2018年に「紙」の本で購入し再度 電子書籍で再読
二度目なのでスムーズに読み進められると思いきや
ひとつの文章に引っかかったり確認しながら読み進めました
一行の重みが最初に読んだ時より感じられかえって読むのが遅くなりました
この本を開くまでは斉彬よりも影が薄いイメージだった久光ですが
久光を軸に据えたことで当時の情勢が臨場感を持って伝わってきました
例えば文久2年の西国志士の動きについての記述がとても興味深くこの部分だけ何往復も読み返しています
久光の率兵上京、寺田屋事件について詳細に語られており
薩摩藩が中央政局から一時的に失脚し中川宮もその嫌疑から活動が拘束される など
朔平門外の変について詳しく語られているのは他ではあまり見られません
八月一八日政変の背景にあるものはどのようなものだったか 誘因が深く追究され事件や諸問題が線のようにつながっていく様子は読み応えがありました
また久光が企図していたことは何であるかを適宜 示して下さり歴史を動かしていった久光の存在がとても大きいものであったと感じました
紹介されている人物、岩倉具視や正親町三条実美、中川宮などはさらに深く知りたいです
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島津久光=幕末政治の焦点 (講談社選書メチエ) 単行本(ソフトカバー) – 2009/1/9
町田 明広
(著)
”政治の季節”幕末文久期の主役は久光だ!西郷らの陰で暗愚な人物として描かれてきた久光こそ、幕府・朝廷・雄藩の政治闘争を動かす主役だった! 多様な史料を駆使して、幕末政治史のドラマを描く力作
- 本の長さ236ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2009/1/9
- ISBN-10406258431X
- ISBN-13978-4062584319
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (2009/1/9)
- 発売日 : 2009/1/9
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 236ページ
- ISBN-10 : 406258431X
- ISBN-13 : 978-4062584319
- Amazon 売れ筋ランキング: - 769,925位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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5 星
久光は幕末史の重要人物
2018年に「紙」の本で購入し再度 電子書籍で再読二度目なのでスムーズに読み進められると思いきやひとつの文章に引っかかったり確認しながら読み進めました一行の重みが最初に読んだ時より感じられかえって読むのが遅くなりましたこの本を開くまでは斉彬よりも影が薄いイメージだった久光ですが久光を軸に据えたことで当時の情勢が臨場感を持って伝わってきました例えば文久2年の西国志士の動きについての記述がとても興味深くこの部分だけ何往復も読み返しています久光の率兵上京、寺田屋事件について詳細に語られており薩摩藩が中央政局から一時的に失脚し中川宮もその嫌疑から活動が拘束される など朔平門外の変について詳しく語られているのは他ではあまり見られません八月一八日政変の背景にあるものはどのようなものだったか 誘因が深く追究され事件や諸問題が線のようにつながっていく様子は読み応えがありましたまた久光が企図していたことは何であるかを適宜 示して下さり歴史を動かしていった久光の存在がとても大きいものであったと感じました紹介されている人物、岩倉具視や正親町三条実美、中川宮などはさらに深く知りたいです
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2020年6月30日に日本でレビュー済み
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2018年に「紙」の本で購入し再度 電子書籍で再読
二度目なのでスムーズに読み進められると思いきや
ひとつの文章に引っかかったり確認しながら読み進めました
一行の重みが最初に読んだ時より感じられかえって読むのが遅くなりました
