説などは
それ単独で読んでもとても面白い。
さらにこの本の特徴として、これらの引用の実例としてYouTubeで見られる動画が
紹介されていて、
http://techou.kodansha.co.jp/lineup/books.html
にこれらの動画の一覧が整理されているのも魅力的です。
とくに、上記「ジュリアス・シーザー」のアンソニーの演説の、チャールトン・
ヘストン版と、マーロン・ブランド版などは必見です。シェークスピアの台詞の
素晴らしさに加えて、俳優の力というものを見せ付けられる思いがして、これを
見たらぜったい自分でも真似をしてみたくなると思いますよ。
「とどめの一撃」の章では、さまざまな映画のラストシーンが魅力的に紹介され
ています。この中で、「お熱いのがお好き」のラストシーンが、このようなものの
中でも最高のもの、いまだこれを越えるものがないと紹介されていて、
さすが分かっていらっしゃると、なんだかとてもうれしくなりました。
ですが、これに匹敵するラストシーンを、私はひとつだけ知っています。残念ながら
それは映画ではなく、落語の、それも裏芸の艶笑落語「町内の若い衆」というもの。
裏芸なのでなかなか聴くチャンスは少ないのですが、このとどめの一撃には、
凄まじい破壊力があり、初めて聴いたときの衝撃は今でも覚えています。まさに、
天地がひっくり返る、でした。
このように本書では、ロジック偏重の日本の教育では無視されてきたレトリックの
世界の魅力を、読者は娯しみながら知らず知らずのうちに学ぶことができます。
昨今、日本でもリベラル・アーツの大切さが見直されつつありますが、リベラル・
アーツに不可欠なレトリックの世界の魅力を、忙しいビジネスマンが楽しみながら
学ぶことのできる本書が出版された意味は、実はとても大きいのではないか、などと
考えています。
まあ、そういう話を抜きにしても、本書はとにかく面白いですよ!
修辞学(レトリック)の入門書なのです。ですから、ここで紹介された
様々な方法は、単なる一対一の説得の手法を越えて、演説、プレゼン、著述、
論述など、他人や聴衆にあなたの考えを伝え、さらに受け手の考えに影響を
及ぼさなければならないあらゆる表現手段に適用可能な、深みと広がりをもった
ものだと思います。
これらは、「言葉をつくして人を説得する通常の方法」の対極にあるもので、
一撃のもと、一瞬で人を説得してしまうという驚くべき特徴を持っています。
著者はそれを「超」説得法と呼びます。
本書では、さまざまな「超」説得法が、歴史上の演説や交渉、さらに古典や聖書、
文学、映画などを引用しながら紹介されていきます。
次々に紹介されるこれら引用を追うだけでも非常に面白く、気がつくとレトリック
の世界の魅力に惹きこまれてしまいます。とくに、魔女の予言に対する「マクベス」の
心の動きを追うところや、「ジュリアス・シーザー」のアンソニーの演説などは
それ単独で読んでもとても面白い。
さらにこの本の特徴として、これらの引用の実例としてYouTubeで見られる動画が
紹介されていて、
http://techou.kodansha.co.jp/lineup/books.html
にこれらの動画の一覧が整理されているのも魅力的です。
とくに、上記「ジュリアス・シーザー」のアンソニーの演説の、チャールトン・
ヘストン版と、マーロン・ブランド版などは必見です。シェークスピアの台詞の
素晴らしさに加えて、俳優の力というものを見せ付けられる思いがして、これを
見たらぜったい自分でも真似をしてみたくなると思いますよ。
「とどめの一撃」の章では、さまざまな映画のラストシーンが魅力的に紹介され
ています。この中で、「お熱いのがお好き」のラストシーンが、このようなものの
中でも最高のもの、いまだこれを越えるものがないと紹介されていて、
さすが分かっていらっしゃると、なんだかとてもうれしくなりました。
ですが、これに匹敵するラストシーンを、私はひとつだけ知っています。残念ながら
それは映画ではなく、落語の、それも裏芸の艶笑落語「町内の若い衆」というもの。
裏芸なのでなかなか聴くチャンスは少ないのですが、このとどめの一撃には、
凄まじい破壊力があり、初めて聴いたときの衝撃は今でも覚えています。まさに、
天地がひっくり返る、でした。
このように本書では、ロジック偏重の日本の教育では無視されてきたレトリックの
世界の魅力を、読者は娯しみながら知らず知らずのうちに学ぶことができます。
昨今、日本でもリベラル・アーツの大切さが見直されつつありますが、リベラル・
アーツに不可欠なレトリックの世界の魅力を、忙しいビジネスマンが楽しみながら
学ぶことのできる本書が出版された意味は、実はとても大きいのではないか、などと
考えています。
まあ、そういう話を抜きにしても、本書はとにかく面白いですよ!
2014年1月10日に日本でレビュー済み
著者さんは民主党が嫌いなようです
一番言いたいことはそれだったようなw
あとは田中角栄さんとかシェイクスピアとかレーガンとか
なんかぼんやりと古い感じ
若い人は田中角栄っていっても知らないだろうな
章ごとに言いたいことが複数あって何個か章の最後に書いてあります
「一撃」ではないw
タイトルが伝わりにくいな
一番言いたいことはそれだったようなw
あとは田中角栄さんとかシェイクスピアとかレーガンとか
なんかぼんやりと古い感じ
若い人は田中角栄っていっても知らないだろうな
章ごとに言いたいことが複数あって何個か章の最後に書いてあります
「一撃」ではないw
タイトルが伝わりにくいな
2013年4月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
野口先生のファンなら既に知っていることが多く引用されていますが、
それでも十分に楽しめます。
アホなビジネス書より1000倍ためになるし、面白い。
先生ももう高齢。一冊も多く著書を残してほしい。
それでも十分に楽しめます。
アホなビジネス書より1000倍ためになるし、面白い。
先生ももう高齢。一冊も多く著書を残してほしい。
2013年7月15日に日本でレビュー済み
野口先生の本をあまり読んでいない私には、
ノウハウ満載、付箋貼りまくりの一冊だった。
誠実に時間をかけて議論を尽くす、ことが説得の王道だとしても、
コップ一杯の水が、最後の一滴で溢れだすように、一撃で
仕留める説得の仕方、内容が解説されている。
戯曲や映画・音楽からの引用も多く、教養の無い私には
逆にわかりづらいこともあったが、悪魔の方法が
豊富な実例で示されていて、たいへん勉強になった。
特に、比喩や命名のが強力な武器であり、相手の決心を
変えるには、評価の基準を変えることが有効、負の一撃を
避けることが大事などは、常に認識しておきたいと思った。
入門者には、優れた一冊だと思う。
ノウハウ満載、付箋貼りまくりの一冊だった。
誠実に時間をかけて議論を尽くす、ことが説得の王道だとしても、
コップ一杯の水が、最後の一滴で溢れだすように、一撃で
仕留める説得の仕方、内容が解説されている。
戯曲や映画・音楽からの引用も多く、教養の無い私には
逆にわかりづらいこともあったが、悪魔の方法が
豊富な実例で示されていて、たいへん勉強になった。
特に、比喩や命名のが強力な武器であり、相手の決心を
変えるには、評価の基準を変えることが有効、負の一撃を
避けることが大事などは、常に認識しておきたいと思った。
入門者には、優れた一冊だと思う。