これほどの作品に出会ったことはない。
いつまでも心の原点であり続ける。
坂口作品が世から忘れ去られてしまうのが悔しくてならない。
もっと光が当たって欲しいと切に願う。
坂口さんは早世されているため、作品もそれほど多くはないが、世に出ているものは全て素晴らしいです。
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石の花(1)侵攻編 (講談社漫画文庫) 文庫 – 1996/7/12
坂口 尚
(著)
昨年49歳で急逝した鬼才の不朽の名作復活多民族国家ユ-ゴに世界の縮図を見た作者が、ナチスドイツに対するゲリラ闘争に身を置く少年の目を通して、正義と人間の本性を鋭く描いた戦争ドラマ、刊行開始!
- 本の長さ294ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日1996/7/12
- ISBN-10406260244X
- ISBN-13978-4062602440
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商品の説明
著者について
1946年 東京生まれ。
1963年 虫プロ入社 アニメ「鉄腕アトム」「ジャングル大帝」「リボンの騎士」で動画 原画 演出などを担当。
1968年 フリーとなりコマーシャルフィルム製作などに携わる。
1969年 雑誌漫画を描きはじめる。以後『12色物語』シリーズをはじめとする多くの短編、『石の花』『VERSION』『あっかんべェ一休』の長編3部作を発表。
1995年 逝去。
1963年 虫プロ入社 アニメ「鉄腕アトム」「ジャングル大帝」「リボンの騎士」で動画 原画 演出などを担当。
1968年 フリーとなりコマーシャルフィルム製作などに携わる。
1969年 雑誌漫画を描きはじめる。以後『12色物語』シリーズをはじめとする多くの短編、『石の花』『VERSION』『あっかんべェ一休』の長編3部作を発表。
1995年 逝去。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (1996/7/12)
- 発売日 : 1996/7/12
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 294ページ
- ISBN-10 : 406260244X
- ISBN-13 : 978-4062602440
- Amazon 売れ筋ランキング: - 697,381位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2010年10月20日に日本でレビュー済み
現在40代の私が学生の頃に発表されたマンガ。
あの頃はまだ東西冷戦体制が生きていて、
作者の師匠である手塚治虫の『アドルフに告ぐ』の方が
当時の国際情勢的にはすっきり分かりやすかった。
しかし今から振り返れば、ユーゴスラヴィア情勢のごとく
その後の複雑な国際情勢を先取りしていて極めて興味深い。
善悪二元論では片付けられないストーリーとその思想に
当時は構成的なめんどくささを感じたものの
一筋縄ではない世界と、深いヒューマニズムを語るためには
この多様性は必須であろう。
繊細な絵柄と、冒頭カラーページの圧倒的な自然の美しさ、
そして泥臭い一般兵士/パルチザンという下からの目線で描かれる
「下からの戦争」。時を経て尚もその輝きを失わぬ傑作である。
作者の早世が惜しまれてならない。
あの頃はまだ東西冷戦体制が生きていて、
作者の師匠である手塚治虫の『アドルフに告ぐ』の方が
当時の国際情勢的にはすっきり分かりやすかった。
しかし今から振り返れば、ユーゴスラヴィア情勢のごとく
その後の複雑な国際情勢を先取りしていて極めて興味深い。
善悪二元論では片付けられないストーリーとその思想に
当時は構成的なめんどくささを感じたものの
一筋縄ではない世界と、深いヒューマニズムを語るためには
この多様性は必須であろう。
繊細な絵柄と、冒頭カラーページの圧倒的な自然の美しさ、
