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地下鉄に乗って (講談社文庫) 文庫 – 1999/12/1

4.0 5つ星のうち4.0 172個の評価

永田町の地下鉄駅の階段を上がると、そこは30年前の風景。ワンマンな父に反発し自殺した兄が現れた。さらに満州に出征する父を目撃し、また戦後闇市で精力的に商いに励む父に出会う。だが封印された“過去”に行ったため……。思わず涙がこぼれ落ちる感動の浅田ワールド。吉川英治文学新人賞に輝く名作。
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商品の説明

著者について

1951年東京都生まれ。1995年『地下鉄(メトロ)に乗って』で吉川英治文学新人賞、1997年『鉄道員(ぽっぽや)』で直木賞を受賞する。著書は『蒼穹の昴』『日輪の遺産』『珍妃の井戸』『霞町物語』『シェエラザード』など多数ある。また、エッセイ『勇気凛凛ルリの色』シリーズも好評。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 講談社 (1999/12/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1999/12/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 313ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4062645971
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4062645973
  • 寸法 ‏ : ‎ 10.8 x 1.2 x 14.8 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.0 5つ星のうち4.0 172個の評価

著者について

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浅田 次郎
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1951年、東京都出身。1995年『地下鉄に乗って』で吉川英治文学新人賞、1997年『鉄道員』で直木賞、2000年『壬生義士伝』で柴田錬三郎賞、2006年『お腹召しませ』で中央公論文芸賞と司馬遼太郎賞、2008年『中原の虹』で吉川英治文学賞を、それぞれ受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 終わらざる夏 上 (ISBN-13: 978-4087713466 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)

カスタマーレビュー

星5つ中4つ
5つのうち4つ
172グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2021年1月11日に日本でレビュー済み
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家にいて、本を読みたい
2021年4月6日に日本でレビュー済み
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只今「おもかげ」を購読中。その帯を見て、まず「地下鉄に乗って」を読んでみた。昭和30年代東京生まれの小生にとっては、地下鉄やその駅の描写だけでも感動できる作品だと思う。もし地方在住で(現)東京メトロ、特に銀座線やその駅を知らない方には、作品の意図が理解できるのか疑問を感じる。しかし吉川英治文学新人賞を獲った作品と言うことは、別に東京メトロを知らなくても、それなりに感動できると言うことなのでしょう。
さて、レビュータイトルの意味ですが、小生が学生時代に読んだ「仮面の告白」の読後に感じたものと同類の思いを感じた。導入から中盤くらいまでが素晴らしく、大団円を相当期待しながら読み進めて行くが、最後にたどり着いて「あれ?」と肩透かしを受けた思いがしてしまう。そんな作品です。
私が描いた最後ではないと言うのが大きいのしょう。
別に文学を勉強した訳ではない、無学な読み手の管見と思ってください。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2020年7月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
実は、旅行の途中の電車・飛行機の中で読もうと思い買いましたが、コロナの関係で旅行を自粛していましたので、まだ読んでいません。けれど、「ぽっぽや」を読んで面白かったので、それなりに期待しています。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年1月2日に日本でレビュー済み
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まあまあでした。
2019年7月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ストーリーの視点と同様に 使われる修飾語句とそれを受けるみごとな名詞や動詞の豊富さに 心臓を射抜かれます。
読者は自分でも気づかないうちに 心の奥に眠るさまざまな感慨を呼び起こされ 揺り動かされるのです。
そして読後すぐ また別の物語に出逢いたいと切望します。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年2月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最後父と和解するでもなく終わり方がはっきりしない。もっとドラマチックなものを
期待していた。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2017年12月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本を読みたくて、のめり込めるような、そんな時間があるなら、続きが見たいと思えるような本を探している方にはピッタリ。

買って呼んで後悔することはないと思います。

内容は完全にせつないです。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2018年10月6日に日本でレビュー済み
浅田次郎さんの作品は「表現」が優れている。「文章」は特別うまくない……ヘタとは程遠いが「ここ、もうちょっと丁寧に
書いてくんなきゃわかんないよ」という部分がたまにある。この作品に限らず。しかし心に残る表現が多く、宝探しのように
それを求めながら読むのも一興だ。『地下鉄に乗って』では、闇市場面の「行動と人間性が一致しない時代だった」かなあ。
この人にとって、文章表現とは単なる表記・伝達ではなく、魂の会話なのだと思う。作家という仕事に対する真摯な取り組みが
いつも感じられて頭が下がる。

比べて申し訳ないが、乃南アサは真逆。文章は本当にきちんとしている。大学受験の論文試験で高得点をもらえそうな過不足
のない情報提示・わかりやすさ。しかし印象的な表現は、実はあまりない。頭のいい学生が巧みに慣用句と語彙を使いこなして
いるだけのイメージ。だから小説は一応面白いけれど、作者の息遣いも深い感動も窺えないのだ。