この本を開くまでは斉彬よりも影が薄いイメージだった久光ですが
久光を軸に据えたことで当時の情勢が臨場感を持って伝わってきました
例えば文久2年の西国志士の動きについての記述がとても興味深くこの部分だけ何往復も読み返しています
久光の率兵上京、寺田屋事件について詳細に語られており
薩摩藩が中央政局から一時的に失脚し中川宮もその嫌疑から活動が拘束される など
朔平門外の変について詳しく語られているのは他ではあまり見られません
八月一八日政変の背景にあるものはどのようなものだったか 誘因が深く追究され事件や諸問題が線のようにつながっていく様子は読み応えがありました
また久光が企図していたことは何であるかを適宜 示して下さり歴史を動かしていった久光の存在がとても大きいものであったと感じました
紹介されている人物、岩倉具視や正親町三条実美、中川宮などはさらに深く知りたいです
二度目なのでスムーズに読み進められると思いきや
ひとつの文章に引っかかったり確認しながら読み進めました
一行の重みが最初に読んだ時より感じられかえって読むのが遅くなりました
この本を開くまでは斉彬よりも影が薄いイメージだった久光ですが
久光を軸に据えたことで当時の情勢が臨場感を持って伝わってきました
例えば文久2年の西国志士の動きについての記述がとても興味深くこの部分だけ何往復も読み返しています
久光の率兵上京、寺田屋事件について詳細に語られており
薩摩藩が中央政局から一時的に失脚し中川宮もその嫌疑から活動が拘束される など
朔平門外の変について詳しく語られているのは他ではあまり見られません
八月一八日政変の背景にあるものはどのようなものだったか 誘因が深く追究され事件や諸問題が線のようにつながっていく様子は読み応えがありました
また久光が企図していたことは何であるかを適宜 示して下さり歴史を動かしていった久光の存在がとても大きいものであったと感じました
紹介されている人物、岩倉具視や正親町三条実美、中川宮などはさらに深く知りたいです
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2009年8月15日に日本でレビュー済み
斉彬に比較されて影の薄いイメージの久光ですが、むしろ久光こそ幕末政界のキーマンであったことを実証的に論じています。内容はわかりやすいのですが、文章に少し読みにくいところがあります。
2018年11月18日に日本でレビュー済み
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〇幕末歴史における人物評価「綺羅星」vs「梃子(てこ)」
幕末の歴史は、小説やTV大河ドラマなどでも人気があるが、その中でも龍馬や西郷、大久
保、高杉晋作、新撰組などは地元の人に限らず全国的に人気があり親しまれている。
これらの人物「綺羅星」に対して、歴史を真に回天させ彼らに活躍の舞台を創った人物を著
者は「梃子(てこ)」と呼び、そのグループの武家の代表として島津久光をとりあげたが、
私も強く賛同するものである。
〇久光と亡き兄斉彬の夢
急逝した名君斉彬の夢を、異母弟ながら兄と比べはるかに弱い権力基盤から出発して、「久
光四天王」体制を整備し革新的な内政及び外交政策を実現できる強い基盤を築き、実現したの
は久光の実績である。斉彬の夢、一橋慶喜を幕政の中心に据え、公武合体し有力大名と幕府の
合議による幕政に薩摩が参与することを、兄の没後4年で実現の入り口まで、久光は率いた「久
光四天王」と薩摩武士団によりたどり着いた。
もちろん、動き始めた改革はそこに止まることはできず、薩長の少数の下層武士の寡頭政に
よる中央集権政治にまで行き着き、久光は実質的な大名の立場から転落し、地方の一名士とし
て中央政界から疎外された余生に甘んじた。
〇率兵上京と幕政文久の改革の意義(第3章、4章)
桜田門外の変により弱体化した幕府とはいえ、勅使を奉じ1000名の兵を引き連れ江戸に進み、
粘り強く困難な交渉を繰り返し、文久の改革を約束させ一橋慶喜を将軍後見職に登用させた。
事前では、近衛家を通じた朝廷工作は断られ、大島から招喚した西郷には家臣の面前で失敗
すると冷淡に嘲笑された中で、自身と四天王を信じて決断した胆力と策略は驚くべきだ。
さらに、寺田屋事件で多数の犠牲者を出した件は、武力鎮圧を命じたことが現代の評論家に
は悪評であるが、革命政治家としては止むを得ない優れた決断であり、兄斉彬であれば如何?
