私は上座部を中心に仏教を学んでいるが,「輪廻」や「業」といった考えはあまり深く考えずスルーしている.
それでも仏教は十分有用だと思うからだ.また,最近では禅にも興味を持っている.
上座部は少し道徳的な印象があるので,禅のようないい意味で適当な仏教も必要だと思うからだ.
そういう意味では私も著者の提案する自分だけの「仏教メニュー」というものを組み立てていることになる.
そこで自分の「仏教メニュー」を増強しようと思い,この本を読んでみることにした.
残念ながら,私には参考になるものはこの本にはほとんどなかった.
仏教の歴史や用語の説明は雑多に書かれているが,各宗派それぞれに割かれるページが少なくて,
宗派毎の思想というものが全く伝わってこなかったからだ.
良くも悪くも仏教のメニューということで,それを味わうというところまではこの本では難しかった.
仏教の初心者には禅でもテーラワーダでもいいから気になる宗派のものを読み,
自分の納得いく考えをつまみ食いしていくことをオススメする.
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私だけの仏教 あなただけの仏教入門 (講談社+α新書) 新書 – 2003/5/21
玄侑 宗久
(著)
ヴァイキング形式で自分だけの仏教を作る!各宗派の要素を自分の好みによって組み合わせて、オリジナルの仏教を作り上げよう! 芥川賞作家にして現役僧侶の著者による、人生を楽しむための仏教のすすめ。
- 本の長さ208ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2003/5/21
- ISBN-10406272197X
- ISBN-13978-4062721974
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (2003/5/21)
- 発売日 : 2003/5/21
- 言語 : 日本語
- 新書 : 208ページ
- ISBN-10 : 406272197X
- ISBN-13 : 978-4062721974
- Amazon 売れ筋ランキング: - 53,085位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1956(昭和31)年、福島県三春町生まれ。安積高校卒業後、慶應義塾大学文学部中国文学科卒業。さまざまな職業を経験した後、京都の天龍寺専門道場に入門。現在は臨済宗妙心寺派、福聚寺住職。2001年、「中陰の花」で第125回芥川賞を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 龍の棲む家 (ISBN-13:978-4167692056 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年5月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
内容は充実しており、大変勉強になり、さんこうにもなりました。著者は含蓄が深く、相当の勉強家です。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
2020年3月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
仏教入門には手頃な指導書です。
2004年2月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
仏教なんてさっぱりなのに、京都や奈良に行った時、お寺や仏像のことが少しはわかったらいいなあなんて動機で読んでみました。
食事のヴァイキングになぞらえた進行は、初めはやさしく、メインはど素人にはやや難しく、デザートのころにはまだまだ食べられそうだなと思わせます。可能な限り平易な文章で(そうしてくれてるんだと思う…初心者にはちと難しいことも)仏教入門を説いてくれているこの本は、読み終わるともう一度最初からじっくり読みたくなります。
食事のヴァイキングになぞらえた進行は、初めはやさしく、メインはど素人にはやや難しく、デザートのころにはまだまだ食べられそうだなと思わせます。可能な限り平易な文章で(そうしてくれてるんだと思う…初心者にはちと難しいことも)仏教入門を説いてくれているこの本は、読み終わるともう一度最初からじっくり読みたくなります。
2014年9月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
宗教と哲学の違いは、宗教が絶対性を振りかざして答えを確定しているのに対し、哲学が多様性を取り入れて答えをずっと深め続けて行く。という点にあると思います。
