ブルーバックスでこれだけのものなら充分。
結論は知ってても過程が読ませる。
無知を知らしめられる。
専門書だとスルーするようなネタや話は良い。
特に超流動のところがいい。
ただ「磁場の極限」は著者の専門のせいか、
ネタは豊富だが心躍らない。
宇宙については意外にもよかった。
切り口が違って。
あと初めの一章はほとんどおまけみたいなものだったが、
最後の放射性耐性菌というのは初めて知ってよかった。
超流動のとこだけで価値あり。
でも予備知識結構いるよね。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
極限の科学―低温・高圧・強磁場の物理 (ブルーバックス) 新書 – 2010/2/19
伊達 宗行
(著)
常識を覆す不思議な物質の世界
●超低温下では、原子と光が絡み合ってねばねばになる
●超高圧下では、原子核から中性子がドロドロに溶け出す
●強磁場下では、丸い原子が針状に尖ってくる
ナノテクノロジーの次にやってくる極限技術の最前線に迫る
未経験な極限的世界に一歩踏み込んで物質が置かれている環境を深くゆさぶってみると、物質は思いもよらぬ新しい顔を見せてくれる。気体が金属になったり、超伝導体になったり、鉄の磁気が消えてしまったり、新しい機能の発現の画期的なヒントが満載。
極限世界で起こるさまざまな現象
●高圧で消える鉄の磁気
●酸素が超伝導体に
●水素やシリコンが金属に
●粘性ゼロの超流動ベアリング
●電気抵抗ゼロの超伝導マグネット
●超低温下では、原子と光が絡み合ってねばねばになる
●超高圧下では、原子核から中性子がドロドロに溶け出す
●強磁場下では、丸い原子が針状に尖ってくる
ナノテクノロジーの次にやってくる極限技術の最前線に迫る
未経験な極限的世界に一歩踏み込んで物質が置かれている環境を深くゆさぶってみると、物質は思いもよらぬ新しい顔を見せてくれる。気体が金属になったり、超伝導体になったり、鉄の磁気が消えてしまったり、新しい機能の発現の画期的なヒントが満載。
極限世界で起こるさまざまな現象
●高圧で消える鉄の磁気
●酸素が超伝導体に
●水素やシリコンが金属に
●粘性ゼロの超流動ベアリング
●電気抵抗ゼロの超伝導マグネット
- 本の長さ240ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2010/2/19
- ISBN-104062576694
- ISBN-13978-4062576697
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2010/2/19)
- 発売日 : 2010/2/19
- 言語 : 日本語
- 新書 : 240ページ
- ISBN-10 : 4062576694
- ISBN-13 : 978-4062576697
- Amazon 売れ筋ランキング: - 530,577位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2010年3月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
温度、圧力、磁力の3つの場において日常的な理解の範疇を超えた極限の世界を紹介。
さまざまな物質の物性はどうなるのか? 極限のふるまいを垣間見る。
たとえば超高圧下ではすべての物質が「金属化」する。
水は超高圧下で固体化、「氷」となるが、同時に温度も上昇、「熱い氷」となる。
自然界の妙に驚くばかり。
ただ、前著、同ブルーバックスの『新しい物性物理』の続編ともいうべき本書なので、随所に「『新しい物性物理』を参照」とあり、『新しい物性物理』を読んでいない読者にとっては少々しらける。
中身もやや中途半端。
さまざまな物質の物性はどうなるのか? 極限のふるまいを垣間見る。
たとえば超高圧下ではすべての物質が「金属化」する。
水は超高圧下で固体化、「氷」となるが、同時に温度も上昇、「熱い氷」となる。
自然界の妙に驚くばかり。
ただ、前著、同ブルーバックスの『新しい物性物理』の続編ともいうべき本書なので、随所に「『新しい物性物理』を参照」とあり、『新しい物性物理』を読んでいない読者にとっては少々しらける。
中身もやや中途半端。
2010年3月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
