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在日 ふたつの「祖国」への思い (講談社+α新書) 新書 – 2005/3/17
姜 尚中
(著)
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最も近く遠い隣国!相互理解の入門書!
日朝の歴史100年 孤独な時の扉を恋郷者が開く!!
占領と分断、背き合い生きた列島と半島の人々の恩讐の声を掬(すく)い希望を紡ぐ情と理とは!?
朝鮮半島の100年は、余りにも悲惨な出来事の連続だった。そして東北アジアは、憎しみと対立、侮蔑と反発に覆われ、幾重にも引き裂かれてきた地域である。この地域には、慟哭と痛恨の歴史が刻み込まれているのである。再び、それを繰り返してはならない。(中略)朝鮮半島と日本というふたつの「祖国」がその偏狭なナショナリズムの殻を打ち破り、地域により開かれた姿に変わっていくためには、ふたつの「祖国」は南北統一への長い道のりを共に歩んでいく同伴者にならなければならないのである。その曲折に満ちた道程を共に歩きながら、過去を虚心に振り返り、打ち捨てられた歴史の犠牲者に温かい眼差しを向ける時が訪れるに違いない。そのためにも、朝鮮半島と日本は共に変わっていかなければならないのだ。
●亡国の民、保護条約締結100年
●「大東亜戦争」が残した遺産
●朝鮮戦争、憎しみの「殺し合い」
●「殺し合い」の年に生まれて
●日韓条約、遠い接近から40年
●北朝鮮の国際的な孤立化
●日朝平壌宣言の問題とその克服
●韓国の太陽政策と民主的革命
●拉致問題解決のシナリオ
●南北統一への「長い道のり」
日朝の歴史100年 孤独な時の扉を恋郷者が開く!!
占領と分断、背き合い生きた列島と半島の人々の恩讐の声を掬(すく)い希望を紡ぐ情と理とは!?
朝鮮半島の100年は、余りにも悲惨な出来事の連続だった。そして東北アジアは、憎しみと対立、侮蔑と反発に覆われ、幾重にも引き裂かれてきた地域である。この地域には、慟哭と痛恨の歴史が刻み込まれているのである。再び、それを繰り返してはならない。(中略)朝鮮半島と日本というふたつの「祖国」がその偏狭なナショナリズムの殻を打ち破り、地域により開かれた姿に変わっていくためには、ふたつの「祖国」は南北統一への長い道のりを共に歩んでいく同伴者にならなければならないのである。その曲折に満ちた道程を共に歩きながら、過去を虚心に振り返り、打ち捨てられた歴史の犠牲者に温かい眼差しを向ける時が訪れるに違いない。そのためにも、朝鮮半島と日本は共に変わっていかなければならないのだ。
●亡国の民、保護条約締結100年
●「大東亜戦争」が残した遺産
●朝鮮戦争、憎しみの「殺し合い」
●「殺し合い」の年に生まれて
●日韓条約、遠い接近から40年
●北朝鮮の国際的な孤立化
●日朝平壌宣言の問題とその克服
●韓国の太陽政策と民主的革命
●拉致問題解決のシナリオ
●南北統一への「長い道のり」
- ISBN-104062723069
- ISBN-13978-4062723060
- 出版社講談社
- 発売日2005/3/17
- 言語日本語
- 寸法12.2 x 1.2 x 18.3 cm
- 本の長さ224ページ
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (2005/3/17)
- 発売日 : 2005/3/17
- 言語 : 日本語
- 新書 : 224ページ
- ISBN-10 : 4062723069
- ISBN-13 : 978-4062723060
- 寸法 : 12.2 x 1.2 x 18.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,404,303位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 280位在日外国人・残留孤児
- - 1,434位講談社+α新書
- - 4,993位国際政治情勢
- カスタマーレビュー:
著者について
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姜尚中(カン サンジュン)
1950年生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科博士課程修了。