仏教はおそらく後者の姿勢を取るのが正統で、そのため常に発展し続ける物で、最終到達点がない故にそれは道と呼べる。という著者の考えに共感します。
仏道はかくして非常に多くの人々によって修されて来ましたが、それらは道しるべとして残っているのみで、現代に上手く適応させて初めて意義を持ちます。そして現代ほど、多様性と科学の進歩が成されている時代はなく、その進歩を柔軟に取り入れている点で、著者は日本の仏教界をリードする存在かと思います。
多様性の面では、この本で余り広く書かれていませんが、著者は他国の宗教や文化にも精通しており他にも多くの本を書かれています。
ここでは日本と中国の古典的な求道の足跡に焦点を当てており、灯台下暗しで特に若い人には敬遠されがちな所を、受け入れられやすい言葉で解説している事に意義があると思います。
仏教はおそらく後者の姿勢を取るのが正統で、そのため常に発展し続ける物で、最終到達点がない故にそれは道と呼べる。という著者の考えに共感します。
仏道はかくして非常に多くの人々によって修されて来ましたが、それらは道しるべとして残っているのみで、現代に上手く適応させて初めて意義を持ちます。そして現代ほど、多様性と科学の進歩が成されている時代はなく、その進歩を柔軟に取り入れている点で、著者は日本の仏教界をリードする存在かと思います。
多様性の面では、この本で余り広く書かれていませんが、著者は他国の宗教や文化にも精通しており他にも多くの本を書かれています。
ここでは日本と中国の古典的な求道の足跡に焦点を当てており、灯台下暗しで特に若い人には敬遠されがちな所を、受け入れられやすい言葉で解説している事に意義があると思います。
2005年8月7日に日本でレビュー済み
日本の仏教をさらっと総ざらいするに便利な本。
「日本の仏教各派はもとより奇形なのである。だからそれをさらに
組み合わせたりして自分独自の奇形の仏教を作りあげることも私は
あっていいと思う。(p16)」
ということで、これをレストランのバイキング料理に例えている。
日本に仏教が伝来してからどういう経緯で拡がっていったのか。
そして仏教各宗派は何を共有していて何が違うのか。
何が大切なことなのか。
雑学として仏教を学ぶにも適しているし。
これを入り口に本格的に学んでみたいと思わせる。
「空」「智慧」「如来」「菩薩」「戒律」「仏・法・層」
「三帰依」「八正道」「禅定」・・etc
とにかく一回読んでみると。
なんとなく仏教が身近に感じられること間違いない。
「日本の仏教各派はもとより奇形なのである。だからそれをさらに
組み合わせたりして自分独自の奇形の仏教を作りあげることも私は
あっていいと思う。(p16)」
ということで、これをレストランのバイキング料理に例えている。
日本に仏教が伝来してからどういう経緯で拡がっていったのか。
そして仏教各宗派は何を共有していて何が違うのか。
何が大切なことなのか。
雑学として仏教を学ぶにも適しているし。
これを入り口に本格的に学んでみたいと思わせる。
「空」「智慧」「如来」「菩薩」「戒律」「仏・法・層」
「三帰依」「八正道」「禅定」・・etc
とにかく一回読んでみると。
なんとなく仏教が身近に感じられること間違いない。
2004年4月25日に日本でレビュー済み
臨済宗妙心寺派・福聚寺副住職にして芥川賞作家でもある玄侑宗久が書いた仏教入門。
統一性を志向し、正統・異端の争いで戦争や迫害を繰り返してきた一神教とは違い、様々な奇形を生み出しつつそれらを許容してきた内容の広範な仏教は、そのすべてを知り尽くすのは困難である。とりあえずは自分の家の宗派をよりどころにあとはつまみぐいでもいいから様々な宗派のいいところを取り入れて自分なりの仏教を作り上げよう、という非常にプラグマティックな立ち位置の本。
ところどころ論理構成がゆるいのと、特に終わりのほうの科学との関連についてのトンデモ説(?)が気になるが、入門の入門という意味で、最初に仏教を俯瞰するさいのきっかけとしてはいいかもしれない。
統一性を志向し、正統・異端の争いで戦争や迫害を繰り返してきた一神教とは違い、様々な奇形を生み出しつつそれらを許容してきた内容の広範な仏教は、そのすべてを知り尽くすのは困難である。とりあえずは自分の家の宗派をよりどころにあとはつまみぐいでもいいから様々な宗派のいいところを取り入れて自分なりの仏教を作り上げよう、という非常にプラグマティックな立ち位置の本。
ところどころ論理構成がゆるいのと、特に終わりのほうの科学との関連についてのトンデモ説(?)が気になるが、入門の入門という意味で、最初に仏教を俯瞰するさいのきっかけとしてはいいかもしれない。