極限というテーマで時間、空間、温度など人間がどこまで到達できるか
(現在、できているか)最先端の話を分かりやすく伝えてくれます。
科学を学ぶうえで必要なのは、科学の俯瞰マップだと思います。
つまり、今、現在、何ができて、何ができていないのか。
過去の先人が努力して今現在までにたどりついた科学の極限と、
ここから先は今現在でも分からないという境界性を示してくれる本。(^^)
(現在、できているか)最先端の話を分かりやすく伝えてくれます。
科学を学ぶうえで必要なのは、科学の俯瞰マップだと思います。
つまり、今、現在、何ができて、何ができていないのか。
過去の先人が努力して今現在までにたどりついた科学の極限と、
ここから先は今現在でも分からないという境界性を示してくれる本。(^^)
2015年5月5日に日本でレビュー済み
正真正銘”物理屋”の伊達宗行氏の本。
私は科学は好きなのだが、物理は苦手だ。「理想気体」「潜熱」「断熱膨張」「エントロピー」等という言葉が出てきただけで、頭の中はパニック状態になり、拒絶反応を示す。いわば「バカの壁」を構築してしまうのだ。
本書も、至る所にそのような記述や数式もあるがさほど苦労もせず読み通すことができた。
何故なのか、振り返って考えてみると、最初から最後まで一貫して好奇心興味をそそるような編集・構成になっているのだ。
難しい内容を難しく書くのは比較的誰でもできる。しかし、難しい内容をわかりやすく、楽しく書く技は誰にでもできることではない。この分野への深い造詣と自身のつきぬ好奇心があって初めてなせることだ。
超高温、超低温、超高圧、超高磁場、そしてそれらの条件が複合した世界で、物質は思いもかけない姿を見せる。
それは、今ままでのそのものへの概念を覆すだけでなく、新しい世界や可能性を開く物でもある。
私たちの身のまわりにある気体「酸素」。これにを極低温から更に冷却し超低温にする。それに圧力を加えていくと、液体になり、そして固体になる。色も秋の空のような蒼から、ルビーのような赤になるという。そして、絶縁体から半導体さらに金属へと変わっていくそうだ。
青や赤に染まった固体酸素。一度見てみたいものだ。
私は科学は好きなのだが、物理は苦手だ。「理想気体」「潜熱」「断熱膨張」「エントロピー」等という言葉が出てきただけで、頭の中はパニック状態になり、拒絶反応を示す。いわば「バカの壁」を構築してしまうのだ。
本書も、至る所にそのような記述や数式もあるがさほど苦労もせず読み通すことができた。
何故なのか、振り返って考えてみると、最初から最後まで一貫して好奇心興味をそそるような編集・構成になっているのだ。
難しい内容を難しく書くのは比較的誰でもできる。しかし、難しい内容をわかりやすく、楽しく書く技は誰にでもできることではない。この分野への深い造詣と自身のつきぬ好奇心があって初めてなせることだ。
超高温、超低温、超高圧、超高磁場、そしてそれらの条件が複合した世界で、物質は思いもかけない姿を見せる。
それは、今ままでのそのものへの概念を覆すだけでなく、新しい世界や可能性を開く物でもある。
私たちの身のまわりにある気体「酸素」。これにを極低温から更に冷却し超低温にする。それに圧力を加えていくと、液体になり、そして固体になる。色も秋の空のような蒼から、ルビーのような赤になるという。そして、絶縁体から半導体さらに金属へと変わっていくそうだ。
青や赤に染まった固体酸素。一度見てみたいものだ。
2023年1月17日に日本でレビュー済み
温度、圧力、磁力の極限の物理現象について説明
人間はどこまで到達しているのか
究極には宇宙、存在そのものへの問いにつながる営み。
認識限界と到達限界の概念。
低温については、認識可能な限界と到達した限界が一致している。
(ボーズアインシュタイン凝縮状態)
圧力については、ブラックホールを最大と考えるとまだまだ遠い
磁力も同様。ただし、磁力は物理的に見るべきところは大体おわっている。ただ、あと2桁限界を伸ばせば、物質を壊せる?
人間はどこまで到達しているのか
究極には宇宙、存在そのものへの問いにつながる営み。
認識限界と到達限界の概念。
低温については、認識可能な限界と到達した限界が一致している。
(ボーズアインシュタイン凝縮状態)
圧力については、ブラックホールを最大と考えるとまだまだ遠い
磁力も同様。ただし、磁力は物理的に見るべきところは大体おわっている。ただ、あと2桁限界を伸ばせば、物質を壊せる?