東京大学大学院情報学環教授。専攻は政治学・政治思想史。
著書に『マックス・ウェーバーと近代』、『オリエンタリズムの彼方へ』、『ナショナリズム』、『東北アジア共同の家をめざして』、『日朝関係の克服』、『姜尚中の政治学入門』、『ニッポン・サバイバル』『悩む力』ほか。
共著回編者に『ナショナリズムの克服』、『デモクラシーの冒険』、『在日一世の記憶』ほか。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2005年9月5日に日本でレビュー済み
本書の前半(1~3章)は戦後(解放後)の日本と韓国、朝鮮のねじれた関係の歴史、後半(4章)は米国をも含めた視野の広い具体的な政策提言となっている。再び朝鮮半島を、或いは日本に惨禍を繰り返したくないという著者の祈りにも似た思いが読み取れる。特に4章に展開された東北アジア共同体へのロード・マップはよくねられている。現在の日本の外交で有効と言える水準のものは少ないが、そのひとつと言って良い。この「東北アジア共同体」が実現されれば、日本人も真に歴史との接続が可能となるだろう。それにしても、巻末資料の数字には驚いた。北朝鮮と韓国の間にまさかこれほどの人の往来があるとは!しかもそれは年々増えている。この本はお涙頂戴でも単なる歴史の概説書でもない。まさに「思い」であり、具体的なヴィジョンを含んだ優れた思想の本だ。
2015年8月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今まで分からなかったことが多かった。両方の立場から見た歴史を学ぶべきだ。
2005年12月13日に日本でレビュー済み
姜尚中氏の論は、コリアンへの郷愁で貫かれている。それは非難されることではない。
しかし、次の点を指摘したい。
戦後の朝鮮半島の悪しき問題を、偏った歴史認識にその原因を求めている。即ち、日本の植民地支配は悪であり、そこに全ての問題の原因があるかのごとく論じている。
はたしてそうだろうか。
○ 日本とタイ以外のアジア諸国が欧米列強の植民地にされたという、世界史的な歴史に対する考察が見られない。
○ 植民地支配は本当に過酷だったのか。植民地になる前の人々の生活よりも植民地時代のほうが豊かに発展したのではないか。
○ 第2次大戦で戦場でなかった朝鮮半島と5百万人が死んだ朝鮮戦争と一体どちらが人々の心に傷を残したのだろうか。姜尚中氏は、その朝鮮戦争の原因を米国及び日本との歴史問題にもっていこうとする。
○ 異なる国家、民族で同じ歴史認識を持つのは困難であろう。姜尚中氏が朝鮮半島の諸問題を日本米国に原因を求めようとするのは、そこが彼の祖国だからである。そして、旧宗主国の中国を批判しようとしない。
私は、筆者の論がおかしいとは思っていない。
ただただ、筆者の朝鮮民族に対する深い愛を感じるのみである。
しかし、次の点を指摘したい。
戦後の朝鮮半島の悪しき問題を、偏った歴史認識にその原因を求めている。即ち、日本の植民地支配は悪であり、そこに全ての問題の原因があるかのごとく論じている。
はたしてそうだろうか。
○ 日本とタイ以外のアジア諸国が欧米列強の植民地にされたという、世界史的な歴史に対する考察が見られない。
○ 植民地支配は本当に過酷だったのか。植民地になる前の人々の生活よりも植民地時代のほうが豊かに発展したのではないか。
○ 第2次大戦で戦場でなかった朝鮮半島と5百万人が死んだ朝鮮戦争と一体どちらが人々の心に傷を残したのだろうか。姜尚中氏は、その朝鮮戦争の原因を米国及び日本との歴史問題にもっていこうとする。
○ 異なる国家、民族で同じ歴史認識を持つのは困難であろう。姜尚中氏が朝鮮半島の諸問題を日本米国に原因を求めようとするのは、そこが彼の祖国だからである。そして、旧宗主国の中国を批判しようとしない。
私は、筆者の論がおかしいとは思っていない。
ただただ、筆者の朝鮮民族に対する深い愛を感じるのみである。
2008年9月3日に日本でレビュー済み
この人の「悩む力」を読んで感銘を受けたのでこの本を手に取ったが、結論をひとことで言えば、「失望した」。帯に「筑紫哲也NEWS23、朝日新聞などメディアに登場!!」と書いてある通り、所詮は朝日新聞的な、自虐史観に囚われた史観であり、被害者意識に彩られた物言いが読むにたえない。
何が僕を失望させたか?