と心配されるものである。
また、江戸の帰り生麦事件を起こし翌年の薩英戦争に至るが、勇猛な戦闘と停戦交渉におい
て,幕府と異なり薩摩藩は優れた統率力とスピーディーな解決力を示し、敵国英国をその後味
方につける成果になった。
〇八月十八日の政変と久光の名代・中川宮(第7章、5章)
率兵上京の成果は大きかったが一時的なもので、その後の長州藩なども類似の政治行動をと
り、朝廷や幕府における薩摩藩のポジションは奪われそうになった。
前年の率兵上京の際に、近衛家に代わる有力なシンパにすべく中川宮と面会し働きかけ、有
力な朝廷政治家への成長を支援した。
一年の内に、過激な長州藩とその支援する公家たちによる朝廷の活動が、大和行幸と倒幕
を孝明天皇に要請する危険なレベルに達した。そこで、薩摩藩は中川宮を作戦中枢として行動
し、会津藩に働きかけ共同して長州藩と七卿を追放するクーデターを計画して、見事に成功さ
せた。そして、このとき薩摩藩の中心になったのは久光四天王ではなく、高崎正風という武士
であった。いかに四天王による藩内の統率が機能して、多くの人材が育ち登用されていたかを
示している。
幕末の歴史は、小説やTV大河ドラマなどでも人気があるが、その中でも龍馬や西郷、大久
保、高杉晋作、新撰組などは地元の人に限らず全国的に人気があり親しまれている。
これらの人物「綺羅星」に対して、歴史を真に回天させ彼らに活躍の舞台を創った人物を著
者は「梃子(てこ)」と呼び、そのグループの武家の代表として島津久光をとりあげたが、
私も強く賛同するものである。
〇久光と亡き兄斉彬の夢
急逝した名君斉彬の夢を、異母弟ながら兄と比べはるかに弱い権力基盤から出発して、「久
光四天王」体制を整備し革新的な内政及び外交政策を実現できる強い基盤を築き、実現したの
は久光の実績である。斉彬の夢、一橋慶喜を幕政の中心に据え、公武合体し有力大名と幕府の
合議による幕政に薩摩が参与することを、兄の没後4年で実現の入り口まで、久光は率いた「久
光四天王」と薩摩武士団によりたどり着いた。
もちろん、動き始めた改革はそこに止まることはできず、薩長の少数の下層武士の寡頭政に
よる中央集権政治にまで行き着き、久光は実質的な大名の立場から転落し、地方の一名士とし
て中央政界から疎外された余生に甘んじた。
〇率兵上京と幕政文久の改革の意義(第3章、4章)
桜田門外の変により弱体化した幕府とはいえ、勅使を奉じ1000名の兵を引き連れ江戸に進み、
粘り強く困難な交渉を繰り返し、文久の改革を約束させ一橋慶喜を将軍後見職に登用させた。
事前では、近衛家を通じた朝廷工作は断られ、大島から招喚した西郷には家臣の面前で失敗
すると冷淡に嘲笑された中で、自身と四天王を信じて決断した胆力と策略は驚くべきだ。
さらに、寺田屋事件で多数の犠牲者を出した件は、武力鎮圧を命じたことが現代の評論家に
は悪評であるが、革命政治家としては止むを得ない優れた決断であり、兄斉彬であれば如何?
と心配されるものである。
また、江戸の帰り生麦事件を起こし翌年の薩英戦争に至るが、勇猛な戦闘と停戦交渉におい
て,幕府と異なり薩摩藩は優れた統率力とスピーディーな解決力を示し、敵国英国をその後味
方につける成果になった。
〇八月十八日の政変と久光の名代・中川宮(第7章、5章)
率兵上京の成果は大きかったが一時的なもので、その後の長州藩なども類似の政治行動をと
り、朝廷や幕府における薩摩藩のポジションは奪われそうになった。
前年の率兵上京の際に、近衛家に代わる有力なシンパにすべく中川宮と面会し働きかけ、有
力な朝廷政治家への成長を支援した。
一年の内に、過激な長州藩とその支援する公家たちによる朝廷の活動が、大和行幸と倒幕
を孝明天皇に要請する危険なレベルに達した。そこで、薩摩藩は中川宮を作戦中枢として行動
し、会津藩に働きかけ共同して長州藩と七卿を追放するクーデターを計画して、見事に成功さ
せた。そして、このとき薩摩藩の中心になったのは久光四天王ではなく、高崎正風という武士
であった。いかに四天王による藩内の統率が機能して、多くの人材が育ち登用されていたかを
示している。
2009年2月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
