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OL誕生物語 タイピストたちの憂愁 単行本 – 2014/2/27
原 克
(著)
OLの起源は意外に新しい。第一次大戦後の「職業婦人」と呼ばれる女性の出現。都市型知的女性労働者という存在はそれまでにない、きわめてモダンな社会集団だった。
「家計補助」「趣味修養」あるいは「自活の途を立てる」ため、台所から街頭へと進出した女性たちは、男性原理中心の職場に入り込み、いかなる人間関係のなかで、どんな仕事をしていたのか。
タイピスト、電話交換手、デパートガールなど会社での「補助的な仕事」を割り振られる一方、職場の花であることを求められ、結婚を機に早期退職を迫られる。「家庭内存在」であった時代には体験したことのない社会環境・労働環境のなかで彼女たちは何を思い、どう対処していったのか。大正~昭和初期の働く女性たちの意思と苦悩と悲哀、時代を支配するイデオロギーを、表象分析の手法で読み解く。
「家計補助」「趣味修養」あるいは「自活の途を立てる」ため、台所から街頭へと進出した女性たちは、男性原理中心の職場に入り込み、いかなる人間関係のなかで、どんな仕事をしていたのか。
タイピスト、電話交換手、デパートガールなど会社での「補助的な仕事」を割り振られる一方、職場の花であることを求められ、結婚を機に早期退職を迫られる。「家庭内存在」であった時代には体験したことのない社会環境・労働環境のなかで彼女たちは何を思い、どう対処していったのか。大正~昭和初期の働く女性たちの意思と苦悩と悲哀、時代を支配するイデオロギーを、表象分析の手法で読み解く。
- 本の長さ338ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2014/2/27
- ISBN-104062187906
- ISBN-13978-4062187909
商品の説明
著者について
原 克
1954年生まれ。立教大学大学院文学研究科博士課程満期退学。独ボーフム・ルール大学、ベルリン・フンボルト大学客員研究員を経て、現在、早稲田大学教授。
専門は表象文化論、ドイツ文学。19~20世紀の科学技術に関する表象分析を通じて、近代人の精神史、未来を指向する大衆の文化誌を考察。
著書に『身体補完計画』『気分はサイボーグ』『美女と機械』『流線形シンドローム』『サラリーマン誕生物語』など多数。
1954年生まれ。立教大学大学院文学研究科博士課程満期退学。独ボーフム・ルール大学、ベルリン・フンボルト大学客員研究員を経て、現在、早稲田大学教授。
専門は表象文化論、ドイツ文学。19~20世紀の科学技術に関する表象分析を通じて、近代人の精神史、未来を指向する大衆の文化誌を考察。
著書に『身体補完計画』『気分はサイボーグ』『美女と機械』『流線形シンドローム』『サラリーマン誕生物語』など多数。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2014/2/27)
- 発売日 : 2014/2/27
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 338ページ
- ISBN-10 : 4062187906
- ISBN-13 : 978-4062187909
- Amazon 売れ筋ランキング: - 355,172位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 21,343位歴史・地理 (本)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2022年6月8日に日本でレビュー済み
モダンなタイピスト、それも高学歴の和文・英文なら70円、独文なら100円と大卒銀行員の倍稼げた当時をよく浮かび上がらせています。低賃金に押さえつけられていた女性は補助と見られていました。今もその名残がありますが、高給取りになれば自立できます。もっともっと自立する女性が増えて欲しいものです。本書は現代人が昔に潜入するかのような記述となっており、視点が同時代的でないのが残念です。もしかして大学生向けのテキストかなと思ったのですが、優秀な学生さんなら気遣い無用です。
2019年12月13日に日本でレビュー済み
面白いもので、男にとっての会社とは家族の生活のために我慢すべきものとして語られる一方、女にとっての会社は「自分らしく生きるための自己実現の場所」として語られます。
本書も著者が教科書的なフェミニズム思想の持ち主ゆえか、「有能で意欲もあるのに男尊女卑思想ゆえに職場で補助的な役割しか与えてもらえない可哀想な女性」という視点で資料の紹介や解説がされています。
が、読み進めるにつれこのような男女ことなる会社観やOL論こそ悲しいかな男性フェミニストが思い描きがちな理想の女像の押し付けに他ならないのではないかと感じてしまいます。
昨今、大企業の一般職採用ともなると総合職の採用以上に女子学生が集まり、中には総合職でも十分採用されるような一流大学の学生が来ることも少なくありません。
彼女達は、男女差別の中で謙虚になってしまったのか?というとそういうわけではなく、
採用試験でこそおくびにも出さずに女性の活躍などとほざいていてもおおよそ女学生がOLを目指す理由は、販売接客業やキャリアウーマンより楽である、結婚しても続けやすくそしていざという時は辞めやすい柔軟性があるというのが偽らざる本音なのです。(もっとも結婚を諦めざるを得ない現実が見えてくると途端にキャリアチェンジを志向する人も出てきますが)
世のOL達はフェミニストの自分勝手な女性への同情などを意にも介さず、自己実現の場ではなく生活のためにやむを得ない会社生活をなるべく負担なく送ろう、そしてあわよくばエリート社員を捕まえようとしたたかに世渡りをしていくのです。
本書も著者が教科書的なフェミニズム思想の持ち主ゆえか、「有能で意欲もあるのに男尊女卑思想ゆえに職場で補助的な役割しか与えてもらえない可哀想な女性」という視点で資料の紹介や解説がされています。
が、読み進めるにつれこのような男女ことなる会社観やOL論こそ悲しいかな男性フェミニストが思い描きがちな理想の女像の押し付けに他ならないのではないかと感じてしまいます。
昨今、大企業の一般職採用ともなると総合職の採用以上に女子学生が集まり、中には総合職でも十分採用されるような一流大学の学生が来ることも少なくありません。
彼女達は、男女差別の中で謙虚になってしまったのか?というとそういうわけではなく、
採用試験でこそおくびにも出さずに女性の活躍などとほざいていてもおおよそ女学生がOLを目指す理由は、販売接客業やキャリアウーマンより楽である、結婚しても続けやすくそしていざという時は辞めやすい柔軟性があるというのが偽らざる本音なのです。(もっとも結婚を諦めざるを得ない現実が見えてくると途端にキャリアチェンジを志向する人も出てきますが)
世のOL達はフェミニストの自分勝手な女性への同情などを意にも介さず、自己実現の場ではなく生活のためにやむを得ない会社生活をなるべく負担なく送ろう、そしてあわよくばエリート社員を捕まえようとしたたかに世渡りをしていくのです。