1.タイトルからして「祖国」と括弧付きであるように、本文にも括弧付きの言葉が多すぎるのだ。「妄言」「帰還」「善意」、日韓協定の「妥結」などなど。括弧付きということは、いわゆる、という意味であり、カンさんがその言葉遣いに納得していないことを意味する。学者ともあろうものが、自分が納得していない言葉で文章を埋めてよいのだろうか?自分が「違う」と思うのなら、自分の言葉に言い換えればいいではないか。常に自分を現場におかず、すべてから距離を置いている点が卑怯だと思う。
2.ここに書かれていることは、米国、日本、北朝鮮のせいで韓国は塗炭の苦しみを味わいつづけている、というよくある被害者意識。韓国という国、或いは韓国人としての主体性をもっているなら、すべてを被害者意識に還元するのは自己矛盾であろう。米国が、日本が強制的にああしなければ、韓国は自生的によりよい道を辿ったであろう、という可能性の夢想でしかない。学者たるもの、もっと徹底的に資料を集め、資料を読み込み、その上で「これしかない」という自分の意見を言うべきだ。可能性を言うだけならば誰でも何でも言える。
3.国家の機密文書(当時)がその後公開されて、わかった新事実を基にしている部分は少なく、やたらと和田春樹氏の本からの引用が多い。金完ソップ氏の「親日派のための弁明」と比べて情報源の偏りが大きい。 自分が思っていることをより説得力強く言いたいならば、「親日派のための弁明」に対してもいちいち論駁できるくらいでないといけない。この本は2005年の出版、「親日派」は2002年には出版されているので読めたはずなのに、参考文献にも挙がっていない。学者として不勉強だと思う。
4.カンさんが在日韓国人として、多くの苦難にさらされたアポジ、オモニを見てきて、その人たちへの鎮魂歌としてこの本を書いたのであろうことは察しがつくが、これからの日韓、そして北朝鮮も含めた将来を構想するとき、朝日新聞的な史観を更に補強して何になるのだろうか?「親日派」という本が、高校時代には反日運動をしていた、カンさんよりも10才以上若い韓国人によって書かれている時代に、その本に真っ向から挑むことなく、夢見がちな言説をするのは、いかにも甘いといわざるを得ない。世界はもっと冷徹なパワーによって動いている。
もちろん僕はカンさんを全否定しようとは思わない。子供時代に、苦しみ悩むアボジ、オモニを見てきて、その人たちへのポエティックな鎮魂歌を書きたいという気持ちはいかにも人間らしく、その優しさが僕は好きだが、もういい大人、しかも東大教授でもある人が子供のようなことを書いていいわけでは断じてない。
在日として悩みつづけた人だからこそ、日本と韓国と複眼的に見て新しい視点を提示してほしかった。
何が僕を失望させたか?