さて、内容について。地下鉄という媒体でなぜか過去へタイムスリップする機会を与えられる主人公。自殺した兄と、死の直前
の時期に会うあたりは、主人公の懐かしさや切迫感、使命感が迫ってきて泣けてきた。「(兄貴の自殺に関し)俺はまだいい、
おふくろが可哀相だ」という主人公の叫びは、浅田さんに「まだ若い家族を自殺で失った遺族」が憑依していたんじゃないかと
思えるほど、重く切なかった。

しかし、主人公にタイムスリップの権限を与えた存在が神だとか運命だとすれば、その神に優しさはなかった。どうやら兄の自殺
を食い止めることなど、真の目的でも何でもなかったらしい。タイムスリップを繰り返す主人公は、戦後の闇市で、焼け残った
銀座和光の前で、戦地のまん中で、戦前の東京下町でest……若き日の父親と邂逅する。主人公が生きる「現在」の父は、冷酷な
暴君と呼ばれるワンマン経営者にして成功者。時を旅し、そんな父の別の面を垣間見る場面は当たり前に面白い。戦後の混乱のなか、
頭脳と才覚を駆使し、したたかに商売をして儲けるアムール。ロシア軍の戦車から身を挺して民間人を守る実直な兵隊。無能な親に
搾取されながら悟って勤労に励む少年。それらの描写がいちいち鮮烈で温かくて気持ちが込められていて、優れた筆致でこんなに
さまざまな場面・年代で魅力を描いてもらえる父親は、ものすごく幸せな登場人物だと思った。ロシア軍の戦車と対峙しながら
「俺はな、てめえらみたいなシベリアの木こりとァちがうんだ。地下鉄に乗って、満州くんだりまで死にに来たんだ!」「俺様はな、
毎日地下鉄食堂でライスカレーを食って、資生堂のパーラーでアイスクリームを食ってたんだ。くやしいかバカヤロー!」と叫ぶ場面
は、もはや小説を楽しませるという次元を超えていた。ひたむきで悲壮で勇敢な兵隊の汗の臭いまで伝わってくるような、ひとつの
「人生」を丸ごと脳内と心に流し込まれたような気分になった。浅田さんは、見た目からして自衛隊経験を納得させる男臭さだが、
あの厳つい風貌の持ち主がありったけの情熱と感性を注ぎ込んだ作品と考えると、まさに畏怖の念すら湧く。

個人的な意見として、現在の資生堂パーラーのメニューは高いわりに大して美味そうに見えないし、あそこのチーズケーキは
女子に差し入れするとめちゃくちゃ喜ばれるが、俺にはちょっと甘さが物足りず、銀座で買うなら『アンジェリーナ』のクッソ
甘いモンブランが最高じゃんと思ったりする(←超甘党)浅田さんだってエッセイによると『TOPS』のチョコレートケーキ
が大好きで医者に叱られるぐらいの甘党ということだから、資生堂パーラー名物のチーズケーキはそんなに好みじゃないと思う。
べつにどうでもいいが。

んで。主人公に過去を旅させる「神」の目的は、暴君たる父のさまざまな側面を主人公に深く知らしめ、親子の和解を促すこと
だったのか? いや、まったく違う(たぶん)。神は残酷だった。同僚のみち子を巻き込んでの時間旅行は、決して心楽しく
読んでいられない結末を迎える。「神」の目的が、みち子に終盤あの行動を起こさせることだとしたら、むしろ主人公を救済
したことになるのだから(ああいうことしてたらヤバいよっていう)、ある意味ハッピーエンドなのかもしれない。だが、あれを
「よかったー」と笑顔になれる読者は少ないだろう。神による独善的な救済がもたらす喪失感。そういう結末だからこそ、いつま
でも心に残る作品なのだが。また、みち子の人物像がとてもいい。作中において「女」でありながら、それ以上に「職人」である
ことが、タイムスリップ先でアールヌーボーを体感した歓喜……「上等なのよ。化繊がないんですもの」「ぜんぶオートクチュール。
なんておしゃれな時代」というセリフで、的確かつ豊潤に表現されている。これが「描写する」という技術だ。

ちなみに、俺の親友(還暦まで数年のおっさん)は、この作品を映画で観て、みち子のあの行動がワケわかんないと言っていた。
どうなのかなあ、俺が考えすぎなのかなあ。あれこそが「決着」だと思うんだけど。

結末に向けて高まっていく切なさの色合いを補足するように、兄の死を誰よりも悔い、悲しんでいた母の愚鈍さが衝撃的に立ち
上がる。重厚なドラマでありながら、タイムスリップという心弾むような素材が用いられている以上、『地下鉄に乗って』は
基本的に小粋なファンタジーなんじゃないかという印象も抱きそうになる。だが、このあたりを読めば、やはり悲劇なのだと
認識させられる。そして終盤のみち子……

文中に何度か「神」という言葉を使ったが、何のことはない、神様は浅田次郎さんのことだ。この作品には、その評価も過大
ではない。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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