そして泥臭い一般兵士/パルチザンという下からの目線で描かれる
「下からの戦争」。時を経て尚もその輝きを失わぬ傑作である。
作者の早世が惜しまれてならない。
2023年7月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
町の古本屋さんになかったが、こちらにあり、注文しました。
安価で、美品で、満足です。
安価で、美品で、満足です。
2013年8月17日に日本でレビュー済み
引き込まれる大作。二次大戦中のユーゴスラビアという日本には馴染みの薄い
地域の話だが、最後まで興味尽きない作品だ。ラストに異論がある方も いると
も聞くが、不満を感じることなく読了できた。大作のことをよく「壮大なスケー
ル」という表現をするが、本作は「深淵なテーマ」が読みどころ だろう。多く
の言語に翻訳され、ユーゴスラビアやヨーロッパの人たちにも読んでもらいたい。
地域の話だが、最後まで興味尽きない作品だ。ラストに異論がある方も いると
も聞くが、不満を感じることなく読了できた。大作のことをよく「壮大なスケー
ル」という表現をするが、本作は「深淵なテーマ」が読みどころ だろう。多く
の言語に翻訳され、ユーゴスラビアやヨーロッパの人たちにも読んでもらいたい。
2008年2月2日に日本でレビュー済み
第二次大戦中の旧ユーゴスラビアを舞台に、祖国をナチスドイツに侵攻されたひとりの少年が解放軍に身を投じて戦う姿をナチスによる強制収容所の虐待と合わせて描いていく・・・・。
とにかくナチス関連の漫画では手塚治虫の「アドルフに告ぐ」と並ぶ傑作だと思う。
画の上手さといい資料を元にした歴史的事実の詳細さも特筆。村で平和に暮らしていた少年がいかにして非日常的な戦いに巻き込まれていったのか?、巻き込まれねばならなかったのか?現代日本で日常的生活を送る我々に警鐘を鳴らしているようにも感じる。
「ナチスドイツの蛮行」を強制収容所を舞台にして描いている数少ない作品です。
手塚先生の「アドルフに告ぐ」は強制収容所の様子についてはほぼ触れていませんでしたから。
それを知る意味でも、一読の価値のある作品と思われます。
それにしてもナチス将校の外道ぶりは・・・正に「人の皮を被ったケダモノの如し」です。
現在ではそれぞれが独立したことで「完全消滅」してしまった旧ユーゴスラビアの複雑な立場。
これじゃ・・争いが起こるのもやむなし・・・と納得させるものがあります。
「人が人として扱われないこと」がいかに悲しいことであるのか。いかに悲惨なことであるのか。
そしてこの漫画はこれがつい半世紀ほど前にあった事実なのだと読者に突き付ける。
とにかくナチス関連の漫画では手塚治虫の「アドルフに告ぐ」と並ぶ傑作だと思う。
画の上手さといい資料を元にした歴史的事実の詳細さも特筆。村で平和に暮らしていた少年がいかにして非日常的な戦いに巻き込まれていったのか?、巻き込まれねばならなかったのか?現代日本で日常的生活を送る我々に警鐘を鳴らしているようにも感じる。
「ナチスドイツの蛮行」を強制収容所を舞台にして描いている数少ない作品です。
手塚先生の「アドルフに告ぐ」は強制収容所の様子についてはほぼ触れていませんでしたから。
それを知る意味でも、一読の価値のある作品と思われます。
それにしてもナチス将校の外道ぶりは・・・正に「人の皮を被ったケダモノの如し」です。
現在ではそれぞれが独立したことで「完全消滅」してしまった旧ユーゴスラビアの複雑な立場。
これじゃ・・争いが起こるのもやむなし・・・と納得させるものがあります。
「人が人として扱われないこと」がいかに悲しいことであるのか。いかに悲惨なことであるのか。
そしてこの漫画はこれがつい半世紀ほど前にあった事実なのだと読者に突き付ける。
2010年3月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