1.タイトルからして「祖国」と括弧付きであるように、本文にも括弧付きの言葉が多すぎるのだ。「妄言」「帰還」「善意」、日韓協定の「妥結」などなど。括弧付きということは、いわゆる、という意味であり、カンさんがその言葉遣いに納得していないことを意味する。学者ともあろうものが、自分が納得していない言葉で文章を埋めてよいのだろうか?自分が「違う」と思うのなら、自分の言葉に言い換えればいいではないか。常に自分を現場におかず、すべてから距離を置いている点が卑怯だと思う。
2.ここに書かれていることは、米国、日本、北朝鮮のせいで韓国は塗炭の苦しみを味わいつづけている、というよくある被害者意識。韓国という国、或いは韓国人としての主体性をもっているなら、すべてを被害者意識に還元するのは自己矛盾であろう。米国が、日本が強制的にああしなければ、韓国は自生的によりよい道を辿ったであろう、という可能性の夢想でしかない。学者たるもの、もっと徹底的に資料を集め、資料を読み込み、その上で「これしかない」という自分の意見を言うべきだ。可能性を言うだけならば誰でも何でも言える。
3.国家の機密文書(当時)がその後公開されて、わかった新事実を基にしている部分は少なく、やたらと和田春樹氏の本からの引用が多い。金完ソップ氏の「親日派のための弁明」と比べて情報源の偏りが大きい。 自分が思っていることをより説得力強く言いたいならば、「親日派のための弁明」に対してもいちいち論駁できるくらいでないといけない。この本は2005年の出版、「親日派」は2002年には出版されているので読めたはずなのに、参考文献にも挙がっていない。学者として不勉強だと思う。
4.カンさんが在日韓国人として、多くの苦難にさらされたアポジ、オモニを見てきて、その人たちへの鎮魂歌としてこの本を書いたのであろうことは察しがつくが、これからの日韓、そして北朝鮮も含めた将来を構想するとき、朝日新聞的な史観を更に補強して何になるのだろうか?「親日派」という本が、高校時代には反日運動をしていた、カンさんよりも10才以上若い韓国人によって書かれている時代に、その本に真っ向から挑むことなく、夢見がちな言説をするのは、いかにも甘いといわざるを得ない。世界はもっと冷徹なパワーによって動いている。
もちろん僕はカンさんを全否定しようとは思わない。子供時代に、苦しみ悩むアボジ、オモニを見てきて、その人たちへのポエティックな鎮魂歌を書きたいという気持ちはいかにも人間らしく、その優しさが僕は好きだが、もういい大人、しかも東大教授でもある人が子供のようなことを書いていいわけでは断じてない。
在日として悩みつづけた人だからこそ、日本と韓国と複眼的に見て新しい視点を提示してほしかった。
2005年10月3日に日本でレビュー済み
姜氏はあちこちでナショナリズム批判を繰り広げているが、わたくしには逆に姜氏は日本と朝鮮半島を共に愛する「愛国者」であり「ナショナリスト」であるようにしか見えない。姜氏が折りに触れて提案している、朝鮮半島と日本を核にした集団的安全保障ならびに経済圏樹立の提案は、短期間では現実困難であるものの、日本の安全保障を考える上でもわたくしには現実的な提案であるように思われる。
また、北朝鮮体制を「崩壊」させるための、と言ってしまうと姜氏の真意には反することになるが、朝鮮半島統一のための具体的なプロセスの提案にも好感が持てる。統一は経済的には日本にとってプラスの面も考えられ(市場が拡大するわけだから)軍事的には安全度が高まることも言うまでもないからである。
この本で一番面白かったのは、「平和をカネで買って何が悪い」と言い切ったその発言である。ただし、これを戦後日本に適用してしまってはいけないだろう。「正義があって平和がないよりは正義はなくとも平和であるほうがいい」とは、なんと適切なアメリカへの批判であろう。六カ国協議の結果がわかってしまったこんにちでも、まだこの著作の価値は落ちないと思われる。
また、北朝鮮体制を「崩壊」させるための、と言ってしまうと姜氏の真意には反することになるが、朝鮮半島統一のための具体的なプロセスの提案にも好感が持てる。統一は経済的には日本にとってプラスの面も考えられ(市場が拡大するわけだから)軍事的には安全度が高まることも言うまでもないからである。
