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オレンジの壺(上) (講談社文庫) 文庫 – 1996/11/14
宮本 輝
(著)
祖父の日記帳を見て佐和子はパリへ旅立つ!平凡な生活をしていた25歳の女性の「生き方」を変えた祖父の日記帳。驚くことに、彼にはパリで生ませた娘がいた!東京からパリヘ、追跡長編小説の決定版 上巻
- 本の長さ278ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日1996/11/14
- ISBN-104062633663
- ISBN-13978-4062633666
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商品の説明
著者について
登録情報
- 出版社 : 講談社 (1996/11/14)
- 発売日 : 1996/11/14
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 278ページ
- ISBN-10 : 4062633663
- ISBN-13 : 978-4062633666
- Amazon 売れ筋ランキング: - 295,094位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1947(昭和22)年、兵庫県神戸市生れ。追手門学院大学文学部卒業。
広告代理店勤務等を経て、1977年「泥の河」で太宰治賞を、翌年「螢川」で芥川賞を受賞。その後、結核のため二年ほどの療養生活を送るが、回復後、旺盛な執筆活動をすすめる。『道頓堀川』『錦繍』『青が散る』『流転の海』『優駿』(吉川英治文学賞)『約束の冬』『にぎやかな天地』『骸骨ビルの庭』等著書多数。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2009年5月26日に日本でレビュー済み
ストーリーの構成事態は、非常に面白いとはいえ唸るほどではない。けれども宮本輝にしかできないような人物の心の機微の描き方や、その職人芸ともいえる文章力はさすが。宮本輝の本が他の唯川恵や林真理子らの本と同じ価格で売られていると思うと不思議な気がする。
2005年3月4日に日本でレビュー済み
主人公の佐和子は、脇役なのではないだろう?本書の主人公はあくま
でも、佐和子の祖父であるように思う。
祖父の日記を通して物語が動き始め、引き込まれていく…。宮本輝さん
らしい作風。
次は?次は?とついつい読み進んでしまう。この巻では、日記の間の
佐和子の心情、行動がかえって現実に引き戻されてさめてしまう感じが
ある。だからあえて彼女自身のことは控えめに書かれている。その辺の
うまさは感じます。
でも、佐和子の祖父であるように思う。
祖父の日記を通して物語が動き始め、引き込まれていく…。宮本輝さん
らしい作風。
次は?次は?とついつい読み進んでしまう。この巻では、日記の間の
佐和子の心情、行動がかえって現実に引き戻されてさめてしまう感じが
ある。だからあえて彼女自身のことは控えめに書かれている。その辺の
うまさは感じます。
2006年3月26日に日本でレビュー済み
“自分はなんて面白みのない女なんだろう”。父に勧められるまま結婚をしたものの、離婚をきっかけに改めて自分には何もないと感じる佐和子…。そんな佐和子に今度は起業を勧める父。しかし、このことがきっかけで、佐和子は祖父が自分に残した日記の存在を思い出す。
戦前、単身でフランスに渡り、ヨーロッパの品々の日本での販売権を獲得した祖父。なぜ祖父は、ヨーロッパでの日々を綴った日記を、事業を継いだ父でもなく、兄弟の中でも目立たない自分に残したのか?祖父は自分に何を伝えたかったのだろうか?
祖父の日記を契機に、若かりし頃の祖父の生きざま、祖父の生きた時代、日記に隠された謎を追い求める佐和子の旅がはじまる。
祖父が佐和子に託したものとは何か?
少しずつ真相に近づく展開はもちろん、“答え”を見つけるために、奔走する佐和子の成長も必見。
戦前、単身でフランスに渡り、ヨーロッパの品々の日本での販売権を獲得した祖父。なぜ祖父は、ヨーロッパでの日々を綴った日記を、事業を継いだ父でもなく、兄弟の中でも目立たない自分に残したのか?祖父は自分に何を伝えたかったのだろうか?
祖父の日記を契機に、若かりし頃の祖父の生きざま、祖父の生きた時代、日記に隠された謎を追い求める佐和子の旅がはじまる。
祖父が佐和子に託したものとは何か?