作品が発表された1980年代に、バルカン半島ユーゴスラビアを舞台にした第2次大戦パルチザンの作品を書くというのは斬新だったと思う。それ以前では映画「ネレトバの戦い」くらいしか採り上げていなかったように思う。この巻の最後にユーゴ人民解放パルチザン部隊総司令官チトーが紹介されて終り、その後の展開を示唆する。いかんせん字が小さくて虫眼鏡を必要とするのが残念。ある年代以上には文庫本をお勧めしない。
2005年8月18日に日本でレビュー済み
マンガ表現の力をまざまざと見せ付けられた。
一巻の解説に柴門氏が語るように、
一コマ一コマに魂が宿っていた。
稚拙な解説では追いつかない、世界が広がっている。
登場人物のイデオロギーのせめぎ合いは、
息苦しいほど胸に迫る。
最終巻に参考資料が明示されていたが、
それ以上のものがあったと思う。
それは坂口氏の哲学的世界の他に無いだろう。
極東の日本から東欧のユーゴを理解するには
様々な壁を乗り越えなければならなかったと思う。
読後、私がこれを理解したかというと、言い切れないものはあるが、
随分飛躍しただろう事は感じる。
ただ、力のみを信じた者たちが最後に見ていた力は、
日本にも向けられた。そのように解釈していいですか。
この本は、あらゆる場面で、繰り返し自分に何かを問い掛けてくる。
そんな気がする。
一巻の解説に柴門氏が語るように、
一コマ一コマに魂が宿っていた。
稚拙な解説では追いつかない、世界が広がっている。
登場人物のイデオロギーのせめぎ合いは、
息苦しいほど胸に迫る。
最終巻に参考資料が明示されていたが、
それ以上のものがあったと思う。
それは坂口氏の哲学的世界の他に無いだろう。
極東の日本から東欧のユーゴを理解するには
様々な壁を乗り越えなければならなかったと思う。
読後、私がこれを理解したかというと、言い切れないものはあるが、
随分飛躍しただろう事は感じる。
ただ、力のみを信じた者たちが最後に見ていた力は、
日本にも向けられた。そのように解釈していいですか。
この本は、あらゆる場面で、繰り返し自分に何かを問い掛けてくる。
そんな気がする。
2022年12月30日に日本でレビュー済み
本書は、総合雑誌の「中央公論」に書評が出てゐました漫画作品です。私は偶々その書評を読んで興味が湧いて買ひ求めました。
率直に言って作者はこんなマイナーな地域の歴史をストーリー漫画によく仕立てたなあと思ひました。史学科の大学院を出てゐる私でもあまり知らない世界が次々と登場してゐます。
始まりが人の好ささうな新任教師が春の陽光の中を歩いてゐる光景ですので、少しだけ時間が経過するだけで忽ちドイツ軍の電撃的な侵攻風景は驚きました。暗転であり、村の焼き打ちと強制労働が繰り広げられるのには信じられない思ひがしました。
併し、物語はそんな事態にノーコメントで淡々と進行して行きます。ユーゴスラビアの複雑な国内状況もありますので、暫くは懸命にストーリーに付いて行くしかありません。単純な善悪史観からはきちんと距離を持って作者は描いてゐるやうなのでじっくり私なりに考へ、反芻して読み進めようと存じます。
名作として名高い評価は、何がさう思はしめたかを確かめられれば幸ひです。パルチザン少年の心情としては兄と思った人が対独協力してゐるのは切なかったです。二巻以降の展開に期待したく存じます。
率直に言って作者はこんなマイナーな地域の歴史をストーリー漫画によく仕立てたなあと思ひました。史学科の大学院を出てゐる私でもあまり知らない世界が次々と登場してゐます。
始まりが人の好ささうな新任教師が春の陽光の中を歩いてゐる光景ですので、少しだけ時間が経過するだけで忽ちドイツ軍の電撃的な侵攻風景は驚きました。暗転であり、村の焼き打ちと強制労働が繰り広げられるのには信じられない思ひがしました。
併し、物語はそんな事態にノーコメントで淡々と進行して行きます。ユーゴスラビアの複雑な国内状況もありますので、暫くは懸命にストーリーに付いて行くしかありません。単純な善悪史観からはきちんと距離を持って作者は描いてゐるやうなのでじっくり私なりに考へ、反芻して読み進めようと存じます。
名作として名高い評価は、何がさう思はしめたかを確かめられれば幸ひです。パルチザン少年の心情としては兄と思った人が対独協力してゐるのは切なかったです。二巻以降の展開に期待したく存じます。