この本で一番面白かったのは、「平和をカネで買って何が悪い」と言い切ったその発言である。ただし、これを戦後日本に適用してしまってはいけないだろう。「正義があって平和がないよりは正義はなくとも平和であるほうがいい」とは、なんと適切なアメリカへの批判であろう。六カ国協議の結果がわかってしまったこんにちでも、まだこの著作の価値は落ちないと思われる。
2005年4月7日に日本でレビュー済み
日本と朝鮮半島のねじれた関係の根本を過去の植民地支配だけでなく、戦後の米国との密接な関係を解説することによって解き明かそうとする力作。
韓流、北朝鮮叩き、韓国の反日運動などを多くの日本人が別々にとらえがちなことに対して違和感を感じ、戦後の復興に夢中になる余りかつての植民地のことを忘れ去ってしまった日本に、警告を発している。
戦後の日本が朝鮮戦争を追い風に復興しながらその悲惨さを直視せず、韓国もまた「漢江の奇跡」が日本からの戦後補償を資金源にしたことを知らずに繁栄したことも溝を深くした、というようなすれ違いの原因を多く指摘している。
日本、韓国、アメリカの多くの文献を参考にしているが、引用されている言葉や著者の比喩的表現は少し難解な気がした。
韓流、北朝鮮叩き、韓国の反日運動などを多くの日本人が別々にとらえがちなことに対して違和感を感じ、戦後の復興に夢中になる余りかつての植民地のことを忘れ去ってしまった日本に、警告を発している。
戦後の日本が朝鮮戦争を追い風に復興しながらその悲惨さを直視せず、韓国もまた「漢江の奇跡」が日本からの戦後補償を資金源にしたことを知らずに繁栄したことも溝を深くした、というようなすれ違いの原因を多く指摘している。
日本、韓国、アメリカの多くの文献を参考にしているが、引用されている言葉や著者の比喩的表現は少し難解な気がした。
2005年6月1日に日本でレビュー済み
私は、韓国に愛情を持つ日本人の一人である。複数の在日の親友も有る。だから、書店でこの本を手にした時、私は、この本に関心を抱いた。その事を前置きした上で、以下の事を述べたい。--本書は、政治学と政治思想史を専門とする姜尚中(カン・サンジュン)東京大学教授が、御自分と親族のこれまでの苦労と重ね合はせながら、日本と朝鮮半島の近現代史を、そして現在と未来を論じた一書である。題名の中の「ふたつの『祖国』」とは、朝鮮半島と日本を指しており(本書23ページ参照)、私は、先ず、著者が、この様に、日本を、はっきりと、自分の祖国(の一つ)と明言した事を高く評価したい。--在日韓国・朝鮮人の中には、日本に生まれ育ち、日本を愛して居るにも関わらず、その日本への愛情を素直に口にしない人士も居るが、著者はそうではなく、日本への愛情を明言して居るのである。--私は、著者と著者の家族が体験した苦労には、心からの敬意を表する。そして、著者が、著者のルーツである朝鮮半島を「祖国」と呼ぶ事にも、もちろん、違和感は全く無い。しかし、そのもう一つの祖国(朝鮮半島)に対する著者の見方は、冷静さに欠けており、残念ながら、著者の見解には、全く共鳴する事が出来無い。--姜教授の見解は、朝鮮半島に住む人々の未来についての適切な見解であるとは到底見なせない。--本書を通読して驚かされるのは、著者が、その深い同胞愛にも関わらず、北朝鮮で、圧制に苦しむ民衆の惨状について口をつぐみ、北朝鮮の独裁政権を事実上擁護して居る事である。著者は、本書の至る所で、北朝鮮を擁護して居るが、特に、著者が、第四章で提唱する「東北アジア共同の家」なる構想の内容が、北朝鮮が永年「高麗連邦共和国」の名で提唱して来た構想と酷似して居る事には、驚愕せずに居られない。この様な構想が、北朝鮮の独裁者を利するだけで、北朝鮮民衆の救済とは正反対に向かふ事は余りにも明らかであり、日本で生まれ育った著者が、一体何故、あの様な独裁体制を擁護するのか、私には、全く理解する事が出来無い。(私は、この本の中で、著者が、北朝鮮を、最近、マスコミが呼ぶのをやめた「朝鮮民主主義人民共和国」と言ふ呼称で呼んで居る事に驚いて居る)同じ在日韓国(朝鮮)人でありながら、北朝鮮の民衆を救ふ為に金正日政権に挑戦し続ける李英和(リ・ヨンファ)教授の様な人士が居る事を思ふと、姜教授がこの様な立場を取って居る事は、全く不可解な事と言はざるを得ない。--在日の、特に若い世代に共感する日本人として、私は、姜教授が、こうした愚かな見解を放棄し、隣人である私達日本人と共に、金正日政権打倒の列に加わる事を願ってやまない。(西岡昌紀・内科医)