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罪の声 単行本 – 2016/8/3
購入オプションとあわせ買い
「週刊文春」ミステリーベスト10 2016国内部門第1位!
第7回山田風太郎賞受賞作。
朝日新聞「天声人語」など各種メディアで紹介。
逃げ続けることが、人生だった。
家族に時効はない。今を生きる「子供たち」に昭和最大の未解決事件「グリ森」は影を落とす。
「これは、自分の声だ」
京都でテーラーを営む曽根俊也は、ある日父の遺品の中からカセットテープと黒革のノートを見つける。ノートには英文に混じって製菓メーカーの「ギンガ」と「萬堂」の文字。テープを再生すると、自分の幼いころの声が聞こえてくる。それは、31年前に発生して未解決のままの「ギン萬事件」で恐喝に使われた録音テープの音声とまったく同じものだった――。
未解決事件の闇には、犯人も、その家族も存在する。
圧倒的な取材と着想で描かれた全世代必読!
本年度最高の長編小説。
昭和最大の未解決事件―「ギンガ萬堂事件」の真相を追う新聞記者と「男」がたどり着いた果てとは――。
気鋭作家が挑んだ渾身の長編小説。
- 本の長さ418ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2016/8/3
- 寸法14 x 3.2 x 19.5 cm
- ISBN-104062199831
- ISBN-13978-4062199834
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商品の説明
メディア掲載レビューほか
グリコ・森永事件をフィクションで推理する
多くの謎を残したまま未解決となった「グリコ・森永事件」の第一幕は社長の誘拐から始まった。会社施設への放火、菓子に毒物を混入し企業を脅迫。身代金取引の電話では子供の声が使われ「かい人21面相」などと名乗った挑戦状が送りつけられるという陰湿な事件だった。『罪の声』はこの事件をモデルにしたフィクションである。
事件から三十一年後に企画された新聞社の取材に駆り出されたのはなんと「文化部」の記者。読者はその目を通して犯人像に迫っていくことになる。
もうひとりの主役は「身代金取引の声」が幼少期の自分の声であることに気づいた男性だ。二人は独自に事件を調べ続け、その交点に真相が浮上してくる。パズルを組み立てるように調査は続き記者はついに犯人の一人に到達。事件の全貌を世に放つ――。
冒頭で取材は難航し失敗の連続と思われるのだが、その行程が後に収斂し全ての謎が回収されていく構成は丁寧だ。
これまでに判明しているグリ森事件の事実関係を凹型とすれば、それにピタリと組み合わされる凸型の推論パートを描き出したのが本書。複雑な事件構成にも関わらず破綻も見せずに犯人像を絞り込んでいく。
著者の塩田氏は執筆にあたり実際の事件舞台を踏んだのであろう。身代金取引現場などの描写は細かい。全四一六ページの重厚な書ではあるが、取材開始までの各アプローチシーンなどはややくどい気もする。
終盤、取材手法を振り返り「貼り絵のように情報の欠片をコツコツと重ね合わせていった結果で、この手法こそが、今も昔もこれからも人々が求め続ける調査報道のあり方だ」と記す。まさに調査報道取材の疑似体験ができるのか……、いやいや冗談ではない。こんなにスルスルと重大事件の謎解きができてたまるか、というのが実際にグリ森事件当時の取材にも関わった偏屈記者(私)の正直な感想でもあるのだが、それはともかくミステリーとしての読み応えは十分だろう。過去、グリ森事件を題材にした作品は数多い。ノンフィクションの体を取りつつ「真犯人」に到達したかのような噴飯物の書も存在する中、本書が被害社名を架空のものとしフィクションであることを明確にしているのは賢明だ。元新聞記者である著者の矜持として「事実と創作」の安易な混在を避けたのではなかろうか。ならばこそ、グリ森とはいったいどんな事件だったのか、当時を知らぬ世代の人たちにとっては、詳細をひもとく史料にもなるはずだ。
評者:清水 潔
(週刊文春 2016.10.24掲載)著者について
1979年兵庫県生まれ。関西学院大学社会学部卒。新聞社勤務後、2010年『盤上のアルファ』で第5回小説現代長編新人賞を受賞し、デビュー。他の著書に、『女神のタクト』『ともにがんばりましょう』『崩壊』『盤上に散る』『雪の香り』『氷の仮面』『拳に聞け!』がある。