少しずつ真相に近づく展開はもちろん、“答え”を見つけるために、奔走する佐和子の成長も必見。
2014年5月28日に日本でレビュー済み
著者は、元・サンケイ広告社で働き、2010年に秋の紫綬褒章を受勲した宮本輝。
(1996.11.15 第1刷発行)
不幸なことなどなく、かといって決して幸福ではない佐和子・25歳。
その彼女を変えたのは祖父が彼女宛てに残した遺産の日記だった。
パリで暮らした祖父の後を追って現地で奔走する、彼女の成長を描いた物語。
途中まではよくある“ひょんなことから”系の小説かな、と思っていたら、サスペンスのような推理系小説のにおいがしてきて、世界観に引き摺られていった。
上巻では“オレンジの壺”が何であるかは明示されずに、良い感じに幕が引く。
消極的とまではいかなくとも、うだつの上がらないのれんのような性格の彼女が徐々に溌剌と世界を動き回っていく様子は、さすが宮本輝の表現力だと思った。
“オレンジの壺”とは一体何なのか…祖父が佐和子に日記を遺した理由、祖父がフランスで活動していた真の目的は…下巻のなぞ解きに期待である。
───鳥にも、白鳥があり、カラスがあり、雀がいて、またカナリアがいる。カラスやカナリアが、我等は同じ鳥であると主張するにしても、白鳥は、なるほど君たちは鳥であっても私と同じ鳥ではないよと鼻で笑うかもしれない。それと同様の図式と概念が、白人社会には厳として存在する。ローリーも、私を別種の鳥と思うかどうか…。(p.70)
(1996.11.15 第1刷発行)
不幸なことなどなく、かといって決して幸福ではない佐和子・25歳。
その彼女を変えたのは祖父が彼女宛てに残した遺産の日記だった。
パリで暮らした祖父の後を追って現地で奔走する、彼女の成長を描いた物語。
途中まではよくある“ひょんなことから”系の小説かな、と思っていたら、サスペンスのような推理系小説のにおいがしてきて、世界観に引き摺られていった。
上巻では“オレンジの壺”が何であるかは明示されずに、良い感じに幕が引く。
消極的とまではいかなくとも、うだつの上がらないのれんのような性格の彼女が徐々に溌剌と世界を動き回っていく様子は、さすが宮本輝の表現力だと思った。
“オレンジの壺”とは一体何なのか…祖父が佐和子に日記を遺した理由、祖父がフランスで活動していた真の目的は…下巻のなぞ解きに期待である。
───鳥にも、白鳥があり、カラスがあり、雀がいて、またカナリアがいる。カラスやカナリアが、我等は同じ鳥であると主張するにしても、白鳥は、なるほど君たちは鳥であっても私と同じ鳥ではないよと鼻で笑うかもしれない。それと同様の図式と概念が、白人社会には厳として存在する。ローリーも、私を別種の鳥と思うかどうか…。(p.70)
2005年3月10日に日本でレビュー済み
祖父の残した日記を思い出したことで、祖父の過去をたどり始めた主人公の佐和子が読み進んでいくうちに、コンプレックスや過去から開放されていってるような気がします。
それに、人の日記をのぞく(?)感覚がどきどきすると思いませんか?
もう一つのおすすめは佐和子の上品な言葉遣いです。
それに、人の日記をのぞく(?)感覚がどきどきすると思いませんか?
もう一つのおすすめは佐和子の上品な言葉遣いです。
2010年4月5日に日本でレビュー済み
女性が成長していく姿の描写はとても素晴らしかったが
ストーリーとしてはいまいち中途半端な印象。
ストーリーとしてはいまいち中途半端な印象。
2004年12月30日に日本でレビュー済み
謎は謎のまま、物語は終わります。
いくつものなぜは解明されないけれども、佐和子は過去を過去とし、
未来へ向かっていきようと決意します。
物足りなさは多少あるものの、宮本作品らしい結末でした。
なんともいえない読後感です。
いくつものなぜは解明されないけれども、佐和子は過去を過去とし、
未来へ向かっていきようと決意します。
物足りなさは多少あるものの、宮本作品らしい結末でした。
なんともいえない読後感です。
2004年6月1日に日本でレビュー済み
宮本輝が主人公(女性)を通じて、世界大戦がどうして起こったのかを彼なりに追求する大河小説。主人公の祖父の日記を通して展開されていく。歴史もそうだが、ヨーロッパ(特にパリ)やエジプトが迫ってくる描写、30歳になって人生の方向性を見失ってる女性が再生する物語でもあり、人間について考えさせられる話でもある。強いて言えば終わり方がすっきりしないが、逆に考えれば、それだけ想像の余地を残してくれている。特にエジプト・アスワンの砂漠の描写には引き込まれ、ぜひとも行ってみたいと思ってます。