タイトルに島津久光の名がついていますが、久光の伝記ではありません。
京都での政局が大きく動いた文久年間を主として、薩摩藩における久光の立ち位置をはっきりさせ、周囲の人物や他藩、朝廷、幕府の動きを絡めて、幕末政治史の流れを解説する書です。
幕末の薩摩といえば、島津斉彬、西郷吉之助(隆盛)、大久保一蔵(利通)、そして昨年の大河ドラマのお蔭で知名度がアップした小松帯刀の名が挙げられるのではないでしょうか。
世間の認識では、藩主の父(国父と呼ばれた)という立場の島津久光は彼らの陰に隠れてしまい、目立たない存在になっていますが、当時の政治の中心であった京都の中央政局において、久光が果たした役割、その影響力を分析しながら歴史をあらためて見直すと、久光こそが幕末政治の中心にいたことが判ります。
薩摩藩の動きのみならず、他藩・朝廷などとの関係や、当時起こったあらゆる事件との係わりについても解り易く解説されており、幕末政治史を理解するのに最適の1冊です。
京都での政局が大きく動いた文久年間を主として、薩摩藩における久光の立ち位置をはっきりさせ、周囲の人物や他藩、朝廷、幕府の動きを絡めて、幕末政治史の流れを解説する書です。
幕末の薩摩といえば、島津斉彬、西郷吉之助(隆盛)、大久保一蔵(利通)、そして昨年の大河ドラマのお蔭で知名度がアップした小松帯刀の名が挙げられるのではないでしょうか。
世間の認識では、藩主の父(国父と呼ばれた)という立場の島津久光は彼らの陰に隠れてしまい、目立たない存在になっていますが、当時の政治の中心であった京都の中央政局において、久光が果たした役割、その影響力を分析しながら歴史をあらためて見直すと、久光こそが幕末政治の中心にいたことが判ります。
薩摩藩の動きのみならず、他藩・朝廷などとの関係や、当時起こったあらゆる事件との係わりについても解り易く解説されており、幕末政治史を理解するのに最適の1冊です。
2009年10月15日に日本でレビュー済み
幕末の薩摩藩を代表する人物である、島津久光を中心として文久から慶応までの政局史。著者は文久政局より島津久光に視点を送る事により、従来の西郷や大久保を中心とした政治ではない、久光こそ政局の中心点におり久光の行動を考察する事により幕末史に新たな新視点が与えられるとしている。
実兄である斉彬とは実は仲がよかった逸話や、三郎という名前からくる島津家内部に於ける位置関係、そしてあくまで国父(藩主の父)であって、久光自身に官位がない問題点や、他の派閥の絡みなど薩摩藩自体も、他の藩と同様に内部に問題を抱えていたなど重要な説明を行っている。評者も特に共鳴するのは、小松帯刀こそ薩摩藩や久光にとって最重要人物とであると解説されている部分である。小松なくして西郷・大久保は存在しないという評価については学術的に問われても、西郷贔屓が大きすぎ、なかなか難しい部分があるかもしれない。
寺田屋事件の再評価や、公武合体の推進とその挫折、8・18クーデターと久光との関係など側面より注意した筆者の歴史観は読者としてわくわくしながら味読したものの、少し久光に対し贔屓の引き倒し的な面もあるような雰囲気もあるにはあったが、読み終えた後では差ほど問題とは思えず、寧ろ久光・小松ラインに対し新たな光を当てた価値観を見出したい。
良書!
実兄である斉彬とは実は仲がよかった逸話や、三郎という名前からくる島津家内部に於ける位置関係、そしてあくまで国父(藩主の父)であって、久光自身に官位がない問題点や、他の派閥の絡みなど薩摩藩自体も、他の藩と同様に内部に問題を抱えていたなど重要な説明を行っている。評者も特に共鳴するのは、小松帯刀こそ薩摩藩や久光にとって最重要人物とであると解説されている部分である。小松なくして西郷・大久保は存在しないという評価については学術的に問われても、西郷贔屓が大きすぎ、なかなか難しい部分があるかもしれない。
寺田屋事件の再評価や、公武合体の推進とその挫折、8・18クーデターと久光との関係など側面より注意した筆者の歴史観は読者としてわくわくしながら味読したものの、少し久光に対し贔屓の引き倒し的な面もあるような雰囲気もあるにはあったが、読み終えた後では差ほど問題とは思えず、寧ろ久光・小松ラインに対し新たな光を当てた価値観を見出したい。
良書!