本書『罪の声』にて、第7回山田風太郎賞受賞、「週刊文春」ミステリーベスト10 2016国内部門で第1位となる。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2016/8/3)
- 発売日 : 2016/8/3
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 418ページ
- ISBN-10 : 4062199831
- ISBN-13 : 978-4062199834
- 寸法 : 14 x 3.2 x 19.5 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 137,730位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について

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イメージ付きのレビュー

-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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たまたま読んでいた本で著者の名前とこの本を知ったので購入しました。社会を騒がせた未解決事件だったので思い返すように読みました。関西圏が舞台なので台詞も読みやすく理解しやすかったです。
映画化されていたのも知らなかったので、観てみようと思います。
しかし読んでいると「これ本当にフィクションなの!?」「事実じゃないの!?」とだんだん作品に引き込まれていきます。
これを読む前にグリコ・森永事件のことを調べてみるともっと面白さが増します。
グリコの社長を誘拐監禁したうえ、脅迫状を菓子メーカーに送りつけ、店頭に並ぶ菓子に青酸を盛るという前代未聞の大事件だった。警察と真っ向勝負するかのごとく、その様子が連日メディアを騒がせた。そんな大事件は50を過ぎた今でもはっきりした記憶としてある。
そんな自身の思いもあってか、私はこの小説に吸い込まれた。
この事件を知る者には、この小説が事実なのではないかと思えるほどのリアリティがある。
登場する人物の多さに一度読んだだけでは理解が難しいところはあるが、2度3度読み返すうちに内容の重さに涙があふれる。
この本に巡り会えてよかった。
粗を探せば本筋とは無関係部分、場景描写みたいなところで気になるところがあるといえばある。例えば、121ページ。雑居ビルとその階段の位置関係と階段踊り場におけるテナント配置との整合性が私には理解できなかった。ふたつの向かい合う一方のテナントはビルの外側に存在してるようしか読めなくて考え込んでしまった(笑)
しかし、そんなことは些末なこと。圧倒的迫力のストーリーがスゴい!長編で最初から最後までほとんどダレることないミステリー小説とはそうそう出会えない。劇的で緊迫した展開に様々な感情を刺激される。先を読みたくてハヤる気持ちを抑えるのが大変だった。
私は、事件当時、小学校低学年だった。声といっしょにセリフを書き起こすみたいにしてやりとりを伝える画像の不気味さにドキドキしたのを覚えている。本当に青酸ソーダを入れた製品に貼られた「どくいり きけん たべたら 死ぬで」もインパクトあるフレーズだった。
参考元の事件そのものが劇場型のスゴい事件だったのだ。事実のみならず動機の仮説も既存のものに寄せているため予め事件を調べない方が純粋に小説を楽しめる。実際には犯人を取り逃がしてしまった警察側にも悲劇があったようだ。
「かい人21面相」はいまもどこかで生きているのだろうか。
映画を観ずに初見でこれはきついかも。
読みながらひたすら感じたのは、この事件の不気味さ、無機質さ、そして子供の不憫さ。
大企業の社長を誘拐して、毒入りお菓子をばら撒き、何通も脅迫状を送った大規模な事件にもかかわらず、未解決とは非常に気味が悪い。しかも、子供の声を使っているところに悪質さを感じます。ある意味分かりやすいテロより怖いし気持ち悪い。
読了後読んだ本作の説明で子供への思いがあったと読み、なんだか納得。
昭和というアナログな時代だったからこそ、迷宮入りし、犯人には都合よく働いたのですね。塩田さん、お疲れ様でした。