2010年4月29日に日本でレビュー済み
「すべての科学はなんらかの意味で極限を目指している。」
認識量と到達量。
ナノメートル以下は制御可能ではない。
オングストロームは、制御できないが、認識量として観測できる。
低温物理学、高圧物理学、強磁場物理学を統合。
時間の極限
電場の極限。
強電場を作ると、物質がブレークダウンという現象を起こし、強電場をつぶしてしまう。
そのため、温度、圧力、磁場、宇宙へと話は展開する。
認識量と到達量。
ナノメートル以下は制御可能ではない。
オングストロームは、制御できないが、認識量として観測できる。
低温物理学、高圧物理学、強磁場物理学を統合。
時間の極限
電場の極限。
強電場を作ると、物質がブレークダウンという現象を起こし、強電場をつぶしてしまう。
そのため、温度、圧力、磁場、宇宙へと話は展開する。
2016年9月15日に日本でレビュー済み
私の感想は「面白かった」です。
しかし、それは私が他にも物理の本を読んでいたからであり、全く予備知識がない人はもちろん高校物理が得意な学生が読んだとしても、ちょっとこの本は敷居が高いと思います。
しかし、実際の極限物理をここまでコンパクトにまとめた本は、今後もなかなか登場しないと思います。
そして何よりこの本は、本の中で紹介された物理を理解しよう(物理の大学院生じゃないと無理)とするのではなく、「人類の科学は実際にここまでの到達点に来ている」ということを実感するには、非常に良い本かもしれません。
読み手によって評価が分かれると思うので、私は中庸をとりました。
しかし、それは私が他にも物理の本を読んでいたからであり、全く予備知識がない人はもちろん高校物理が得意な学生が読んだとしても、ちょっとこの本は敷居が高いと思います。
しかし、実際の極限物理をここまでコンパクトにまとめた本は、今後もなかなか登場しないと思います。
そして何よりこの本は、本の中で紹介された物理を理解しよう(物理の大学院生じゃないと無理)とするのではなく、「人類の科学は実際にここまでの到達点に来ている」ということを実感するには、非常に良い本かもしれません。
読み手によって評価が分かれると思うので、私は中庸をとりました。
2010年3月25日に日本でレビュー済み
著者自ら高校生以上の読者層を想定、ただ物性物理学の常識がないと理解し難い(著者)のを「ない」読者として痛感させられます。言いたいことはわかりますが内容はわからないという展開が正直かなり続きます。
「極限」の構成は低温、超圧、超強度磁場(ここは著者の専門なので技術的解説が充実、に分けて各々説明がありますが、前後に「序説」と「宇宙の極限物性」の項目がついています。序説を飛ばすと一般読者としては面白くないかもしれません。ここは必読です。文系読者としては最後の「宇宙の極限物性」必読と思います。
いわゆる現代科学でここまで到達できていること、到達方法・技術、歴史、それが後一歩なのか道程のどこに位置するのか考えさせてくれます。同時に極限の世界の歴史は以外と浅い、即ちそれは人類の叡智(であれば良いのですが)の総力をあげた複合的な成果であり、一つの技術が欠けてもここまで解明できていないことも教えてくれます。
しかし科学は美とロマンの塊。超低温で妖しく(この漢字が相応しいです)沸騰する個体ヘリウム、1000度で赤く輝く超圧下の氷、磁場強度の到達するルネサンス黄金比、強磁場で発生する無重力の水球、宇宙の極限物質の説明など、この目で見てみたい欲求を抑えきれない。宇宙極限物質は既に実在するわけでやや恐怖を感じます。
しかしこういった事柄を理解できる人、研究している人、とても同じ人間とも頭脳を持っているとも思えません(著者もそのお一人です)。それ自体が驚異です。個人的には説明のなかでロシア人カピッツァとヘリウムに興味を持ちました。凄い人がいたものです。経歴も研究も。そしてヘリウムは構造が比較的簡単(?)らしいのですが太陽エネルギーの源(使い残りですかね)であると同時に、数十億年後にフラッシュで太陽系を滅ぼす存在、著書の説明にも運命性を感じます。
「極限」の構成は低温、超圧、超強度磁場(ここは著者の専門なので技術的解説が充実、に分けて各々説明がありますが、前後に「序説」と「宇宙の極限物性」の項目がついています。序説を飛ばすと一般読者としては面白くないかもしれません。ここは必読です。文系読者としては最後の「宇宙の極限物性」必読と思います。
いわゆる現代科学でここまで到達できていること、到達方法・技術、歴史、それが後一歩なのか道程のどこに位置するのか考えさせてくれます。同時に極限の世界の歴史は以外と浅い、即ちそれは人類の叡智(であれば良いのですが)の総力をあげた複合的な成果であり、一つの技術が欠けてもここまで解明できていないことも教えてくれます。
しかし科学は美とロマンの塊。超低温で妖しく(この漢字が相応しいです)沸騰する個体ヘリウム、1000度で赤く輝く超圧下の氷、磁場強度の到達するルネサンス黄金比、強磁場で発生する無重力の水球、宇宙の極限物質の説明など、この目で見てみたい欲求を抑えきれない。宇宙極限物質は既に実在するわけでやや恐怖を感じます。
しかしこういった事柄を理解できる人、研究している人、とても同じ人間とも頭脳を持っているとも思えません(著者もそのお一人です)。それ自体が驚異です。個人的には説明のなかでロシア人カピッツァとヘリウムに興味を持ちました。凄い人がいたものです。経歴も研究も。そしてヘリウムは構造が比較的簡単(?)らしいのですが太陽エネルギーの源(使い残りですかね)であると同時に、数十億年後にフラッシュで太陽系を滅ぼす存在、著書の説明にも運命性を感じます。